TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
10個以上の画像は省略されています。
公開番号
2025090628
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-17
出願番号
2025029197,2022539383
出願日
2025-02-26,2020-12-28
発明の名称
アリールシクロヘキシルアミン誘導体及び精神障害の処置におけるそれらの使用
出願人
ギルガメッシュ・ファーマシューティカルズ・インコーポレイテッド
,
ザ・トラスティーズ・オブ・コロンビア・ユニバーシティ・イン・ザ・シティ・オブ・ニューヨーク
代理人
個人
,
個人
主分類
C07C
225/20 20060101AFI20250610BHJP(有機化学)
要約
【課題】アリールシクロヘキシルアミン化合物、及び精神障害を処置する方法を提供する。
【解決手段】ケタミンと比較して有意により高い経口バイオアベイラビリティ、より高い抗うつ効力、及び/又は抗うつ作用と副作用の間のより高い治療指数を有するアリールシクロヘキシルアミン化合物、及びアリールシクロヘキシルアミンの単一の鏡像異性体又は鏡像異性的に濃縮された混合物の組成物を提供する。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
JPEG
2025090628000252.jpg
215
170
からなる群から選択される、単離された、実質的に鏡像異性的に純粋な化合物又はその薬学的に許容される塩。
続きを表示(約 1,000 文字)
【請求項2】
JPEG
2025090628000253.jpg
215
170
によって表される鏡像異性体化合物又はその薬学的に許容される塩であって、鏡像異性体化合物が、少なくとも90%、少なくとも95%、又は少なくとも99%の鏡像異性体化合物を有する鏡像異性体混合物中に存在する、鏡像異性体化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項3】
JPEG
2025090628000254.jpg
39
170
から選択される化合物。
【請求項4】
JPEG
2025090628000255.jpg
74
170
から選択されるか、又はその薬学的に許容される塩である、請求項1又は2に記載の化合物。
【請求項5】
JPEG
2025090628000256.jpg
36
170
である、請求項3に記載の化合物。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか一項に記載の化合物及び薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物。
【請求項7】
それを必要とする対象におけるうつ病、不安うつ病、気分障害、不安障害、又は物質使用障害及びそれに関連する任意の症状又は障害を処置する方法であって、それを必要とする対象に請求項1から5のいずれか一項に記載の化合物の有効量を投与する工程を含む方法。
【請求項8】
それを必要とする対象におけるうつ病又は不安うつ病を処置する方法であって、それを必要とする対象に請求項1から5のいずれか一項に記載の化合物の有効量を投与する工程を含む方法。
【請求項9】
JPEG
2025090628000257.jpg
75
170
からなる群から選択される化合物の鏡像異性体混合物を含む組成物であって、鏡像異性体混合物が、NMDA受容体MK-801部位において、より低い結合親和性を有する鏡像異性体の有意により多い量を有する、組成物。
【請求項10】
化合物が、
JPEG
2025090628000258.jpg
36
170
からなる群から選択される、請求項9に記載の組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
関連出願
本出願は、2019年12月26日出願の米国仮出願第62/093,830号、2020年6月10日出願の米国仮出願第63/037,044号、及び2020年10月20日出願の米国仮特許出願第63/093,830号の優先権を主張し、それぞれその全体を参照により本明細書に援用する。
続きを表示(約 4,100 文字)
【背景技術】
【0002】
大うつ病性障害(MDD)を有する患者のおよそ3分の1は、選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)を含むいくつかの公知のクラスの抗うつ薬を用いた複数回の処置後であっても、症状の寛解を達成することができない(Rushら,2006)。治療抵抗性うつ病(TRD)のこの高い有病率は、新規の機序及び/又は患者集団を標的とする新規のより有効なうつ病の薬物療法に対する必要性を明確にしている。近年では、解離性麻酔薬として長年使用されている薬物であるケタミンが、TRDを有する患者においても確固とした有効性を有する速攻型抗うつ薬としてのその二次使用のために顕著な注目を集めている(Zarateら,2006; Bermanら,2000)。この薬物の抗うつ効果は、単回投与後に数日又は数週間持続するという点でも注目に値する。重要なことには、ケタミンのS鏡像異性体(S-ket)は、うつ病の処置として米国食品医薬品局によって最近承認されている。
【0003】
