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公開番号2025086704
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-09
出願番号2023200910
出願日2023-11-28
発明の名称物品検査装置
出願人アンリツ株式会社
代理人弁理士法人有我国際特許事務所
主分類B07C 5/36 20060101AFI20250602BHJP(固体相互の分離;仕分け)
要約【課題】高搬送速度でも動作タイミングを容易に設定可能な物品検査装置を提供する。
【解決手段】制御部40は、物品の先端E1の第1検知時点t0から第2検知時点t1までの搬送時間Txを複数回計測すると共に、時点t0から後端E2の第3検知時点t2までの搬送時間(Tx+Ty)を複数回計測する遅延時間算出部52と、Min(Tx)とMax(Tx+Ty)の差に対応する記憶保持時間Tdを設定する遅延時間設定部53と、Min(Tx)を検査時間T1として計測するタイマ48と、時間Tdを時点t1から物品Wの位置P2までの搬送時間として計測するタイマ51と、タイマ48の出力時点(t0+T1)で排出機構35を待機させ、時間Tdの経過時点で排出動作させる選別指令出力部55とを有し、T1の経過からTdの経過までに先後端E1、E2がセンサ17に検知されたとき、物品Wを検査結果に対応すると判定する対応判定手段52dを有する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
物品(W)を所定の搬送経路(12、13)で搬送する搬送部(10)と、前記搬送経路中の所定の検査区間(Z1)内で前記物品の所定の品質状態を検査する検査部(20)と、選別指令信号入力に応動し、検査済みの物品を前記検査部での検査結果に応じて前記搬送経路外に排出動作する排出機構(35)を有する選別部(30)と、前記検査部および前記選別部を制御する制御部(40)と、を備えた物品検査装置であって、
前記所定の検査区間の入口側に配置された第1の物品検知センサ(15)を有するとともに、前記所定の検査区間より下流側の選別区間(Z2)の入り口側に配置された第2の物品検知センサ(17)を有しており、
前記制御部は、
作業者の所定の調整要求入力に応じて、前記物品の先端(E1)が前記第1の物品検知センサにより検知される第1検知時点(t0)から、該先端が前記第2の物品検知センサにより検知される第2検知時点(t1)までの第1搬送時間(Tx)を複数回計測するとともに、前記第1検知時点(t0)から前記物品の後端(E2)が前記第2の物品検知センサにより検知される第3検知時点(t2)までの第2搬送時間(Tx+Ty)を複数回計測して、それぞれ複数の計測値を出力する搬送時間計測手段(52)と、
前記第1搬送時間の複数の計測値における最小時間(Min(Tx))と前記第2搬送時間の複数の計測値における最大時間(Max(Tx+Ty))との時間差に対応する前記物品の検査結果の記憶保持時間(Td)を設定する動作時間設定手段(52、53)と、
前記第1検知時点から前記第1搬送時間の複数の計測値における最小時間が経過するまでの時間(Min(Tx))を、前記第1検知時点から前記検査結果(OK、NG1またはNG2)の出力までに要する所定の検査時間(T1)として該時間をタイマ計測する検査時間管理タイマ(48)と、
前記記憶保持時間を、前記第2検知時点から前記物品が前記排出機構(35)による排出動作に適した選別動作開始時搬送位置(P2)に達するまでの搬送時間(Td)としてタイマ計測する保持時間管理タイマ(51)と、
前記所定の検査時間の経過を知らせる前記検査時間管理タイマの出力を受けた時点(t0+T1)で、前記排出機構を前記排出動作が可能な状態で待機させ、該時点から前記記憶保持時間(Td)が経過したとき、前記排出機構の前記排出動作を実行させる選別指令出力手段(55)と、を有し、
