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公開番号2025090645
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-17
出願番号2025033594,2022539519
出願日2025-03-04,2021-07-28
発明の名称ナノセルロース及びその分散液並びにその製造方法
出願人東亞合成株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類D21H 11/20 20060101AFI20250610BHJP(製紙;セルロースの製造)
要約【課題】粘度安定性に優れるナノセルロースを提供する。
【解決手段】スラリーにおいて、平均繊維長が100nm以上500nm以下であり、平均繊維幅が2.0nm以上5.0nm以下であるナノセルロースであって、さらに下記条件の少なくとも一つを満たす。
条件A:繊維長の標準偏差が600nm以下である
条件B:繊維長の尖度が11以上である
条件C:繊維長の歪度が3.0以上である
条件D:繊維長の範囲が4000nm以下である
条件E:繊維幅の標準偏差が1.5nm以下である
条件F:繊維幅の尖度が0.3以上である
条件G:繊維幅の歪度が0.5以上である
条件H:繊維幅の範囲が6.8nm以下である
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
平均繊維長が100nm以上500nm以下であり、平均繊維幅が2.0nm以上5.0nm以下であるナノセルロースであって、下記条件A~Hの少なくとも一つを満たすナノセルロース。
条件A:繊維長の標準偏差が600nm以下である
条件B:繊維長の尖度が11以上である
条件C:繊維長の歪度が3.0以上である
条件D:繊維長の範囲が4000nm以下である
条件E:繊維幅の標準偏差が1.5nm以下である
条件F:繊維幅の尖度が0.3以上である
条件G:繊維幅の歪度が0.5以上である
条件H:繊維幅の範囲が6.8nm以下である
続きを表示(約 580 文字)【請求項2】
繊維長の標準偏差が10nm以上500nm以下である、請求項1に記載のナノセルロース。
【請求項3】
繊維長の尖度が12以上30以下である、請求項1または2に記載のナノセルロース。
【請求項4】
繊維長の歪度が3.0以上6.0以下である、請求項1~3のいずれか1項に記載のナノセルロース。
【請求項5】
繊維長の範囲が450nm以上4000nm以下である、請求項1~4のいずれか1項に記載のナノセルロース。
【請求項6】
繊維幅の標準偏差が0.5nm以上1.5nm以下である、請求項1~5のいずれか1項に記載のナノセルロース。
【請求項7】
繊維幅の尖度が0.3以上2.5以下である、請求項1~6のいずれか1項に記載のナノセルロース。
【請求項8】
繊維幅の歪度が0.5以上1.5以下である、請求項1~7のいずれか1項に記載のナノセルロース。
【請求項9】
繊維幅の範囲が3.0nm以上6.8nm以下である、請求項1~8のいずれか1項に記載のナノセルロース。
【請求項10】
カルボキシル化ナノセルロースを含む、請求項1~9のいずれか1項に記載のナノセルロース。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ナノセルロース及びその分散液並びにその製造方法に関する。さらに詳しくは、特定の範囲の平均繊維長と平均繊維幅を有し、かつ、特定の範囲の繊維長分布または特定の範囲の繊維幅分布を有するナノセルロース及びこれを含むナノセルロース分散液並びにナノセルロースの製造方法に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
セルロースナノファイバー(以下、「CNF」ともいう)等のナノセルロースは、セルロースや酸化セルロースなどを水中で機械的に解繊処理することで製造され、粘性のあるナノセルロース水分散体として得られる。
その粘性を活かしてナノセルロースを増粘剤、分散剤、バインダーなどへの使用が検討されているが、ナノセルロース水分散体の粘性はナノセルロースの繊維長や繊維幅などの繊維形状に関係していることが知られている。また、上記用途でナノセルロースと無機粒子を混合させてスラリーを作製する場合、そのスラリーの粘度安定性が悪いとき、製品としての品質に変化が生じる恐れがある。
【0003】
例えば、特開2018-162549号公報(特許文献1)には、低ずり領域で高粘度であり、極めて短い繊維長を有する酸(H)型のカルボキシル化CNFとして、CNFの平均繊維長や平均繊維幅を特定し、またCNF水分散液の粘度を特定したCNFが記載されている。
【0004】
また、特許第5655432号公報(特許文献2)には、化学パルプを機械的処理することで短繊維化し、その後、セルラーゼ系酵素処理を行った後に、高速回転式解繊処理あるいは高圧ホモジナイザー処理、超音波処理などの微細化処理を行うことで、繊維幅が4~100nmであり、全繊維の30%以上を占める繊維長が1~600μmである微細繊維状セルロースを得る方法が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2018-162549号公報
特許第5655432号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1は、低ずり領域で高粘度である酸型のカルボキシル化CNFに関する技術であり、また、平均繊維長が50~500nmであり、300nm以下の繊維長を有する割合が50%以上、600nm以上の繊維長の割合が20%未満のCNFが記載されているが、このCNFを含むスラリーの粘度安定性に問題がある。
また、特許文献2は、マイクロメートル単位の繊維長のCNFについてのみ記載されており、ナノメートル単位の繊維長分布である微細セルロースに関する技術については記載されていない。
【0007】
本発明は、上記の状況を鑑み、ナノセルロースを含むスラリーの粘度安定性に優れたナノセルロースを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者は、上記の課題を解決するために鋭意検討した結果、ナノセルロースの繊維長分布または繊維幅分布を示す指標として標準偏差、尖度、歪度、または範囲を特定の範囲にすることで、ナノセルロースを含むスラリーの粘度安定性が優れることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】
すなわち、本発明の第1発明は、平均繊維長が100nm以上500nm以下であり、平均繊維幅が2.0nm以上5.0nm以下であるナノセルロースであって、下記条件A~Hの少なくとも一つを満たすナノセルロースである。
条件A:繊維長の標準偏差が600nm以下である
条件B:繊維長の尖度が11以上である
条件C:繊維長の歪度が3.0以上である
条件D:繊維長の範囲が4000nm以下である
条件E:繊維幅の標準偏差が1.5nm以下である
条件F:繊維幅の尖度が0.3以上である
条件G:繊維幅の歪度が0.5以上である
条件H:繊維幅の範囲が6.8nm以下である
【0010】
本発明の第2発明は、繊維長の標準偏差が10nm以上500nm以下である、第1発明に記載のナノセルロースである。
(【0011】以降は省略されています)

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