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公開番号
2025085008
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-03
出願番号
2025035978,2020561788
出願日
2025-03-07,2019-05-03
発明の名称
抗体バリアントの組み合わせおよびその使用
出願人
ジェンマブ ビー.ブイ.
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
C07K
16/00 20060101AFI20250527BHJP(有機化学)
要約
【課題】増加したFcエフェクター機能または減少したFcエフェクター機能を有する抗体、およびそのような抗体の組み合わせの使用、およびそのような抗体を含む組成物を提供する。
【解決手段】CDCもしくはADCC等のエフェクター機能の共依存性の活性化、またはアゴニスト活性または増強されたアゴニスト活性を可能にするようにFc領域におけるアミノ酸が置換されたFcエフェクター機能を有する第1および第2の抗体の組み合わせが提供される。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
ヒトIgGの第2のFc領域と第2の抗原に結合することができる第2の抗原結合領域とを含む第2の抗体と組み合わせて医薬として使用するための、ヒトIgGの第1のFc領域と第1の抗原に結合することができる第1の抗原結合領域とを含む第1の抗体であって、
第1のFc領域が、
(a)E430、E345、およびS440からなる群より選択される位置におけるアミノ酸の1個の置換を含むが、ただし、S440における置換はS440YまたはS440Wであり、かつ
(b)K439EまたはS440Kの置換を含むが、ただし該置換は、(a)における置換がS440YまたはS440Wである場合、S440Kではなく、かつ
(c)位置G237におけるアミノ酸の1個の置換、またはG236R、G236K、K322A、E269K、L234A、L234F、L235A、L235Q、およびL235Eからなる群より選択される1個もしくは複数個の置換を含み;
第2のFc領域が、
(d)E430、E345、およびS440からなる群より選択される位置におけるアミノ酸の1個の置換を含むが、ただし、S440における置換がS440YまたはS440Wであり、かつ
(e)K439EまたはS440Kの置換を含むが、ただし該置換は、(d)における置換がS440YまたはS440Wである場合、S440Kではなく、
第1のFc領域がK439Eの置換を有しかつ第2のFc領域がS440Kの置換を有するか、または第1のFc領域がS440Kの置換を有しかつ第2のFc領域がK439Eの置換を有し;アミノ酸位置がEuナンバリングシステムによるヒトIgG1に相当する、
前記第1の抗体。
続きを表示(約 2,200 文字)
【請求項2】
ヒトIgGの第2のFc領域と第2の抗原に結合することができる第2の抗原結合領域とを含む第2の抗体と組み合わせて医薬として使用するための、ヒトIgGの第1のFc領域と第1の抗原に結合することができる第1の抗原結合領域とを含む第1の抗体であって、
第1のFc領域が、
(a)E430、E345、およびS440からなる群より選択される位置におけるアミノ酸の1個の置換を含むが、ただし、S440における置換はS440YまたはS440Wであり、かつ
(b)K439EまたはS440Kの置換を含むが、ただし該置換は、(a)における置換がS440YまたはS440Wである場合、S440Kではなく、かつ
(c)位置P329におけるアミノ酸の1個の置換、またはK322Eの置換を含み;
第2のFc領域が、
(d)E430、E345、およびS440からなる群より選択される位置におけるアミノ酸の1個の置換を含むが、ただし、S440における置換はS440YまたはS440Wであり、かつ
(e)K439EまたはS440Kの置換を含むが、ただし該置換は、(d)における置換がS440YまたはS440Wである場合、S440Kではなく、かつ
(f)K326A、K326W、E333A、およびE333Sからなる群より選択される1個または複数個の置換を含み、
