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公開番号
2025146897
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-10-03
出願番号
2025123855,2021526988
出願日
2025-07-24,2020-06-22
発明の名称
雌の抗老化剤
出願人
国立大学法人広島大学
,
ロート製薬株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
A61K
31/4745 20060101AFI20250926BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約
【課題】雌の抗老化剤を提供すること。
【解決手段】ピロロキノリンキノン又はその塩を含有する、卵巣、卵胞又は卵子の抗老化剤。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
ピロロキノリンキノン又はその塩を含有する、雌の生殖組織の線維化の抑制剤又は改善剤。
続きを表示(約 370 文字)
【請求項2】
ピロロキノリンキノン又はその塩を含有する、エストロゲン産生促進剤。
【請求項3】
ピロロキノリンキノン又はその塩を含有する、月経不順の改善剤又は予防剤。
【請求項4】
ピロロキノリンキノン又はその塩を含有する、卵巣過剰刺激症候群に対する改善剤又は予防剤。
【請求項5】
雌のエストロゲン欠乏に由来する症状を改善又は予防する、請求項2に記載の剤。
【請求項6】
雌のプレ更年期障害又は更年期障害を改善又は予防する、請求項1又は2に記載の剤。
【請求項7】
雌の更年期症状を改善又は予防する、請求項1又は2に記載の剤。
【請求項8】
ピロロキノリンキノン又はその塩を含有する、雌のプレ更年期障害又は更年期障害を改善又は予防する剤。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、雌の抗老化剤に関する。
続きを表示(約 2,900 文字)
【背景技術】
【0002】
女性においては、加齢に伴って卵巣、卵胞、卵子等の生殖組織の老化が進行し、妊娠や出産が難しくなる。そのような妊娠が困難な女性の不妊治療では、排卵誘発のためにホルモン補充療法が行われることが多い。しかしながら、均一に成熟した卵胞の発育及び排卵が難しい上に、副作用として卵巣過剰刺激症候群(OHSS)と呼ばれる症状を呈し、これが悪化すると呼吸不全や循環不全に陥る危険もある。そのため、不妊治療において、安全かつ有効な治療法が求められている(非特許文献1)。
【0003】
また、女性における生殖組織の老化進行に伴い、エストロゲン等女性ホルモンの濃度が低下すると、主に40歳代後半から50歳代の女性において更年期障害が引き起こされる。中には、30歳代から40歳代半ばの女性でも、ストレスや過労が相まって、上記更年期障害の症状に加えて、月経不順を呈することがある。これはプレ更年期障害とも呼ばれており、更年期障害とともに女性のQOLを著しく低下させている。これら更年期障害やプレ更年期障害の治療においてもホルモン補充療法が主に行われるが、発癌の可能性や不正性器出血、嘔吐、頭痛、肝機能異常等の副作用の問題がある。プレ更年期障害や更年期障害は、女性であれば誰もが発症しうるものである一方、プレ更年期から閉経に至るまで女性が健やかに過ごすことは、殊に高齢化が進む日本では非常に大切である。そのため不妊治療と同様にプレ更年期障害や更年期障害の安全かつ有効な治療法が求められている(非特許文献2)。
【0004】
ところで、雌の生殖組織の老化は、ヒトのみならず、ウシやブタ等の家畜においても問題となっている。例えば、養豚業においては、母豚の交配から分娩までのサイクルは年に2.5回とされているが、加齢につれて母豚の産子数は低下し、流産等繁殖障害の増加により繁殖成績も悪化する。そのため、ヒトに加えて非ヒト動物に対しても、雌の生殖組織の老化進行を抑制する方法の開発が望まれている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
日産婦誌、1998年、50巻、6号、N135-N138
JIM、1999年、9巻、8号、688-691
