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公開番号
2025083539
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-05-30
出願番号
2025042259,2023513002
出願日
2025-03-17,2022-03-31
発明の名称
バッテリーセル間の冷却構造、バッテリーモジュール、及び、バッテリーパック
出願人
日本製鉄株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
H01M
10/6556 20140101AFI20250523BHJP(基本的電気素子)
要約
【課題】異常発熱したバッテリーセルが生じた場合でも、隣り合うバッテリーセルの温度上昇をより効率よく抑制させること。
【解決手段】バッテリーセル間の冷却構造であって、板状の金属部材と、板状の金属部材同士の間に配置される断熱層とにより、セル/金属部材/断熱層/金属部材/セル、の複層構造を形成し、更に、複数個のバッテリーセルの近傍に存在する冷却部材と、を備え、板状の金属部材のそれぞれは、その一つの端部が冷却部材に接触しており、複層構造を構成する2つ金属部材は、熱伝導率及び厚みが同じであり、かつ、金属部材/断熱層/金属部材の厚みの比が特定の範囲内であり、金属部材は、隣り合う断熱部材のそれぞれの側面に熱的に接触する金属部材の下部同士が接続されて略凹形状となっており、隣り合う断熱部材の間に、略凹形状の金属部材が挿入されており、略凹形状の窪みに、バッテリーセルが配置されている。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
2つの側面が互いに向かい合うように並べて配置される複数個の角型バッテリーセルにおける、隣り合う前記バッテリーセル間の冷却構造であって、
熱伝導率が100w/m・K以上、かつ、厚みが0.3mm以上であり、前記隣り合うバッテリーセルの対向するそれぞれの側面に対して熱的に接触する、板状の金属部材と、
前記隣り合うバッテリーセルの対向するそれぞれの側面に対して熱的に接触する板状の金属部材同士の間に配置されており、熱伝導率が1.0W/m・K以下、かつ、厚みが0.5mm以上である断熱部材又はガス層の少なくとも何れかを有する断熱層と、
により、
前記隣り合うバッテリーセル同士で、バッテリーセル/板状の金属部材/断熱層/板状の金属部材/バッテリーセル、という複層構造を形成し、
更に、前記複数個の角型バッテリーセルのそれぞれに熱的に接触する、又は、前記複数個の角型バッテリーセルのそれぞれの近傍に存在する冷却部材と、
を備え、
前記板状の金属部材のそれぞれは、少なくともその一つの端部が、前記冷却部材に熱的に接触しており、
前記複層構造を構成する2つの前記板状の金属部材は、熱伝導率及び厚みが同じであり、かつ、板状の金属部材/断熱層/板状の金属部材の厚みの比が、1.0:0.2~4.0:1.0であり、
前記板状の金属部材は、隣り合う前記断熱部材のそれぞれの側面に熱的に接触する前記板状の金属部材の下部同士が接続されて、略凹形状となっており、
前記隣り合う前記断熱部材の間に、前記略凹形状の前記板状の金属部材が挿入されており、
前記略凹形状の窪みに、前記バッテリーセルが配置されている、バッテリーセル間の冷却構造。
続きを表示(約 1,500 文字)
【請求項2】
2つの側面が互いに向かい合うように並べて配置される複数個の角型バッテリーセルにおける、隣り合う前記バッテリーセル間の冷却構造であって、
熱伝導率が100w/m・K以上、かつ、厚みが0.3mm以上であり、前記隣り合うバッテリーセルの対向するそれぞれの側面に対して熱的に接触する、板状の金属部材と、
前記隣り合うバッテリーセルの対向するそれぞれの側面に対して熱的に接触する板状の金属部材同士の間に配置されており、熱伝導率が1.0W/m・K以下、かつ、厚みが0.5mm以上である断熱部材又はガス層の少なくとも何れかを有する断熱層と、
により、
前記隣り合うバッテリーセル同士で、バッテリーセル/板状の金属部材/断熱層/板状の金属部材/バッテリーセル、という複層構造を形成し、
