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公開番号2025092351
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-19
出願番号2024052514
出願日2024-03-27
発明の名称乗物用シート
出願人テイ・エステック株式会社
代理人弁理士法人大島特許事務所
主分類B60N 2/10 20060101AFI20250612BHJP(車両一般)
要約【課題】乗物用シートから発生させる振動を運転者により確実に認識させることが可能な乗物用シートを提供すること。
【解決手段】乗物用シート1は、乗物Vのフロア3に対して設定された基準面Rとシートクッション4とのなす角度である座面角θを変更する座面角変更アクチュエータ10と、シートクッションに設けられた振動装置40L、40Rと、乗物の周囲に存在する障害物の位置を検出する車室外監視装置13、座面角変更アクチュエータ10および振動装置40L、40Rに接続され、座面角変更アクチュエータ10および振動装置40L、40Rを制御する制御装置16と、を備える。制御装置16は、車室外監視装置13の出力に基づいて算出した障害物の位置に基づいて振動装置40L、40Rを振動させるときに、振動装置40L、40Rによる振動が使用者に対して好適に伝達されるべき角度に座面角θを設定する。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項１】
使用者の臀部を下方から支持するシートクッションを有し、乗物のフロアに設けられた乗物用シートであって、
前記フロアに対して設定された基準面と前記シートクッションとのなす角度である座面角を変更する座面角変更アクチュエータと、
前記シートクッションに設けられた少なくとも１つの振動装置と、
前記乗物の周囲に存在する障害物の位置を検出する車室外監視装置、前記座面角変更アクチュエータおよび前記振動装置に接続され、前記座面角変更アクチュエータおよび前記振動装置を制御する制御装置と、を備え、
前記制御装置は、
前記車室外監視装置の出力に基づいて、前記障害物の前記位置を算出し、
前記障害物の前記位置に基づいて前記振動装置を振動させ、
前記振動装置を振動させるときに、前記振動装置による振動が前記使用者に対して好適に伝達されるべき角度に前記座面角を設定する、乗物用シート。
続きを表示（約 1,300 文字）【請求項２】
前記制御装置は、
前記振動装置を振動させるときに、前記振動装置が上方に移動するよう前記座面角を変更する、請求項１に記載の乗物用シート。
【請求項３】
前記制御装置は、
前記車室外監視装置の出力に基づいて、前記乗物と前記障害物との距離を算出し、
前記振動装置を振動させるときに、前記乗物と前記障害物との距離が短いほど、前記振動装置がより上方に移動するように前記座面角を変更する、請求項２に記載の乗物用シート。
【請求項４】
前記シートクッションの左部および右部それぞれに前記振動装置を有し、
前記座面角変更アクチュエータは、
前記シートクッションの前記左部および前記右部それぞれに設けられており、
前記制御装置は、
前記左部および前記右部それぞれの前記座面角変更アクチュエータを制御して、前記左部および前記右部それぞれの前記座面角を別々に変更可能であり、
前記車室外監視装置の出力に基づいて、前記障害物の前記位置を算出し、
左右のうちで前記障害物が存在する一方側の前記振動装置を振動させ、
前記一方側の前記振動装置を振動させるときに、前記一方側の前記振動装置が上方に移動するように、前記一方側の前記座面角を変更する、請求項１に記載の乗物用シート。
【請求項５】
前記制御装置は、
前記一方側の前記振動装置を振動させるときに、前記乗物と前記障害物との距離が近いほど、前記一方側の前記振動装置がより上方に移動するように、前記一方側の前記座面角を変更する、請求項４に記載の乗物用シート。
【請求項６】
前記制御装置は、
前記一方側の前記振動装置を振動させるときに、左右のうちで他方側の前記振動装置が下方に移動するように、前記他方側の前記座面角を変更する、請求項４に記載の乗物用シート。
【請求項７】
前記制御装置は、
前記一方側の前記振動装置を振動させるときに、左右のうちで他方側の前記座面角が所定の振動周期で増減する振動を発生させる、請求項４に記載の乗物用シート。
【請求項８】
前記シートクッションの一部は、それぞれが前記座面角に関する傾動軸線回りに傾動可能で、左右に互いに隣あう、前記左部と、前記右部と、に分割されている、請求項４に記載の乗物用シート。
【請求項９】
前記シートクッションの一部は、左右に並ぶ、前記左部と、中央部と、前記右部と、に分割されており、
前記左部および前記右部は、前記座面角に関する傾動軸線回りに傾動可能である、請求項４に記載の乗物用シート。
【請求項１０】
前記制御装置は、
前記乗物の左右の旋回を監視する車両状態監視装置に接続されており、
前記車両状態監視装置の出力に応じて、前記乗物の旋回と、前記乗物が旋回している旋回方向とを検出し、
前記乗物が旋回している場合に、旋回軌道の外側の前記座面角を、前記シートクッションの前記旋回軌道の外側の部分が上方に移動するように変更する、請求項４に記載の乗物用シート。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、乗物用シートに関する。
続きを表示（約 1,300 文字）【背景技術】
【０００２】
特許文献１には、他車両などの障害物が自車両に接近していることを、乗物用シートに設けた振動装置から振動を発生させることで通知する車両用シート装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
特開２０００－２２５８７７号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
特許文献１に記載されている車両用シート装置を用いた場合において、路面の凹凸によって生じる車両の振動が乗物用シートに伝わった場合、運転者は、その振動を振動装置からの通知の振動と混同し、通知の振動を感知できないおそれがある。そこで、乗物用シートの振動装置から発生させる通知の振動をより確実に運転者に認識させたいという要望がある。
【０００５】
本発明は、以上の背景に鑑み、乗物用シートから発生させる振動を運転者により確実に認識させることが可能な、乗物用シートを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
上記課題を解決するために、本発明の一態様は、使用者の臀部を下方から支持するシートクッション（４）を有し、乗物のフロア（３）に設けられた乗物用シート（１）であって、前記フロアに対して設定された基準面（Ｒ）と前記シートクッションとのなす角度である座面角（θ）を変更する座面角変更アクチュエータ（１０）と、前記シートクッションに設けられた少なくとも１つの振動装置（４０Ｌ、４０Ｒ）と、前記乗物の周囲に存在する障害物の位置を検出する車室外監視装置（１３）、前記座面角変更アクチュエータおよび前記振動装置に接続され、前記座面角変更アクチュエータおよび前記振動装置を制御する制御装置（１６）と、を備え、前記制御装置は、前記車室外監視装置の出力に基づいて、前記障害物の位置を算出し、前記障害物の前記位置に基づいて前記振動装置を振動させ、前記振動装置を振動させるときに、前記振動装置による振動が前記使用者に対して好適に伝達されるべき角度に前記座面角を設定する。
【０００７】
この態様によれば、振動している振動装置を運転手側に移動させて、振動装置の振動を運転者に伝わりやすくすることができる。その結果、乗物用シートから発生させる振動を運転者により確実に認識させることができる。
【０００８】
上記の態様において、前記制御装置は、前記振動装置を振動させるときに、前記振動装置が上方に移動するよう前記座面角を変更するとよい。
【０００９】
この態様によれば、振動している振動装置を運転手側に確実に移動させることができる。その結果、乗物用シートの振動装置から発生させる振動を運転者により確実に認識させることができる。
【００１０】
上記の態様において、前記制御装置は、前記車室外監視装置の出力に基づいて、前記乗物と前記障害物との距離を算出し、前記振動装置を振動させるときに、前記乗物と前記障害物との距離が短いほど、前記振動装置がより上方に移動するように前記座面角を変更するとよい。
（【００１１】以降は省略されています）

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