第1のFc領域がK439Eの置換を有しかつ第2のFc領域がS440Kの置換を有するか、または第1のFc領域がS440Kの置換を有しかつ第2のFc領域がK439Eの置換を有し;アミノ酸位置がEUナンバリングシステムによるヒトIgG1に相当する、
前記第1の抗体。
【請求項3】
ヒトIgGの第2のFc領域と第2の抗原に結合することができる第2の抗原結合領域とを含む第2の抗体と組み合わせて医薬として使用するための、ヒトIgGの第1のFc領域と第1の抗原に結合することができる第1の抗原結合領域とを含む第1の抗体であって、
第1のFc領域が、
(a)K248EおよびT437Rの置換を含み、かつ
(b)K439EまたはS440Kの置換を含み、かつ
(c)位置G237もしくはP329におけるアミノ酸の1個の置換、またはG236R、G236K、K322A、K332E、E269K、L234A、L234F、L235A、L235Q、およびL235Eからなる群より選択される1個もしくは複数個の置換を含み;
第2のFc領域が、
(d)K248EおよびT437Rの置換を含み、かつ
(e)K439EまたはS440Kの置換を含み、
第1のFc領域がK439Eの置換を有しかつ第2のFc領域がS440Kの置換を有するか、または第1のFc領域がS440Kの置換を有しかつ第2のFc領域がK439Eの置換を有し;アミノ酸位置がEuナンバリングシステムによるヒトIgG1に相当する、
前記第1の抗体。
【請求項4】
第1および第2のFc領域が、E430G、E345K、E430S、E430F、E430T、E345Q、E345R、E345Y、S440W、およびS440Yからなる群より選択される置換を含む、請求項1または2のいずれか一項記載の、第2の抗体と組み合わせて医薬として使用するための第1の抗体。
【請求項5】
第1および第2のFc領域が、E430G、E345K、およびE345Rからなる群より選択される置換を含む、請求項1~2および4のいずれか一項記載の、第2の抗体と組み合わせて医薬として使用するための第1の抗体。
【請求項6】
第1および第2のFc領域がE430Gの置換を含む、請求項1~2および4~5のいずれか一項記載の、第2の抗体と組み合わせて医薬として使用するための第1の抗体。
【請求項7】
第1のFc領域が、G237A、G237T、G237Q、G237R、G237S、G237N、G237D、G237E、G237K、G237V、G237M、G237I、G237L、G237H、G237F、G237Y、G237W、G237Pからなる群より選択される1個の置換を含む、請求項1および3~6のいずれか一項記載の、第2の抗体と組み合わせて医薬として使用するための第1の抗体。
【請求項8】
第1のFc領域が、G237A、G237T、G237S、G237Q、G237Rからなる群より選択される1個の置換を含む、請求項1および3~7のいずれか一項記載の、第2の抗体と組み合わせて医薬として使用するための第1の抗体。
【請求項9】
第1のFc領域がG237Qの置換を含む、請求項1および3~8のいずれか一項記載の、第2の抗体と組み合わせて医薬として使用するための第1の抗体。
【請求項10】
第1のFc領域が、G236RおよびE269Kからなる群より選択される1個または複数個の置換を含む、請求項1および3~6のいずれか一項記載の、第2の抗体と組み合わせて医薬として使用するための第1の抗体。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
発明の分野
本発明は、Fc領域におけるアミノ酸置換の結果として得られる変更されたFcエフェクター機能、即ち、増加したFcエフェクター機能または減少したFcエフェクター機能を有する抗体、およびそのような抗体の組み合わせの使用、およびそのような抗体を含む組成物に関する。
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【背景技術】
【0002】
発明の背景
補体依存性細胞傷害(CDC)、抗体依存性細胞傷害(ADCC)、および抗体依存性細胞貪食(ADCP)のような、モノクローナル抗体のFcによって媒介されるエフェクター機能は、効力および毒性によって定義される治療濃度域に寄与する。CDCは、C1qが抗体のFc領域に結合することによって開始される。C1qは、ストークに接着した6個の結合性の球状ヘッドからなる多量体タンパク質である。個々の球状結合ヘッドは、IgGに対する低い親和性を有し;古典的補体経路を誘発するためには、C1qは、細胞表面上の複数のIgG1分子に結合することによってアビディティを増さなければならない。ADCCおよびADCPは、IgG Fc領域がエフェクター細胞上のFcγ受容体(FcγR)に結合することによって開始される。
