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公開番号2025089728
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-16
出願番号2023204535
出願日2023-12-04
発明の名称超音波洗浄機、超音波洗浄機の貯液部に液体を注入する方法、および自動分析装置
出願人株式会社日立ハイテク
代理人弁理士法人平木国際特許事務所
主分類G01N 35/10 20060101AFI20250609BHJP(測定;試験)
要約【課題】洗浄時の洗浄液の必要量を少量化し、かつ清掃メンテナンス性の向上を可能にする技術を提供する。
【解決手段】本開示は、分注ノズルを超音波洗浄する超音波洗浄機であって、フロントマスを有する超音波振動子と、長手方向に設けられ、フロントマスを挿入するための孔部と、洗浄の対象である分注ノズルを挿入可能な洗浄槽であって少なくとも一部に弾性体の壁を有する洗浄槽を設置するための洗浄槽設置用凹部と、を含む、ブロック部材と、を備え、洗浄槽設置用凹部は、ブロック部材において、孔部が設けられた長手方向とは異なる方向に設けられており、孔部に挿入されたフロントマス、孔部、および洗浄槽の壁の間に形成される隙間によって、洗浄液とは異なる液体を貯める貯液部が構成され、洗浄槽が保持する洗浄液と貯液部が貯める液体とは、洗浄槽の壁で隔てられ、フロントマスの先端部は、洗浄槽の側方から超音波を照射するように配置された、超音波洗浄機を提案する。
【選択図】図2B
特許請求の範囲【請求項1】
分注ノズルを超音波洗浄する超音波洗浄機であって、
フロントマスを有する超音波振動子と、
長手方向に設けられ、前記フロントマスを挿入するための孔部と、洗浄の対象である分注ノズルを挿入可能な洗浄槽であって少なくとも一部に弾性体の壁を有する洗浄槽を設置するための洗浄槽設置用凹部と、を含む、ブロック部材と、を備え、
前記洗浄槽設置用凹部は、前記ブロック部材において、前記孔部が設けられた前記長手方向とは異なる方向に設けられており、
前記孔部に挿入された前記フロントマス、前記孔部、および前記洗浄槽の壁の間に形成される隙間によって、洗浄液とは異なる液体を貯める貯液部が構成され、
前記洗浄槽が保持する前記洗浄液と前記貯液部が貯める前記液体とは、前記洗浄槽の壁で隔てられ、
前記フロントマスの先端部は、前記洗浄槽の側方から超音波を照射するように配置された、超音波洗浄機。
続きを表示(約 1,600 文字)【請求項2】
請求項1において、
2つの前記超音波振動子の前記フロントマスが、前記ブロック部材の前記孔部に、前記長手方向の対応する位置からそれぞれ挿入されており、
前記洗浄槽は、前記2つの超音波振動子の前記フロントマスに挟まれる位置に設置される、超音波洗浄機。
【請求項3】
請求項1において、
前記超音波振動子の前記フロントマスの先端部は、前記洗浄槽の壁に接触せず、かつ1mm以内の離れた位置に設置され、前記フロントマスの先端部と前記洗浄槽の壁の間には前記液体で満たされている、超音波洗浄機。
【請求項4】
請求項1において、
前記フロントマスの先端部に対向する前記洗浄槽の壁の材質は、音響インピーダンスが1.2×10

