TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025083211
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-30
出願番号2023196974
出願日2023-11-20
発明の名称ケーブル接続装置
出願人中国電力株式会社
代理人弁理士法人維新国際特許事務所,個人,個人
主分類H02G 15/18 20060101AFI20250523BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】スリーブの圧縮により発生する心線の伸長を吸収することで、ケーブルの余長の発生を防止できるとともに、ケーブル接続後の形状安定性を良好に維持できるケーブル接続装置を提供する。
【解決手段】ケーブル接続装置1は、ケーブル50,50の心線51,51がそれぞれ挿入される導電性を有する複数のスリーブ2,3と、スリーブ2,3の間に配置されて、導電性を有して心線51,51同士を電気的に接続する伸縮構造4と、を備え、伸縮構造4は、端部5,6と、この端部5,6の間に形成される伸縮部7を備え、端部5,6は、心線51,51がそれぞれ当接し、伸縮部7は、その長さが、心線51,51が挿通されたスリーブ2,3を、その外方から圧縮することで発生する心線51,51の伸長に伴い、短縮する。
【選択図】図3

特許請求の範囲【請求項1】
ケーブルの心線がそれぞれ挿入される外側開口端と、この外側開口端の反対側の内側開口端と、が形成される、導電性を有する複数のスリーブと、
複数の前記内側開口端の間に配置されて、導電性を有して複数の前記心線同士を電気的に接続する伸縮構造と、を備え、
前記伸縮構造は、複数の端部と、この複数の端部の間に形成される伸縮部を備え、
複数の前記端部は、複数の前記内側開口端にそれぞれ接続されるとともに、複数の前記心線がそれぞれ当接し、
前記伸縮部は、その長さが、前記心線が挿通された前記スリーブを、その外方から圧縮することで発生する前記心線の伸長に伴い、短縮することを特徴とするケーブル接続装置。
続きを表示(約 440 文字)【請求項2】
前記スリーブと、前記伸縮構造との相対的なスライド移動を案内する直線状の案内部を備え、
前記案内部は、少なくとも複数の前記内側開口端寄りの第1の周面にそれぞれ形成される第1の直線部と、少なくとも複数の前記端部寄りの第2の周面にそれぞれ形成され、前記第1の直線部と嵌合する第2の直線部と、からなることを特徴とする請求項1に記載のケーブル接続装置。
【請求項3】
複数の前記スリーブの内径は、複数の前記端部の外径よりもそれぞれ大であって、
複数の前記スリーブの内周面と、複数の前記端部の外周面との間にそれぞれ間隙が形成され、
複数の前記間隙は、導電性材料がそれぞれ充填されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のケーブル接続装置。
【請求項4】
前記伸縮部は、その途中に、非伸縮性の中間体を備え、
この中間体は、直線形状又は分岐形状をなすことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のケーブル接続装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ケーブルの心線を挿入するスリーブを備えるケーブルの接続装置に係り、特に、心線が挿通されたスリーブの圧縮により発生する心線の伸長を吸収可能なケーブルの接続装置に関する。
続きを表示(約 2,900 文字)【背景技術】
【0002】
従来、ケーブル同士を接続する接続装置として、ケーブルの各心線を両側の開口端に挿入する導電性のスリーブが使用されている。このような接続装置においては、心線が挿入された各開口端付近をスリーブの外方から挟んで圧縮し、スリーブ内における心線の位置を固定することにより、ケーブル同士がスリーブを介して電気的に接続される。
しかし、スリーブを圧縮すると、その内部に挿入された心線が伸長してケーブルに余長が発生し、この余長の取り回しに手間がかかるという課題があった。また、スリーブが直線状であるために心線の挿入方向が限られているので、ケーブルの動きについての自由度が少ない。そのため、上記の余長の取り回しが一層困難になるという課題もあった。
さらに、ケーブル接続予定箇所のスペースが狭い場合には、予め別の広い箇所でケーブルを接続した後、これを予定箇所に移動させる場合もあるが、この場合においても、予定箇所での余長の取り回しが容易でないという課題もあった。
このような課題を解決するため、近年、伸縮構造を介してケーブル同士を接続する技術が開発されており、それに関して既に発明が開示されている。
【0003】
特許文献1には「ケーブルの接続構造」という名称で、伸縮性があり、かつ小型化を可能にするケーブルの接続構造に関する発明が開示されている。
特許文献1に開示された発明は、第1のケーブルの端部に接続された第1の導電性端子と、第2のケーブルの端部に接続された第2の導電性端子と、第1の導電性端子と第2の導電性端子との間を接続する伸縮性の導電体と、第1の導電性端子、第2の導電性端子、導電体、第1及び第2のケーブルの端部近傍を覆い、第1のケーブルを連通する第1の貫通孔と、第2のケーブルを連通する第2の貫通孔とを有する絶縁性の被覆手段と、を備えることを特徴とする。
このような構成の発明においては、伸縮性の導電体によって、ケーブル間の電気的な導通が確保されつつ、導電体の長さがケーブルの動きに応じて変化する。よって、上記の発明は、例えば、産業用ロボットに使用されるケーブルのように、初期の状態から異なる位置に動くケーブルに適用すると好適である。また、被覆手段により、導電体の伸長を所定の範囲内に留めることができる。なお、導電体は、具体的には圧縮バネである。