【0003】
細胞表面における標的結合時のIgG六量体化は、高アビディティのC1q結合を支持することが示されている。六量体化は、分子間非共有結合性Fc-Fc相互作用によって媒介され、Fc-Fc相互作用は、E345RおよびE430Gを含む、CH3ドメインにおける点変異によって増強され得る。
【0004】
WO2013/004842(特許文献1)は、補体依存性細胞傷害(CDC)のようなエフェクター機能の変更をもたらす1個または複数個のアミノ酸修飾を有するバリアントFc領域を含む抗体またはポリペプチドを開示している。WO2014/108198(特許文献2)は、補体依存性細胞傷害(CDC)の増加をもたらす1個または複数個のアミノ酸修飾を有するバリアントFc領域を含む、抗体のようなポリペプチドを開示している。
【0005】
WO2012/130831(特許文献3)は、ポリペプチドのFc領域における1個または複数個のアミノ酸置換の結果として変更されたエフェクター機能を有するFc領域含有ポリペプチドに関する。これらのポリペプチドは、野生型IgG Fc領域を含むポリペプチドと比較して低下した親和性をヒトFcyRIIIaおよび/またはFcyRIIaおよび/またはFcyRIに対して示し、野生型ヒトIgG Fc領域を含むポリペプチドによって誘導されるADCCの少なくとも20%にまで低下した、ポリペプチドによって誘導されるADCCを示す。WO2012/130831(特許文献3)は、増強されたFc-Fc相互作用および/または増強された六量体形成能力を有する抗体を開示していない。
【0006】
前記のように、抗体間のFc-Fc相互作用を増強させる以前の努力は、抗体が結合した標的細胞の細胞死をもたらし得る、CDCおよび/またはADCCのようなエフェクター機能の増強という効果を有する。
【0007】
しかしながら、標的抗原が、健常細胞および病原性細胞の両方において体内で広範に発現されている場合、抗体は、正常細胞を死滅させることによって毒性となり得る。従って、病原性細胞に選択的であり、従って、健常細胞の死滅を防止し得る組み合わせで、増強されたエフェクター機能を有する抗体のエフェクター機能を、別の抗体に依存性にする必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
WO2013/004842
WO2014/108198
WO2012/130831
【発明の概要】
【0009】
発明の目的
増強されたエフェクター機能を有する個々に作用する抗体は、標的細胞に対する特異性を達成するため、抗体の抗原結合領域にのみ頼っており、そのことは、適当な標的を、疾患細胞において高度に選択的に発現されている標的に限定し得る。エフェクター機能を減少させる変異を有する個々に作用する抗体は、それらの抗体の抗原標的を発現している健常細胞を救うことができるが、エフェクター機能を減少させる変異によって、効力が限定され得る。従って、個々の各抗体が病原性細胞および正常細胞の両方に結合し得るが、両方の抗体が同一の病原性細胞に結合した場合にのみ、またはその場合に優先的に、増強されたエフェクター機能が活性化される抗体の組み合わせを作製することが、明らかに必要である。個々の標的結合からのエフェクター機能活性化のこの脱共役は、エフェクター機能の活性化が、抗体の組み合わせが同時に結合した細胞に対して選択的となるため、従来、健常細胞に対する望ましくない毒性のため、または疾患細胞に対する効力の欠如のため、抗体治療のために最適に使用され得なかった標的に結合する抗体の創造を可能にする。
【0010】
従って、両方の抗体が同時に結合した標的細胞に対して最大の活性を提供するよう改変された第1の抗体および第2の抗体であって、両方の抗体が同時に結合した細胞に対する活性と比較して、第1の抗体は、第1の抗体のみが結合した標的細胞に対して活性を提供しないかまたは最小の活性を提供し、第2の抗体は、第2の抗体のみが結合した標的細胞に対して最小のまたは低下した活性を提供する、第1の抗体および第2の抗体を提供することが、本発明の目的である。
(【0011】以降は省略されています)
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