~1.9×10

Ns/m

の特性を有する、超音波洗浄機。
【請求項5】
請求項1において、
前記フロントマスの先端部に対向する前記洗浄槽の壁は、前記フロントマスの先端部に対向しない他の壁よりも薄い、超音波洗浄機。
【請求項6】
請求項1において、
前記ブロック部材は、前記超音波振動子を固定する第1ブロック部と、前記フロントマスを覆う第2ブロック部と、を有し、前記第1ブロック部と前記第2ブロック部とを合わせることによって構成され、
前記第1ブロック部と前記第2ブロック部を合わせた状態にすると、前記洗浄槽設置用凹部が形成される、超音波洗浄機。
【請求項7】
請求項6において、
前記洗浄槽は、注入すべき前記洗浄液の液面の高さが前記フロントマスの上端付近以上となるようなマークを有する、超音波洗浄機。
【請求項8】
請求項6において、
前記洗浄槽は、下部と、当該下部よりも前記長手方向の外壁間の距離が大きい上部と、を有し、
前記第1ブロック部は、前記洗浄槽の前記下部の位置を固定し、前記フロントマスの先端部との間に一定距離の隙間を設けることを可能にする洗浄槽下部固定穴を有し、
前記第2ブロック部は、前記洗浄槽の前記上部の位置を規制する貫通孔を有する、超音波洗浄機。
【請求項9】
請求項6に記載の超音波洗浄機の前記貯液部に前記液体を注入する方法であって、
前記第1ブロック部に前記フロントマスを載置するとともに、前記第2ブロック部で前記フロントマスを覆うことと、
前記第1ブロック部と前記第2ブロック部とを合わせることにより形成される前記孔部に前記超音波洗浄機の前記フロントマスを挿入することと、
前記第1ブロック部と前記第2ブロック部とを合わせることにより形成される前記洗浄槽設置用凹部に前記洗浄槽を挿入する前に、前記洗浄槽設置用凹部から前記貯液部に前記液体を注入することと、
前記貯液部に前記液体を注入した後に、前記洗浄槽を前記洗浄槽設置用凹部に挿入することと、
を含む、方法。
【請求項10】
前記洗浄槽に前記洗浄液を保持する請求項1に記載の超音波洗浄機を搭載する洗浄ラックと、
前記洗浄ラックを所定の洗浄位置まで搬送する搬送ラインと、
前記搬送ラインによる搬送動作と前記分注ノズルの洗浄動作とを制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記所定の洗浄位置にある前記洗浄ラックに対して、前記分注ノズルを下降させて前記洗浄槽に挿入する処理と、
前記超音波洗浄機を用いて、前記洗浄槽に挿入された前記分注ノズルに対して超音波洗浄を開始する処理と、
前記超音波洗浄を停止する処理と、
を実行する、自動分析装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、超音波洗浄機、超音波洗浄機の貯液部に液体を注入する方法、および自動分析装置に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
自動分析装置は、血清や尿などのサンプルと試薬とを混合し、その混合液に照射した光の透過率等を測定することにより、成分分析を行う。自動分析装置においては、同一ノズルを繰り返し使用してサンプルを分注するため、別のサンプルを吸引する前にはノズル先端を水流で洗い流すノズル洗浄処理を行う。
【0003】
しかしながら、高スループット性能の自動分析装置では、高速に分注処理を行うため、ノズル洗浄に十分な時間を使うことができない。そのため、ノズル先端には、サンプル成分由来の汚れが蓄積することがある。ノズル先端に汚れが蓄積すると、分注量のばらつきや前のサンプル成分を次のサンプルに持ち込むキャリーオーバが発生しやすくなり、測定精度が低下する。このため、日々の清掃メンテナンスで除去するなどして対処している。
【0004】
例えば、特許文献1は、ノズル先端の汚れに対処するために、ボルト締めランジュバン振動子(以下、「BLT」と言う)を洗浄槽の側面部に取り付け、洗浄槽内にあるBLTのフロントマスから洗浄槽内の液を介してノズルに対して直接超音波を照射する構成の超音波洗浄機について開示する。
【0005】
また、例えば、特許文献2は、ノズル洗浄に用いる超音波洗浄機の例として、液を貯める槽を2重にして、外側の槽に加振するための超音波振動子を取り付け、内側と外側の槽それぞれに別の種類の液体を入れて洗浄する構成について開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2023-034566号公報
特開2015-158426号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
例えば、既に納品され実際に使用されている自動分析装置において、新たにノズルの清掃メンテナンスができるユニットを追加する場合には、配置されている部品の間に残る狭い空間に小型の洗浄ユニットを追加することや、メンテナンス時に一時的に追加することが望ましい。大掛かりなハードウェアの変更は、改造費用が高くなること、分析ができない期間が生じることなどの課題があるからである。
【0008】
一方、特許文献1によれば、洗浄用ラックは、超音波を照射するBLTのフロントマス部が洗浄槽内の液中にあり、直接超音波を照射するためノズルに対して高効率に強力なキャビテーション(液中に生じた圧力差で泡の発生と消滅が起きる現象)を発生させて洗浄することができる。BLTで強力な超音波を生じるには、超音波照射面(フロントマス)の振幅を増幅する必要がある。そのため、特許文献1では、振動の節となるフランジ部に洗浄槽からの液漏れを防ぐシール(Oリング)が設けられており、BLTのフランジ部より先端側に位置するフロントマス部のほとんどは液中に配置される。また、BLTは、大振幅で振動させるために、一般的に共振周波数で駆動させることになっている。特に、キャビテーションの発生に有利な20~50kHz前後の周波数で共振させるため、全長を長く設計している。このため、フロントマスの形状な細長く、前述のように液中に配置される場合は、液との接触面積が多く使用する洗浄液量も多くなる。また、洗浄槽内の液は、ノズル洗浄の前に新しい洗浄液を入れ、洗浄後に廃棄する。
【0009】
洗浄液を廃棄する際、汚れた液に触れる領域は、水洗いなどの清掃作業が必要となる。前述のような長いフロントマス部全域が洗浄液に浸かる構成では、清掃の手間がかかる。また、細長いフロントマスと洗浄槽には隙間ができるため、隙間に液が入り込むかどうかで、同量の液を洗浄槽に入れた場合でも液位が異なることがあり、洗浄範囲に影響を及ぼす。
【0010】
また、特許文献2に記載の超音波を利用した洗浄の例では、一般の超音波洗浄機と同様の構成が採用されている。一般の超音波洗浄器で圧電素子を設置する場合、洗浄槽の底面などの広い面積部分をダイアフラムとして利用することで超音波照射面の振幅を増幅して、さらにその振動で液中に定在波を生じさせる。定在波には、音圧が高くなる領域(定在波の腹の部分)があり、同領域でキャビテーションが発生する。
(【0011】以降は省略されています)

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