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公開番号
2025083277
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-05-30
出願番号
2024113133
出願日
2024-07-16
発明の名称
都市下水活性汚泥プロセスにおける効率的な脱窒及び迅速かつ長期的な汚泥膨張制御の方法
出願人
北京工業大学
代理人
個人
主分類
C02F
3/12 20230101AFI20250523BHJP(水,廃水,下水または汚泥の処理)
要約
【課題】低溶存酸素の運転条件で、溶存酸素の効率的な利用と都市下水の総窒素の効率的な除去を実現し、汚泥の沈降性能を迅速に改善するために、都市下水活性汚泥プロセスにおける効率的な脱窒及び迅速かつ長期的な汚泥膨張制御の方法を提供する。
【解決手段】連続流無酸素/好気活性汚泥反応器2と二次沈殿池3とから構成される都市下水連続流活性汚泥プロセスにおいて、膨張状態にある活性汚泥を接種し、入水は模擬都市下水であり、反応器内に無酸素仕切り部と好気仕切り部とが設けられており、好気仕切り部内の溶存酸素は0-0.8mg/Lであり、酸素の移動速度を向上させて曝気エネルギー消費を節約する。二次沈殿池の汚泥を外部還流ポンプによって入水口に還流し、好気区の硝化液を内部還流ポンプ5により無酸素区に還流し、さらに反応器内に珪藻土重質媒体とポリ硫酸第2鉄凝集剤とを添加し、低溶存酸素の運転条件での汚泥膨張を迅速に制御する。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
1)連続流活性汚泥反応器と二次沈殿池とから構成される都市下水連続流活性汚泥プロセスを採用し、連続流活性汚泥反応器の有効容積は54Lであり、反応器は6つの仕切り部からなり、各仕切り部の体積は9Lであり、メカニカルスターラーにより汚泥の混合が行われ、攪拌翼回転数は200r/minとすることと、
2)種汚泥は実験室で膨張状態にある活性汚泥であり、接種体積は20L、汚泥濃度は14000mg/L、汚泥の希釈汚泥容積指数は170-190mL/gであることと、
3)反応器の入水は模擬都市生活排水であり、入水アンモニア態窒素の濃度は50-70mg/L、硝酸性窒素の濃度は1mg/L未満、亜硝酸性窒素の濃度は1mg/L未満、CODの濃度は160-250mg/Lであることと、
4)反応器内の温度は25℃に抑えられ、反応器の第1仕切り部、第2仕切り部及び第3仕切り部は、無酸素池で、曝気しないが、反応器の第4仕切り部、第5仕切り部及び第6仕切り部は、好気池で、曝気ポンプによって曝気し、曝気量は2L/minであり、好気仕切り部内の溶存酸素は0-0.8mg/Lであり、二次沈殿池の還流汚泥を蠕動ポンプによって入水口に外部還流させ、外部還流された汚泥と入水の流量比は1とし、第6仕切り部の硝化液を蠕動ポンプによって第1仕切り部内に内部還流させ、内部還流された汚泥と入水の流量比は2とし、反応器の水力停留時間は6hに抑えられることと、
5)汚泥膨張の迅速な制御措置:反応器内に粒径200メッシュ(74μm)の珪藻土を一度に添加し、反応器内の珪藻土の濃度を4000mg/Lにし、そして、反応器の第6仕切り部に濃縮ポリ硫酸第2鉄溶液を毎日添加し、外部還流により連続流反応器全体におけるポリ硫酸第2鉄の濃度を125.0mg/Lにすることと、
を含む
ことを特徴とする都市下水活性汚泥プロセスにおける効率的な脱窒及び迅速かつ長期的な汚泥膨張制御の方法。
続きを表示(約 540 文字)
【請求項2】
入水は人工配水であり、成分の濃度は、NH
4
+
-N(NH
4
Cl):50-70mg/L、COD(NaCH
3
COO):160-250mg/L、KH
2
PO
4
:30mg/L、CaCl
2
:90mg/L、MgSO
4
・7H
2
O:140mg/L、微量元素 1mL/Lであり、微量元素成分の濃度は、Na
2
-EDTA:50g/L、FeSO
4
・7H
2
O:5g/L、CoSO
4
・5H
2
O:1.9g/L、MnCl
2
・4H
2
O:5.1g/L、CuSO
4
・5H
2
O:1.6g/L、ZnSO
4
・7H
2
O:5g/L、NaMoO
4
・2H
2
O:1.1g/Lである
請求項1に記載の都市下水活性汚泥プロセスにおける効率的な脱窒及び迅速かつ長期的な汚泥膨張制御の方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、下水処理の技術分野に属し、都市下水活性汚泥プロセスにおける効率的な脱窒及び迅速かつ長期的な汚泥膨張制御の方法に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)
【背景技術】
【0002】
