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公開番号2025074074
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-13
出願番号2024198741,2024109392
出願日2024-11-14,2024-07-08
発明の名称カーボンナノチューブ分散組成物、合材スラリー、電極膜、二次電池、および車両
出願人artience株式会社
代理人
主分類C01B 32/174 20170101AFI20250502BHJP(無機化学)
要約【課題】良好な分散性を有するカーボンナノチューブ分散組成物であって、初期粘度が低く、このカーボンナノチューブ分散組成物を用いることにより、導電性および密着性の高い電極膜を得ることができる合材スラリーの提供を目的とする。さらに詳しくは、優れたレート特性および高温サイクル特性を有する二次電池、該二次電池を有することで、安全性が高く、燃費が向上した車両を提供すること。
【解決手段】カーボンナノチューブと、共重合体と、アミド系極性溶媒とを含むカーボンナノチューブ分散組成物であって、特定の条件1により求めた金属異物粒子の含有量が1.0mg以下であり、前記共重合体は、含有率50質量%以上75質量%以下のアルキレン構造単位、および含有率25質量%以上50質量%以下のニトリル基含有単量体単位を有する、カーボンナノチューブ分散組成物により解決される。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
カーボンナノチューブと、共重合体と、アミド系極性溶媒とを含むカーボンナノチューブ分散組成物であって、
下記条件1により求めた金属異物粒子の含有量が1.0mg以下であり、
前記共重合体は、含有率50質量%以上75質量%以下のアルキレン構造単位、および含有率25質量%以上50質量%以下のニトリル基含有構造単位を有する、
カーボンナノチューブ分散組成物。
<条件1>
カーボンナノチューブ分散組成物20kg中の金属異物粒子を、電磁石(磁束密度16000ガウス、空間容積1.7L、直径:10cm、厚み1.3cmのグリッドスクリーンを31枚備えた電磁石)で回収後、アミド系極性溶媒で洗浄し、得られた金属異物粒子を、ディスク径47mm、目開き5μmのフィルターに堆積させ、フィルター上の金属異物粒子の重量を測定する。
続きを表示(約 780 文字)【請求項2】
鉄、コバルト、ニッケル、クロム、モリブデンおよび銅の総含有量が100ppm以下である、請求項1記載のカーボンナノチューブ分散組成物。
【請求項3】
前記カーボンナノチューブの安息角が40°以上である、請求項1記載のカーボンナノチューブ分散組成物。
【請求項4】
レーザー回折法によって測定した累積粒子径D
90
が、6.0μm以下である、請求項1記載のカーボンナノチューブ分散組成物。
【請求項5】
B型粘度計により測定した25℃での粘度が、2,000mPa・s未満である、請求項1記載のカーボンナノチューブ分散組成物。
【請求項6】
請求項1~5いずれか1項記載のカーボンナノチューブ分散組成物と、活物質を含む、合材スラリー。
【請求項7】
請求項6記載の合材スラリーから形成してなる電極膜。
【請求項8】
正極および負極を備える二次電池であって、
正極および負極の少なくとも一方が、請求項7記載の電極膜を有する、二次電池。
【請求項9】
請求項8記載の二次電池を備えた車両。
【請求項10】
下記工程(1)~(3)の全ての工程を備えた、
請求項1~5いずれか1項記載のカーボンナノチューブ分散組成物の製造方法。
[工程(1):解砕工程]
カーボンナノチューブにせん断応力を加えて、カーボンナノチューブを解砕する工程
[工程(2):磁選工程]
磁束密度10000ガウス以上20000ガウス以下の電磁石を用いて、金属異物粒子を除去する工程
[工程(3):濾別工程]
濾過精度5μm以上50μm以下のデプスフィルターを用いて、濾別する工程

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、カーボンナノチューブ分散組成物に関する。さらに詳しくは、カーボンナノチューブと、アルキレン構造単位およびニトリル基を有する単量体単位を含有する共重合体と、アミド系有機溶媒とを含むカーボンナノチューブ分散組成物、カーボンナノチューブ分散組成物と活物質を含む合材スラリー、それから形成してなる電極膜、電極膜を有する電極を備えた二次電池、ならびに二次電池を備えた車両に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
電気自動車の普及や携帯機器の小型軽量化及び高性能化に伴い、高いエネルギー密度を有する二次電池、さらに、その二次電池の高容量化が求められている。このような背景の下で、高エネルギー密度、高電圧という特徴から非水系電解液を用いる非水電解質二次電池、特に、リチウムイオン二次電池が多くの機器に使われるようになっている。
【0003】
これらリチウムイオン二次電池に用いられる負極材料としては、リチウム(Li)に近い卑な電位で単位質量あたりの充放電容量の大きい、黒鉛に代表される炭素材料が用いられている。しかしながら、これらの電極材料は質量当たりの充放電容量が理論値に近いところまで使われており、電池としての質量当たりのエネルギー密度は限界に近づいている。従って、電極の利用率を上げるため、放電容量には寄与しない導電助剤やバインダーを減らす検討が進められている。
【0004】
導電助剤は、電極内部で導電パスを形成する役割を担っており、電極膜の膨張収縮により切断が生じにくいことが求められる。少量の導電助剤で導電パスを維持するためには、比表面積が大きい炭素材料、特にナノカーボンの1種である、カーボンナノチューブを使用することが有効である。しかし、カーボンナノチューブを用いた電池は、出力特性に優れるものの、カーボンナノチューブの合成の際に使用される金属触媒由来の金属異物が残存していることが多く、電圧低下不良の問題があった。
【0005】
また、カーボンナノチューブ分散組成物に含まれる金属異物粒子は、二次電池内部で溶解し、デンドライド状に析出し、セパレーターを突き破り、内部短絡の要因となることがある。さらに、金属異物粒子の含有量が多いと、二次電池の高温充放電により、電解液や活物質の劣化が発生しやすく、高温サイクル特性の悪化が問題となってくる。そのため、カーボンナノチューブ分散組成物に含有する金属異物粒子量を低減することが求められている。
【0006】
そこで、特許文献1では、鉄、コバルト、ニッケル等の金属異物粒子を含むカーボンナノチューブを解砕し、電磁石を用いて、カーボンナノチューブの金属異物粒子を除去する方法が検討されている。
【0007】
特許文献2および3では、カーボンナノチューブの分散処理により、カーボンナノチューブを解砕した後、金属異物粒子を磁石に付着させて、カーボンナノチューブの金属異物粒子を除去する技術が開示されている。
【0008】
また、特許文献4では、導電助剤を含有する分散体を循環方式にて1次フィルターを複数回循環させた後、少なくとも2つのフィルターを直列的に配置し、単回通過させることで、金属異物粒子の除去を行う方法が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
特開2010-174418号公報
特許第6962428号公報
特開2021-065846号公報
特開2022-046307号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、特許文献1~4のようなこれらの従来の方法では、カーボンナノチューブ分散組成物中の金属含有量を低減させることに限界があり、金属異物粒子による分散安定性の阻害による粘度の上昇や、二次電池とした際の特性が充分ではないことが問題となる恐れがある。
(【0011】以降は省略されています)

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