残念なことに、ケタミン及びS-ketの強力な解離性麻酔作用は、これらの薬物をレクリエーショナルドラッグの使用者にとって魅力的なものにしており、それらの使用を医療提供者の直接監視下の環境に制約することにより、これらの化合物の広範な臨床的有用性を制限する。ケタミンの主要な分子標的がN-メチル-D-アスパラギン酸受容体(NMDAR)であり、その阻害が薬物の麻酔作用の原因であることを考慮して、この標的の阻害がケタミンの抗うつ作用の原因でもあるという提案が多くなされている。そのような機序は、ケタミンの抗うつ作用と解離作用が機序レベルで分離不可能であり得ることを示唆する。しかし、多くの様々なエビデンスがこの仮説に疑問を呈している(Aleksandrovaら,2017)。第一に、ケタミンのR鏡像異性体(R-ket)は、R-ketがNMDARに対してS-ketより弱い結合親和性を有するという事実にもかかわらず、齧歯類モデルにおいて抗うつ薬としてS-ketより有効であり、長時間持続することが見出されている(Zhangら,2014)。同様に、ケタミン代謝産物(2R,6R)-ヒドロキシノルケタミン(HNK)は、齧歯類モデルで抗うつ作用を誘発するが、NMDARには弱く結合するのみであり、抗うつ作用を誘発する用量レベルで、in vivoでこの受容体に会合しないことが示された(Zanosら 2016; Lumsdenら 2019; Morrisら 2017)。したがって、R-ketとHNKの両方は、ケタミンの解離作用を制限しながら抗うつ作用を誘発する可能性がある。
【0004】
しかし、例えばNMDARのNR2Bサブユニットを標的化すること、又は低い捕捉特性を有する化合物を利用することによってケタミンの解離作用を減弱するよう提案された他の方法は、不十分な結果に終わっている。例えば、そのような構造的に異なる多くのNMDARアンタゴニスト(例えば、メマンチン、MK-0657及びラニセミン)は、一部の場合で解離を低減させるが、うつ病の処置においてケタミンより有効性が低い及び/又は作用期間が短いことが示されている(Zanosら 2016; Quら 2017; Cerecor 2019; Kadriuら 2019; Lepowら 2017)。同様に、NMDARにより高い親和性を有するアゴニスト(例えば、MK-801)又はチャネルの別の結合部位を標的化するアゴニスト(例えば、ラパスチネル)も失敗に終わっている(Yangら 2016; Al Idrus 2019)。したがって、ケタミンの抗うつ作用を支える正確な分子機序は依然としてあまり理解されておらず、他の未だに特定されていない標的が関与する可能性がある。更に、NMDARモジュレーターの抗うつ作用及びそれに付随する解離作用の大きさは、一般に極めて予測不可能である。同時に、これらの知見は、ケタミンの抗うつ作用が実際にはその解離性麻酔作用から分離可能であり得るという刺激的な可能性を呈している。
【0005】
その解離性副作用に加え、うつ病処置のためのケタミンの使用は、薬物の不十分な経口バイオアベイラビリティによって更に制限される(Clementsら 1982)。したがって、MDDの処置のために、ケタミンはほぼ完全に静脈内(i.v.)経路によって使用される。i.v.投与の実務上の課題は、ケタミンをクリニック又は病院環境で医療提供者の監視下で使用する必要性を更に高める。したがって、ケタミンを経口投与経路で使用できないことは、薬物の広範な適用を制限し、その使用に伴う医療費を増加させるという重大な欠点である。経口的にバイオアベイラブルな他のNMDARアンタゴニストも開発されているが、現在までに販売に至るものはなく、抗うつ薬としてのケタミンのロバストな臨床的有効性も実証していない。したがって、確固とした有効性、減少した解離性副作用、及び増加した経口バイオアベイラビリティを有するケタミンクラスの新規の抗うつ薬に対する重大な必要性が依然として存在する。ケタミンの抗うつ活性を保持しながらその解離作用も減少させ、更に経口バイオアベイラビリティを増加させる薬物は、その解離作用の低減及び付随する乱用可能性の低減のために、投与がより簡単であり、在宅使用に潜在的に実行可能な処置選択肢を提供する。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0006】
Rushら,2006
Zarateら,2006
Bermanら,2000
Aleksandrovaら,2017
Zhangら,2014
Zanosら 2016
Lumsdenら 2019
Morrisら 2017
Quら 2017
Cerecor 2019
Kadriuら 2019
Lepowら 2017
Yangら 2016
Al Idrus 2019
Clementsら 1982
BERGEら,66 J. PHARM.SCI.1-19 (1977)
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示は、少なくとも一部において、ケタミンと比較して有意により高い経口バイオアベイラビリティ、より高い抗うつ効力、及び/又は抗うつ作用と副作用の間のより高い治療指数を有するアリールシクロヘキシルアミン化合物、及びアリールシクロヘキシルアミンの単一の鏡像異性体又は鏡像異性的に濃縮された混合物の組成物を提供する。
【0008】
