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公開番号2025070756
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-02
出願番号2023181275
出願日2023-10-20
発明の名称スイッチング素子
出願人株式会社デンソー,トヨタ自動車株式会社,株式会社ミライズテクノロジーズ
代理人弁理士法人 快友国際特許事務所
主分類H10D 30/66 20250101AFI20250424BHJP()
要約【課題】 トレンチ間半導体層ごとに独立して接続領域を形成することが困難な場合に、チャネルを広く確保するとともに各接続領域の近傍における電流の集中を抑制する。
【解決手段】 スイッチング素子であって、第1方向に伸びるトレンチと交差する第2方向に沿って接続領域が間隔を空けて直線状に配列された列が複数構成されている。トレンチ間半導体層と前記列との交差部が、前記接続領域が設けられている接続交差部と、前記接続領域が設けられていない非接続交差部とを有する。・前記各列において、前記接続交差部が連続する部分と前記非接続交差部が連続する部分とが交互に配置されている。・隣接する列の間において、パターンの位相が前記第2方向にずれている。・各非接続交差部において、前記接続交差部までのチェビシェフ距離が1である。・各接続交差部において、前記非接続交差部までのチェビシェフ距離が1である。
【選択図】図7
特許請求の範囲【請求項1】
スイッチング素子であって、
半導体基板(12)であって、前記半導体基板の上面に複数のトレンチ(14)が設けられており、前記各トレンチが前記半導体基板の前記上面において第1方向に直線状に伸びており、前記各トレンチが前記半導体基板の前記上面において前記第1方向に交差する第2方向に間隔を空けて配置されている前記半導体基板と、
前記各トレンチの内面を覆っているゲート絶縁膜(16)と、
前記各トレンチ内に配置されており、前記ゲート絶縁膜によって前記半導体基板から絶縁されているゲート電極(18)と、
前記半導体基板の前記上面に接しているソース電極(22)、
を有し、
前記半導体基板が、複数の前記トレンチによって挟まれた複数のトレンチ間半導体層(30)を有しており、
各トレンチ間半導体層が、
前記ゲート絶縁膜と前記ソース電極に接するn型のソース領域(40)と、
前記ソース領域の下側で前記ゲート絶縁膜に接するp型のボディ領域(42)、
を有し、
前記半導体基板が、
複数の前記トレンチ間半導体層の下部に跨って分布しており、各トレンチ間半導体層内において前記ボディ領域の下側で前記ゲート絶縁膜に接するn型のドリフト領域(44)と、
前記ドリフト領域に囲まれた範囲に配置されており、前記ボディ領域から間隔を空けて前記ボディ領域よりも下側に配置されており、前記半導体基板の厚み方向において前記トレンチの下端を含む範囲または前記トレンチの下端よりも下側に配置されているp型の複数のディープ領域(50)と、
前記ボディ領域と前記ディープ領域とを接続するp型の複数の接続領域(52)、
を有し、
前記半導体基板を上から見たときに、前記接続領域が前記第2方向に沿って間隔を空けて直線状に配列された列(53)が複数構成されており、複数の前記列が前記第1方向に間隔を空けて配置されており、
前記半導体基板を上から見たときに、複数の前記トレンチ間半導体層と複数の前記列との交差部(60)が、前記接続領域が設けられている接続交差部(60a)と、前記接続領域が設けられていない非接続交差部(60b)とを有しており、
前記接続交差部と前記非接続交差部が、下記の条件、すなわち、
・前記各列において、2以上である第1基準数の前記接続交差部が連続する部分と2以上である第2基準数の前記非接続交差部が連続する部分とが、前記第2方向に交互に配置されているパターンで前記接続交差部と前記非接続交差部が配置されている、
・隣接する列の間において、前記パターンの位相が前記第2方向にずれている、
・前記交差部の単位でチェビシェフ距離をカウントする場合に、各非接続交差部において、前記接続交差部までのチェビシェフ距離が1である、
・前記交差部の単位でチェビシェフ距離をカウントする場合に、各接続交差部において、前記非接続交差部までのチェビシェフ距離が1である、
という条件を満たす、
スイッチング素子。
続きを表示(約 750 文字)【請求項2】
前記第2基準数が前記第1基準数以上である、請求項1に記載のスイッチング素子。
【請求項3】
前記各トレンチ間半導体層において、前記交差部の単位で見たときに前記接続交差部が前記第1方向に連続しない、請求項1または2に記載のスイッチング素子。
【請求項4】
前記各トレンチ間半導体層において、前記交差部の単位で見たときに前記接続交差部が前記第1方向に連続する連続数が3以下である、請求項1または2に記載のスイッチング素子。
【請求項5】
前記第1基準数を任意の整数Aで表したときに、前記第2基準数が3Aであり、
複数の前記列において、4つの前記列ごとに前記パターンの位相が周期的に変化しており、
4つの前記列を順に第1列、第2列、第3列、第4列とし、前記交差部の単位で前記パターンの位相のずれ量をカウントする場合に、
前記第1列に対する前記第2列の前記ずれ量がAであり、
前記第1列に対する前記第3列の前記ずれ量が3Aであり、
前記第1列に対する前記第4列の前記ずれ量が2Aである、
請求項1または2に記載のスイッチング素子。
【請求項6】
前記半導体基板を上から見たときに前記各ディープ領域が対応する前記列に沿って伸びるように、複数の前記ディープ領域が、前記第2方向に沿って直線状に伸びているとともに前記第1方向に間隔を空けて配置されている、請求項1または2に記載のスイッチング素子。
【請求項7】
前記各接続領域の上部に、前記ボディ領域と前記ソース電極とを接続するp型のコンタクト領域(54)が設けられている、請求項1または2に記載のスイッチング素子。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本明細書に開示の技術は、スイッチング素子に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【0002】
