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公開番号
2025091581
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-19
出願番号
2023206890
出願日
2023-12-07
発明の名称
車両用レール探傷装置
出願人
東日本旅客鉄道株式会社
,
東京計器レールテクノ株式会社
代理人
弁理士法人光陽国際特許事務所
主分類
G01N
29/04 20060101AFI20250612BHJP(測定;試験)
要約
【課題】車両の速度を50km/h以上に高めても、虚像(疑似エコー)の発生を回避しつつ高精度なレール探傷を行うことができる車両用レール探傷装置を提供する。
【解決手段】レール上を走行する車両に搭載され、複数の探触子が検査対象のレールの頭頂面に接するように配置され、車両走行中に所定のピッチで超音波振動子より超音波を送出して探触子の受信信号に基づいてレール内部の傷を検出する車両用レール探傷装置において、前記複数の探触子のうち1つは、レール頭頂面に対して所定の角度でレール長手方向に超音波を送出し、エコーを受信する1個の超音波振動子と、前記超音波振動子から離れた位置に配置され、前記超音波振動子から送出された超音波のエコーを受信し、タンデム法によりレール内部の傷を検出するための1個の超音波振動子と、を備えた共用探触子として構成したものである。
【選択図】図3
特許請求の範囲
【請求項1】
レール上を走行する車両に搭載され、超音波を送受信する超音波振動子を備えた複数の探触子が検査対象のレールの頭頂面に接するように配置され、車両走行中に所定のピッチで前記超音波振動子より超音波を送出して前記探触子の受信信号に基づいてレール内部の傷を検出する車両用レール探傷装置であって、
前記複数の探触子のうち1つは、レール頭頂面に対して35度~45度の範囲に設定された所定の角度でレール長手方向に超音波を送出し、エコーを受信する1個の超音波振動子と、前記超音波振動子から離れた位置に配置され、前記超音波振動子から送出された超音波のエコーを受信し、タンデム法によりレール内部の傷を検出するための1個の超音波振動子と、を備えた共用探触子として構成されていることを特徴とする車両用レール探傷装置。
続きを表示(約 300 文字)
【請求項2】
前記車両の走行速度の上限は70km/hであり、前記所定のピッチは3~5mmに設定されていることを特徴とする請求項1に記載の車両用レール探傷装置。
【請求項3】
前記複数の探触子のうち前記共用探触子を除く探触子には、レール頭頂面と直交する面に対して前記共用探触子と逆方向であって同一角度で超音波を送出し受信する斜角探触子と、前記共用探触子および前記斜角探触子よりも送出角度が大きな一対の斜角探触子と、レール頭頂面と直交する方向へ異なる周波数で超音波を送出し受信する一対の探触子と、が含まれていることを特徴とする請求項1または2に記載の車両用レール探傷装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、摺動型の超音波探触子を備えた車両用レール探傷装置に関し、特に車両に搭載され走行中にレール内部の傷を探知するのに好適な車両用レール探傷装置に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)
【背景技術】
【0002】
鉄道軌道のレール管理の一手法として、レールに生じた傷の有無を超音波式の探傷装置によってチェックする検査技術が知られている。
また、超音波レール探傷装置には、図9に示すように、送信用探触子と受信用探触子をレール表面に接触するように並べて配設して、送信用探触子から送出した超音波の反射波を受信用探触子で受信して、反射波強度を測定することでレール内部の欠陥を検出するように構成されているものがある。なお、従来のレール探傷装置は、レールに沿って歩行しながらハンドルをもって装置を移動させながら検出を行う手押式が一般であり、作業員の負担が大きいという課題があった。
【0003】
そこで、検測車のような車両に搭載され車両走行中にレール内部の傷を探知するようにした超音波レール探傷装置が提案され、実用化されている。
この超音波レール探傷装置は、超音波の送出角度が異なる複数の超音波探触子(以下、単に探触子と称する)がレール延設方向に沿って一列に並べて配設されており、探触子の1つが、タンデム法で探傷するタンデム探触子により構成されている。タンデム探触子は、主としてレール溶接部に内在する垂直割れ傷を検出するために設けたものである。
【0004】
これまで実用化されている車両用レール探傷装置においては、検出精度を高めるため、図6に示すように、タンデム探触子11Eの超音波送出角は37度、レール頭部から底部までの横裂傷およびボルト穴傷を検出する一対の斜角探触子11D1,11D2の超音波送出角は±40度に設定されている。また、超音波送出角が±70度の一対の斜角探触子11A1,11A2および超音波送出角が0度の一対の垂直探触子11B1,11B2が設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2000-283965号公報
特開2013-36824号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
現在実用化されているレール探傷装置を搭載した車両(保守用車)の計測時の上限速度は、検出精度等の観点から40km/hに制限されるとともに、複数の探触子間の混信を防止するため、探触子による探傷ピッチは2.0mmに設定されていた。具体的には、探触子から送出された超音波が往復するのに要する時間(探触子内の伝搬時間を含む)は、超音波送出角が45度の探触子の場合、レール高さを180mmとすると約160μSであり、その間に速度が40km/hの車両が進む距離(2.0mm弱)を考慮して探傷ピッチを2.0mmに設定したものである。
【0007】
上記のように、レール探傷装置を搭載した保守用車の計測時の上限速度は40km/hであり、営業列車が走行していない夜間の時間帯に探傷可能な距離は充分なものではなかった。そこで、本発明者らは保守用車の計測時の上限速度を70km/hにすることを検討した。しかし、探傷ピッチを2.0mmに設定したまま最高速度を70km/hにすると、探触子が直前に自身で送出した超音波との混信が発生してしまう。そこで探傷ピッチを4.0mmに設定することを考えた。
しかし、探触子から送出される超音波のビーム幅を10mmとして、探傷ピッチを4.0mmにすると、図7(A)に示すように探傷ピッチが2.0mmでは検出できていた傷が、図7(B)に示すように、充分に検出できず検出精度が低下するという課題があることが明らかになった。
【0008】
そこで、超音波ビームの幅を従来の2倍にすることを検討した。超音波ビームの幅を2倍にする方法としては、その送出源になる探触子を長くする方法と、従来と同じ探触子を2セット設けて、その測定結果を合体して判定する方法が考えられる。しかし、後者の探触子を2セット設ける方法は、大幅なコストアップを招いてしまう。また、探触子の構造上、振動子の長さを2倍にしても探触子自体の長さは単純に2倍とならないことから、振動子を長くする方法を採用することとした。
【0009】
そして、実際に、超音波ビームの幅が2倍となるロング化探触子を作成し、そのロング化探触子を用いたレール探傷装置を保守用車に搭載し、保守用車の速度を40km/h以上に高めてレールの探傷試験を実施した。その結果、速度が50km/hを超えると、例えば図8(A),(B)に示すように、円で囲まれたような位置に虚像(疑似エコー)が発生するという課題があること、虚像が発生する位置はレールの遊間の近傍であることを見出した。
【0010】
なお、探傷対象となるレールの遊間には絶縁物が充填され、接着絶縁継目として構成されている。また、接着絶縁継目においては、レールの腹部の左右に継目板が当接され、レールの腹部を貫通する複数のボルトによって継目板が結合されている。図8において、高さ方向の中間にて左右に並んでいる複数の模様は、ボルト穴を検出した実像である。ここで、レールにボルト穴がある箇所では、ボルト穴に端を発する傷が発生し易いことが知られており、レール探傷装置にはそのような傷を検出できることが要求されている。
(【0011】以降は省略されています)
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