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公開番号2025069983
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-02
出願番号2023179975
出願日2023-10-19
発明の名称モータおよびポンプ装置
出願人ニデックインスツルメンツ株式会社
代理人個人
主分類H02K 11/33 20160101AFI20250424BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】モータを制御するための回路基板と、回路基板を保持する樹脂製の基板保持部材とを備えるモータにおいて、基板保持部材の熱変形量が大きくなっても、回路基板の、端子ピンが半田付けされて固定された部分である半田付け部の損傷を抑制することが可能なモータを提供する。
【解決手段】このモータでは、基板保持部材7に、回路基板6の突出部6aのZ2方向側の面が接触する基板接触面7eと、ロータの周方向において突出部6aの両側に配置される第1規制部7fと、突出部6aのZ1方向側に配置される第2規制部7gとが形成されている。ロータの径方向において回路基板6の外周面と基板保持部材7との間には隙間が形成されている。突出部6aと第2規制部7gとの間には弾性部材30が配置されており、ロータの径方向において基板保持部材7に対する回路基板6の移動は、弾性部材30の弾性力によって規制されている。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
ロータおよびステータを有するモータにおいて、
前記モータを制御するための回路基板と、前記回路基板を保持する樹脂製の基板保持部材とを備え、
前記ステータは、駆動用コイルと、前記駆動用コイルが巻回されるステータコアと、前記駆動用コイルの端部が接続される複数の端子ピンとを備え、
前記ロータの軸方向の一方側を第1方向側とし、前記第1方向側の反対側を第2方向側とすると、
平板状に形成される前記回路基板の厚さ方向は、前記ロータの軸方向と一致しており、
前記回路基板は、前記ステータコアよりも前記第1方向側に配置され、
複数の前記端子ピンの前記第1方向側の端部は、前記回路基板に半田付けされて固定され、
前記回路基板には、前記ロータの径方向の外側に向かって突出する複数の突出部が形成され、
前記基板保持部材には、前記突出部の前記第2方向側の面が接触する基板接触面と、前記ロータの周方向において前記突出部の両側に配置されるとともに前記ロータの周方向において前記基板保持部材に対する前記回路基板の移動を規制する第1規制部と、前記突出部の前記第1方向側に配置されるとともに前記第1方向側への前記基板保持部材に対する前記回路基板の移動を規制する第2規制部とが形成され、
前記突出部と前記第2規制部との間には、前記突出部の前記第1方向側の面および前記第2規制部の前記第2方向側の面に接触する弾性部材が配置され、
前記ロータの径方向において前記回路基板の外周面と前記基板保持部材との間には、隙間が形成され、
前記ロータの径方向において前記基板保持部材に対する前記回路基板の移動は、前記弾性部材の弾性力によって規制されていることを特徴とするモータ。
続きを表示(約 790 文字)【請求項2】
前記弾性部材は、硬化した弾性接着剤であることを特徴とする請求項1記載のモータ。
【請求項3】
前記基板保持部材には、1個の前記突出部の前記第1方向側に配置されるとともに前記ロータの周方向に間隔をあけた状態で配置される一対の前記第2規制部が形成され、
前記弾性部材の一部分は、前記ロータの周方向における一対の前記第2規制部の間に配置されていることを特徴とする請求項2記載のモータ。
【請求項4】
前記基板保持部材に保持されるコネクタ用の複数の第2端子ピンを備え、
前記回路基板には、前記ロータの軸方向から見たときに前記ロータの軸心に対して120°ピッチで配置される3個の前記突出部が形成され、
3個の前記突出部のうちの1個の前記突出部を第1突出部とし、残りの2個の前記突出部のうちの1個の前記突出部を第2突出部とし、前記ロータの周方向の一方側を第3方向側とし、前記第3方向の反対側を第4方向側とすると、
複数の前記端子ピンの前記第1方向側の端部は、前記ロータの周方向に配列されるとともに前記ロータの周方向における前記第1突出部と前記第2突出部との間であってかつ前記第1突出部の前記第3方向側に配置され、
複数の前記第2端子ピンの前記第1方向側の端部は、前記回路基板に半田付けされて固定されるとともに前記ロータの周方向における前記第1突出部と前記第2突出部との間であってかつ前記第1突出部の前記第4方向側に配置されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のモータ。
【請求項5】
請求項1から3のいずれかに記載のモータと、前記モータの動力で回転する羽根車と、前記羽根車および前記ロータが配置されるとともに流体が通過するポンプ室とを備えることを特徴とするポンプ装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ポンプ装置等で使用されるモータに関する。また、本発明は、かかるモータを備えるポンプ装置に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
