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公開番号2025087602
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-10
出願番号2024196144
出願日2024-11-08
発明の名称X線検査システムのためのオブジェクトマニピュレータ
出願人コメット エクスロン ゲーエムベーハー,Comet Yxlon GmbH
代理人弁理士法人藤本パートナーズ
主分類G01N 23/044 20180101AFI20250603BHJP(測定;試験)
要約【課題】X線検査システムのためのオブジェクトマニピュレータを提供する。
【解決手段】オブジェクトマニピュレータは、試験オブジェクトが固定可能となるオブジェクト台6と、オブジェクト台が第1の方向に移動可能となる第1のリニアガイドと、オブジェクト台が第2の方向に移動可能となり、第2の方向が第1の方向に対して垂直である、第2のリニアガイドとを備える。第1のリニアガイド上に、オブジェクト台インタフェース10が形成されており、インタフェース領域8内に、オブジェクト台がオブジェクト台インタフェースに接続デバイスを介して取り外し可能に接続され、支持領域内にて、オブジェクト台が第1のリニアガイド上にて位置移動可能であるように第1のリニアガイド上に配置され、かつ、支持領域は、インタフェース領域とは別個に、インタフェース領域に面するその端部において局所的に形成されている。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
X線検査システムのためのオブジェクトマニピュレータ(1)であって、
オブジェクト台(6)であって、該オブジェクト台(6)上に、試験オブジェクト(22)が固定可能となる、オブジェクト台(6)と、
第1のリニアガイド(4)であって、該第1のリニアガイド(4)に沿って、前記オブジェクト台(6)が第1の方向に移動可能となる、第1のリニアガイド(4)と、
第2のリニアガイド(5)であって、該第2のリニアガイド(5)に沿って、前記オブジェクト台(6)が第2の方向に移動可能となり、前記第2の方向が、前記第1の方向に対して垂直な成分を有しており、特に、前記第2の方向が、前記第1の方向に対して垂直である、第2のリニアガイド(5)とを備えており、
前記第1のリニアガイド(4)上に、オブジェクト台インタフェース(10)が形成されており、
前記オブジェクト台(6)が、インタフェース領域(8)を有しており、該インタフェース領域(8)内に、前記オブジェクト台(6)が前記オブジェクト台インタフェース(10)に接続デバイスを介して取り外し可能に接続され、
前記オブジェクト台(6)が、支持領域(9)を有しており、該支持領域(9)内にて、前記オブジェクト台(6)が前記第1のリニアガイド(4)上にて位置移動可能であるように前記第1のリニアガイド(4)上に配置され、かつ、該支持領域(9)は、インタフェース領域(8)から空間的に分離されている、特に、インタフェース領域(8)とは反対側を向く端部にて、インタフェース領域(8)から空間的に分離されている、
オブジェクトマニピュレータ(1)。
続きを表示(約 1,700 文字)【請求項2】
前記第1のリニアガイド(4)が、2本の平行なガイドレール(4a,4b)を有し、及び/又は、前記第2のリニアガイド(5)が、2本の平行なガイドレール(5a,5b)を有し、特に、前記ガイドレール(4a,4b,5a,5b)が、円形又は矩形のリニアシャフト(4a,4b)である、請求項1に記載のオブジェクトマニピュレータ(1)。
【請求項3】
前記接続デバイスが、2つのねじ、特に、2つのクランプねじ(14,15)を有しており、前記2つのねじが、前記オブジェクト台インタフェース(10)及び前記インタフェース領域(8)と相互作用する、請求項1又は2に記載のオブジェクトマニピュレータ(1)。
【請求項4】
前記接続デバイスが、前記オブジェクト台インタフェース(10)上に、第1の停止手段(12)及び第3の停止手段(13)を有しており、前記インタフェース領域(10)上に、第2の停止手段(16)及び第4の停止手段(17)を有しており、
前記第2の停止手段(16)が前記第1の停止手段(12)に、前記第4の停止手段(17)が前記第3の停止手段(13)に、押圧デバイス(23)によって押圧される、請求項1又は2に記載のオブジェクトマニピュレータ(1)。
【請求項5】
前記第1の停止手段(12)及び前記第3の停止手段(13)が、それぞれ、前記第1の方向及び前記第2の方向に対して実質的に垂直に延びるリニアシャフト又は円筒ピン(12,13)であり、
前記第2の停止手段(16)が、前記第1の方向に沿って延びる直線状の停止縁(16)であり、
前記第4の停止手段(17)が、第1の停止面(18)及び第2の停止面(19)を有する本体を有し、前記第1の停止面(18)及び前記第2の停止面(19)のそれぞれの向きが、前記停止縁(16)に対して平行でない方向成分を有し、一方の方向成分が前記第2の方向に対して正の角度を有し、他方の方向成分が前記第2の方向に対して負の角度を有し、特に、これら2つの向きの間の角度が90°である、請求項4に記載のオブジェクトマニピュレータ(1)。
