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公開番号2025078465
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-20
出願番号2023191059
出願日2023-11-08
発明の名称シミュレーション実行装置、シミュレーション実行方法およびプログラム
出願人沖電気工業株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類G06F 17/18 20060101AFI20250513BHJP(計算;計数)
要約【課題】データ同化によるモデルパラメータの推定を精度良く行う技術が提供されることが望まれている。
【解決手段】モデルパラメータが設定されたモデルを用いてシミュレーションを実行してシミュレーション結果を得るシミュレーション部と、観測対象の状態が観測されて得られた観測データと前記シミュレーション結果とに基づいて、逐次データ同化を実行してデータ同化結果を得るデータ同化部と、前記シミュレーション部におけるシステムノイズの分散が所定の条件を満たすことに基づいて、前記データ同化結果の分散を制御することにより、前記データ同化結果に対する統計処理を行う統計処理部と、を備える、シミュレーション実行装置が提供される。
【選択図】図1


特許請求の範囲【請求項1】
モデルパラメータが設定されたモデルを用いてシミュレーションを実行してシミュレーション結果を得るシミュレーション部と、
観測対象の状態が観測されて得られた観測データと前記シミュレーション結果とに基づいて、逐次データ同化を実行してデータ同化結果を得るデータ同化部と、
前記シミュレーション部におけるシステムノイズの分散が所定の条件を満たすことに基づいて、前記データ同化結果の分散を制御することにより、前記データ同化結果に対する統計処理を行う統計処理部と、
を備える、シミュレーション実行装置。
続きを表示(約 1,600 文字)【請求項2】
前記統計処理部は、前記システムノイズの分散が閾値より大きい場合に、前記データ同化結果を補正する、
請求項1に記載のシミュレーション実行装置。
【請求項3】
前記統計処理部は、前記システムノイズの分散が前記閾値より大きい場合に、補正前のデータ同化結果の分散より補正後のデータ同化結果の分散が小さくなるように前記データ同化結果を補正する、
請求項2に記載のシミュレーション実行装置。
【請求項4】
前記データ同化結果は、アンサンブル数のシミュレーション結果およびアンサンブル数のモデルパラメータを含み、
前記統計処理部は、
前記シミュレーション結果を前記シミュレーション結果の代表値で置き換えることにより前記シミュレーション結果を補正するとともに、
前記モデルパラメータを前記モデルパラメータの代表値で置き換えることにより前記モデルパラメータを補正する、
請求項3に記載のシミュレーション実行装置。
【請求項5】
前記代表値は、平均値または中央値である、
請求項4に記載のシミュレーション実行装置。
【請求項6】
前記データ同化結果は、アンサンブル数のシミュレーション結果およびアンサンブル数のモデルパラメータを含み、
前記統計処理部は、
前記シミュレーション結果から外れ値を除外し、前記シミュレーション結果の代表値または前記外れ値を除外した後のシミュレーション結果の代表値で、前記外れ値を除外した後のシミュレーション結果を置き換えることにより、前記シミュレーション結果を補正するとともに、
前記モデルパラメータから外れ値を除外し、前記モデルパラメータの代表値または前記外れ値を除外した後のモデルパラメータの代表値で、前記外れ値を除外した後のモデルパラメータを置き換えることにより、前記モデルパラメータを補正する、
請求項3に記載のシミュレーション実行装置。
【請求項7】
前記統計処理部は、前記システムノイズの分散が前記閾値以下である場合に、前記データ同化結果の分散を補正しない、
請求項2に記載のシミュレーション実行装置。
【請求項8】
前記シミュレーション実行装置は、処理制御部を備え、
前記処理制御部は、
閾値決定用のモデルパラメータの初期値と閾値決定用の観測データとに基づいて、前記シミュレーションと前記逐次データ同化と前記統計処理とを実行させ、
直前に推定されたモデルパラメータが設定されたモデルと直前に推定されたシミュレーション結果とを用いた再度のシミュレーションと、前記再度のシミュレーションの結果に基づく再度の逐次データ同化と、前記再度の逐次データ同化の結果に対する再度の統計処理と、を順に実行する再処理を、システムノイズの分散を段階的に増加させながら1または複数回実行させて得られたモデルパラメータの推定値に基づいて、前記閾値を決定する、