従来、ポンプ装置で使用されるモータが知られている(たとえば、特許文献1参照)。特許文献1に記載のモータは、円筒状のステータと、ステータの内側に配置されるロータと、ステータを覆う樹脂製のハウジングと、モータを駆動制御するための回路基板とを備えている。ステータは、駆動用コイルと、インシュレータを介して駆動用コイルが巻回されるステータコアと、駆動用コイルの端部が接続される複数の端子ピン(巻線端子)とを備えている。
【0003】
特許文献1に記載のモータでは、回路基板は、ガラスエポキシ基板等のリジッド基板であり、平板状に形成されている。回路基板の厚さ方向は、ロータの軸方向と一致している。回路基板には、複数の端子ピンの端部が半田付けされて固定されている。ハウジングには、回路基板を固定するための2個の円筒部が形成されている。回路基板は、円筒部の内周側にねじ込まれるネジ(具体的には、タッピングネジ)によってハウジングに固定されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2022-102076号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載のモータが温度変化の激しい環境下で使用されると、樹脂製のハウジングの熱変形量(すなわち、ハウジングの熱膨張量や熱収縮量)が大きくなるおそれがある。また、特許文献1に記載のモータでは、回路基板がネジによってハウジングに固定されているため、ハウジングが熱変形すると(すなわち、ハウジングが熱膨張したり熱収縮したりすると)、ハウジングの熱変形に応じて回路基板がロータの径方向で変形しやすくなる。
【0006】
したがって、特許文献1に記載のモータが温度変化の激しい環境下で使用されて、ハウジングの熱変形量が大きくなると、ロータの径方向における回路基板の変形量が大きくなるおそれがある。また、ロータの径方向における回路基板の変形量が大きくなると、回路基板の、端子ピンが半田付けされて固定された部分である半田付け部の応力が高くなって、半田付け部が損傷するおそれが生じる。
【0007】
そこで、本発明の課題は、モータを制御するための回路基板と、回路基板を保持する樹脂製の基板保持部材とを備えるモータにおいて、基板保持部材の熱変形量が大きくなっても、回路基板の、端子ピンが半田付けされて固定された部分である半田付け部の損傷を抑制することが可能なモータを提供することにある。また、本発明の課題は、かかるモータを備えるポンプ装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するため、本発明のモータは、ロータおよびステータを有するモータにおいて、モータを制御するための回路基板と、回路基板を保持する樹脂製の基板保持部材とを備え、ステータは、駆動用コイルと、駆動用コイルが巻回されるステータコアと、駆動用コイルの端部が接続される複数の端子ピンとを備え、ロータの軸方向の一方側を第1方向側とし、第1方向側の反対側を第2方向側とすると、平板状に形成される回路基板の厚さ方向は、ロータの軸方向と一致しており、回路基板は、ステータコアよりも第1方向側に配置され、複数の端子ピンの第1方向側の端部は、回路基板に半田付けされて固定され、回路基板には、ロータの径方向の外側に向かって突出する複数の突出部が形成され、基板保持部材には、突出部の第2方向側の面が接触する基板接触面と、ロータの周方向において突出部の両側に配置されるとともにロータの周方向において基板保持部材に対する回路基板の移動を規制する第1規制部と、突出部の第1方向側に配置されるとともに第1方向側へ基板保持部材に対する回路基板の移動を規制する第2規制部とが形成され、突出部と第2規制部との間には、突出部の第1方向側の面および第2規制部の第2方向側の面に接触する弾性部材が配置され、ロータの径方向において回路基板の外周面と基板保持部材との間には隙間が形成され、ロータの径方向において基板保持部材に対する回路基板の移動は、弾性部材の弾性力によって規制されていることを特徴とする。
【0009】
本発明のモータでは、基板保持部材に、回路基板の突出部の第2方向側の面が接触する基板接触面と、ロータの周方向において突出部の両側に配置される第1規制部と、突出部の第1方向側に配置される第2規制部とが形成されている。また、本発明では、ロータの径方向において回路基板の外周面と基板保持部材との間に隙間が形成されている。さらに、本発明では、突出部と第2規制部との間に、突出部の第1方向側の面および第2規制部の第2方向側の面に接触する弾性部材が配置されており、ロータの径方向において基板保持部材に対する回路基板の移動は、弾性部材の弾性力によって規制されている。
【0010】
そのため、本発明では、基板保持部材が熱変形しても、基板保持部材の熱変形に応じた回路基板の、ロータの径方向における変形を抑制することが可能になる。したがって、本発明では、基板保持部材の熱変形量が大きくなっても、ロータの径方向における回路基板の変形量を抑制することが可能になり、その結果、回路基板の、端子ピンが半田付けされて固定された部分である半田付け部の損傷を抑制することが可能になる。また、本発明では、突出部と第2規制部との間に弾性部材が配置されているため、モータが振動しても、基板保持部材に対する回路基板の振動を抑制することが可能になる。したがって、本発明では、モータの振動に起因する回路基板の損傷を防止することが可能になる。
(【0011】以降は省略されています)

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