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公開番号2025087144
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-10
出願番号2023201589
出願日2023-11-29
発明の名称二酸化炭素回収システム
出願人株式会社デンソー
代理人弁理士法人あいち国際特許事務所
主分類B01D 53/32 20060101AFI20250603BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】二酸化炭素の回収能力を向上させることができる二酸化炭素回収システムを提供すること。
【解決手段】二酸化炭素回収システム1は、作用極102と対極103とを備えた電気化学セル101を有する。作用極102と対極103との間に第1電圧V1を印加することで、作用極102に二酸化炭素を吸着させる、吸着モードと、作用極102と対極103との間に第2電圧V2を印加することで、作用極102から二酸化炭素を脱離させて排出する、脱離モードと、を繰り返す。吸着モードにおいて、電気化学セル101は、二酸化炭素と共に酸素が電解質層106における作用極102の近傍に供給された状態で、作用極102と対極103との間に電圧が印加されて作用極102に電子が供給されることで、活性酸素を生成し、二酸化炭素吸着分子を生成することで、二酸化炭素を吸着する。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項1】
電気化学反応によって二酸化炭素を含有する被処理ガスから前記二酸化炭素を分離する二酸化炭素回収システム(1)であって、
前記被処理ガスに接触する作用極(102)と、対極(103)と、前記作用極と前記対極との間に配された絶縁層(104)及び電解質層(106)とを備えた電気化学セル(101)を有し、
前記作用極と前記対極との間に第1電圧(V1)を印加することで、前記作用極に電子を供給し、前記作用極に前記被処理ガス中の前記二酸化炭素を吸着させる、吸着モードと、
前記作用極と前記対極との間に前記第1電圧と異なる第2電圧(V2)を印加することで、前記作用極から電子を放出し、前記作用極から前記二酸化炭素を脱離させて排出する、脱離モードと、を繰り返すよう構成されており、
前記吸着モードにおいて、前記電気化学セルは、前記二酸化炭素と共に酸素が前記電解質層における前記作用極の近傍に供給された状態で、前記作用極と前記対極との間に電圧が印加されて前記作用極に電子が供給されることで、前記酸素が電子を受け取って活性酸素を生成し、前記活性酸素が前記二酸化炭素と結合して二酸化炭素吸着分子を生成することで、二酸化炭素を吸着するよう構成されている、二酸化炭素回収システム。
続きを表示(約 470 文字)【請求項2】
各前記吸着モードの時間は、前記作用極において生成された前記二酸化炭素吸着分子の前記対極までの拡散時間よりも短い、請求項1に記載の二酸化炭素回収システム。
【請求項3】
前記電解質層は、二酸化炭素の溶解度が酸素の溶解度よりも小さい、請求項1又は2に記載の二酸化炭素回収システム。
【請求項4】
前記作用極は、作用極側基材(102a)と、前記作用極側基材に設けられた作用極側導電助材(102c)とを有し、前記作用極側導電助材と前記電解質層と前記被処理ガスとの三相界面(TB)を有する、請求項1又は2に記載の二酸化炭素回収システム。
【請求項5】
前記作用極側導電助材は、遷移金属、遷移金属の酸化物、貴金属、又は炭素材料からなる、請求項4に記載の二酸化炭素回収システム。
【請求項6】
前記吸着モードにおいて、前記作用極への前記二酸化炭素の供給速度が、前記作用極における前記活性酸素の生成速度よりも大きい時間帯を有する、請求項1又は2に記載の二酸化炭素回収システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、二酸化炭素回収システムに関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
二酸化炭素を回収するシステムとして、例えば、特許文献1に開示されているように、作用極と対極とを備えた電気化学セルを有するシステムが提案されている。そして、この二酸化炭素回収システムにおいては、作用極に、二酸化炭素を吸着するCO2吸着材が固定されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2023-44999号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来の二酸化炭素回収システムは、処理能力の観点で改善の余地がある。すなわち、作用極に固定できるCO
2
吸着材の量には限界がある。それゆえ、二酸化炭素の回収能力は、CO
2
吸着材の固定量に律速されることとなる。その結果、上記従来の二酸化炭素回収システムにおいては、二酸化炭素の回収能力の観点で改善の余地がある。
【0005】
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、二酸化炭素の回収能力を向上させることができる二酸化炭素回収システムを提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様は、電気化学反応によって二酸化炭素を含有する被処理ガスから前記二酸化炭素を分離する二酸化炭素回収システム(1)であって、
前記被処理ガスに接触する作用極(102)と、対極(103)と、前記作用極と前記対極との間に配された絶縁層(104)及び電解質層(106)とを備えた電気化学セル(101)を有し、
前記作用極と前記対極との間に第1電圧(V1)を印加することで、前記作用極に電子を供給し、前記作用極に前記被処理ガス中の前記二酸化炭素を吸着させる、吸着モードと、
前記作用極と前記対極との間に前記第1電圧と異なる第2電圧(V2)を印加することで、前記作用極から電子を放出し、前記作用極から前記二酸化炭素を脱離させて排出する、脱離モードと、を繰り返すよう構成されており、
前記吸着モードにおいて、前記電気化学セルは、前記二酸化炭素と共に酸素が前記電解質層における前記作用極の近傍に供給された状態で、前記作用極と前記対極との間に電圧が印加されて前記作用極に電子が供給されることで、前記酸素が電子を受け取って活性酸素を生成し、前記活性酸素が前記二酸化炭素と結合して二酸化炭素吸着分子を生成することで、二酸化炭素を吸着するよう構成されている、二酸化炭素回収システムにある。
【発明の効果】
【0007】
上記二酸化炭素回収システムにおいて、電気化学セルは、上記のように、作用極に供給された酸素の活性種が前記二酸化炭素と結合することで、二酸化炭素を吸着するよう構成されている。つまり、電解質層における作用極の近傍に生成された活性酸素が二酸化炭素を吸着することとなる。それゆえ、回収できる二酸化炭素の量を多くすることができる。その結果、二酸化炭素の回収能力を向上させることができる。
【0008】
以上のごとく、上記態様によれば、二酸化炭素の回収能力を向上させることができる二酸化炭素回収システムを提供することができる。
なお、特許請求の範囲及び課題を解決する手段に記載した括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであり、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0009】
実施形態1における、二酸化炭素回収システムのブロック図。
実施形態1における、CO
2
回収装置の斜視説明図。
実施形態1における、電気化学セルの断面説明図。
実施形態1における、吸着モードと脱離モードとを表すCO
2
回収装置の説明図。
実施形態1における、電気化学セルの模式図であり、吸着モードの説明図。
実施形態1における、作用極の三相界面の模式図。
実施形態1における、電気化学セルの模式図であり、脱離モードの説明図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
(実施形態1)
二酸化炭素回収システムに係る実施形態について、図1~図7を参照して説明する。
本形態の二酸化炭素回収システム1は、電気化学反応によって二酸化炭素(CO
2
)を含有する被処理ガスから二酸化炭素を分離するシステムである。
(【0011】以降は省略されています)

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