前記所定の検査時間の経過時点から前記記憶保持時間(Td)が経過するまでの間に、前記物品の先端および後端が前記第2の物品検知センサにより検知されたとき、該物品を前記検査結果に対応する物品と判定する対応判定手段(52d)を、さらに有することを特徴とする物品検査装置。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記制御部は、前記所定の調整要求入力に応じて、前記第1搬送時間の計測値(xn)と前記第2搬送時間に対応する計測値(xn+yn)とを、それぞれの計測順に比較可能に画面表示するタイミング調整画面(61)を生成するタイミング調整画面生成手段(60)を、さらに有しており、
前記動作時間設定手段は、前記第1搬送時間の計測値および前記第2搬送時間に対応する計測値のそれぞれの表示数が所定の複数に達したことを条件に、前記第1搬送時間の複数の計測値における最小時間(Min(Tx))と前記第2搬送時間の複数の計測値における最大時間(Max(Tx+Ty))とを特定して、前記記憶保持時間(Td)を算出することを特徴とする請求項1に記載の物品検査装置。
【請求項3】
前記動作時間設定手段は、前記第1搬送時間の計測値および前記第2搬送時間に対応する計測値のそれぞれの表示数が前記所定の複数に達したことに加えて、前記選別部の動作タイミングの調整を要求する操作入力がなされたことを条件に、前記記憶保持時間を算出することを特徴とする請求項2に記載の物品検査装置。
【請求項4】
前記タイミング調整画面生成手段は、前記動作時間設定手段によって前記記憶保持時間が算出されたとき、該前記記憶保持時間と、前記第1搬送時間の計測値の最小時間とを、前記タイミング調整画面中に画面表示することを特徴とする請求項2または3に記載の物品検査装置。
【請求項5】
前記搬送時間計測手段は、前記第2検知時点から前記第3検知時点までの物品通過時間を計測し、前記物品の搬送方向長さ相当の時間の計測値(yn)を出力することを特徴とする請求項1に記載の物品検査装置。
【請求項6】
前記搬送経路の選別区間の搬送方向と直交する搬送路幅方向の少なくとも一方側に、排出動作確認用センサ(19Aまたは/および19B)が設けられており、
前記遅延時間設定手段は、前記第1検知時点(t0)から前記排出対象の物品が排出機構の振分け部材(33Aまたは/および33B)に接触開始する搬送位置(P3)に達し、前記振分け部材により排出方向に方向付けられながら前記排出動作確認用センサを遮光開始するまでの移動時間(Trx)と、前記排出動作確認用センサの遮光時間(Tz)とを、それぞれ複数回計測するとともに、
該計測した複数の移動時間のうち最小値となる時間(Min(Trx))と複数の遅延時間(Trx+Tz)のうち最大値となる時間Max((Trx+Tz))とを検出した上で、これらの検出値の差に対応する時間差(Trd)を算出して、ばらつきを包含し得る排出姿勢保持時間(Trj)および動作確認時間(Tc)を設定することを特徴とする請求項1に記載の物品検査装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、物品検査装置に関し、特に物品検査を行う検査部とその検査結果に応じて選別動作する選別部とを備えた物品検査装置に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
従来、物品を搬送しながらその物品の所定の品質状態の検査、例えば重量の過不足や金属等の異物の混入がないかといった検査を実行する検査部と、この検査部の搬送方向下流側に配置され、検査部による検査結果に応じて物品を選別する選別部と、を備えた物品検査装置が多用されている。
【0003】
このような物品検査装置、例えば重量選別機においては、従来、検査ライン上で重量測定等の検査とその結果に応じた選別動作が安定して実行できるように、選別部における物品の搬送速度や選別能力(短時間当りで選別可能な個数)等を考慮して、検査部における物品の搬送速度が設定されている。
【0004】
この種の物品検査装置としては、例えば検査部での検査・測定に要する時間と検査測定結果の出力から選別動作開始までの選別遅延時間とを予め算出し、これらを加算して選別開始までの予定時間を設定しておき、予定時間の経過を待って選別動作させるようにした重量選別機が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
