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公開番号2025082540
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-29
出願番号2023195949
出願日2023-11-17
発明の名称モノパイルの埋没防止装置
出願人中国電力株式会社
代理人弁理士法人維新国際特許事務所,個人,個人
主分類E02D 7/00 20060101AFI20250522BHJP(水工;基礎;土砂の移送)
要約【課題】パイルランが発生した場合に、モノパイルを引き抜き可能なレベルに埋没を留めることができるとともに、打設時の地盤からの衝撃を吸収してモノパイルの劣化を防止可能なモノパイルの埋没防止装置を提供する。
【解決手段】埋没防止装置1は、モノパイル50の周面50cに予め取り付けられる本体2を備え、本体2は、衝撃吸収材から形成され、複数の環状体4が、モノパイル50の中心軸方向A50に沿って多段に積層されてなる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
地盤に打設されるモノパイルが、前記地盤に埋没することを防止するモノパイルの埋没防止装置であって、
前記モノパイルの周面に予め取り付けられる本体を備え、
前記本体は、衝撃吸収材から形成されることを特徴とするモノパイルの埋没防止装置。
続きを表示(約 260 文字)【請求項2】
前記本体は、前記モノパイルの下縁から前記本体の下端面までの距離Hが、設計根入り深度Dと一致するように、前記周面に取り付けられることを特徴とする請求項1に記載のモノパイルの埋没防止装置。
【請求項3】
前記本体は、複数の環状体が、前記モノパイルの長軸方向に沿って多段に積層されてなることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のモノパイルの埋没防止装置。
【請求項4】
前記本体は、逆円錐台状をなすことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のモノパイルの埋没防止装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、地盤に打設されるモノパイルの埋没を防止するモノパイルの埋没防止装置に係り、特に、打設時にパイルランが発生した場合に、モノパイルを引き抜き可能なレベルに埋没を留めることができるモノパイルの埋没防止装置に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
従来、洋上風力発電設備基礎のうち、着床式モノパイル基礎として大口径鋼管杭モノパイルを施工する場合、このモノパイルを大型ハンマーにより打設するケースがある。
このとき、打設による貫入力に対して周辺摩擦及び先端抵抗のバランスが崩れることで地盤状態が不安定となり、パイルラン(モノパイルが自由落下の状態となり、急速に海底地盤に埋没する現象)が発生することがある。
パイルランによってモノパイルが海底地盤に埋没してしまうと、引き抜きに掛かるコストが膨大になることが予想されるため、現状では引き抜きを諦めざるを得ない。
このような課題を解決するため、パイルランが発生した場合でもモノパイルの埋没を留める物理的対策が必要である。
そこで、近年、モノパイルの周面に平板状の部材を固定する技術が開発されており、それに関して既に発明が開示されている。
【0003】
特許文献1には「杭基礎及び杭基礎の施工方法」という名称で、水平力に対する抵抗力を確保するための杭基礎に関する発明が開示されている。
以下、特許文献1に開示された発明について説明する。特許文献1に開示された発明は、鉛直方向に沿って延在され、杭頭が地盤よりも上方に突出されて塔状構造物を支持する杭と、地盤上に設置され、杭頭に固定されて杭に作用する力を地盤へ伝達させる床版と、を備えることを特徴とする。
このような特徴を有する発明において、床版は、具体的には、地盤上に設置される円板状のベースと、ベースの上面側に杭の周方向に沿って等間隔に立設される複数の三角板と、からなり、鋼材で形成されている。よって、杭が倒れる方向に外力が作用することで、床版のベースから地盤へ斜め下向きの力が作用する。
したがって、この斜め下向きの力により、水平力に対する杭の抵抗力を確保することができる。また、この斜め下向きの力によって、杭が地盤方向へ埋没することも防止可能であるとも考えられる。
なお、床版は、鋼製の杭を地盤に打設した後で、この杭に固定される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2020-37779号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に開示された発明においては、床版は、杭を地盤に打設した後で、この杭に固定されることから、打設時に発生するパイルランによる埋没を防止することはできない。これは、特許文献1に開示された発明が、パイルランによる埋没の防止を全く課題としていないためと考えられる。
また、仮に、床版を予め杭に固定した後に杭を打設する場合では、床版が鋼材で形成されているため、床版が地盤に接触した状態になると、地盤からの衝撃が床版を介して杭に直接伝達される。そのため、杭に過剰な応力が発生し、その劣化を招くおそれがある。
【0006】
本発明は、このような従来の事情に対処してなされたものであり、パイルランが発生した場合に、モノパイルを引き抜き可能なレベルに埋没を留めることが可能であり、かつ、打設時の地盤からの衝撃を吸収してモノパイルの劣化を防止可能なモノパイルの埋没防止装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、第1の発明は、地盤に打設されるモノパイルが、地盤に埋没することを防止するモノパイルの埋没防止装置であって、モノパイルの周面に予め取り付けられる本体を備え、本体は、衝撃吸収材から形成されることを特徴とする。
このような構成の発明において、「モノパイルの周面に予め取り付けられる」とは、例えば、本体がモノパイルの製造と同時にその周面に取り付けられるといったように、モノパイルが地盤に打設される前を意味する。
【0008】
また、衝撃吸収材として、ゴム材や合成樹脂材が考えられる。さらに、本体は、例えば、ボルトといった取付部材を用いてモノパイルの周面に取り付けられるほか、本体をモノパイルの周面に密着させることで発生する摩擦力を利用して、取付部材を用いずに取り付けられてもよい。
なお、本体は、その下端が、地盤に面接触する形状であることが望ましく、例えば、外観が盤状、柱状、錐体状をなすものが考えられる。
【0009】
上記構成の発明においては、本体がモノパイルの周面に予め取り付けられることから、打設時にパイルランが発生した場合に、本体が地盤に接触してモノパイルの埋没が停止される。
さらに、本体は、衝撃吸収材から形成されるため、打設時の地盤からの衝撃を本体内で分散し、吸収する。よって、この衝撃がモノパイルに直接伝達されることが抑制される。
【0010】
第2の発明は、第1の発明において、本体は、モノパイルの下縁から本体の下端面までの距離Hが、設計根入り深度Dと一致するように、周面に取り付けられることを特徴とする。
このような発明においては、第1の発明の作用に加えて、本体の下端面が地盤に接触すると、モノパイルが設計根入り深度Dに埋設されたことになる。なお、設計根入り深度Dは、地盤表面からモノパイルの下縁までの垂直深度である。
(【0011】以降は省略されています)

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