例えば、本開示は、例えばケタミンと比較して肝代謝に対する耐性の増加をもたらす構造成分を有することにより、増加した経口バイオアベイラビリティを有する化合物を提供する。これは、例えば、齧歯類及びヒトの肝臓ミクロソーム調製物におけるそれらの安定性の増加で確認することができる。重要なことに、そのような経口バイオアベイラビリティの増加にもかかわらず、開示される化合物は、肝安定性が増加するとクリアランスが緩慢になる場合があるというより典型的な観察とは対照的に、実質的に短い半減期を保持する。短い半減期は、そのような化合物の治療有効性が受容体占有率の持続に依存しない場合があるため、望ましい可能性がある。その代わりに、NMDARの(又は他の)シグナル伝達の拍動的な関与は、薬物の排出(数時間)よりはるかに(数日又は数週間)持続する治療効果を誘発し、それにより全体的な曝露を制限し、解離性又は他の負の副作用の継続期間を低減するのに十分な可能性がある。更に、一部の実施形態では、特に経口投薬後に、ケタミンの高い脳透過性を保持しながら、曝露の増加の副次的効果として抗うつ効力の増加を有する化合物が本明細書において提供される。そのような化合物は、NMDARでのin vitroでの親和性がケタミンのものと同様又は低い場合であっても、抗うつ薬としてより効力がある可能性がある。更に、本明細書において提供される化合物は、ラットの皮質から単離されたNMDARを含有する膜からの放射性リガンド[
3
H]MK-801の置換によって決定される約1~5μMのNMDAR結合親和性の結果として、抗うつ作用と解離性副作用の間の治療指数の増加を示す場合がある。ある特定の実施形態では、おそらくそのような化合物の急速なオフ速度論に起因するこの親和性範囲は、抗うつ有効性と副作用の平衡を保つのに有用であり得る。例えば、NMDARで非常に高い親和性(<1μM)を有する化合物、例えばラセミ体ケタミン及びS-ketは、それらの使用を医師によって監視される環境に制約し、それらの乱用傾向を高める顕著な解離作用を示す。更に、NMDARでの高い親和性は、うつ病における治療有効性も減少させる可能性がある(例えば、MK-801とS-ketの両方は、より低い親和性を有するラセミ体ケタミン及びR-ketより弱く、且つ継続期間が短い抗うつ作用を示すように思われる)。対照的に、NMDARでの親和性が非常に低い(>5μm)化合物は、そのようなより低い親和性を考慮して用量を適切に調整する場合でも、抗うつ有効性を喪失する可能性がある。更に、有効性がある場合でも、そのような低い効力の化合物に必要とされる非常に高い用量は、毒物学的な課題を悪化させるか、又は望ましくないオフターゲットの導入をもたらす可能性がある(他の弱く結合するパートナーに対する選択性が減少するため)。
【0009】
一態様では、一般構造(I):
【0010】
JPEG
2025090628000001.jpg
30
170
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPatで参照する
関連特許
株式会社トクヤマ
グルコンアミド誘導体
2か月前
日本化薬株式会社
新規顕色剤及び記録材料
2か月前
日本化薬株式会社
新規顕色剤及び記録材料
2か月前
日産化学株式会社
ピリジン化合物の製造方法
1か月前
ダイキン工業株式会社
シラン化合物
2か月前
日本特殊陶業株式会社
メタン製造装置
14日前
株式会社トクヤマ
グルコンアミド誘導体の製造方法
2か月前
花王株式会社
新規ピリジニウム化合物
2か月前
ユニチカ株式会社
ビスマレイミドおよびその製造方法
23日前
四国化成工業株式会社
エポキシ化合物およびその利用
1か月前
金剛化学株式会社
ボルチオキセチンの製造方法
26日前
国立大学法人京都大学
細胞質送達ペプチド
2か月前
四国化成工業株式会社
イソフタル酸化合物およびその利用
1か月前
四国化成工業株式会社
テレフタル酸化合物およびその利用
1か月前
キヤノン株式会社
有機化合物及び有機発光素子
8日前
キヤノン株式会社
有機化合物及び有機発光素子
23日前
キヤノン株式会社
有機化合物及び有機発光素子
1か月前
ダイキン工業株式会社
SF5含有シラン化合物
2か月前
小川香料株式会社
化合物及び香料組成物
2か月前
小川香料株式会社
化合物及び香料組成物
2か月前
キヤノン株式会社
有機化合物及び有機発光素子
23日前
株式会社カネカ
プロピレンオキサイド(PO)製造システム
1か月前
株式会社半導体エネルギー研究所
有機金属錯体、発光デバイス
27日前
旭化成株式会社
ホルムアルデヒドの製造方法
22日前
JFEスチール株式会社
メタノール合成方法
28日前
株式会社トクヤマ
精製第4級アンモニウム化合物水溶液の製造方法
1か月前
出光興産株式会社
プロピレンの製造方法
1か月前
旭化成株式会社
軽質オレフィンの製造方法
29日前
住友ベークライト株式会社
フェノールの製造方法
20日前
日産化学株式会社
新規な縮合ヘテロ環アミド化合物及び有害生物防除剤
29日前
国立医薬品食品衛生研究所長
新規ペプチド
2か月前
上野製薬株式会社
6-置換-2-ナフトエ酸アリルエステル
2か月前
花王株式会社
新規アルデヒド化合物
29日前
個人
低分子化生物資源の製造方法および製造装置
15日前
株式会社トクヤマ
有機ケイ素化合物の製造方法
6日前
日産化学株式会社
アリールテトラヒドロピリジン化合物及び有害生物防除剤
2か月前
続きを見る
他の特許を見る