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公開番号2025088902
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-12
出願番号2023203708
出願日2023-12-01
発明の名称廃プラスチックフレークの洗浄装置及び廃プラスチックフレークの洗浄方法
出願人キリンホールディングス株式会社
代理人個人,個人
主分類B08B 3/04 20060101AFI20250605BHJP(清掃)
要約【課題】本開示は、従来方法よりも短時間で、かつ、コスト及び環境負荷を抑制することができる廃プラスチックフレークの洗浄装置及び洗浄方法を提供することを目的とする。
【解決手段】本開示に係る廃プラスチックフレークの洗浄装置1は、貯留空間11を有する洗浄槽10と、投入口21と排出口22と洗浄領域23とを有し、少なくとも洗浄領域が貯留空間内に配置された半閉鎖系通路20と、貯留空間に設置されたファインバブルの泡発生器30と、洗浄領域に洗浄液Lの撹拌流及び投入口側から排出口側へ向かう搬送流を発生させる撹拌前進機構40と、を備え、貯留空間は、区画壁50によって、半閉鎖系通路内の空間である洗浄空間と半閉鎖系通路外の空間である非洗浄空間とに区画されており、非洗浄空間の少なくとも一部は、洗浄空間よりも上方に存在し、区画壁の少なくとも一部は、ファインバブルに対して通過性を有する有孔壁51である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
洗浄液を溜める貯留空間を有する洗浄槽と、
投入口と、排出口と、洗浄領域と、を有し、少なくとも該洗浄領域が前記貯留空間内に配置された半閉鎖系通路と、
前記貯留空間に設置されたファインバブルの泡発生器と、
前記洗浄領域に前記洗浄液の撹拌流及び前記投入口側から前記排出口側へ向かう搬送流を発生させる撹拌前進機構と、を備え、
前記貯留空間は、区画壁によって、前記半閉鎖系通路内の空間である洗浄空間と前記半閉鎖系通路外の空間である非洗浄空間とに区画されており、
前記非洗浄空間の少なくとも一部は、前記洗浄空間よりも上方に存在し、
前記区画壁の少なくとも一部は、前記ファインバブルに対して通過性を有する有孔壁であることを特徴とする廃プラスチックフレークの洗浄装置。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記有孔壁は、前記区画壁のうち、前記洗浄空間と、前記非洗浄空間のうち前記洗浄空間よりも上方に存在する部分と、を区画する部分を構成する上側有孔壁を含むことを特徴とする請求項1に記載の廃プラスチックフレークの洗浄装置。
【請求項3】
前記半閉鎖系通路は、前記洗浄領域よりも前記排出口側に浮沈分離領域を更に有し、かつ、該浮沈分離領域において上方に開放口を有することを特徴とする請求項1に記載の廃プラスチックフレークの洗浄装置。
【請求項4】
前記洗浄槽は、上面開口と、該上面開口の側辺に沿って前記貯留空間の外側に設けられたオーバーフローポケットと、を有することを特徴とする請求項2又は3に記載の廃プラスチックフレークの洗浄装置。
【請求項5】
前記有孔壁は、前記区画壁のうち、前記洗浄空間と、前記非洗浄空間のうち前記洗浄空間よりも下方に存在する部分と、を区画する部分を構成する下側有孔壁を含むことを特徴とする請求項1に記載の廃プラスチックフレークの洗浄装置。
【請求項6】
前記有孔壁は、廃プラスチックフレークに対して非通過性を有することを特徴とする請求項1に記載の廃プラスチックフレークの洗浄装置。
【請求項7】
前記洗浄液は、中性洗浄液であることを特徴とする請求項1に記載の廃プラスチックフレークの洗浄装置。
【請求項8】
ファインバブルが発生している洗浄液中で、廃プラスチックフレークを前記ファインバブルに接触させて、前記廃プラスチックフレークから軽比重残渣を分離するとともに前記廃プラスチックフレークを洗浄液の比重よりも比重が小さい軽比重プラスチックフレークと前記洗浄液の比重よりも比重が大きい重比重プラスチックフレークとに分離する洗浄工程を含み、
該洗浄工程は、前記廃プラスチックフレークのうち前記洗浄液の液面方向に移動する浮遊フレークを前記洗浄液中にとどめて規制した状態で洗浄を行う工程を含むことを特徴とする廃プラスチックフレークの洗浄方法。
【請求項9】
前記洗浄工程は、投入口と、排出口と、洗浄領域と、を有する通路の前記洗浄領域内で洗浄を行うとともに、前記廃プラスチックフレークを、前記投入口側から前記排出口側へ向けて前記洗浄領域内で移動させる工程を含むことを特徴とする請求項8に記載の廃プラスチックフレークの洗浄方法。
【請求項10】
前記洗浄工程は、前記廃プラスチックフレークから分離された前記軽比重残渣が前記洗浄液の液面に移動する工程を含むことを特徴とする請求項8に記載の廃プラスチックフレークの洗浄方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、廃プラスチックフレークの洗浄装置及び廃プラスチックフレークの洗浄方法に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
