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公開番号2025088721
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-11
出願番号2024179578
出願日2024-10-15
発明の名称測定機器、計測システム、計測方法および計測プログラム
出願人株式会社小野測器
代理人弁理士法人磯野国際特許商標事務所
主分類G01R 23/16 20060101AFI20250604BHJP(測定;試験)
要約【課題】計測データの削減を図りつつ、元の信号の復元率を高くする。
【解決手段】回転機器30の回転位相θの情報に対応して変化する被測定信号a(t)を前処理する前処理部40と、前処理部40が前処理した前処理信号s(t)を第1ランダム行列Φに基づいて、回転位置に同期してランダムに測定するランダム測定部1と、ランダムに測定したランダム測定値をベクトル表現したランダム測定ベクトルyと第1ランダム行列Φとを計測演算装置50に送信するランダム測定機器10と、LASSOの手法を用いて、ランダム測定ベクトルyを基底ベクトル{Ψi}を列とするn×nの直交基底行列ψの係数x={xi}を推定する推定部61と、を有する計測演算装置50と、を通信可能に接続した。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
時間的に変化する被測定信号を前処理する前処理部と、
前記前処理部が前処理した前処理信号を所定の第1ランダム行列Φに基づいて、ランダムに測定する測定部とを備え、
前記前処理部は、前記被測定信号をサンプリングしたサンプリング信号のエンベロープを示すエンベロープ信号をダウンサンプリングする
ことを特徴とする測定機器。
続きを表示(約 2,800 文字)【請求項2】
回転機器の回転位置または回転速度の情報を取得する回転情報取得部をさらに備え、
前記前処理部は、ダウンサンプリングしたダウンサンプリング信号に対して、前記回転位置または前記回転速度に対応した特定周波数成分を通過させるフィルタ処理部をさらに備える
ことを特徴とする請求項1に記載の測定機器。
【請求項3】
時間的に変化する被測定信号を前処理する前処理部と、前記前処理部が前処理した前処理信号を所定の第1ランダム行列Φに基づいて、ランダムに測定する測定部と、前記ランダムに測定したランダム測定値をベクトル表現したランダム測定ベクトルyと前記第1ランダム行列Φとを計測演算装置に送信する送信部とを備え、前記前処理部は、前記被測定信号のエンベロープを示すエンベロープ信号をダウンサンプリングする測定機器と、
前記ランダム測定ベクトルyを前記測定機器から受信する受信部と、前記ランダム測定ベクトルyを、前記第1ランダム行列Φと基底ベクトル{Ψ

}を列とするn×nの直交基底行列ψとその係数xとの積Φψxで表現したとき、正則化係数λ0として、式(1)、式(2)で定義した式(3)が最小となるように、直交基底行列ψの係数x={x

}を推定する推定部と、を有する計測演算装置と、
を通信可能に接続した計測システム。
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【請求項4】
前記推定部が係数xを推定する前の第1期間に、予め、前記ランダム測定ベクトルyおよび任意の第2ランダム行列に基づいて、最も誤差が少ない正則化係数λにおける交差検証の標準偏差以内で最大値になるように、前記正則化係数λ0を事前決定する正則化係数設定部と、
前記第2ランダム行列を、前記第1ランダム行列Φとして前記測定機器に設定させる設定部と、
をさらに備えることを特徴とする請求項3に記載の計測システム。
【請求項5】
前記第1期間で測定する被測定信号は、計測用センサで測定する信号であり、
前記第1期間の後の第2期間に、前記前処理部が前処理する被測定信号は、前記計測用センサよりも周波数特性が悪い汎用センサで測定するものであり、
前記第2期間に、前記測定部が出力するランダム測定ベクトルyを前記汎用センサの周波数特性で補正する周波数補正部をさらに備え、
前記推定部は、前記第2期間、前記周波数補正部の出力データを用いて、前記直交基底行列ψの係数x={xi}を推定する
ことを特徴とする請求項4に記載の計測システム。
【請求項6】
前記第1期間で測定する被測定信号は、計測用センサで測定する信号であり、
前記第1期間の後の第2期間に、前記前処理部が前処理する被測定信号は、前記計測用センサよりも周波数特性が悪い汎用センサで測定するものであり、
前記前処理部は、前記汎用センサで測定した測定信号を該汎用センサの周波数特性で補正した補正信号を前処理するものであり、
前記推定部は、前記第2期間に周波数特性を補正した被測定信号を用いて、前記直交基底行列ψの係数x={xi}を推定する
ことを特徴とする請求項4に記載の計測システム。
【請求項7】
前記第1ランダム行列Φは、前記被測定信号をランダムに間引いたことを示す行列であり、
最も誤差が少ない正則化係数λにおける交差検証の標準偏差以内で最大値になる前記正則化係数λ0を決定する正則化係数設定部をさらに備える
ことを特徴とする請求項3に記載の計測システム。
【請求項8】
時間的に変化する被測定信号を所定の第1サンプリング周波数またはサンプリング角周波数で、第1期間に逐次測定する逐次測定部と、
前記逐次測定部で測定した離散時間信号を離散フーリエ変換し、フーリエ係数を出力するDFT演算部と、
前記被測定信号または前記離散時間信号を前処理する前処理部と、
前記前処理部が前処理した前処理信号を用いて、所定のランダム行列Φでランダムに測定または選択した第1ランダム測定値を出力するランダム測定値出力部と、
前記第1ランダム測定値をベクトル表現した第1ランダム測定ベクトルy1を、前記ランダム行列Φと基底ベクトル{Ψ