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、卵巣、卵胞又は卵子(以下、これらをまとめて「雌の生殖組織」ともいうことがある。)の抗老化剤を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、ピロロキノリンキノン又はその塩が雌の生殖組織の老化進行を抑制するとともに、エストラジオールの産生を促進させること等を見出した。本発明はこの新規な知見に基づくものである。
【0008】
本発明は、例えば、以下の各発明を提供する。
[1]
ピロロキノリンキノン又はその塩を含有する、卵巣、卵胞又は卵子の抗老化剤。
[2]
ピロロキノリンキノン又はその塩を含有する、雌の生殖組織の線維化の抑制剤又は改善剤。
[3]
ピロロキノリンキノン又はその塩を含有する、卵子の質の向上剤。
[4]
ピロロキノリンキノン又はその塩を含有する、月経不順の改善剤又は予防剤。
[5]
ピロロキノリンキノン又はその塩を含有する、卵巣過剰刺激症候群に対する改善剤又は予防剤。
[6]
ピロロキノリンキノン又はその塩を含有する、エストロゲン産生促進剤。
[7]
雌のエストロゲン欠乏に由来する症状を改善又は予防する、[6]に記載の剤。
[8]
雌のプレ更年期障害又は更年期障害を改善又は予防する、[6]に記載の剤。
[9]
雌の更年期症状を改善又は予防する、[6]に記載の剤。
[10]
非ヒト動物に使用するための、[1]~[9]のいずれかに記載の剤。
[11]
ピロロキノリンキノン又はその塩を含有する組成物を摂取することで、卵巣、卵胞又は卵子の老化進行を抑制する方法。
[2-1]
雌の生殖組織の線維化を抑制又は改善する、[1]に記載の剤。
[2-2]
卵子の質を向上させる、[1]に記載の剤。
[2-3]
月経不順を改善又は予防する、[1]に記載の剤。
[2-4]
卵巣過剰刺激症候群を改善又は予防する、[1]に記載の剤。
[2-5]
エストロゲンの産生を促進させる、[1]に記載の剤。
[2-6]
雌のエストロゲン欠乏に由来する症状を改善又は予防する、[2-5]に記載の剤。
[2-7]
雌のプレ更年期障害又は更年期障害を改善又は予防する、[2-5]に記載の剤。
[2-8]
雌の更年期症状を改善又は予防する、[2-5]に記載の剤。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、雌の生殖組織の抗老化剤を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
試験例1において、各雌マウスにおける血中AMH濃度を示すグラフである。
(A)は、試験例2において雌の加齢化モデルマウスにピロロキノリンキノン二ナトリウム塩を投与しないときの発情周期を示すグラフである。(B)は、試験例2において雌の加齢化モデルマウスにピロロキノリンキノンを投与したときの発情周期を示すグラフである。図2において、Mは発情後期、WEは微発情期、Eは発情期、Pは発情前期、Dは発情休止期をそれぞれ示す。
(A)は、試験例4において、ピロロキノリンキノン二ナトリウム塩を投与又は非投与の未成熟雌マウスにeCG(妊馬血清性性腺刺激ホルモン)を投与したときの、時間と血中エストラジオール濃度の関係を示すグラフである。(B)は、試験例4において、ピロロキノリンキノン二ナトリウム塩を投与又は非投与の未成熟雌マウスにeCG(妊馬血清性性腺刺激ホルモン)及びhCG(ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン)を投与したときの、時間と血中プロゲステロン濃度の関係を示すグラフである。
(A)は、試験例5において、雌の加齢化モデルマウスにピロロキノリンキノン二ナトリウム塩を投与する前の卵巣についてPSR染色したもの(倍率20倍)を撮影した写真である。(B)は、試験例5において、雌の加齢化モデルマウスにピロロキノリンキノン二ナトリウム塩を2週間投与した後の卵巣についてPSR染色したもの(倍率20倍)を撮影した写真である。(C)及び(D)は、(A)及び(B)をそれぞれトレースした図であり、斜線を付した領域は染色された領域を示す。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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