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公開番号2025089266
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-12
出願番号2024198259
出願日2024-11-13
発明の名称有彩色フリッカの不快感評価方法及び不快感評価装置
出願人国立大学法人広島大学
代理人弁理士法人前田特許事務所
主分類G06V 10/56 20220101AFI20250605BHJP(計算;計数)
要約【課題】視覚的不快感を与えるか否かを評価する有彩色フリッカの不快感評価方法及び評価装置を提供する。
【解決手段】複数の画像データを時系列に沿って連続的に取得し、各画像データから色度を画素ごとに逐次記憶する色度記憶工程(ステップS1、S2)と、逐次記憶した色度を画素ごとに比較し、色度間の距離を色差として検出する検出工程(ステップS4、S10)と、色度及び色差に基づいて視覚的な不快感を評価する評価工程(ステップS3、S5、S7、S9、S11、S12)とを備え、評価工程は、色度記憶工程に記憶された色度が彩度の高い赤色、かつ、所定の面積を超える範囲で検出された色差が所定の頻度若しくは所定の回数を超えて所定の色差を上回る場合、又は、色度が彩度の高い赤色でなく、かつ、所定の面積を超える範囲で検出された色差が所定の頻度を超えて所定の色差を上回る場合に不快感を与えるものとして評価する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
少なくとも色相及び彩度のいずれかが時間変化する検出対象から視覚的に与えられる不快感を評価する方法であって、
前記検出対象の複数の画像データを時系列に沿って連続的に取得し、各前記画像データから色度を画素ごとに逐次記憶する色度記憶工程と、
逐次記憶した前記色度を画素ごとに比較し、色度間の距離を色差として検出する検出工程と、
前記色度及び前記色差に基づいて前記検出対象の視覚的な不快感を評価する評価工程と、を備え、
前記評価工程は、
前記色度記憶工程において記憶された前記色度が所定の色度の範囲内にある彩度の高い赤色であり、かつ、所定の面積を超える範囲で検出された前記色差が所定の頻度若しくは所定の回数を超えて所定の色差を上回る場合に、又は、
前記色度記憶工程において記憶された前記色度が所定の色度の範囲内にある彩度の高い赤色でなく、かつ、所定の面積を超える範囲で検出された前記色差が所定の頻度を超えて所定の色差を上回る場合に、
不快感を与えるものとして前記検出対象を評価する有彩色フリッカの不快感評価方法。
続きを表示(約 670 文字)【請求項2】
前記色度は、L
*
a
*
b
*
色度である請求項1に記載の有彩色フリッカの不快感評価方法。
【請求項3】
少なくとも色相及び彩度のいずれかが時間変化する検出対象から視覚的に与えられる不快感を評価する有彩色フリッカの不快感評価装置であって、
前記検出対象の複数の画像データを時系列に沿って連続的に取得し、各前記画像データから色度を画素ごとに逐次記憶する色度記憶部と、
逐次記憶した前記色度を画素ごとに比較し、色度間の距離を色差として検出する検出部と、
前記色度及び前記色差に基づいて視覚的な不快感を評価する評価部と、を備え、
前記評価部は、
前記色度記憶部において記憶された前記色度が所定の色度の範囲内にある彩度の高い赤色であり、かつ、所定の面積を超える範囲で検出された前記色差が所定の頻度若しくは所定の回数を超えて所定の色差を上回る場合に、又は、
前記色度記憶部において記憶された前記色度が所定の色度の範囲内にある彩度の高い赤色でなく、かつ、所定の面積を超える範囲で検出された前記色差が所定の頻度を超えて所定の色差を上回る場合に、
不快感を与えるものとして前記検出対象を評価する有彩色フリッカの不快感評価装置。
【請求項4】
前記色度は、L
*
a
*
b
*
色度である請求項3に記載の有彩色フリッカの不快感評価装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、有彩色フリッカの不快感評価方法及び不快感評価装置に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
光の明暗や色の変化による点滅(フリッカ)は、時に不快感を引き起こし、眼精疲労や頭痛、めまい等を誘発するおそれがあることが知られている。このような視覚情報に起因する不快感は視覚的不快感と呼ばれ、視覚過敏な人にとっては痙攣を伴う光過敏性発作を起こす原因となる危険性もある(例えば、非特許文献1参照)。実際に、映像表現や照明演出としての色や光の点滅が、視聴者に対して光過敏性発作を引き起こした事例も存在する(例えば、非特許文献2参照)。
