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公開番号2025092083
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-19
出願番号2023207727
出願日2023-12-08
発明の名称枯草菌並びにそれを含む食品および発酵物
出願人国立大学法人広島大学
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類C12N 1/20 20060101AFI20250612BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】酸性環境において生存および増殖可能である枯草菌を提供する。
【課題手段】上記目的を達成するため、本発明は、pH4.5で増殖可能であり、かつpH2.8での生存可能である枯草菌を提供する。具体的には、本発明は、TN19-3株(受領番号:NITE AP-04010)またはTN32-3株(受領番号:NITE AP-04011)である枯草菌を提供する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
pH4.5で増殖可能であり、かつpH2.8での生存可能な枯草菌。
続きを表示(約 370 文字)【請求項2】
0.5マクファーランドの濁度を有する菌体の懸濁液20μLを用いて、40℃、24時間の静置培養により、煮大豆10gから0.5g以上の粗ポリグルタミン酸を生産する、
請求項1に記載の枯草菌。
【請求項3】
TN19-3株(受領番号:NITE AP-04010)またはTN32-3株(受領番号:NITE AP-04011)である枯草菌。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか1項に記載の枯草菌を含有する食品。
【請求項5】
請求項1~3のいずれか1項に記載の枯草菌および大豆を含有する食品。
【請求項6】
請求項1~3のいずれか1項に記載の枯草菌の発酵物。
【請求項7】
請求項1~3のいずれか1項に記載の枯草菌の大豆発酵物。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、枯草菌およびそれを含む食品に関する。
続きを表示(約 1,200 文字)【背景技術】
【0002】
健康志向の高まりから、近年、プロバイオティクスという概念が広く知られるようになっている。プロバイオティクスは、FAO(国際連合食糧農業機関)/WHO(世界保健機関)ガイドラインにおいて、「適切な量を摂取した際に宿主の健康に有益な効果をもたらす生きた微生物」と定義されており、有益な効果としては、腸内環境の改善、腸内の感染予防、免疫機能の調整が期待されている。
【0003】
日本では古くから、大豆発酵食品を食しており、代表的なものとして納豆が挙げられる。納豆は、枯草菌(Bacillus subtilis)に含まれる納豆菌(Bacillus subtilis natto)を用いて大豆を発酵させることで製造される。納豆の特徴として、「糸引き性」とも呼ばれる粘りを持つことが挙げられる。特許文献1には、糸引き性が納豆の食感の主要な要素であること、糸引きの強さが主として納豆菌(Bacillus subtilis natto)が生産するPGA(ポリグルタミン酸)に依存すること、PGAにはカルシウム吸収促進効果および食後血糖値の上昇抑制効果などの健康増進効果があること、X線照射によりNamegata-2-2株の変異を誘発することで、高いPGA生産性を持つ新規納豆菌を得たことが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2022-153819号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
微生物の中には、増殖および生存可能な環境条件が限定されるものがあり、特にpHに対して感受性が高いものが多い。一方で、プロバイオティクスの観点からは、生菌を腸にまで届けることが好ましい。本発明は、酸性環境において生存および増殖可能である枯草菌並びにそれを含む食品および発酵物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明は、pH4.5で増殖可能であり、かつpH2.8での生存可能である枯草菌を提供する。
【0007】
また、本発明は、TN19-3株(受領番号:NITE AP-04010)またはTN32-3株(受領番号:NITE AP-04011)である枯草菌を提供する。
【0008】
また、本発明は、これらの枯草菌を利用した食品および発酵物も提供する。
【発明の効果】
【0009】
上記枯草菌は、酸性環境において生存、増殖することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
低pH増殖試験の結果を示すグラフである。
低pH生存試験の結果を示すグラフである。
粗PGA産生試験の結果を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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