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公開番号2025067928
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-24
出願番号2025016938,2023001681
出願日2025-02-04,2018-01-03
発明の名称バイオフィルム関連障害の処置のための抗体断片
出願人リサーチ インスティチュート アット ネイションワイド チルドレンズ ホスピタル
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類A61K 39/395 20060101AFI20250417BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】バイオフィルム関連障害の処置のための抗体断片の提供。
【解決手段】本開示は、バイオフィルムの形成を特徴とする既存の感染を有するもののための治療薬として有用である抗体断片および抗体断片を含む単離されたポリペプチドを提供する。抗体断片および抗体断片を含む単離されたポリペプチドを投与して、感染を検出、処置または予防でき、かつ/またはバイオフィルムを治療できる。機能的バイオフィルムを形成できない細菌は、宿主の免疫系の残部および/または従来の抗生物質によってより容易に除去される。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
各々が、バイオフィルム形成真正細菌と関連する、炎症応答;感染症;または疾患もしくは状態のうち1つ以上を罹患する対象において、バイオフィルム形成真正細菌によって引き起こされるバイオフィルムを破壊するための、抗体Fab断片を含む組成物であって、前記真正細菌が、前記対象において組込み宿主因子(IHF)DNABIIタンパク質を産生し、前記抗体Fab断片が、
a)
i)配列番号112に示される相補性決定領域H1(CDRH1)、配列番号114に示される相補性決定領域H2(CDRH2)および配列番号129に示される相補性決定領域H3(CDRH3)を含む重鎖(HC)可変領域と;
ii)配列番号131に示される相補性決定領域L1(CDRL1)、配列番号133に示される相補性決定領域L2(CDRL2)および配列番号158に示される相補性決定領域L3(CDRL3)を含む軽鎖(LC)可変領域;または
b)
i)配列番号113に示される相補性決定領域H1(CDRH1)、配列番号128に示される相補性決定領域H2(CDRH2)および配列番号129に示される相補性決定領域H3(CDRH3)を含む重鎖(HC)可変領域と;
ii)配列番号132に示される相補性決定領域L1(CDRL1)、配列番号157に示される相補性決定領域L2(CDRL2)および配列番号159に示される相補性決定領域L3(CDRL3)を含む軽鎖(LC)可変領域
を含む、組成物。
続きを表示(約 2,800 文字)【請求項2】
前記Fab断片が、検出可能な標識をさらに含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記組成物が、抗生物質および/またはワクチンアジュバントと併せて投与されることを特徴とする、請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
前記抗体Fab断片が、
配列番号112に示される相補性決定領域H1(CDRH1)、配列番号114に示される相補性決定領域H2(CDRH2)および配列番号129に示される相補性決定領域H3(CDRH3)を含む重鎖(HC)可変領域と;
配列番号131に示される相補性決定領域L1(CDRL1)、配列番号133に示される相補性決定領域L2(CDRL2)および配列番号158に示される相補性決定領域L3(CDRL3)を含む軽鎖(LC)可変領域
を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項5】
前記バイオフィルム形成真正細菌が、Aggregatibacter actinomycetemcomitans、Borrelia burgdorferi、Borrelia burgdorferi B31、Bordetella pertussis、Bordetella pertussis Tohama I、Burkholderia pseudomallei、Burkholderia pseudomallei 668、Burkholderia cenocepacia、Burkholderia cenocepacia HI2424、Escherichia coli、Escherichia coli K12 MG1655、Haemophilus influenza、Haemophilus influenzae Rd KW20、Haemophilus influenzae 86-028NP、Haemophilus influenzae R2866、Haemophilus