更に、前記複数個の角型バッテリーセルのそれぞれに熱的に接触する、又は、前記複数個の角型バッテリーセルのそれぞれの近傍に存在する冷却部材と、
を備え、
前記板状の金属部材のそれぞれは、少なくともその一つの端部が、前記冷却部材に熱的に接触しており、
前記複層構造を構成する2つの前記板状の金属部材は、熱伝導率及び厚みが同じであり、かつ、板状の金属部材/断熱層/板状の金属部材の厚みの比が、1.0:0.2~4.0:1.0であり、
前記板状の金属部材は、断面形状が凹形状となるように加工されており、隣り合う前記バッテリーセルの間に挿入され、
前記凹形状の窪みに、前記断熱層が配置されている、バッテリーセル間の冷却構造。
【請求項3】
前記板状の金属部材の厚みは、0.5mm以上であり、
前記断熱層の厚みは、1.0mm以上である、請求項1又は2に記載のバッテリーセル間の冷却構造。
【請求項4】
前記複数個の角型バッテリーセルそれぞれにおいて、
前記複数個の角型バッテリーセルが並べて配置される方向に対して平行な側面には、更に、熱伝導率が100w/m・K以上、かつ、厚みが0.3mm以上である第2の板状の金属部材が存在し、
前記第2の板状の金属部材は、前記バッテリーセルの側面に熱的に接触し、かつ、少なくとも一つの端部が前記冷却部材に熱的に接触している、請求項1~3の何れか1項に記載のバッテリーセル間の冷却構造。
【請求項5】
前記隣り合うバッテリーセル間の間隔は、1.5~5.0mmである、請求項1~4の何れか1項に記載のバッテリーセル間の冷却構造。
【請求項6】
前記バッテリーセルの側面は、鉄鋼材料で構成されている、請求項1~5の何れか1項に記載のバッテリーセル間の冷却構造。
【請求項7】
前記板状の金属部材と、前記冷却部材とは、熱伝導率が1.0W/m・K以上の接着剤又はグリースを介して、熱的に接触しており、
前記熱伝導率が1.0W/m・K以上の接着剤又はグリースは、常温で硬化する接着剤又はグリースである、請求項1~6の何れか1項に記載のバッテリーセル間の冷却構造。
【請求項8】
前記角型バッテリーセルは、ラミネート型バッテリーセルが積層されて構成される、請求項1~7の何れか1項に記載のバッテリーセル間の冷却構造。
【請求項9】
前記板状の金属部材の材質は、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、又は、銅合金の少なくとも何れかである、請求項1~8の何れか1項に記載のバッテリーセル間の冷却構造。
【請求項10】
請求項1~9の何れか1項に記載のバッテリーセル間の冷却構造を有する、バッテリーモジュール。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、バッテリーセル間の冷却構造、バッテリーモジュール、及び、バッテリーパックに関する。
続きを表示(約 2,300 文字)
【背景技術】
【0002】
電気自動車は、大きな蓄電容量と高い出力を得るため、多数個のバッテリーセル(例えば、リチウムイオン2次電池等)を使用している。バッテリーセルには、円筒型、角型、ラミネート型などが存在するが、電気自動車用としては、機械的強度が高く、エネルギー密度やサイズ等のバランスが良い、角型が多く採用されている。角型バッテリーセル(以下、単に「バッテリーセル」とも言う。)を用いた電気自動車には、限られた空間に、多数個のバッテリーセルを並列や直列に密に並べて構成されるバッテリーモジュールが複数使用されており、これらのバッテリーモジュールは接続されてバッテリーパックとなり、車載されている。バッテリーセルは、充放電を繰り返す過程で大きな発熱が生じ、そのままでは劣化の進行が促進されるため、バッテリーモジュール内には、空冷や水冷等でバッテリーセルを冷却する構造や機構が設けられている。
【0003】
