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公開番号2025088338
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-11
出願番号2023202987
出願日2023-11-30
発明の名称接着剤組成物および接着剤層付き積層体
出願人東亞合成株式会社
代理人弁理士法人あいち国際特許事務所
主分類C09J 125/04 20060101AFI20250604BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約【課題】再剥離性、再分散性、および、接着性を同時に満たすことが可能な接着剤組成物、また、これを用いた接着剤層付き積層体を提供する。
【解決手段】接着剤組成物は、カルボキシ基含有スチレン系エラストマー(A)と、スチレン・ブタジエンゴム(B)と、エポキシ樹脂(C)とを含有する。スチレン・ブタジエンゴム(B)の含有量は、カルボキシ基含有スチレン系エラストマー(A)100質量部に対して1質量部以上50質量部以下であるとよい。スチレン・ブタジエンゴム(B)のスチレン含有比率は、10質量%以上70質量%以下であるとよい。カルボキシ基有スチレン系エラストマー(A)の含有量は、接着剤組成物の固形分100質量部に対して30質量部以上であるとよい。接着剤層付き積層体は、上記接着剤組成物からなるBステージ状の接着剤層と、接着剤層の少なくとも一方の面に接する基材フィルムとを備える。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項１】
カルボキシ基含有スチレン系エラストマー（Ａ）と、スチレン・ブタジエンゴム（Ｂ）と、エポキシ樹脂（Ｃ）とを含有する、
接着剤組成物。
続きを表示（約 790 文字）【請求項２】
前記スチレン・ブタジエンゴム（Ｂ）の含有量が、前記カルボキシ基含有スチレン系エラストマー（Ａ）１００質量部に対して１質量部以上５０質量部以下である、
請求項１に記載の接着剤組成物。
【請求項３】
前記スチレン・ブタジエンゴム（Ｂ）のスチレン含有比率が、１０質量％以上７０質量％以下である、
請求項１に記載の接着剤組成物。
【請求項４】
前記カルボキシ基含有スチレン系エラストマー（Ａ）の含有量が、前記接着剤組成物の固形分１００質量部に対して３０質量部以上である、
請求項１に記載の接着剤組成物。
【請求項５】
前記エポキシ樹脂（Ｃ）の含有量が、前記カルボキシ基含有スチレン系エラストマー（Ａ）１００質量部に対して１質量部以上２０質量部以下である、
請求項１に記載の接着剤組成物。
【請求項６】
前記エポキシ樹脂（Ｃ）が、脂環骨格を有する多官能エポキシ樹脂、および／または、多環式芳香族炭化水素骨格を有するエポキシ樹脂である、
請求項１に記載の接着剤組成物。
【請求項７】
周波数１０ＧＨｚにて測定した上記接着剤組成物の硬化物の比誘電率が３．０未満である、
請求項１に記載の接着剤組成物。
【請求項８】
フレキシブル銅張積層板、リジッド銅張積層板、フレキシブルフラットケーブル、または、封止材に用いられる、
請求項１から請求項７のいずれか１項に記載の接着剤組成物。
【請求項９】
請求項１から請求項７のいずれか１項に記載の接着剤組成物からなる接着剤層と、前記接着剤層の少なくとも一方の面に接する基材フィルムとを備え、
前記接着剤層は、Ｂステージ状である、
接着剤層付き積層体。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、接着剤組成物および接着剤層付き積層体に関する。
続きを表示（約 2,200 文字）【背景技術】
【０００２】
近年、電子機器の小型化、軽量化に伴い、プリント配線板の関連製品は多様化し、その需要が増大している。プリント配線板は、基材と銅箔等から構成され、それらを接着する際に、通常、接着剤組成物が用いられる。
【０００３】
プリント配線板を製造する場合、樹脂フィルム等の所望の基材上に接着剤組成物からなる接着剤層を形成した接着剤層付き積層体が用いられる。この接着剤層付き積層体は、接着剤層を介して目的の被着体と貼り合わせられる。
【０００４】