また、選別装置では、振分け動作のタイミングを調整可能な振分け動作手段と、搬送物品について上位の指令装置から所定の指令タイミングで出力される選別指令信号に含まれる振分け開始信号および振分け終了信号に基づいて振分け動作手段を駆動する振分け駆動手段とを備え、所定の指令タイミングの変更を要求するパラメータ変更要求信号を物品検査位置等の上位の指令装置に対し出力するパラメータ変更要求手段を設けて、上位の指令装置から下流側の振分け位置が離れている場合でも、振分け動作手段の動作タイミングを容易に微調整可能にしたものが知られている(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特許第2727024号公報
特開2008-161853号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上述のような従来の前者の物品検査装置にあっては、重量選別機等のように比較的高搬送速度となる場合に、選別動作の時間が前後の物品の選別動作に影響を与えないよう短時間に制限される一方で、搬送中の物品が検査部から選別部側への乗り継ぎ時等にスリップし易くなり、選別動作の確実性が懸念されるとともに、未習熟の利用者には選別動作タイミングの設定が容易でないという問題があった。
【0008】
また、検査済みの物品が排出開始位置に達することを物品検知時点からの経過時間で間接的に検出して必要な選別指令を出力させる場合に、物品のスリップ等による搬送時間のばらつきが大きくなると、検査済み物品をその検査結果の記憶情報と対応付ける処理の信頼性が低下していまい、誤選別を招いてしまうことが懸念されていた。
【0009】
本発明は、上述のような従来の課題を解決すべくなされたものであり、物品搬送速度が高速化されたり検査部から選別部側への乗り継ぎ時間がばらつき易い品種となったりしても確実な選別動作を実行でき、未習熟の利用者であっても確実な選別動作タイミングを容易に設定可能な物品検査装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係る物品検査装置は、上記目的達成のため、(1)物品を所定の搬送経路で搬送する搬送部と、前記搬送経路中の所定の検査区間内で前記物品の所定の品質状態を検査する検査部と、選別指令信号入力に応動し、検査済みの物品を前記検査部での検査結果に応じて前記搬送経路外に排出動作する排出機構を有する選別部と、前記検査部および前記選別部を制御する制御部と、を備えた物品検査装置であって、前記所定の検査区間の入口側に配置された第1の物品検知センサを有するとともに、前記所定の検査区間より下流側の選別区間の入り口側に配置された第2の物品検知センサを有しており、前記制御部は、作業者の所定の調整要求入力に応じて、前記物品の先端が前記第1の物品検知センサにより検知される第1検知時点から、該先端が前記第2の物品検知センサにより検知される第2検知時点までの第1搬送時間を複数回計測するとともに、前記第1検知時点から前記物品の後端が前記第2の物品検知センサにより検知される第3検知時点までの第2搬送時間を複数回計測して、それぞれ複数の計測値を出力する搬送時間計測手段と、前記第1搬送時間の複数の計測値における最小時間と前記第2搬送時間の複数の計測値における最大時間との時間差に対応する前記物品の検査結果の記憶保持時間を設定する動作時間設定手段と、前記第1検知時点から前記第1搬送時間の複数の計測値における最小時間が経過するまでの時間を、前記第1検知時点から前記検査結果の出力までに要する所定の検査時間として該時間をタイマ計測する検査時間管理タイマと、前記記憶保持時間を、前記第2検知時点から前記物品が前記排出機構による排出動作に適した選別動作開始時搬送位置に達するまでの搬送時間としてタイマ計測する保持時間管理タイマと、前記所定の検査時間の経過を知らせる前記検査時間管理タイマの出力を受けた時点で、前記排出機構を前記排出動作が可能な状態で待機させ、該時点から前記記憶保持時間が経過したとき、前記排出機構の前記排出動作を実行させる選別指令出力手段と、を有し、前記所定の検査時間の経過時点から前記記憶保持時間が経過するまでの間に、前記物品の先端および後端が前記第2の物品検知センサにより検知されたとき、該物品を前記検査結果に対応する物品と判定する対応判定手段を、さらに有することを特徴とするものである。
(【0011】以降は省略されています)

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