しかしながら、このような冷却構造や冷却機構が設けられていても、バッテリーセルは、充放電を繰り返す過程で劣化したり、外部から熱や衝撃が加わったりなどして、一部のバッテリーセルが異常発熱することがある。この場合、異常発熱したバッテリーセルから、隣接するバッテリーセルに多量の熱が伝わり、かかる熱が伝播することで、バッテリーモジュール全体が損傷を受けることになる。その対策として、例えば、特許文献1においては、隣り合うバッテリーセル間に電池間セパレータを設けることで、バッテリーモジュールの損傷を抑える技術が開示されている。同文献における電池間セパレータの例としては、断熱部材/熱伝導部材/断熱部材の積層構造が記載されている。これにより、隣り合うセル間での熱の移動を断熱部材によって抑えることができ、更には、熱伝導部材の端部やバッテリーセルの下部を冷却プレートなどと接触させることによって、異常発熱で生じた熱を他の部位へ移動及び分散させて、異常発熱の伝播を抑制するというものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開第2019/167689号
国際公開第2019/167612号
中国公開特許公報105489965号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、近年、電気自動車用のバッテリーセルは高エネルギー密度化し、異常発熱した際は、発熱セルの温度上昇がより高まって、隣接するセル間の熱の伝播が生じやすくなってきている。そのため、今まで以上に、異常発熱時のバッテリーモジュールの損傷を抑制する伝熱制御技術(冷却技術)が望まれていた。
【0006】
一方、バッテリーモジュールの低コスト化のため、バッテリーセルのケーシングの素材を、アルミニウム合金等のアルミニウム系から、鋼等の鉄系とする流れも、一部で生じてきている。鉄系の素材は、アルミニウム系の素材に比べて、熱伝導率が1/5~1/10程度低い。そのため、ケーシングに鉄系の素材を用いた場合には、バッテリーケースを冷却プレートなどの冷却機構に接触させて冷却能力を高めたバッテリーモジュールを使用した場合であっても、異常発熱したバッテリーセルからの熱を、冷却プレートを通じて他の部位へ移動及び分散させることが難しくなる。
【0007】
また、鉄系の素材は、アルミニウム系の素材よりも融点が高い。近年の電気自動車用のバッテリーセルにおける高エネルギー化により、異常発熱した際の最高温度が700~800℃以上に達することもあり、アルミニウム系の素材の融点(約660℃)を超えてしまってケーシングそのものが溶け落ちるという大変危険な状況になる可能性がある。しかしながら、融点が1500℃程度である鉄系の素材では、このようなケーシングの溶け落ちが発生しないため、アルミニウム系の素材よりも鉄系の素材の方が、安全性が高いと言える。
【0008】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、異常発熱したバッテリーセルが生じた場合であっても、また、その際のバッテリーセルのケーシングの素材が鋼材等の鉄系の場合であっても、従来技術と比べて、隣り合うバッテリーセルの温度上昇をより効率よく抑制させることが可能な、バッテリーセル間の冷却構造、及び、当該バッテリーセル間の冷却構造を有するバッテリーモジュール、並びに、バッテリーパックを提供することにある。
【0009】
また、バッテリーセル間は、その間隔が狭いほど、バッテリーパックやバッテリーモジュールをコンパクトに設計できるため、サイズダウンの面で好ましい。一方、異常発熱の防止の面や、冷却構造体の設置のし易さの面などを考慮すると、ある程度の間隔が必要となってくる。そのため、バッテリーセル間の間隔は、これらのバランスを考えて設計する必要があり、バッテリーの種類毎に異なる間隔の設計となっている。
【0010】
従って、本発明の主たる目的は、上述した課題において、特に、バッテリーセル間の間隔が同じ状況下で、従来技術と比べて、隣り合うバッテリーセルの温度上昇をより効率よく抑制することが可能な、バッテリーセル間の冷却構造、及び、当該バッテリーセル間の冷却構造を有する、バッテリーモジュール、並びに、バッテリーパックを提供することにある。
(【0011】以降は省略されています)
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