城市生活下水の生物学的脱窒には、一般的に活性汚泥プロセスが採用されている。好気条件下で、硝化細菌は酸素を利用してアンモニア態窒素を硝酸性窒素に酸化し、無酸素条件で、脱窒細菌は炭素源を利用して硝酸塩及び亜硝酸塩を窒素に還元する。低溶存酸素条件下で、活性汚泥プロセスは曝気エネルギー消費を節約し、脱窒効率が高いという利点がある。低溶存酸素の運転条件は、高溶存酸素の運転条件に比べ、酸素の移動速度が大きく、省エネルギー効果が高い。低溶存酸素の運転条件で、好気域において、比較的良い同期硝化脱窒を達成し、システム全体の脱窒効果を向上させることができる。しかし、低溶存酸素と高負荷の運転条件で、活性汚泥システムは汚泥膨張の現象が発生しやすい。活性汚泥SVI値(1gの乾燥汚泥の占める体積、mL/g)が150mL/gを超えると、活性汚泥が間もなく膨張状態にあるか、またはすでに膨張状態にあったことを示し、活性汚泥の沈降性能が悪化し、二次沈殿池の出水と共に流失してしまう。深刻な汚泥膨張は、下水処理システム全体の崩壊を引き起こすことがある。
【0003】
近年、珪藻土重質媒体の添加によって活性汚泥膨張を迅速に制御する方法が報告されている。珪藻土は巨大な比表面積を持ち、気孔率が高い、活性汚泥に対する吸着能力が高い。活性汚泥は珪藻土の表面に吸着し、沈降性能が効果的に改善される。珪藻土の添加は汚泥の沈降性能が急速に改善されるが、長期間の実験において、汚泥の沈降性能は次第に悪化していき、その原因は水の誘電率が珪藻土の誘電率よりはるかに大きいため、珪藻土の表面に負電荷が形成され、珪藻土の間に静電反発力が形成され、汚泥の凝集を阻害する可能性がある。研究によれば、活性汚泥にポリ塩化アルミニウムを添加すると、汚泥中の負電荷を中和し、汚泥の凝集能力を増強し、汚泥の沈降性能を改善することができることが明らかになったが、ポリ塩化アルミニウムを添加すると、汚泥膨張制御の効果が得られるまでに2週間かかる。ポリ硫酸第2鉄は下水処理によく使われるリン除去化学薬剤であり、高効率、低用量、無毒性などの特徴を有する。現在、連続流反応器における汚泥膨張の迅速制御戦略に関する研究はまだ少なく、汚泥の沈降性能に対して短期的な改善作用しかない。
【発明の概要】
【0004】
本発明は、低溶存酸素の運転条件で、都市下水活性汚泥プロセスの省エネルギーと効率的な脱窒を実現し、活性汚泥の汚泥膨張を迅速に制御し、アンモニア態窒素と総窒素の除去効果を向上させ、良好な汚泥沈降性能を長期的に維持することができる。本発明は、次の工程を有する、都市下水活性汚泥プロセスにおける効率的な脱窒及び迅速かつ長期的な汚泥膨張制御の方法に関する。
【0005】
(1)連続流活性汚泥反応器と二次沈殿池とから構成される都市下水連続流活性汚泥プロセスを採用する。連続流活性汚泥反応器の有効容積は54Lである。反応器は6つの仕切り部からなり、各仕切り部の体積は9Lであり、メカニカルスターラーにより汚泥の混合が行われ、攪拌翼回転数は200r/minとした。二次沈殿池の有効体積は22Lである。
【0006】
(2)種汚泥は実験室で膨張状態にある活性汚泥であり、接種体積は20L、汚泥濃度は14000mg/L、汚泥の希釈汚泥容積指数は170-190mL/gであった。
【0007】
(3)反応器の入水は模擬都市生活排水であり、入水アンモニア態窒素の濃度は50-70mg/L、硝酸性窒素の濃度は1mg/L未満、亜硝酸性窒素の濃度は1mg/L未満、CODの濃度は160-250mg/Lであった。具体的な入水成分は、NH
4
+
-N(NH
4
Cl):50-70mg/L、COD(NaCH
3
COO):160-250mg/L、KH
2
PO
4
:30mg/L、CaCl
2
:90mg/L、MgSO
4
・7H
2
O:140mg/L、微量元素:1mL/Lであり、微量元素成分の濃度は、Na
2
-EDTA:50g/L、FeSO
4
・7H
2
O:5g/L、CoSO
4
・5H
2
O:1.9g/L、MnCl
2
・4H
2
O:5.1g/L、CuSO
4
・5H
2
O:1.6g/L、ZnSO
4
・7H
2
O:5g/L、NaMoO
4
・2H
2
O:1.1g/Lである。
【0008】
(4)反応器内の温度は25℃に抑えられた。反応器の第1仕切り部、第2仕切り部及び第3仕切り部は、無酸素池で、曝気しないが、反応器の第4仕切り部、第5仕切り部及び第6仕切り部は、好気池で、曝気ポンプによって曝気し、曝気量は2L/minであり、好気仕切り部内の溶存酸素は0-0.8mg/Lである。二次沈殿池の還流汚泥を蠕動ポンプによって入水口に外部還流させ、外部還流された汚泥と入水の流量比は1とした。第6仕切り部の硝化液を蠕動ポンプによって第1仕切り部内に内部還流させ、内部還流された汚泥と入水の流量比は2とし、反応器の水力停留時間は6hに抑えられた。
【0009】
(5)汚泥膨張の迅速な制御措置:反応器内に粒径200メッシュ(74μm)の珪藻土を一度に添加し、反応器内の珪藻土の濃度を4000mg/Lにした。次に、反応器の第6仕切り部に濃縮ポリ硫酸第2鉄溶液を毎日添加し、外部還流により連続流反応器全体におけるポリ硫酸第2鉄の濃度を125.0mg/Lにした。
【0010】
(6)汚泥の希釈容積指数の定義:活性汚泥の汚泥沈降比は汚泥濃度と密接に関連しており、汚泥沈降性能の変化の比較を容易にするために、反応器内の汚泥混合液を取り、水道水を添加することにより、汚泥濃度を4000mg/Lに制御し、30min静置し、活性汚泥の希釈汚泥沈降比を得た。希釈汚泥沈降比と汚泥濃度との比値を希釈汚泥容積指数と定義する。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
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