回収した廃プラスチックをリサイクルするためのフレークとするためには、リサイクル工程に異物を持ち込まない前処理が、製品プラスチックの品質向上の点で重要である。廃プラスチックは、廃プラスチックフレークと呼ばれる数mm角の粉砕物として前処理される。従来、廃プラスチックフレークは、一般的には、サイクロン分離によって比重が大きい異物の除去を行う工程、水中での比重分離で比重が小さい異物の除去を行う工程、アルカリ洗浄によってプラスチックの表面に付着した固着異物の除去を行う工程、の少なくとも3段階を経て、再生フレークとなり、再利用品の原料として利用されてきた(例えば、特許文献1を参照。)。ここで、再生フレークとは、廃プラスチックフレークを破砕・洗浄・乾燥したフレークをいい、回収した廃プラスチックを単に粉砕した段階での廃プラスチックフレークと区別される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2002-254430号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、従来の再生フレークを得る方法は、サイクロン分離、比重分離及びアルカリ洗浄の少なくとも3工程を経る必要があり、低コスト化が困難であった。また、アルカリ洗浄は、通常高温のアルカリ洗浄液で洗浄が行われるため、薬剤、加熱蒸気及び排水時の中和処理などユーティリティコストがかかり、環境負荷も大きいという問題があった。さらには、再生フレークにアルカリ残渣が混入すると、アルカリ残渣はケミカルリサイクル時の分解触媒として機能してしまうため分解反応の制御が難しくなるという問題もあった。また、本発明者等は、比重分離に時間をかけずに従来の方法より短時間で再生フレークを得ようとすると、比重が水よりも大きい重比重プラスチックフレークであってもその一定数が水に浮くという新規な課題を発見した。
【0005】
本開示は、上記課題を解決し、従来方法よりも短時間で、かつ、コスト及び環境負荷を抑制することができる廃プラスチックフレークの洗浄装置及び廃プラスチックフレークの洗浄方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者等は、半閉鎖系の環境下でファインバブル洗浄を行うことで上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させた。すなわち、本発明に係る廃プラスチックフレークの洗浄装置は、洗浄液を溜める貯留空間を有する洗浄槽と、投入口と、排出口と、洗浄領域と、を有し、少なくとも該洗浄領域が前記貯留空間内に配置された半閉鎖系通路と、前記貯留空間に設置されたファインバブルの泡発生器と、前記洗浄領域に前記洗浄液の撹拌流及び前記投入口側から前記排出口側へ向かう搬送流を発生させる撹拌前進機構と、を備え、前記貯留空間は、区画壁によって、前記半閉鎖系通路内の空間である洗浄空間と前記半閉鎖系通路外の空間である非洗浄空間とに区画されており、前記非洗浄空間の少なくとも一部は、前記洗浄空間よりも上方に存在し、前記区画壁の少なくとも一部は、前記ファインバブルに対して通過性を有する有孔壁であることを特徴とする。
【0007】
本発明に係る廃プラスチックフレークの洗浄装置では、前記有孔壁は、前記区画壁のうち、前記洗浄空間と、前記非洗浄空間のうち前記洗浄空間よりも上方に存在する部分と、を区画する部分を構成する上側有孔壁を含むことが好ましい。上側有孔壁によって油又は汚れなどの水よりも比重が小さい軽比重残渣が半閉鎖系通路の外へ排出されるため、軽比重残渣を容易に分離除去することができる。
【0008】
本発明に係る廃プラスチックフレークの洗浄装置では、前記半閉鎖系通路は、前記洗浄領域よりも前記排出口側に浮沈分離領域を更に有し、かつ、該浮沈分離領域において上方に開放口を有することが好ましい。開放口によって、オレフィンフレークなどの水よりも比重が小さい軽比重プラスチックフレークが半閉鎖系通路の外へ排出されるため、軽比重プラスチックフレークを容易に分離除去することができる。
【0009】
本発明に係る廃プラスチックフレークの洗浄装置では、前記洗浄槽は、上面開口と、該上面開口の側辺に沿って前記貯留空間の外側に設けられたオーバーフローポケットと、を有することが好ましい。オーバーフローポケットによって、液面に浮いた軽比重残渣及び軽比重プラスチックフレークが貯留空間から排出されるため、貯留空間内の洗浄液の清浄度を保つことができる。
【0010】
本発明に係る廃プラスチックフレークの洗浄装置では、前記有孔壁は、前記区画壁のうち、前記洗浄空間と、前記非洗浄空間のうち前記洗浄空間よりも下方に存在する部分と、を区画する部分を構成する下側有孔壁を含むことが好ましい。下側有孔壁によって砂又はガラスなどの水よりも比重が大きい重比重残渣が半閉鎖系通路の外へ排出されるため、重比重残渣を容易に分離除去することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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