【0003】
映像技術の発展は著しく、昨今、より鮮やかで派手な表現ができるようになったことに伴い、視聴者が光過敏性発作を起こすおそれが高まっている。また、スマートフォンやゲーム機器、パソコン等を見る時間が増えたことも、光過敏性発作を起こすおそれを高めている。
【0004】
従来、映像信号の輝度変化量に基づいてフリッカを検出する技術は提案されている。例えば、特許文献1は、映像信号の画素ごとに検出された画素値の極値と、極値が発生したタイミングに関する情報を用いてフリッカを検出する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許第6948827号公報
【非特許文献】
【0006】
Arnold J. Wilkins “Visual stress”, Oxford: Oxford University Press, 1995,
Robert S. Fisher, G. Harding, G. Erba, G. L. Barkley, A. Wilkins “Photic- and pattern-induced seizures; a review for the Epilepsy Foundation of America Working Group”, Epilepsia, 2005, Vol.46, pp.1426-1441.
アニメーション等の映像手法に関するガイドライン,日本放送協会,社団法人日本民間放送連盟(1988年作成、2020年一部改訂)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1の発明は、画素単位で輝度値の変化を検出し、輝度差の大きさ、輝度差の発生したタイミング、及び輝度差の発生回数が所定の基準を上回る場合に強いフリッカを検出するものである。しかしながら、この手法には観察者の主観的評価が含まれないため、観察者が実際に強い視覚的不快感を覚えるフリッカが検出されない可能性がある。また、視覚的不快感を喚起するおそれがあるフリッカは、輝度差によるものだけではない。非特許文献3によると、特に「鮮やかな赤」の点滅について細心の注意を払う必要があると説明されているように、色の見え方の違い(色差)によるフリッカも視覚的不快感を喚起するおそれがある。特許文献1のような輝度差によるフリッカを検出する技術では、観察者が強い視覚的不快感を覚える色差による点滅、つまり、有彩色フリッカを検出することができないおそれがある。また、非特許文献3にある「鮮やかな赤」に関しては、輝度値に基づく基準のみ記載されており、色度値に基づく基準は記載されていないという問題がある。
【0008】
ここに開示する技術は、かかる点に鑑みてなされたものであり、従来の技術では検出できなかった色度及び色差に基づくフリッカを検出し、観察者に強い視覚的不快感を与えるか否かを評価する評価方法及び評価装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本願の発明者は、有彩色フリッカにおける色度及び色差と不快感の関係を明らかにすることで、有彩色フリッカの不快感評価方法及び評価装置を開発した。
【0010】
本開示は、
少なくとも色相及び彩度のいずれかが時間変化する検出対象から視覚的に与えられる不快感を評価する方法であって、
前記検出対象の複数の画像データを時系列に沿って連続的に取得し、各前記画像データから色度を画素ごとに逐次記憶する色度記憶工程と、
逐次記憶した色度を画素ごとに比較し、色度間の距離を色差として検出する検出工程と、
前記色度及び前記色差に基づいて検出対象の視覚的な不快感を評価する評価工程と、を備え、
前記評価工程は、
前記色度記憶工程において記憶された前記色度が所定の色度の範囲内にある彩度の高い赤色であり、かつ、所定の面積を超える範囲で検出された前記色差が所定の頻度若しくは所定の回数を超えて所定の色差を上回る場合に、又は、
前記色度記憶工程において記憶された前記色度が所定の色度の範囲内にある彩度の高い赤色でなく、かつ、所定の面積を超える範囲で検出された前記色差が所定の頻度を超えて所定の色差を上回る場合に、
不快感を与えるものとして前記検出対象を評価することを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)

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