例えば、特許文献１には、フレキシブルプリント配線板（以下、「ＦＰＣ」ということがある。）に使用されるＦＰＣ用導電性接着シートに関する技術が開示されている。このＦＰＣ用導電性接着シートは、具体的には、支持体フィルムの片面に接着剤層が積層されてなり、接着剤層を形成する接着剤組成物は、難燃性接着剤と、架橋剤と、銀コート銅等の導電性フィラーと、疎水性シリカ等のアンチブロッキング剤とを含んでいる。特許文献１には、導電性フィラーとアンチブロッキング剤とを特定量とすることにより、金属補強板に貼合したＦＰＣ用導電性接着シートを積み重ねた状態において、接着剤層と金属補強板とがブロッキングを起こさずに容易に剥離することができる点が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００５】
特開２０１８－０７８３３７号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００６】
接着剤層付き積層体の接着剤層と被着体との貼り合わせにおいて、位置ずれが生じた場合には、接着剤層付き積層体を接着剤層ごと被着体から剥がし、再度、位置調整をして、接着剤層付き積層体を、接着剤層を介して被着体と貼り合わせることが必要となる。したがって、接着剤層を構成する接着剤組成物には、いわゆるＢステージの状態で貼り合わされても比較的簡単に剥離することができる再剥離性が求められる。
【０００７】
上記再剥離性を実現するために、特許文献１に記載されるように、接着剤組成物にフィラーを配合することが考えられる。しかしながら、接着剤組成物に再剥離性を確保できる量のフィラーを配合すると、接着剤層の形成前の塗液の段階においてフィラーの再分散性の低下によりフィラー凝集物の沈殿が生じ、接着剤組成物の塗液の塗工性が悪化して、接着剤層を薄く形成することが困難になる。また、フィラーを入れた分、接着剤組成物における接着成分の含有量が低下するため、接着性も低下する。そのため、フィラーの使用量をできる限り抑制する、できれば、フィラーを使用せずに、再剥離性を確保したいという要請がある。
【０００８】
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、再剥離性、再分散性、および、接着性を同時に満たすことが可能な接着剤組成物、また、これを用いた接着剤層付き積層体を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【０００９】
本発明に係る接着剤組成物および接着剤層付き積層体は、以下の通りである。
【００１０】
［１］
カルボキシ基含有スチレン系エラストマー（Ａ）と、スチレン・ブタジエンゴム（Ｂ）と、エポキシ樹脂（Ｃ）とを含有する、
接着剤組成物。
［２］
前記スチレン・ブタジエンゴム（Ｂ）の含有量が、前記カルボキシ基含有スチレン系エラストマー（Ａ）１００質量部に対して１質量部以上５０質量部以下である、
［１］に記載の接着剤組成物。
［３］
前記スチレン・ブタジエンゴム（Ｂ）のスチレン含有比率が、１０質量％以上７０質量％以下である、
［１］または［２］に記載の接着剤組成物。
［４］
前記カルボキシ基含有スチレン系エラストマー（Ａ）の含有量が、前記接着剤組成物の固形分１００質量部に対して３０質量部以上である、
［１］から［３］のいずれか１つに記載の接着剤組成物。
［５］
前記エポキシ樹脂（Ｃ）の含有量が、前記カルボキシ基含有スチレン系エラストマー（Ａ）１００質量部に対して１質量部以上２０質量部以下である、
［１］から［４］のいずれか１つに記載の接着剤組成物。
［６］
前記エポキシ樹脂（Ｃ）が、脂環骨格を有する多官能エポキシ樹脂、および／または、多環式芳香族炭化水素骨格を有するエポキシ樹脂である、
［１］から［５］のいずれか１つに記載の接着剤組成物。
［７］
周波数１０ＧＨｚにて測定した上記接着剤組成物の硬化物の比誘電率が３．０未満である、
［１］から［６］のいずれか１つに記載の接着剤組成物。
［８］
フレキシブル銅張積層板、リジッド銅張積層板、フレキシブルフラットケーブル、または、封止材に用いられる、
［１］から［７］のいずれか１つに記載の接着剤組成物。
［９］
［１］から［７］のいずれか１つに記載の接着剤組成物からなる接着剤層と、前記接着剤層の少なくとも一方の面に接する基材フィルムとを備え、
前記接着剤層は、Ｂステージ状である、
接着剤層付き積層体。
【発明の効果】
（【００１１】以降は省略されています）

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