【請求項6】
前記リニアシャフトの少なくとも一方又は前記円筒ピンの少なくとも一方(12,13)が、前記オブジェクト台インタフェース(10)に対して前記第2方向の成分を有する方向に相対的に移動可能であり、及び/又は、前記直線状の停止縁(16)が、前記第2方向の成分を有する方向に移動可能である、請求項5に記載のオブジェクトマニピュレータ(1)。
【請求項7】
前記押圧デバイス(23)が、前記第2の方向に沿った力成分を有するばねを備えており、特に、前記押圧デバイス(23)が側圧片である、請求項4~6のいずれか1項に記載のオブジェクトマニピュレータ(1)。
【請求項8】
請求項3に記載の接続デバイスと、請求項4~7のいずれか1項に記載の接続デバイスとの両方を備えている、請求項1又は2に記載のオブジェクトマニピュレータ(1)。
【請求項9】
2つの軸受体(20,21)、特に、回転輪が、前記オブジェクト台インタフェース(10)上に配置されており、該2つの軸受体(20,21)は、前記オブジェクト台インタフェース(10)が前記オブジェクト台(6)と共に前記第1の方向に沿って移動することを支持し、
前記2つの軸受体(20,21)の少なくとも1つ、好ましくは、前記2つの軸受体(20,21)の両方が、前記第1の方向に対して垂直な成分と前記第2の方向に対して垂直な成分との両方を有する第3の方向に移動可能であり、好ましくは、該第3の方向は、前記第1の方向及び前記第2の方向に対して垂直である、請求項1~8のいずれか1項に記載のオブジェクトマニピュレータ(1)。
【請求項10】
前記2つの軸受体(20,21)の少なくとも一方が、偏心デバイスを介して移動可能である、請求項9に記載のオブジェクトマニピュレータ(1)。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、試験オブジェクトを固定可能なオブジェクト台を備えたX線検査システムのためのオブジェクトマニピュレータに関する。
続きを表示(約 3,500 文字)【背景技術】
【0002】
X線を用いた試験オブジェクトの非破壊検査では、撮像システムとしてX線管及びX線検出器を使用するX線システムの使用を伴う。検査される試験オブジェクトは、ビーム経路内に配置可能であると共に、該ビーム経路内で移動可能である必要がある。この移動を可能にするため、試験オブジェクトは、試験オブジェクトを種々異なる横方向軸に沿って直線的に移動させると共に種々異なる回転軸を中心に回転させることが可能なマニピュレータに取り付けられるが、それぞれ必要な方向及び回転軸は、実施される手順(例えば、回転ラミノグラフィー)に依存する。今日まで使用されてきたオブジェクトマニピュレータでは、試験オブジェクトを固定可能なオブジェクト台が、薄いオブジェクト台支持体の上に載置されている。この薄いオブジェクト台支持体は、高い精度で製造することができない。さらにまた、オブジェクト台支持体は、高い負荷がかかると曲がってしまう。これら両方の要因により、オブジェクト台は安定した位置決めができず、あるいは、横方向軸、回転軸及びX線源の中心ビームとの適切な位置合わせができない。オブジェクト台は通常、オブジェクト台支持体の穴の中にある2本のピンを使用して位置決めされる。ピンの公差又はピンが挿入されている穴によっては、オブジェクト台支持体上で軸を移動させた際に、オブジェクト台が移動してしまうことがある。オブジェクト台を交換又は再配置する際には、オブジェクト台の位置が変わってしまうことがある。このため、十分な位置決め再現性を達成することができず、X線検査システムの横方向軸及び回転軸に対する、あるいは、中心ビームに対するオブジェクト台の調整が複雑になる。また、異なる重量の試験オブジェクトではオブジェクト台支持部のたわみの程度が異なるため、同じことが該当する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の課題は、オブジェクト台を交換した後の位置決め再現性が向上したオブジェクトマニピュレータを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記課題は、本発明によれば、請求項1の特徴を有するオブジェクトマニピュレータによって解決される。有利な実施形態は、従属請求項に記載されている。
【0005】
