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公開番号2025085534
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-05
出願番号2023199483
出願日2023-11-24
発明の名称糖代謝異常改善用油脂及び腸内環境改善用油脂
出願人太陽油脂株式会社,国立大学法人 岡山大学
代理人弁理士法人みなとみらい特許事務所
主分類A61K 31/23 20060101AFI20250529BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】糖代謝異常改善用油脂及び腸内環境改善用油脂を提供すること。
【解決手段】
油脂組成物の構成脂肪酸残基全体中、パルミチン酸を10質量%以上30質量%以下含み、前記パルミチン酸のうち、2位に結合するパルミチン酸が50質量%以上である、油脂組成物からなる、糖代謝異常改善用油脂及び腸内環境改善用油脂。

【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
油脂組成物の構成脂肪酸残基全体中、パルミチン酸を10質量%以上30質量%以下含み、前記パルミチン酸のうち、2位に結合するパルミチン酸が50質量%以上である、油脂組成物からなる、糖代謝異常改善用油脂。
続きを表示(約 880 文字)【請求項2】
前記油脂組成物は、その油脂組成物の構成脂肪酸残基全体中、中鎖脂肪酸を含む、
請求項1に記載の糖代謝異常改善用油脂。
【請求項3】
腸内における腸内細菌とIgAとの結合を促進することにより、糖代謝異常を改善する、請求項1に記載の糖代謝異常改善用油脂。
【請求項4】
腸内のエライジン酸濃度を低下させることにより、糖代謝異常を改善する、請求項1に記載の糖代謝異常改善用油脂。
【請求項5】
GLP1の分泌を促進させることにより、糖代謝異常を改善する、請求項1に記載の糖代謝異常改善用油脂。
【請求項6】
前記油脂組成物は、その油脂組成物を構成するトリグリセリドのうち、中鎖脂肪酸が二分子、長鎖脂肪酸が一分子結合しているトリグリセリドと、中鎖脂肪酸が一分子、長鎖脂肪酸が二分子結合しているトリグリセリドの合計が50質量%以上である、
請求項1に記載の糖代謝異常改善用油脂。
【請求項7】
前記油脂組成物は、以下の原料油脂組成物(A)及び(B)の1,3位特異性エステル交換によって得られる油脂組成物である、請求項1に記載の糖代謝異常改善用油脂;
(A)構成脂肪酸残基全体中、中鎖脂肪酸を70質量%以上含むトリグリセリド
(B)構成脂肪酸残基全体中、パルミチン酸を15質量%以上含むトリグリセリド。
【請求項8】
前記中鎖脂肪酸は、カプリル酸及び/又はカプリン酸である、
請求項1に記載の糖代謝異常改善用油脂。
【請求項9】
請求項1~8の何れか一項に記載の糖代謝異常改善用油脂を含む、
経口又は非経口組成物。
【請求項10】
油脂組成物の構成脂肪酸残基全体中、パルミチン酸を10質量%以上30質量%以下含み、前記パルミチン酸のうち、2位に結合するパルミチン酸が50質量%以上である、油脂組成物からなる、腸内環境改善用油脂。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、糖代謝異常改善用油脂及び腸内環境改善用油脂に関する。
続きを表示(約 1,300 文字)【背景技術】
【0002】
代表的な動物性脂肪であるラードの多量摂取は、末梢組織(腸管や脂肪組織)での炎症、糖代謝異常などの生体異常を引き起こす。これらの生体異常が引き起こされる要因の一つとして、腸内細菌叢やその代謝産物の産生量の変化、腸内に分泌される主要抗体であるIgAと腸内細菌の関係性の変化が挙げられる。
【0003】
例えば、非特許文献1には、高ラード食の摂取は腸管IgAと腸内細菌の結合を弱める傾向が観察されており、これが糖代謝異常の要因の一つであることが示唆されている。
【0004】
また、非特許文献2には、高ラード食摂取下においてLachnospiraceae科に属する一部の腸内細菌はエライジン酸を産生し、バリア機能の低下及び糖代謝異常を引き起こすことが記載されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
T. Tsuruta, T. A. Muhomah, K. Sonoyama, Q. D. Nguyen, Y. Takase, A. Nishijima, S. Himoto, E. Katsumata, N. Nishino, Nutrition Research 2021, 93, 15.
T. Takeuchi, K. Kameyama, E. Miyauchi, Y. Nakanishi, T. Kanaya, T. Fujii, T. Kato, T. Sasaki, N. Tachibana, H. Negishi, Cell Metabolism 2023, 35, 361.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、糖代謝異常改善用油脂及び腸内環境改善用油脂を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決する本発明は、
油脂組成物の構成脂肪酸残基全体中、パルミチン酸を10質量%以上30質量%以下含み、前記パルミチン酸のうち、2位に結合するパルミチン酸が50質量%以上である、油脂組成物からなる、糖代謝異常改善用油脂である。
上記の油脂組成物からなる糖代謝異常改善用油脂は、糖代謝異常を改善することができる。
【0008】
また、本発明の好ましい形態では、前記油脂組成物は、その油脂組成物の構成脂肪酸残基全体中、中鎖脂肪酸を含む。
【0009】
また、本発明の好ましい形態では、腸内における腸内細菌とIgAとの結合を促進することにより、糖代謝異常を改善する。
【0010】
また、本発明の好ましい形態では、前記油脂組成物は、その油脂組成物を構成するトリグリセリドのうち、中鎖脂肪酸が二分子、長鎖脂肪酸が一分子結合しているトリグリセリドと、中鎖脂肪酸が一分子、長鎖脂肪酸が二分子結合しているトリグリセリドの合計が50質量%以上である。
(【0011】以降は省略されています)

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