}を列とするn×nの直交基底行列ψとその係数xとの積Φψxで表現し、正則化係数λ0としたとき、式(4)、式(5)で定義した式(6)が最小となるように、直交基底行列ψの係数x={x

}を推定する推定部と、
前記第1ランダム測定ベクトルy1および前記ランダム行列Φに基づいて、最も誤差が少ない正則化係数λにおける交差検証の標準偏差以内で最大値になる前記正則化係数λ0を決定する正則化係数設定部とを有し、
前記前処理部は、前記被測定信号のエンベロープを示すエンベロープ信号をダウンサンプリングするものであり、
前記所定の第1サンプリング周波数は、前記前処理部がダウンサンプリングするときの第2サンプリング周波数に等しく、
前記誤差は、前記推定部で推定した係数xと前記フーリエ係数とを用いて演算した、前記離散時間信号と前記第1ランダム測定値とのパワーの差分であり、
前記差分が所定範囲内である
ことを特徴とする計測システム。
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【請求項9】
前記前処理部は、ダウンサンプリングしたダウンサンプリング信号に対して、前記第1期間で測定した特徴周波数成分を通過させる特徴周波数フィルタをさらに備える
ことを特徴とする請求項8に記載の計測システム。
【請求項10】
前記パワーの差分は、前記係数xと前記フーリエ係数との差の二乗和である
ことを特徴とする請求項8または請求項9に記載の計測システム。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、測定機器、計測システム、計測方法および計測プログラムに関し、例えば、回転機器の特性を測定する測定機器に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
回転機器は、材料の欠陥、疲労や経年変化などにより必然的に故障する。故障が生じると、機器のダウンタイムにつながり、経済的損失が生まれてしまう。そのため、回転機器の故障診断を行い、健康な状態に保つことが重要となる。回転機器の故障診断は様々なセンシング方法により行われている。
【0003】
例えば、非特許文献1には、圧縮センシング技術と、計測開始時間をランダムとして一定周波数での計測する手法(Random Start Uniform Sampling Method,以降RSUSM)とを組み合わせた技術が開示されている。圧縮センシング理論は、計測データがある基底(例えば、フーリエ基底)に対してスパース性を有すること、基底がインコヒーレントであること(Random sampling を行うこと)という条件を満たすなら、通常必要とされるよりもはるかに少ない測定データから信号を正確に復元することができる技術である。これにより、非特許文献1の技術では、モニタリングに必要な計測データを削減している。
また、特許文献1には、センサにIDを振り、サーバシステムで集中管理をしつつ、状況に合わせて温度補整や直線性を補整処理する計測データ提供サービスシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
加藤由幹,“サブナイキストサンプリングと圧縮センシングを用いたプロペラの故障診断”,日本機械学会第19回評価・診断に関するシンポジウム,2021年12月2-3日(開催日)
【特許文献】
【0005】
特許第6252669号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
非特許文献1で使用している圧縮センシング理論は、計測データがフーリエ基底に対してスパース性を有することが必要である。しかしながら、周波数スペクトルが広がってしまい(つまり、スパース性が低い)、必要な精度で元の信号を復元することができないことがある。
【0007】
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、計測データの削減を図りつつ、元の信号の復元率を高くすることができる測定機器、計測システム、計測方法および計測プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の上記課題は、下記の手段により解決される。
時間的に変化する被測定信号を前処理する前処理部と、前記前処理部が前処理した前処理信号を所定の第1ランダム行列Φに基づいて、ランダムに測定する測定部とを備え、前記前処理部は、前記被測定信号をサンプリングしたサンプリング信号のエンベロープを示すエンベロープ信号をダウンサンプリングすることを特徴とする測定機器。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、計測データの削減を図りつつ、元の信号の復元率を高くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明の第1実施形態である計測システムの構成図である。
測定対象を測定する測定対象設備を示す構成図である。
本発明の第1実施形態である計測システムで使用される前処理部の構成図である。
前処理部における各部の波形の一例を示す図である。
前処理部における各部の波形の一例を示す図である。
パラメータ設定期間(第1期間T1)とパラメータ設定後の計測期間(第2期間T2)との関係を説明するための図である。
回転速度の高低による測定信号の差異を説明するための図である。
被測定信号の時間変化を示す図である。
回転機器の回転位相の時間変化を示す図である。
測定信号と回転位相との関係を示す図である。
本発明の第1実施形態である計測システムの動作を説明するためのフローチャートである。
推定部が演算した係数x={x

}を示す図である。
推定部が演算した係数x={x

}を示す図である。
ダウンサンプリング信号を次数比解析した図である。
ダウンサンプリング信号を次数比解析した図である。
本発明の第2実施形態である計測システムの構成図である。
次数における振幅のPOAを示す図である。
次数における振幅のPOAを示す図である。
本発明の第3実施形態である計測システムの構成図である。
本発明の第3実施形態である計測システムで使用される前処理部の構成図(1)である。
本発明の第3実施形態である計測システムで使用される前処理部の構成図(2)である。
本発明の第4実施形態の計測システムの構成図である。
汎用マイクおよび計測用マイクの周波数特性を示す図である。
本発明の第5実施形態である計測システムの構成図である。
本発明の第6実施形態である計測システムの構成図である。
本発明の第6実施形態の計測システムで使用される前処理部の構成図である。
本発明の比較例である計測システムの構成図である。
本発明の変形例である計測システムで使用される前処理部の構成図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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