したがって、特許文献1に開示された発明によれば、ケーブル同士を接続するときに、伸縮性の導電体でケーブル同士の間隔の変化を吸収できるとともに、小型化が可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2010-80096号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に開示された発明においては、伸縮性の導電体によってケーブル同士の間隔の変化を吸収できるものの、被覆手段には第1及び第2のケーブルをそれぞれ連通する第1及び第2の貫通孔が設けられることから、ケーブルの位置を適切な位置に固定することに関する考慮はされていないと考えられる。具体的には、ケーブルが被覆手段によって固定されていないため、余長の発生を防止できないと考えられる。よって、特許文献1に開示された発明では、余長の取り回しに手間がかかるという課題が十分に解決されていない可能性がある。
また、伸縮性の導電体として圧縮バネが用いられているため、この圧縮バネ自体がケーブルの動きとは無関係にねじれや屈曲を起こすおそれがある。そのため、圧縮バネに接続されたケーブルにズレやたわみが発生して、接続後にケーブルの形状が安定的に維持されない可能性がある。
【0006】
本発明は、このような従来の事情に対処してなされたものであり、心線が挿通されたスリーブの圧縮により発生する心線の伸長を吸収することで、ケーブルの余長の発生を防止できるとともに、ケーブル接続後の形状安定性を良好に維持できるケーブル接続装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、第1の発明は、ケーブルの心線がそれぞれ挿入される外側開口端と、この外側開口端の反対側の内側開口端と、が形成される、導電性を有する複数のスリーブと、複数の内側開口端の間に配置されて、導電性を有して複数の心線同士を電気的に接続する伸縮構造と、を備え、伸縮構造は、複数の端部と、この複数の端部の間に形成される伸縮部を備え、複数の端部は、複数の内側開口端にそれぞれ接続されるとともに、複数の心線がそれぞれ当接し、伸縮部は、その長さが、心線が挿通されたスリーブを、その外方から圧縮することで発生する心線の伸長に伴い、短縮することを特徴とする。
【0008】
このような構成の発明において、スリーブが2個の場合、伸縮構造は直線形状であり、スリーブが3個以上の場合、伸縮構造は分岐形状である。また、伸縮部として、例えば、入れ子構造や、ジャバラ構造、パンタグラフ構造が考えられる。さらに、伸縮部は、その全体が伸縮性であるほか、非伸縮性の一部を備えていてもよい。
そして、スリーブの内径が、伸縮構造の両方の端部の外径よりもそれぞれ大であるとき、両方の端部がスリーブの内部に挿入されて接続される。この場合、両方の端部の端面の形状は、特に限定されない。逆に、両方の端部が内径を有する凹形状であり、かつスリーブの外径が端部の内径よりも小であってもよい。この場合、両方の端部に内側開口端がそれぞれ挿入されて接続される。
【0009】
上記構成の発明においては、複数の心線を伸縮構造の複数の端部にそれぞれ当接させた後で、工具を用いてスリーブを外方から圧縮すると、心線が伸長するという現象が起こる。伸長した心線は複数の端部を押すので、伸縮構造が直線形状である場合を例に挙げると、複数の端部が互いに接近する方向に押されて、これらの端部の間に形成される伸縮部の長さが短縮する。
一方で、複数のスリーブを圧縮した箇所の心線の位置は固定されて移動し難いので、ケーブルにおける剥離された被覆の断端部の位置は、スリーブを圧縮する前からほぼ変化がない。したがって、心線の伸長が伸縮構造によって吸収されて、ケーブルの余長の発生が防止されることになる。
【0010】
次に、第2の発明は、第1の発明において、スリーブと、伸縮構造との相対的なスライド移動を案内する直線状の案内部を備え、案内部は、少なくとも複数の内側開口端寄りの第1の周面にそれぞれ形成される第1の直線部と、少なくとも複数の端部寄りの第2の周面にそれぞれ形成され、第1の直線部と嵌合する第2の直線部と、からなることを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

中国電力株式会社
ケーブル接続装置
1日前
中国電力株式会社
間接活線工具支持具
8日前
中国電力株式会社
フルフェイス形面体
1か月前
中国電力株式会社
モノパイルの埋没防止装置
2日前
中国電力株式会社
太陽光発電売電量減少通知システム
3日前
中国電力株式会社
スプレー容器保持用治具及びそれを備えた杖
11日前
中国電力株式会社
伐採支援システムおよび伐採支援プログラム
12日前
中国電力株式会社
情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム
11日前
中国電力株式会社
情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム
11日前
中国電力株式会社
フォールトツリー図評価装置、フォールトツリー図作成装置、およびフォールトツリー図評価方法
1か月前
個人
発電機
1か月前
個人
発電システム
16日前
ニデック株式会社
モータ
29日前
マグネデザイン株式会社
ロータ
9日前
西芝電機株式会社
回転電機
19日前
トヨタ自動車株式会社
予測方法
3日前
株式会社豊田自動織機
モータ冷却装置
9日前
日産自動車株式会社
発電機
15日前
株式会社ダイヘン
充電装置
11日前
マツダ株式会社
電力変換装置
16日前
ダイハツ工業株式会社
曲げ加工装置
5日前
住友電装株式会社
電気接続箱
16日前
住友電装株式会社
電気接続箱
16日前
トヨタ自動車株式会社
充電システム
18日前
住友電装株式会社
電気接続箱
4日前
住友電装株式会社
電気接続箱
4日前
株式会社ダイヘン
電圧調整装置
11日前
トヨタ自動車株式会社
ステータ
16日前
株式会社ミツバ
回転電機
16日前
新光電子株式会社
発振器
18日前
ミネベアミツミ株式会社
モータ
18日前
ダイハツ工業株式会社
モータ製造装置
22日前
株式会社アイドゥス企画
負荷追従電動モータ
23日前
株式会社ダイヘン
電圧調整装置
29日前
ミネベアミツミ株式会社
発電装置
18日前
株式会社デンソー
電気機器
18日前
続きを見る