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公開番号2025083250
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-30
出願番号2023197044
出願日2023-11-20
発明の名称抗菌性組成物
出願人株式会社キャスティングイン
代理人個人
主分類A01N 59/16 20060101AFI20250523BHJP(農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業)
要約【課題】変色や凝集を惹起しづらい,金属イオンを含んだ抗菌組成物の提供。
【解決手段】抗菌のための有効成分である金属イオンと,チオール基含有化合物と溶媒と,からなることを特徴とする抗菌性組成物。これにより,チオール基含有化合物によって,抗菌性組成物が塗布等された対象物の変色や有効成分の凝集を防ぐことが可能となる。また,凝集を防ぐことにより,有効成分が溶液中に均一に分散化しやすくなり,抗菌作用の効果を効率よく発揮することが可能となる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項１】
抗菌のための有効成分である金属イオンと，
チオール基含有化合物と
溶媒と，
からなることを特徴とする抗菌性組成物。
続きを表示（約 600 文字）【請求項２】
チオール基含有化合物が，チオール基含有アミノ酸である請求項１に記載の抗菌性組成物。
【請求項３】
チオール基含有アミノ酸が，カプトプリル，システイン，メチオニンのいずれか又は複数から選択される請求項２に記載の抗菌性組成物。
【請求項４】
チオール基含有化合物が，チオール基含有ポリペプチドである請求項１に記載の抗菌性組成物。
【請求項５】
チオール基含有ポリペプチドが，
少なくとも1つのシステイン又はメチオニンと，
2から9の天然アミノ酸と，
からなる請求項４に記載の抗菌性組成物。
【請求項６】
チオール基含有ポリペプチドが，グルタチオンである請求項５に記載の抗菌性組成物。
【請求項７】
チオール基含有化合物が，ジメルカプトアルキルアルコールである請求項１に記載の抗菌性組成物。
【請求項８】
ジメルカプトアルキルアルコールが，ジメルカプトプロパノール，ジメルカプトエタノールのいずれかである請求項７に記載の抗菌性組成物。
【請求項９】
金属イオンが銀イオンである，請求項１に記載の抗菌性組成物。
【請求項１０】
組成成分として，さらに界面活性剤を含む請求項1に記載の抗菌性組成物。
（【請求項１１】以降は省略されています）
発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は，抗菌性組成物に関する。さらに詳しく言うと本発明は，金属イオンを有効成分とし，これにチオール基含有化合物を含む抗菌性組成物に関する。
続きを表示（約 1,300 文字）【背景技術】
【０００２】
銀，銅，亜鉛等の重金属イオンは，殺菌性を有することが知られている。
すなわち，重金属イオンは菌に取り込まれた後，酵素などのたんぱくに結合することで機能阻害を引き起こし，殺菌効果を発揮する。この場合，重金属イオンは，数ppm程度の低濃度で殺菌効果を発揮することが可能である。このことから，重金属イオンを用いた殺菌方法は，有用性と経済性を兼ねそろえた殺菌方法といえる。
【０００３】
このような重金属イオンの中でも，銀イオンは，ヒトへの安全性が高いことから，古くから抗菌用途として汎用されてきた。そのため，銀イオンを有効成分として含んだ抗菌組成物の技術が開示されている（特許文献１から３）。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００４】
特開２００８－２８５５４３号公報
特開２０１２－１３６４８２号公報
ＷＯ２０１４／１６３１２６
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
しかるに，抗菌剤として金属イオンを使用する際，還元された金属イオンが対象物と反応することで変色したり，金属イオンを含んだ化合物が凝集・沈殿を起こすことが知られていた。これらの点が，金属イオンを有効成分として用いる際の課題として知られていた。
上記事情を背景として，本発明では，変色や凝集を惹起しづらい，金属イオンを含んだ抗菌組成物の提供を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
発明者は，鋭意研究の結果，金属イオンを有効成分とした抗菌性溶液に，チオール基含有化合物を添加することで，金属イオンによる変色や凝集を引き起こしにくくし，さらに，界面活性剤を用いることで抗菌性を向上させる抗菌性組成物を見出し，発明を完成させた。
【０００７】
本発明は，以下の構成からなる。
［1］抗菌のための有効成分である金属イオンと，チオール基含有化合物と溶媒と，からなることを特徴とする抗菌性組成物。
【０００８】
［2］チオール基含有化合物が，チオール基含有アミノ酸である［1］に記載の抗菌性組成物。
［3］チオール基含有アミノ酸が，カプトプリル，システイン，メチオニンのいずれか又は複数から選択される［2］に記載の抗菌性組成物。
【０００９】
［4］チオール基含有化合物が，チオール基含有ポリペプチドである［1］に記載の抗菌性組成物。
［5］チオール基含有ポリペプチドが，少なくとも1つのシステイン又はメチオニンと，
2から9の天然アミノ酸と，からなる［4］に記載の抗菌性組成物。
［6］チオール基含有ポリペプチドが，グルタチオンである［5］に記載の抗菌性組成物。
【００１０】
［7］チオール基含有化合物が，ジメルカプトアルキルアルコールである［1］に記載の抗菌性組成物。
［8］ジメルカプトアルキルアルコールが，ジメルカプトプロパノール，ジメルカプトエタノールのいずれかである［7］に記載の抗菌性組成物。
（【００１１】以降は省略されています）

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