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公開番号2025090325
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-17
出願番号2023205504
出願日2023-12-05
発明の名称砂状粒子除去装置及び砂状粒子除去方法
出願人国立大学法人九州工業大学
代理人個人,個人,個人
主分類B08B 7/04 20060101AFI20250610BHJP(清掃)
要約【課題】地球より重力が小さい惑星表面又は衛星表面の環境下で、対象物に付着する砂状粒子の除去効果を、従来よりも向上させた砂状粒子除去装置及び砂状粒子除去方法を提供すること。
【解決手段】地球より重力が小さい惑星表面又は衛星表面の環境下で、対象物11の表面に向けて電子ビームを照射することにより、対象物11に付着する砂状粒子12を除去するための装置10及び方法であり、対象物11の砂状粒子付着面側に配置する被覆材13と、被覆材13に振動を付与する振動付与手段14とを、有する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
地球より重力が小さい惑星表面又は衛星表面の環境下で、対象物の表面に向けて電子ビームを照射することにより、前記対象物に付着する砂状粒子を除去するための装置であって、
前記対象物の砂状粒子付着面側に配置する被覆材と、
前記被覆材に振動を付与する振動付与手段とを、
有することを特徴とする砂状粒子除去装置。
続きを表示(約 760 文字)【請求項2】
前記電子ビームを照射する電子ビーム照射手段を、更に有することを特徴とする請求項1記載の砂状粒子除去装置。
【請求項3】
電界を面状に発生させるメッシュ電極を、前記被覆材の砂状粒子付着面側に配置したことを特徴とする請求項1記載の砂状粒子除去装置。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか記載の砂状粒子除去装置と、前記対象物である太陽光で発電を行うためのパネルとを備え、
透光性を有する前記被覆材が、前記パネルの砂状粒子付着面側に、間隔を有して取付けられ、
前記振動付与手段が、前記被覆材の対象物側に取付けられたことを特徴とする太陽電池。
【請求項5】
前記衛星は月、前記砂状粒子はレゴリス、前記被覆材の材質はジメチルポリシロキサン、であり、前記振動付与手段はピエゾ素子又はピエゾフィルムを備えることを特徴とする請求項4記載の太陽電池。
【請求項6】
地球より重力が小さい惑星表面又は衛星表面の環境下で、対象物に付着する砂状粒子を該対象物から除去するための方法であって、
前記対象物の砂状粒子付着面側に間隔を有して配置した被覆材の砂状粒子付着面に向けて、電子ビームを照射する電子ビーム照射工程と、
前記被覆材を振動させる振動付与工程とを、
有することを特徴とする砂状粒子除去方法。
【請求項7】
前記被覆材の砂状粒子付着面側に、電界を面状に発生させる電界発生工程を、更に有することを特徴とする請求項6記載の砂状粒子除去方法。
【請求項8】
前記被覆材の砂状粒子付着面に向けて、紫外線を照射する紫外線照射工程を、更に有することを特徴とする請求項6記載の砂状粒子除去方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、地球より重力が小さい惑星表面又は衛星表面の環境下で、対象物に付着する砂状粒子を除去するための砂状粒子除去装置及び砂状粒子除去方法に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
近年、地球の衛星である月面の探査が注目されている。
しかし、月の表面には、レゴリスと呼ばれる砂(砂状粒子)で覆われた場所が多く存在し、数マイクロメートル~数ミリメートル程度の細かい砂が、場所によっては数メートル~数十メートル堆積していると考えられており、月面の探査において克服すべき技術的課題の一つとなっている。これは、レゴリスに、ガラスでコーティングされている粒子やガラスのビーズ等が含まれ、あらゆる表面に付着しやすく、例えば、太陽光で発電を行うためのパネルの劣化、窓ガラスからの視認性の低下、各種作業を行うロボットや探査機の損傷等、一連の問題を引き起こすことによる。
【0003】
そこで、表面に付着したレゴリスを除去する技術として、以下に示す非特許文献1、特許文献1、2の技術が提案されている。
【0004】
非特許文献1には、ダスト粒子間のマイクロキャビティの向きがランダムであるため、電子ビームの入射角度を変化させることにより、より多くのマイクロキャビティを露出させて、クリーニング効果を向上させることが記載されている。
そこで、電子ビームの入射角度を変化させるため、固定された試料面に対して、複数の電子ビーム源を同時に異なる角度で照射している。試料には、絶縁性サンプル(太陽光発電パネル等)と導電性サンプル(アルミニウム)を含む多種多様な表面材料サンプルを用いた。
このように、複数の電子ビーム源を用いることで、単一の固定ビームを用いた場合と比較して、クリーニング効果が10~30%向上することが示されている。
【0005】
特許文献1には、宇宙服等の塵軽減、更に具体的には導電繊維を用いた塵軽減システムが開示されている。
この塵軽減システムは、前面と裏面とを有する生地材料と、生地材料内の複数の導電繊維と、生地材料の裏面又は前面におおむね隣接する複数の入力ノードとを含んでいる。複数の導電繊維は、生地材料に沿って第1の方向におおむね平行し、生地材料の前面におおむね隣接し、複数の入力ノードは、複数の導電繊維と信号通信し、入力信号源から交流電流(「AC」)電圧信号を受信するように構成されている。複数の導電繊維は、複数の入力ノードが入力信号源からAC電圧信号を受信したことに応じて、生地材料の前面に電場を生じさせ、(電場から)生地材料の前面に沿って第1の方向に対して直角である第2の方向に進行する進行波を生じさせるように構成されている。
【0006】
特許文献2には、除塵を行う環境に関わらず、当該除塵に用いる気体を確保することができる除塵装置、車両及び除塵方法が、開示されている。
除塵装置は、内外の気体の流通が不能な状態で隔てる作業室の内側に存在する気体を回収する回収部と、この回収部に回収された気体を圧縮する圧縮部と、を備えている。また、除塵装置は、作業室の外側の空間に設けられ、圧縮部で圧縮された気体が噴射される噴射部と、圧縮部と噴射部との間に設けられ、電圧が印加されることで噴射部から噴射される気体にイオンを混在させるイオナイザ部と、を備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2022-95606号公報
特開2022-102831号公報
【非特許文献】
【0008】
Acta Astronautica 200 (2022) 42-47
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、非特許文献1、特許文献1、2に記載された技術では、砂状粒子であるレゴリスの除去効果が十分とは言い難い状況であった。
【0010】
本発明の課題は、地球より重力が小さい惑星表面又は衛星表面の環境下で、対象物に付着する砂状粒子の除去効果を、従来よりも向上させた砂状粒子除去装置及び砂状粒子除去方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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