特許文献1には、トレンチゲート型のスイッチング素子が開示されている。このスイッチング素子では、n型のドリフト層の内部にp型の複数のディープ層が設けられている。半導体基板の厚み方向において、各ディープ層は、トレンチの下端よりも下側に配置されている。なお、半導体基板の厚み方向において各ディープ層がトレンチの下端を含む範囲に配置されていてもよい。また、特許文献1のスイッチング素子は、p型の複数の接続領域を有している。各接続領域は、各ディープ層をp型のボディ層に接続している。このようにディープ層と接続領域を設けることで、トレンチ下端を覆うゲート絶縁膜に印加される電界を抑制できる。
【0003】
特許文献1では、半導体基板を上から見たときに、各接続領域は、x方向及びy方向に所定の間隔が保持されるように分散して配置されている。すなわち、半導体基板を上から見たときに、各接続領域が分散して配置されている。各接続領域が分散して配置されていることで、チャネルが広く確保される。
【0004】
スイッチング素子の内部には、p型のボディ層とn型のドリフト層の界面によって、ダイオード(いわゆる、ボディダイオード)が構成されている。ボディダイオードに印加される電圧が順方向から逆方向に切り替わるときに、スイッチング素子にリカバリ電流が流れ、リカバリサージが生じる。特許文献1のように接続領域の密度が低いと、リカバリサージを抑制することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2022-083790号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
スイッチング素子の動作中に、ドリフト領域から各接続領域にリカバリ電流やアバランシェ電流が流れる場合がある。特許文献1のスイッチング素子では、ドリフト領域にリカバリ電流やアバランシェ電流が流れるときに、各接続領域の近傍に電流が集中し易い。
【0007】
また、特許文献1では、トレンチによって挟まれた半導体層(以下、トレンチ間半導体層という場合がある)ごとに独立して接続領域が設けられている。しかしながら、トレンチが高密度化した場合には、トレンチ間半導体層の幅狭くなり、トレンチ間半導体層ごとに独立して接続領域を形成することが困難となる。
【0008】
本明細書では、トレンチ間半導体層ごとに独立して接続領域を形成することが困難な場合に、チャネルを広く確保するとともに各接続領域の近傍における電流の集中を抑制する技術を提案する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本明細書が開示するスイッチング素子は、半導体基板と、ゲート絶縁膜と、ゲート電極と、ソース電極を有する。前記半導体基板の上面に複数のトレンチが設けられている。前記各トレンチは、前記半導体基板の前記上面において第1方向に直線状に伸びている。前記各トレンチは、前記半導体基板の前記上面において前記第1方向に交差する第2方向に間隔を空けて配置されている。前記ゲート絶縁膜は、前記各トレンチの内面を覆っている。前記ゲート電極は、前記各トレンチ内に配置されており、前記ゲート絶縁膜によって前記半導体基板から絶縁されている。前記ソース電極は、前記半導体基板の前記上面に接している。前記半導体基板が、複数の前記トレンチによって挟まれた複数のトレンチ間半導体層を有している。各トレンチ間半導体層が、前記ゲート絶縁膜と前記ソース電極に接するn型のソース領域と、前記ソース領域の下側で前記ゲート絶縁膜に接するp型のボディ領域、を有する。前記半導体基板が、ドリフト領域と、複数のディープ領域と、複数の接続領域を有する。前記ドリフト領域は、複数の前記トレンチ間半導体層の下部に跨って分布しており、各トレンチ間半導体層内において前記ボディ領域の下側で前記ゲート絶縁膜に接するn型領域である。複数の前記ディープ領域は、前記ドリフト領域に囲まれた範囲に配置されており、前記ボディ領域から間隔を空けて前記ボディ領域よりも下側に配置されており、前記半導体基板の厚み方向において前記トレンチの下端を含む範囲または前記トレンチの下端よりも下側に配置されているp型領域である。複数の前記接続領域は、前記ボディ領域と前記ディープ領域とを接続するp型領域である。前記半導体基板を上から見たときに、前記接続領域が前記第2方向に沿って間隔を空けて直線状に配列された列が複数構成されており、複数の前記列が前記第1方向に間隔を空けて配置されている。前記半導体基板を上から見たときに、複数の前記トレンチ間半導体層と複数の前記列との交差部が、前記接続領域が設けられている接続交差部と、前記接続領域が設けられていない非接続交差部とを有している。前記接続交差部と前記非接続交差部が、下記の条件、すなわち、
・前記各列において、2以上である第1基準数の前記接続交差部が連続する部分と2以上である第2基準数の前記非接続交差部が連続する部分とが、前記第2方向に交互に配置されているパターンで前記接続交差部と前記非接続交差部が配置されている、
・隣接する列の間において、前記パターンの位相が前記第2方向にずれている、
・前記交差部の単位でチェビシェフ距離をカウントする場合に、各非接続交差部において、前記接続交差部までのチェビシェフ距離が1である、
・前記交差部の単位でチェビシェフ距離をカウントする場合に、各接続交差部において、前記非接続交差部までのチェビシェフ距離が1である、
という条件を満たす。
【0010】
このスイッチング素子では、第1基準数(すなわち、2以上)の接続交差部が第2方向において連続する。すなわち、複数のトレンチ間半導体層に跨って接続交差部が設けられている。したがって、トレンチ間半導体層の幅が狭い場合であっても、適切に接続交差部を形成できる。
(【0011】以降は省略されています)

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