請求項2に記載のシミュレーション実行装置。
【請求項9】
前記処理制御部は、前記推定値と前記初期値との差分が所定の基準以上となったときの前記システムノイズの分散を前記閾値として決定する、
請求項8に記載のシミュレーション実行装置。
【請求項10】
前記シミュレーション実行装置は、処理制御部を備え、
前記処理制御部は、
直前に推定されたモデルパラメータが設定されたモデルと直前に推定されたシミュレーション結果とを用いた再度のシミュレーションと、前記再度のシミュレーションの結果に基づく再度の逐次データ同化と、前記再度の逐次データ同化の結果に対する再度の統計処理と、を順に実行する再処理を、1または複数回実行させる、
請求項1に記載のシミュレーション実行装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、シミュレーション実行装置、シミュレーション実行方法およびプログラムに関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
様々な分野において、未来の事象を予測したり、仮想的な状況での挙動を検証したりするために、対象となるシステムで働いている法則をモデリングしてシミュレーションを行う技術がある。
【0003】
例えば、非特許文献1においては、実際の高速道路における交通流のシミュレーションを高精度かつ低計算コストに行うことが可能なモデルが提案されている。しかし、非特許文献1において提案されているシミュレーションは、交通状況の時間発展をモデル式に基づき計算する手法であり、単位区間あたりの交通容量および最大交通密度などを複数のモデルパラメータに含んでいる。これらのモデルパラメータが真値から外れていると、実現象に対する再現性が低くなる懸念がある。そのため、複数のモデルパラメータを高精度に同定することが求められる。
【0004】
近年では、こういった課題への対策として、特許文献1の段落0004~0012および段落0015~0031に開示されるパラメータ推定装置があり、データ同化手法によるモデルパラメータ推定方法が提案されている。データ同化とは、センサなどによって観測されて得られた観測データを用いて、シミュレーションモデルまたはシミュレーション結果を、実現象に対する再現性が高くなるように補正する手法である。特にシミュレーションモデルが非線形性を持つ場合などには、多数のシミュレーション結果の集合をもとに逐次データ同化を行う手法(例えば、アンサンブルカルマンフィルタまたは粒子フィルタと呼ばれる手法)が用いられることがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2020-201146号公報
【非特許文献】
【0006】
高橋徹,et al.「動的ハイブリッド交通流シミュレーションモデルの開発と高速道路の実データを用いた検証」,日本シミュレーション学会論文誌,2021年,13巻.1号:37-47頁.
加藤恭義「セルオートマトン法による道路交通シミュレーション」(<小特集>高度道路交通システム(ITS)とAI).人工知能学会,2000年,15巻.2号:242-250頁.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
一般に、データ同化においては、主に観測誤差などから生じる観測ノイズと、シミュレーションのモデル化誤差などから生じるシステムノイズとを含んだモデルが扱われる。このとき、モデリング精度によってはシステムノイズの分散が大きくなり、モデルパラメータの推定精度が悪化するおそれがあった。
【0008】
そこで、データ同化によるモデルパラメータの推定を精度良く行う技術が提供されることが望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、モデルパラメータが設定されたモデルを用いてシミュレーションを実行してシミュレーション結果を得るシミュレーション部と、観測対象の状態が観測されて得られた観測データと前記シミュレーション結果とに基づいて、逐次データ同化を実行してデータ同化結果を得るデータ同化部と、前記シミュレーション部におけるシステムノイズの分散が所定の条件を満たすことに基づいて、前記データ同化結果の分散を制御することにより、前記データ同化結果に対する統計処理を行う統計処理部と、を備える、シミュレーション実行装置が提供される。
【0010】
前記統計処理部は、前記システムノイズの分散が閾値より大きい場合に、前記データ同化結果を補正してもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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