上記課題は、本発明に係るオブジェクトマニピュレータによって達成され、該オブジェクトマニピュレータは、オブジェクト台を有すると共に、第1のリニアガイド及び第2のリニアガイドであって、これらに沿ってオブジェクト台(6)が2つの方向(これらは通常、互いに対して垂直となるように選択され、X方向及びZ方向と称される)に移動可能となる、第1のリニアガイド及び第2のリニアガイドを有しており、第1のリニアガイド上に、オブジェクト台インタフェースが形成されており、オブジェクト台は、インタフェース領域を有しており、該インタフェース領域内に、オブジェクト台がオブジェクト台インタフェースに接続デバイスを介して取り外し可能に接続され、オブジェクト台は、支持領域を有しており、該支持領域内にて、オブジェクト台が第1のリニアガイド上にて位置移動可能であるように第1のリニアガイド上に配置され、かつ、該支持領域は、インタフェース領域から空間的に分離されており、好ましくは、該支持領域は、インタフェース領域とは反対側の端部に形成されている。これにより、曲がる傾向があるために、種々異なるオブジェクト台上に配置される種々異なる重量の試験オブジェクトでは良好な再現性が得られなかった従来の薄いオブジェクト台支持体を、オブジェクト台支持体よりも著しく寸法的に安定であるオブジェクト台であって、オブジェクト台支持体を介在させることなく第1のリニアガイド上に支持されるオブジェクト台に置き換えることによって、オブジェクト台を変更又は交換する際の位置決め繰り返し精度が最適化される。さらに、従来用いられていたオブジェクト台支持体の製造とは異なり、オブジェクト台を高い精度で製造することが可能になる。
【0006】
本発明の有利な発展形態によれば、第1のリニアガイドが、2本の平行なガイドレールを有し、及び/又は、第2のリニアガイドが、2本の平行なガイドレールを有し、特に、ガイドレールが、円形又は矩形のリニアシャフトであることが提供される。このことは、コストの高い生産部品として製造する必要がある従来技術に知られたリニアガイドを使用する必要がなく、代わりに、購入部品の形態のよりコスト効率に優れた解決策を使用できることを意味する。
【0007】
本発明の別の有利な発展形態によれば、接続デバイスが、2つのねじ、特に、2つのクランプねじを有しており、2つのねじが、オブジェクト台インタフェース及びインタフェース領域と相互作用することが提供される。これにより、交換されたオブジェクト台が、以前のオブジェクト台が配置されていた位置へと、極めて信頼性が高くかつ正確に位置決めされることが達成される。したがって、位置決めの繰り返し精度が極めて高く、オブジェクト台の第1のリニアガイドに対する相対位置の望まれない変化が生じ得なくなる。
【0008】
本発明のさらに別の有利な発展形態によれば、接続デバイスが、オブジェクト台インタフェース上に、第1の停止手段及び第3の停止手段を有しており、インタフェース領域上に、第2の停止手段及び第4の停止手段を有しており、第2の停止手段が第1の停止手段に、第4の停止手段が第3の停止手段に、押圧デバイスによって押圧されることが提供される。停止手段は、押圧デバイスによって、2つのリニアガイドの第1方向及び第2方向にまたがる平面(これは通常、オブジェクトマニピュレータのX-Z平面と称される)内を移動することができないため、前の段落で説明した実施形態と同様に、交換されたオブジェクト台が、以前のオブジェクト台が配置されていた位置へと、極めて信頼性が高くかつ正確に位置決めされることが達成される。したがって、この段落で説明した実施形態でも、位置決めの繰り返し精度が極めて高い。
【0009】
本発明のさらに別の有利な発展形態によれば、第1の停止手段及び第3の停止手段が、それぞれ、第1の方向及び第2の方向に対して実質的に垂直に延びるリニアシャフト又は円筒ピンであり、第2の停止手段が、第1の方向に沿って延びる直線状の停止縁であり、第4の停止手段が、第1の停止面及び第2の停止面を有する本体を有し、第1の停止面及び第2の停止面のそれぞれの向きが、停止縁に対して平行でない方向成分を有し、一方の方向成分が第2の方向に対して正の角度を有し、他方の方向成分が第2の方向に対して負の角度を有し、特に、これら2つの向きの間の角度が90°であることが提供される。これにより、非常に簡単な手段を用いて、交換されたオブジェクト台が正確かつ繰り返し可能に位置決めされることが保証されてシステムが過剰決定されないため、交換されたオブジェクト台は、意図された接触面上に精確に適合する。押圧デバイスの力は、接触縁と2つの停止面を備えたオブジェクト台を、リニアシャフト又は円筒ピンに押圧し、それによって、2つのリニアガイドにまたがる平面(上記で説明したように、オブジェクトマニピュレータのX-Z平面)の方向におけるオブジェクト台の移動が不可能になる。
【0010】
本発明のさらに別の有利な発展形態によれば、リニアシャフトの少なくとも一方又は円筒ピンの少なくとも一方が、オブジェクト台インタフェースに対して第2方向の成分を有する方向に相対的に移動可能であり、及び/又は、直線状の停止縁が、第2方向の成分を有する方向に移動可能であることが提供される。例えば、接触縁と相互作用するリニアシャフト又は円筒ピンが移動させられる場合、オブジェクト台は、他のリニアシャフト又は他の円筒ピン周りに回転し、停止縁がそれに応じて移動させられる場合も同様である。これは、通常の方向指定(上記参照)を採用する場合にはY方向周りの回転、すなわち、オブジェクト台にまたがる平面に対して垂直な方向周りの回転に対応する。このような回転により、接触縁と、第1の方向(通常、X方向)及び第2の方向(通常、Z方向)周りの水平回転軸との位置合わせが可能になる。
(【0011】以降は省略されています)

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