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公開番号2025086697
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-09
出願番号2023200891
出願日2023-11-28
発明の名称巻付搬送装置、および、巻付搬送方法
出願人株式会社デンソー
代理人弁理士法人服部国際特許事務所
主分類B65H 59/38 20060101AFI20250602BHJP(運搬;包装;貯蔵;薄板状または線条材料の取扱い)
要約【課題】搬送中の方向転換の際のワーク滑りを防止して張力を保つ巻付搬送装置を提供する。
【解決手段】搬送部20の送りローラ22は、本体部の一方の面の周方向に配置された複数の小型ローラ26と、本体部の他方の面の周方向において小型ローラ26の軸に対し偏心した位置に配置された複数のカムローラ27と、複数の回転規制部27とを有する。カムローラ27は、無回転範囲においてカムガイドに案内され、送りローラ22の中心からの径方向距離が規制される。回転規制部27は、カムローラ27の軸を支持する偏心支持部、および、本体部を貫通して小型ローラ26の軸に連結する連結部を含み、カムローラ27の位置が規制されることにより連結部を介して小型ローラ26の自転を規制する。回転可能範囲では、小型ローラ26は自転可能である。無回転範囲では、自転が規制された小型ローラ26とチェーンローラ72との間にワークWを挟み込んで搬送する。
【選択図】図8
特許請求の範囲【請求項１】
ワーク（Ｗ）を巻き付ける巻付部（１０）と、
外周の周方向の一部が無回転範囲と定義され、前記無回転範囲以外が回転可能範囲と定義される送りローラ（２２）により前記ワークを方向転換して前記巻付部側に送る搬送部（２０）と、
前記送りローラの前記無回転範囲の外周に沿って設けられたカムガイド（７６）と、
前記送りローラの前記無回転範囲に当接する複数のチェーンローラ（７２）が連結された倍速チェーン（７１）を、押付部（７５）により径内方向に押し付けつつ、前記送りローラの回転方向に沿って駆動するチェーン装置（７０）と、を備える巻付搬送装置（１）。
続きを表示（約 1,400 文字）【請求項２】
前記送りローラは、
円板状の本体部（２５）と、
前記本体部の一方の面の周方向に配置された複数の小型ローラ（２６）と、
前記本体部の他方の面の周方向において前記小型ローラの軸に対し偏心した位置に配置され、前記無回転範囲において前記カムガイドに案内され、前記送りローラの中心からの径方向距離が規制される複数のカムローラ（２８）と、
前記カムローラの軸を支持する偏心支持部（２７１）、および、前記本体部を貫通して前記小型ローラの軸に連結する連結部（２７２）を含み、前記カムローラの位置が規制されることにより前記連結部を介して前記小型ローラの自転を規制する複数の回転規制部（２７）と、を有し、
前記回転可能範囲では、前記小型ローラは自転可能であり、
前記無回転範囲では、自転が規制された前記小型ローラと前記チェーンローラとの間に前記ワークを挟み込んで搬送する請求項１に記載の巻付搬送装置。
【請求項３】
前記搬送部と前記巻付部との間にて前記ワークが巻きかけられる調整ローラ（３１）が取り付けられており、引張アクチュエータ（３５）により引っ張られて移動可能なスライダ（３２）をさらに備え、
前記調整ローラは、
円板状の２枚の保持部（３１１）と、
前記保持部の間に周方向に設けられ、前記ワークが巻きかけられている複数の自転可能なサブローラ（３１２）と、
を有する請求項２に記載の巻付搬送装置。
【請求項４】
ワーク（Ｗ）を巻き付ける巻付部（１０）と、
外周の周方向の一部が無回転範囲と定義され、前記無回転範囲以外が回転可能範囲と定義される送りローラ（２２）により前記ワークを方向転換して前記巻付部側に送る搬送部（２０）と、
前記送りローラの前記無回転範囲の外周に沿って設けられたカムガイド（７６）と、
前記送りローラの前記無回転範囲に当接する複数のチェーンローラ（７２）が連結された倍速チェーン（７１）を、押付部（７５）により径内方向に押し付けつつ、前記送りローラの回転方向に沿って駆動するチェーン装置（７０）と、を備える巻付搬送装置（１）を用いる巻付搬送方法。
【請求項５】
前記巻付搬送装置において、
前記送りローラは、
円板状の本体部（２５）と、
前記本体部の一方の面の周方向に配置された複数の小型ローラ（２６）と、
前記本体部の他方の面の周方向において前記小型ローラの軸に対し偏心した位置に配置され、前記無回転範囲において前記カムガイドに案内され、前記送りローラの中心からの径方向距離が規制される複数のカムローラ（２８）と、
前記カムローラの軸を支持する偏心支持部（２７１）、および、前記本体部を貫通して前記小型ローラの軸に連結する連結部（２７２）を含み、前記カムローラの位置が規制されることにより前記連結部を介して前記小型ローラの自転を規制する複数の回転規制部（２７）と、を有し、
前記回転可能範囲では、前記小型ローラは自転可能であり、
前記無回転範囲では、自転が規制された前記小型ローラと前記チェーンローラとの間に前記ワークを挟み込んで搬送する請求項５に記載の巻付搬送方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は巻付搬送装置、および、巻付搬送方法に関する。
続きを表示（約 1,100 文字）【背景技術】
【０００２】
従来、長尺のワークにテンションを加えつつ巻き付ける巻付搬送装置が知られている。例えば特許文献１には、ワーク送り装置、テンション装置、巻付装置等を備え、送り速度を調整してテンションを保つ巻線装置が開示されている。
【０００３】
また、従来、ワーク送り装置とテンション装置の間に送りローラが設けられ、ウレタンゴム製の押付ローラでワークを押し付けることにより、ワークとの接触面積を大きくしてテンション保持を容易にする機構も採用されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００４】
特開２０２１－１０９７６２号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
コイル銅線を想定した特許文献１の構成では、ワークの種類によってはそのまま適用できない。例えばＣＦＲＰ（炭素繊維複合材料）のワークには樹脂が含まれ、粘着成分が回転ローラに貼り付き、剥がれる際に繊維が破断しやすい。またウレタンゴムが摩耗して破片が表面に貼り付き、異物となる虞がある。
【０００６】
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、搬送中の方向転換の際のワーク滑りを防止して張力を一定に保つ巻付搬送装置、および、巻付搬送方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
本発明の巻付搬送装置（１）は、ワーク（Ｗ）を巻き付ける巻付部（１０）と、搬送部（２０）と、カムガイド（７６）と、チェーン装置（７０）と、を備える。
【０００８】
搬送部は、外周の周方向の一部が無回転範囲と定義され、無回転範囲以外が回転可能範囲と定義される送りローラ（２２）によりワークを方向転換して巻付部側に送る。カムガイドは、送りローラの前記無回転範囲の外周に沿って設けられている。
【０００９】
チェーン装置は、送りローラの前記無回転範囲に当接する複数のチェーンローラ（７２）が連結された倍速チェーン（７１）を、押付部（７５）により径内方向に押し付けつつ、送りローラの回転方向に沿って駆動する。
【００１０】
送りローラは、円板状の本体部（２５）と、複数の小型ローラ（２６）と、複数のカムローラ（２８）と、複数の回転規制部（２７）と、を有する。複数の小型ローラは、本体部の一方の面の周方向に配置されている。複数のカムローラは、本体部の他方の面の周方向において小型ローラの軸に対し偏心した位置に配置され、無回転範囲においてカムガイドに案内され、送りローラの中心からの径方向距離が規制される。
（【００１１】以降は省略されています）

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