TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025069879
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-01
出願番号2023179879
出願日2023-10-18
発明の名称嫌気硬化型接着剤組成物、硬化物、及び積層体
出願人東亞合成株式会社
代理人弁理士法人太陽国際特許事務所
主分類C09J 4/02 20060101AFI20250423BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約【課題】高温水条件下において優れた剥離強度を有する嫌気硬化型接着剤組成物を提供する。
【解決手段】脂環式(メタ)アクリレートと、リン酸(メタ)アクリレート(但し、側鎖にハロゲン原子を含むものを除く)と、を少なくとも含み、前記リン酸(メタ)アクリレートとシランカップリング剤との合計含有量が、嫌気硬化型接着剤組成物全量に対して1質量%以上10質量%以下であり、かつ、前記シランカップリング剤の含有量が、嫌気硬化型接着剤組成物全量に対して5質量%未満である、嫌気硬化型接着剤組成物である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
脂環式(メタ)アクリレートと、リン酸(メタ)アクリレート(但し、側鎖にハロゲン原子を含むものを除く)と、を少なくとも含み、
前記リン酸(メタ)アクリレートとシランカップリング剤との合計含有量が、嫌気硬化型接着剤組成物全量に対して1質量%以上10質量%以下であり、かつ、前記シランカップリング剤の含有量が、嫌気硬化型接着剤組成物全量に対して5質量%未満である、嫌気硬化型接着剤組成物。
続きを表示(約 710 文字)【請求項2】
二官能エチレン性不飽和化合物を含む請求項1に記載の嫌気硬化型接着剤組成物。
【請求項3】
前記脂環式(メタ)アクリレートの含有量が、嫌気硬化型接着剤組成物全量に対して30%以上70質量%以下である請求項1又は請求項2に記載の嫌気硬化型接着剤組成物。
【請求項4】
前記二官能エチレン性不飽和化合物の含有量が、嫌気硬化型接着剤組成物全量に対して20質量%以上60質量%以下である請求項2に記載の嫌気硬化型接着剤組成物。
【請求項5】
前記二官能エチレン性不飽和化合物が、1分子中に(メタ)アクリロイル基を2個以上有するポリマー又はオリゴマーである請求項2に記載の嫌気硬化型接着剤組成物。
【請求項6】
前記1分子中に(メタ)アクリロイル基を2個以上有するポリマー又はオリゴマーは、重量平均分子量が15,000以下であり、ガラス転移温度が0℃以下である請求項5に記載の嫌気硬化型接着剤組成物。
【請求項7】
前記シランカップリング剤が、チオール基を有する請求項1又は請求項2に記載の嫌気硬化型接着剤組成物。
【請求項8】
25℃における粘度が、50mPa・s~1,000mPa・sである請求項1又は請求項2に記載の嫌気硬化型接着剤組成物。
【請求項9】
請求項1又は請求項2に記載の嫌気硬化型接着剤組成物を硬化してなる硬化物。
【請求項10】
第一基材と、接着層と、第二基材と、をこの順で含み、前記接着層が請求項9に記載の硬化物を含む積層体。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、嫌気硬化型接着剤組成物、硬化物、及び積層体に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
自動車や電子機器などの軽量化を実現するために、従来のボルト固定から接着剤を用い固定する方法が主流となりつつある。
【0003】
接着剤として、例えば、UV硬化型接着剤、熱硬化型接着剤、嫌気硬化型接着剤及び湿気硬化型接着剤が使用されている。中でも、嫌気硬化型接着剤は、UV硬化型接着剤及び熱硬化型接着剤と異なり、接着剤の硬化に際し、UV照射装置や加熱装置が不要である。 また、UV硬化型接着剤、及び熱硬化型接着剤は、接着する基材が限定されるが、嫌気硬化型接着剤は、各種基材に対し使用することができる。
更に、嫌気硬化型接着剤は、湿気硬化型接着剤(例えば、瞬間接着剤)と比較し、耐熱性を有することから、広域な温度範囲で使用できる。
【0004】
従来の嫌気硬化型接着剤として、特許文献1には、下記の(A)~(E)成分を含有することを特徴とする嫌気硬化型接着剤が開示されている。
(A)成分:ラジカル重合性官能基を有する化合物
(B)成分:ラジカル開始剤
(C)成分:サッカリン、N,N-ジエチル-p-トルイジン、N,N-ジメチル-o-トルイジン、トリジン、マレイン酸からなる群から選択される化合物
(D)成分:ベンゾトリアゾール化合物又はヒドラジン化合物
(E)成分:チオール基を2以上有するポリチオール化合物
【0005】
特許文献2には、下記の電磁鋼板に対する引張せん断接着強さ試験で求められる値が、8.0MPa以上である接着積層鋼板用ラジカル重合性接着剤組成物であり、(A)成分:ラジカル重合性化合物、(B)成分:ラジカル重合開始剤、(C)成分:下記の一般式(1)又は(2)で表される基を有するリン酸エステル化合物を含む接着積層鋼板用ラジカル重合性接着剤組成物が開示されている。
電磁鋼板に対する引張せん断接着強さ:
幅25mm×長さ100mm×厚さ0.3mmの電磁鋼板のテストピースに対して、パンチングオイル100質量部、エタノール100質量部、2-エチルヘキサン酸銅0.5質量部を含むプライマー組成物を0.1g塗布し、25℃で3時間放置し乾燥する。
