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公開番号2025087170
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-10
出願番号2023201630
出願日2023-11-29
発明の名称リチウムイオン電池
出願人トヨタ自動車株式会社
代理人弁理士法人深見特許事務所
主分類H01M 10/0585 20100101AFI20250603BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】ハイレート耐性の改善。
【解決手段】リチウムイオン電池は、発電要素および電解液を含む。発電要素は、正極、セパレータ、負極、第1介在層および第2介在層を含む。発電要素内に、第1間隙および第2間隙の少なくとも一方が形成されている。第1間隙は、負極活物質層とセパレータとの間に形成される間隙である。第2間隙は、正極活物質層とセパレータとの間に形成される間隙である。第1間隙および第2間隙の少なくとも一方に、第1介在層が配置されている。第1間隙および第2間隙の少なくとも一方に、第2介在層が配置されている。発電要素は、積層方向の一端に第1端部を有し、かつ、積層方向の他端に第2端部を有する。第1介在層は、第2介在層に比して、第1端部に近接している。「P1≠P2」の関係が満たされている。P1は、電解液に対する第1介在層の透過係数を示す。P2は、電解液に対する第2介在層の透過係数を示す。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
発電要素および電解液を含み、
前記発電要素は、正極、セパレータ、負極、第1介在層および第2介在層を含み、
前記セパレータを間に挟んで、前記正極と前記負極とが交互に積層されており、
前記正極は、正極集電箔と正極活物質層とを含み、
前記負極は、負極集電箔と負極活物質層とを含み、
前記発電要素内に、第1間隙および第2間隙の少なくとも一方が形成されており、
前記第1間隙は、前記負極活物質層と前記セパレータとの間に形成される間隙であり、
前記第2間隙は、前記正極活物質層と前記セパレータとの間に形成される間隙であり、
前記第1間隙および前記第2間隙の少なくとも一方に、前記第1介在層が配置されており、
前記第1間隙および前記第2間隙の少なくとも一方に、前記第2介在層が配置されており、
前記発電要素は、積層方向を有し、
前記積層方向は、前記正極、前記セパレータおよび前記負極の厚さ方向と平行であり、
前記発電要素は、前記積層方向の一端に第1端部を有し、かつ、前記積層方向の他端に第2端部を有し、
前記第1介在層は、前記第2介在層に比して、前記第1端部に近接しており、
下記の式(1)の関係が満たされており、
P1≠P2 (1)
前記式(1)中、
P1は、前記電解液に対する前記第1介在層の透過係数を示し、かつ、
P2は、前記電解液に対する前記第2介在層の透過係数を示す、
リチウムイオン電池。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記電解液は、前記第2端部に比して、前記第1端部に多く分布している、
請求項1に記載のリチウムイオン電池。
【請求項3】
前記第2間隙に前記第1介在層が配置されており、かつ、
前記第1間隙に前記第2介在層が配置されている、
請求項1に記載のリチウムイオン電池。
【請求項4】
下記の式(2)の関係が満たされている、
P1>P2 (2)
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のリチウムイオン電池。
【請求項5】
前記電解液は、支持塩および溶媒を含み、
前記第1介在層は、第1無機粒子および第1バインダを含み、
前記第2介在層は、第2無機粒子および第2バインダを含み、
下記の式(3)の関係が満たされており、
Δ1>Δ2 (3)
前記式(3)中、
Δ1は、前記溶媒のSP値と、前記第1バインダのSP値との差分の絶対値を示し、
Δ2は、前記溶媒のSP値と、前記第2バインダのSP値との差分の絶対値を示し、かつ、
SP値の単位は、(cal/cm
3

1/2
である、
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のリチウムイオン電池。
【請求項6】
下記の式(4)および式(5)の関係が満たされている、
2.5≦Δ1 (4)
Δ2≦2 (5)
請求項5に記載のリチウムイオン電池。
【請求項7】
前記発電要素は、第1ユニットおよび第2ユニットを含み、
前記積層方向において、前記第1ユニットは、前記第2ユニットに比して、前記第1端部に近接しており、
前記第1ユニットおよび前記第2ユニットの各々は、前記正極、前記セパレータ、および、前記負極を含み、