influenzae PittGG、Haemophilus influenzae PittEE、Haemophilus influenzae R2846、 Haemophilus influenzae 2019、Helicobacter pylori、Helicobacter pylori 26695、Klebsiella pneumoniae、Moraxella catarrhalis、Moraxella catarrhalis RH4、Neisseria gonorrhoeae、Neisseria gonorrhoeae FA1090、Neisseria meningitidis、Neisseria meningitidis MC58、Pseudomonas aeruginosa、Prevotella intermedia、Prevotella intermedia 17、Prevotella melaninogenica、Prevotella melaninogenica 25845、Salmonella enterica、Salmonella enterica typhi、Salmonella enterica CT18、Treponema denticola、Treponema denticola 35405、Treponema palladum、Treponema palladum Nichols、Vibrio cholera、Vibrio cholera El Tor、Vibrio cholera N16961、Campylobacter種、またはLegionella pneumophilaから選択される、請求項1に記載の組成物。
【請求項6】
(1)対象におけるバイオフィルムの形成を検出するための方法、(2)対象におけるバイオフィルムの形成を特徴とする疾患または状態の発生または進行をモニタリングするための方法、あるいは、(3)対象におけるバイオフィルムの形成を特徴とする疾患または状態の処置をモニタリングするための方法、から選択される方法において使用するための組成物であって、前記バイオフィルムが、組込み宿主因子(IHF)またはヒストン様タンパク質(HU)DNABIIポリペプチドを産生する真正細菌によって形成され、前記組成物が抗体のFab断片を含み、前記抗体の検出が、前記対象における前記バイオフィルムを同定し、前記Fab断片が、
a)
i)配列番号112に示される相補性決定領域H1(CDRH1)、配列番号114に示される相補性決定領域H2(CDRH2)および配列番号129に示される相補性決定領域H3(CDRH3)を含む重鎖(HC)可変領域と;
ii)配列番号131に示される相補性決定領域L1(CDRL1)、配列番号133に示される相補性決定領域L2(CDRL2)および配列番号158に示される相補性決定領域L3(CDRL3)を含む軽鎖(LC)可変領域;または
b)
i)配列番号113に示される相補性決定領域H1(CDRH1)、配列番号128に示される相補性決定領域H2(CDRH2)および配列番号129に示される相補性決定領域H3(CDRH3)を含む重鎖(HC)可変領域と;
ii)配列番号132に示される相補性決定領域L1(CDRL1)、配列番号157に示される相補性決定領域L2(CDRL2)および配列番号159に示される相補性決定領域L3(CDRL3)を含む軽鎖(LC)可変領域
を含み、前記方法が、前記組成物を投与し、前記Fab断片を検出することを含む、組成物。
【請求項7】
前記方法が、抗生物質および/またはワクチンアジュバントを前記対象に投与することをさらに含む、請求項6に記載の組成物。
【請求項8】
前記Fab断片が、検出可能な標識をさらに含む、請求項6に記載の組成物。
【請求項9】
前記Fab断片が、
配列番号112に示される相補性決定領域H1(CDRH1)、配列番号114に示される相補性決定領域H2(CDRH2)および配列番号129に示される相補性決定領域H3(CDRH3)を含む重鎖(HC)可変領域と;
配列番号131に示される相補性決定領域L1(CDRL1)、配列番号133に示される相補性決定領域L2(CDRL2)および配列番号158に示される相補性決定領域L3(CDRL3)を含む軽鎖(LC)可変領域
を含む、請求項6に記載の組成物。
【請求項10】
前記Fab断片が、配列番号53に示されるHC可変領域と;配列番号57に示されるLC可変領域を含む、請求項6に記載の組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
関連出願への相互参照
この出願は、米国特許法§119(e)の下、2017年2月2日に出願された同62/453,921、および2017年1月4日に出願された同62/442,307に対する利益を主張し、上記の米国仮出願の各内容は、その全容が参考として本明細書に援用される。
続きを表示(約 4,700 文字)【0002】
政府権利についての陳述
本開示は、一部、米国国立衛生研究所により与えられる認可番号NIH R01 DC11818のもとで政府支援を受けて行われた。政府は本開示に一定の権利を有する。