次にプライマー処理したテストピースに対して、接着積層鋼板用ラジカル重合性接着剤組成物を0.1g塗布し、もう一方のプライマー処理したテストピースの長辺末端が長さ10mmとなるよう重ね合わせ、貼合せ面に100gのおもりをのせて25℃で24時間固定し接着試験片を得る。
次に接着試験片の端を万能引張試験機で引っ張り速度50mm/minで引っ張り、引張せん断接着強さ(MPa)をJIS K6850(1999)に従い測定する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2016-117851号公報
国際公開第2019/123885号
【0007】
特許文献1において、嫌気硬化型接着剤の嵌合強さ(せん断強度)について検討されているが、高温水条件下における剥離強度について検討されていない。
【0008】
特許文献2において、接着積層鋼板用ラジカル重合性接着剤組成物の引張せん断強度について検討されているが、高温水条件下における剥離強度について検討されていない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本開示の一実施形態が解決しようとする課題は、高温水条件下において優れた剥離強度を有する嫌気硬化型接着剤組成物を提供することにある。
本開示の他の実施形態が解決しようとする課題は、上記嫌気硬化型接着剤組成物の硬化物、及び上記硬化物を有する積層体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するための具体的手段には、以下の態様が含まれる。
<1> 脂環式(メタ)アクリレートと、リン酸(メタ)アクリレート(但し、側鎖にハロゲン原子を含むものを除く)と、を少なくとも含み、リン酸(メタ)アクリレートと、シランカップリング剤との含有量が、嫌気硬化型接着剤組成物全量に対して、1質量%以上10質量%以下であり、シランカップリング剤の含有量が、嫌気硬化型接着剤組成物全量に対して、5質量%未満である、嫌気硬化型接着剤組成物。
<2> 二官能エチレン性不飽和化合物を含む、<1>に記載の嫌気硬化型接着剤組成物。
<3> 脂環式(メタ)アクリレートの含有量が、嫌気硬化型接着剤組成物全量に対して、30質量%以上70質量%以下である、<1>又は<2>に記載の嫌気硬化型接着剤組成物。
<4> 二官能エチレン性不飽和化合物の含有量が、嫌気硬化型接着剤組成物全量に対して、20質量%以上60質量%以下である、<2>に記載の嫌気硬化型接着剤組成物。
<5> 二官能エチレン性不飽和化合物が、1分子中に(メタ)アクリロイル基を2個以上有するポリマー又はオリゴマーである、<2>又は<4>に記載の嫌気硬化型接着剤組成物。
<6> 1分子中に(メタ)アクリロイル基を2個以上有するポリマー又はオリゴマーの重合平均分子量が15,000以下であり、ガラス転移温度が0℃以下である、<5>に記載の嫌気硬化型接着剤組成物。
<7> シランカップリング剤が、チオール基を有する、<1>~<6>のいずれか1つに記載の嫌気硬化型接着剤組成物。
<8> 25℃における粘度が、50mPa・s~1,000mPa・sである、<1>~<7>のいずれか1つに記載の嫌気硬化型接着剤組成物。
<9> <1>~<8>のいずれか1つに記載の嫌気硬化型接着剤組成物を硬化してなる硬化物。
<10> 第一基材と、接着層と、第二基材と、をこの順で含み、接着層が、<9>に記載の硬化物からなる積層体。
<11> 接着層と、第一基材又は第二基材と、を剥離する際の95℃の高温水条件下における平均剥離強度が、0.3N/mm以上である、<10>に記載の積層体。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

東亞合成株式会社
嫌気硬化型接着剤組成物、硬化物、及び積層体
11日前
東亞合成株式会社
嫌気硬化型接着剤組成物、硬化物、及び積層体
11日前
東亞合成株式会社
酸化セルロース、ナノセルロース及びそれらの分散液
19日前
個人
消火塗料
27日前
個人
粘着テープ
20日前
ベック株式会社
被覆材
25日前
日榮新化株式会社
粘着テープ
1か月前
ぺんてる株式会社
固形描画材
18日前
アイカ工業株式会社
パテ組成物
18日前
三商株式会社
屋外用塗料組成物
28日前
東ソー株式会社
ホットメルト接着剤
1か月前
アイカ工業株式会社
塗材仕上げ工法
1か月前
日榮新化株式会社
掲示パネルセット
1か月前
株式会社エフコンサルタント
被覆材
12日前
日本特殊塗料株式会社
塗り床材組成物
1か月前
コニシ株式会社
プライマー組成物
1か月前
アイカ工業株式会社
光硬化型圧着組成物
1か月前
株式会社大阪ソーダ
撥水撥油性表面処理剤
1か月前
デンカ株式会社
蛍光体
1か月前
デンカ株式会社
蛍光体
1か月前
アイカ工業株式会社
無溶剤型コーティング剤
2か月前
花王株式会社
レオロジー改質剤
10日前
デンカ株式会社
蛍光体粉末
28日前
アイカ工業株式会社
バランスウエイト用組成物
1か月前
TOTO株式会社
設備
1か月前
TOTO株式会社
部材
1か月前
大日本印刷株式会社
塗工液及び容器
1か月前
花王株式会社
液状レオロジー改質剤
11日前
エスケー化研株式会社
吸熱性組成物及び吸熱ボード
1か月前
御国色素株式会社
黒色顔料及び黒色顔料分散液
11日前
artience株式会社
コーティング剤及び包装材
1か月前
日東電工株式会社
表面保護シート
12日前
ダイキン工業株式会社
表面処理剤
1か月前
三菱製紙株式会社
接着剤
1か月前
デンカ株式会社
サイアロン蛍光体粉末の製造方法
2か月前
宸寰科技有限公司
熱伝導性難燃材料
1か月前
続きを見る