前記第1ユニットは、前記第1間隙および前記第2間隙の少なくとも一方に、前記第1介在層を含み、
前記第2ユニットは、前記第1間隙および前記第2間隙の少なくとも一方に、前記第2介在層を含み、かつ、
下記の式(2)の関係が満たされている、
P1>P2 (2)
請求項2に記載のリチウムイオン電池。
【請求項8】
前記第2ユニットは、前記第2間隙に前記第2介在層を含む、
請求項7に記載のリチウムイオン電池。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、リチウムイオン電池に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
特開2018-106981号公報は、巻回電極体の帯状電極シートにおいて、活物質層の幅方向の端部に、電解液の透過係数が小さい領域を設けることを開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2018-106981号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
リチウムイオン電池は、発電要素を含む。発電要素は、例えば「電極体」、「電極群」等とも称される。発電要素は、正極活物質層、セパレータおよび負極活物質層を含む。各活物質層は、空隙を有する多孔質体であり、該空隙に電解液が保持される。
【0005】
ハイレートの充電により、活物質が急激に膨張し得る。活物質の膨張により、活物質層内の空隙が減少し得る。空隙の減少により、活物質層から電解液が流出し得る。電解液の流出により、活物質層において電解液が枯渇し得る。活物質層における電解液の枯渇により、電池性能が低下し得る。
【0006】
他方、放電時は、活物質が収縮し得る。活物質の収縮により、活物質層内の空隙が増加する。空隙の増加により、活物質層の周囲の電解液が、活物質層に流入し得る。充電時の電解液の流出量と、放電時の電解液の流入量とが異なるために、活物質層の内外で、電解液の塩濃度にムラが生じる可能性がある。充放電の繰り返しによって、活物質層の内外で塩濃度のムラが促進されることにより、電池性能が低下する側面もある。ハイレートの充放電によっても、電池性能が低下し難いこと、すなわち「ハイレート耐性」の改善が求められる。
【0007】
透過係数は、電解液の透過しやすさを示す。透過係数が大きい程、電解液が対象物を透過しやすいと考えられる。巻回型の発電要素において、活物質層の縁部に、透過係数が小さい領域が配置されることにより、活物質層からの電解液の流出が低減されることが期待される。例えば、活物質層の組成、密度等が局所的に異なることにより、透過係数が局所的に変化し得る。ただし、活物質層内において局所的に組成等が異なることにより、性能バラツキが増大する等の不都合が生じる可能性もある。また、活物質層内において局所的に組成等が異なるために、生産性が低下する可能性もある。さらに、活物質層から流出した電解液が、再度、活物質層に流入し難いために、活物質層の内外で塩濃度のムラが促進される可能性もある。
【0008】
本開示の目的は、ハイレート耐性の改善にある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
以下、本開示の技術的構成および作用効果が説明される。ただし作用メカニズムは推定を含む。作用メカニズムは、本開示の技術的範囲を限定しない。
【0010】
1.リチウムイオン電池は、発電要素および電解液を含む。発電要素は、正極、セパレータ、負極、第1介在層および第2介在層を含む。セパレータを間に挟んで、正極と負極とが交互に積層されている。正極は、正極集電箔と正極活物質層とを含む。負極は、負極集電箔と負極活物質層とを含む。
発電要素内に、第1間隙および第2間隙の少なくとも一方が形成されている。第1間隙は、負極活物質層とセパレータとの間に形成される間隙である。第2間隙は、正極活物質層とセパレータとの間に形成される間隙である。第1間隙および第2間隙の少なくとも一方に、第1介在層が配置されている。第1間隙および第2間隙の少なくとも一方に、第2介在層が配置されている。
発電要素は、積層方向を有する。積層方向は、正極、セパレータおよび負極の厚さ方向と平行である。発電要素は、積層方向の一端に第1端部を有し、かつ、積層方向の他端に第2端部を有する。第1介在層は、第2介在層に比して、第1端部に近接している。
下記の式(1)の関係が満たされている。
P1≠P2 (1)
式(1)中、P1は、電解液に対する第1介在層の透過係数を示す。P2は、電解液に対する第2介在層の透過係数を示す。
(【0011】以降は省略されています)

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