【0003】
分野
本開示は、一般には、新規抗体断片およびこれらの断片を含有する組成物を使用して、細菌バイオフィルムを減らし、かつ/またはなくし、そしてバイオフィルムに関連する疾患または障害を処置するための方法および組成物に関する。
【背景技術】
【0004】
背景
公知の真正細菌全てにおいてタンパク質のDNABIIファミリーからの少なくとも1つのタンパク質が見いだされ、細菌細胞の外側に天然に見いだされる。このファミリーにより、強力な自然免疫応答が引き出されるが、宿主対象は感染の結果として、ファミリーメンバーに対する特異的な保護的抗体を天然に生じることができない。DNABIIタンパク質および細胞外DNA(eDNA)は、「バイオフィルム」の格子構造に寄与する。細菌バイオフィルムに伴う主要な問題は、宿主免疫系および/または抗生物質および他の抗菌薬が、バイオフィルム内に保護された細菌に近づくことができないことである。
【0005】
バイオフィルムは、工業の場にも存在する。例えば、バイオフィルムは、生産現場からガソリンスタンドの貯蔵タンクまでの広範囲の石油の加工問題に関係づけられる。現場では、硫酸還元性バイオフィルム細菌が硫化水素を産生する(サワー・オイル(soured oil))。加工パイプラインでは、バイオフィルム活性によりスライムが発生し、それがフィルターおよび開口部の邪魔になる。バイオフィルムおよびバイオフィルム生物は、パイプラインおよび石油加工装置の腐食も引き起こす。これらの問題は、油またはガスの生産設備全体を通して、汚損および腐食性のバイオフィルム生物が貯蔵タンクの最終製品の表面に見いだされるまで顕在化し得る。
【0006】
家庭では、バイオフィルムは、微生物の成長を支持する任意の表面の中またはその上、例えば、排水管の中、調理台の上、トイレの中、およびスイミングプールおよびスパの中に見いだされる。バイオフィルムは、家庭用と工業用の両方の広範囲の水の加工に関係づけられる。バイオフィルムは、加工装置の表面上で成長し、熱伝達の効率低下、またはフィルターおよび膜を塞ぐなど、装置の性能を害する可能性がある。冷却塔充填材上で成長しているバイオフィルムにより、充填材の崩壊を引き起こすのに十分な重量が加わる可能性がある。バイオフィルムは、高度に特殊化されたステンレス鋼でさえも腐食させる。水の加工におけるバイオフィルムにより、例えば、紙加工におけるバイオフィルムの汚染、またはシリコンチップ上への単一の細胞の付着でさえ、最終製品の価値を下げる可能性がある。飲料水の配水系統において成長しているバイオフィルムは、水の美的品質を劣化させる潜在的な病原生物、腐食性の生物体または細菌を有し得る。
部分配列表
配列番号1:全長野生型(wt)86-028NP Haemophilus influenzae IhfA;Genbank受託番号:AAX88425.1(2011年3月21日が最近のアクセスである):
MATITKLDIIEYLSDKYHLSKQDTKNVVENFLEEIRLSLESGQDVKLSGFGNFELRDKSSRPGRNPKTGDVVPVSARRVVITKPGQKLRARVEKIK.
配列番号2:全長野生型(wt)86-028NP Haemophilus influenzae IhfB;Genbank受託番号:AAX88699.1(2015年5月13日が最近のアクセスである):
MTKSELMEKLSAKQPTLSAKEIENMVKDILEFISQSLENGDRVEVRGFGSFSLHHRQPRLGRNPKTGDSVNLSAKSVPYFKAGKELKARV DVQA.
配列番号3:全長wt86-028NP Haemophilus influenzae HU;Genbank受託番号:YP_248142.1(2011年3月21日が最近のアクセスである):
MRFVTIFINHAFNSSQVRLSFAQFLRQIRKDTFKESNFLFNRRYKFMNKTDLIDAIANAAELNKKQAKAALEATLDAITASLKEGEPVQLIGFGTFKVNERAARTGRNPQTGAEIQIAASKVPAFVSGKALKDAIK.
配列番号4:全長wt R2846 Haemophilus influenzae
IhfA;Genbank受託番号:ADO96375(2011年3月21日が最近のアクセスである):
MATITKLDIIEYLSDKYHLSKQDTKNVVENFLEEIRLSLESGQDVKLSGFGNFELRDKSSRPGRNPKTGDVVPVSARRVVTFKPGQKLRARVEKTK.
配列番号5:全長wt Rd Haemophilus influenzae IhfA;Genbank受託番号:AAC22959.1(2011年3月21日が最近のアクセスである):
MATITKLDIIEYLSDKYHLSKQDTKNVVENFLEEIRLSLESGQDVKLSGFGNFELRDKSSRPGRNPKTGDVVPVSARRVVTFKPGQKLRARVEKTK.
