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公開番号2025081894
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-28
出願番号2023194963
出願日2023-11-16
発明の名称タイヤベルトコート用ゴム組成物およびタイヤ
出願人横浜ゴム株式会社
代理人個人
主分類C08L 7/00 20060101AFI20250521BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】初期並びに経時劣化後であっても金属製補強コードとの良好な接着性を維持でき、かつ耐久性にも優れるタイヤベルトコート用ゴム組成物を提供する。
【解決手段】(A)天然ゴムを95質量部以上含むゴム成分100質量部に対し、(B)窒素吸着比表面積)が70~90m2/gおよびDBP吸油量が65~85ml/100gであるカーボンブラックおよび/またはCTAB比表面積が80~190m2/gであるシリカからなる充填剤を40~70質量部、(C)温度230℃、荷重2.16kgで測定されたMFRが6~50g/10分であるランダムポリプロピレンを0.1~20質量部、(D)ホウ素を含む有機酸コバルト塩をコバルト金属量として0.04~0.3質量部、および(E)硫黄を4~7質量部含有するタイヤベルトコート用ゴム組成物によって上記課題を解決した。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
(A)天然ゴムを95質量部以上含むゴム成分100質量部に対し、
(B)窒素吸着比表面積(N

SA)が70~90m

/gおよびDBP吸油量が65~85ml/100gであるカーボンブラックおよび/またはCTAB比表面積が80~190m

/gであるシリカからなる充填剤を40~70質量部、
(C)温度230℃、荷重2.16kgで測定されたメルトマスフローレート(MFR)が6~50g/10分であるランダムポリプロピレンを0.1~20質量部、
(D)ホウ素を含む有機酸コバルト塩をコバルト金属量として0.04~0.3質量部、および
(E)硫黄を4~7質量部含有する
ことを特徴とするタイヤベルトコート用ゴム組成物。
続きを表示(約 280 文字)【請求項2】
前記(C)ランダムポリプロピレンが、分子中に加水分解縮合性シリル基を有することを特徴とする請求項1に記載のタイヤベルトコート用ゴム組成物。
【請求項3】
前記(C)ランダムポリプロピレンが、プロピレン-エチレンランダム共重合体、プロピレン-1-ブテンランダム共重合体およびプロピレン-エチレン-1-ブテンランダム共重合体から選択されることを特徴とする請求項1に記載のタイヤベルトコート用ゴム組成物。
【請求項4】
請求項1に記載のタイヤベルトコート用ゴム組成物を用いた重荷重用または建築車両用タイヤ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、タイヤベルトコート用ゴム組成物およびそれを用いたタイヤに関するものであり、詳しくは、初期並びに経時劣化後であっても金属製補強コードとの良好な接着性を維持でき、かつ耐久性にも優れるタイヤベルトコート用ゴム組成物およびそれを用いたタイヤに関するものである。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
空気入りタイヤは左右一対のビード部およびサイドウォール部と、両サイドウォール部に連なるとともにキャップトレッドとアンダートレッドとからなるトレッド部から主に構成されている。タイヤの内側にはカーカス層が設けられ、カーカス層の両端部はビード部におけるビードコアをタイヤ内側から外側へ包みこむように折り返されている。
【0003】
トレッド部のアンダートレッドのタイヤ径方向内側には、1枚または複数枚のベルトプライを備えるベルト層が設けられている。なおタイヤ径方向内側とはタイヤ径方向(タイヤの回転軸と直交する方向)において回転軸に近い側をいう。このベルトプライには、強い衝撃や大きな荷重がかかるため例えばスチールコードのような金属製補強コードが用いられ、これはベルトコート用ゴムによって被覆されている。
【0004】
一方、トラックまたはバス用タイヤや、鉱山等で使用されるオフロードタイヤのような重荷重用タイヤは、過酷な状況下、高い荷重で使用されるためベルト層への負荷が高く、安全運行や稼働効率を考慮するとベルトコート用ゴムは金属製補強コードとの高い接着力が求められる。一方、地球環境に対する配慮から、トレッド部が寿命まで摩耗してもリトレッドすることで同じタイヤを2回以上にわたり再生使用することができる。このようなリトレッドされた台タイヤでは、損傷されやすいベルトコート用ゴムの耐久性が重要となる。とくにベルトコート用ゴムの耐久性が低下すると、ベルト層間から剥離が発生しタイヤ故障の原因となる。
【0005】
下記特許文献1には、ジエン系ゴム及びポリオレフィン系熱可塑性樹脂エラストマーから選ばれる少なくとも1種;並びに、エチレンプロピレンゴム;を含む材料で形成され且つ環状のタイヤ骨格体と、前記タイヤ骨格体と少なくとも一部が直接接しており且つエチレンプロピレンゴムを含む外装用部材と、を含むタイヤが開示されている。
しかし、下記で説明する本発明における(C)温度230℃、荷重2.16kgで測定されたメルトマスフローレート(MFR)が特定の範囲を有するランダムポリプロピレンを使用し、初期並びに経時劣化後であっても金属製補強コードとの良好な接着性を維持でき、かつ耐久性にも優れるタイヤベルトコート用ゴム組成物を提供するという技術思想は何ら開示されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特許第6362929号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
したがって本発明の目的は、初期並びに経時劣化後であっても金属製補強コードとの良好な接着性を維持でき、かつ耐久性にも優れるタイヤベルトコート用ゴム組成物およびそれを用いたタイヤを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、(A)天然ゴムを95質量部以上含むゴム成分100質量部に対し、(B)窒素吸着比表面積(N

SA)が70~90m

/gおよびDBP吸油量が65~85ml/100gであるカーボンブラックおよび/またはCTAB比表面積が80~190m

/gであるシリカからなる充填剤を40~70質量部、(C)温度230℃、荷重2.16kgで測定されたメルトマスフローレート(MFR)が6~50g/10分であるランダムポリプロピレンを0.1~20質量部、(D)ホウ素を含む有機酸コバルト塩をコバルト金属量として0.04~0.3質量部、および(E)硫黄を4~7質量部含有することを特徴とするタイヤベルトコート用ゴム組成物を提供するものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、初期並びに経時劣化後であっても金属製補強コードとの良好な接着性を維持でき、かつ耐久性にも優れるタイヤベルトコート用ゴム組成物およびそれを用いたタイヤを提供することができる。
【0010】
本発明に使用される(C)ランダムポリプロピレンは、高流動性であり、また結晶性が低いので(A)ゴム成分との濡れ性や分子同士の絡み合いが促進され、マトリックスである(A)ゴム成分中に良好に分散する。また、(C)ランダムポリプロピレンは、温度230℃の条件下で測定されるメルトマスフローレート(MFR)を特定の範囲に定めているので、前記濡れ性および分子同士の絡み合いが促進し、(C)ランダムポリプロピレンの異物化を抑制し、金属製補強コードとの良好な接着性を提供できる。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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