配列番号6:全長wt E. coli K12 IhfA;Genbank受託番号:AAC74782.1(2011年3月21日が最近のアクセスである):
MALTKAEMSEYLFDKLGLSKRDAKELVELFFEEIRRALENGEQVKLSGFGNFDLRDKNQRPGRNPKTGEDIPITARRVVTFRPGQKLKSRVENASPKDE; DNA Genbank No. NC_000913.
配列番号7:全長wt E. coli K12 IhfB;Genbank受託番号:BAA35656(2015年5月19日が最近のアクセスである):
MTKSELIERLATQQSHIPAKTVEDAVKEMLEHMASTLAQGERIEIRGFGSFSLHYRAPRTGRNPKTGDKVELEGKYVPHFKPGKELRDRANIYG.
配列番号8:E. coli hupA;Genbank受託番号:AP_003818(2011年3月21日が最近のアクセスである):
MNKTQLIDVIAEKAELSKTQAKAALESTLAAITESLKEGDAVQLVGFGTFKVNHRAERTGRNPQTGKEIKIAAANVPAFVSGKALKDAVK.
配列番号9:E. coli hupB;Genbank受託番号:AP_001090.1(2011年3月21日が最近のアクセスである):
MNKSQLIDKIAAGADISKAAAGRALDAIIASVTESLKEGDDVALVGFGTFAVKERAARTGRNPQTGKEIAAAKVPSFRAGKALKDAVN.
配列番号10:全長wt P. aeruginosa PA 01 IhfA;Genbank受託番号:AAG06126.1(2011年3月21日が最近のアクセスである):
MGALTKAEIAERLYEELGLNKREAKELVELFFEEIRQALEHNEQVKLSGFGNFDLRDKRQRPGRNPKTGEEIPITARRVVTFRPGQKLKARVEAYAGTKS.
配列番号11:全長wt P. aeruginosa PA 01 IhfB;Genbank受託番号:AAF72950.1(2015年5月19日が最近のアクセスである):
MTKSELIERIVTHQGQLSAKDVELAIKTMLEQMSQALATGDRIEIRGFGSFSLHYRAPRVGRNPKTGESVRLDGKFVPHFKPGKELRDRVNEPE.
配列番号12:Haemophilus influenzae IhfA, A-3断片:
FLEEIRLSLESGQDVKLSGF.
配列番号13:Haemophilus influenzae IhfA, A5断片:
RPGRNPKTGDVVPVSARRVV.
配列番号14:Haemophilus influenzae HU, A5断片:RTGRNPQTGAEIQIAASKVP.
配列番号15:Haemophilus influenzae IhfB, B2断片:
TLSAKEIENMVKDILEFISQ.
配列番号16:Haemophilus influenzae IhfB, B4断片:
RGFGSFSLHHRQPRLGRNPK.
配列番号17:Haemophilus influenzae IhfB, modified B4 (mB4)断片:
FSLHHRQPRLGRNPKTGDSV.
配列番号18:Haemophilus influenzae IhfA, A-1断片:
MATITKLDIIEYLSDKYHLS.
配列番号19:Haemophilus influenzae IhfA, A2断片:
KYHLSKQDTKNVVENFLEEI.
配列番号20:Haemophilus influenzae IhfA, A4断片
KLSGFGNFELRDKSSRPGRN.
配列番号21:Haemophilus influenzae IhfA, A6断片:
ARRVVTFKPGQKLRARVEKTK.
配列番号22:Haemophilus influenzae IhfB, B1断片:
MTKSELMEKLSAKQPTLSAK.
配列番号23:Haemophilus influenzae IhfB, B3断片:
EFISQSLENGDRVEVRGFGS.
配列番号24:Haemophilus influenzae IhfB, B5断片:
GRNPKTGDSVNLSAKSVPYF.
【0007】
表の説明
表1は、非限定的な例示的抗体を産生するハイブリドーマについての列挙である。
【0008】
表2は、例示的抗体およびそれらの対応するCDRについての非限定的なリストである。
【0009】
表3は、例示的抗体ならびにそれらの対応する重鎖可変領域および軽鎖可変領域についての非限定的なリストである。
【0010】
表4は、粘膜バイオマススコアを作製するための実施例3の中耳炎モデルで使用されるスコアリング法についての概要である。
(【0011】以降は省略されています)

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