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公開番号
2025067248
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-04-24
出願番号
2023177064
出願日
2023-10-12
発明の名称
単結晶、放射線検出素子、放射線検出デバイス及び放射線像撮像装置
出願人
三菱ケミカル株式会社
,
国立大学法人東京科学大学
代理人
個人
,
個人
主分類
G01T
1/24 20060101AFI20250417BHJP(測定;試験)
要約
【課題】
X線を含む短波長電離放射線で優れた感度および電流応答特性を示し、かつ暗電流も低い単結晶、及び該単結晶を用いた放射線検出素子を提供すること。
【解決手段】
下記式(1)で表される結晶相を備える単結晶である。
ARDX
3
(1)
(式(1)中、Aは1種以上のアルカリ土類金属元素を示し、Rは1種以上の希土類元素を示し、Dは1種以上のdブロック金属元素を示し、Xは1種以上のカルコゲン元素を示す。)
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
下記式(1)で表される結晶相を備える単結晶。
ARDX
3
(1)
(式(1)中、Aは1種以上のアルカリ土類金属元素を示し、Rは1種以上の希土類元素または遷移金属元素を示し、Dは1種以上のdブロック金属元素を示し、Xは1種以上のカルコゲン元素を示す。)
続きを表示(約 500 文字)
【請求項2】
長径が20~3000μmである、請求項1に記載の単結晶。
【請求項3】
前記AがMg、Ca、Sr及びBaから成る群より選ばれる1種以上の元素を含む、請求項1に記載の単結晶。
【請求項4】
前記AがBaを含む、請求項3に記載の単結晶。
【請求項5】
前記RがY、Sc、La、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb及びLuから成る群より選ばれる1種以上の元素を含む、請求項1に記載の単結晶。
【請求項6】
前記RがLaを含む、請求項5に記載の単結晶。
【請求項7】
前記DがCu及びAgから成る群より選ばれる1種以上の元素を含む、請求項1に記載の単結晶。
【請求項8】
前記DがCuを含む、請求項7に記載の単結晶。
【請求項9】
前記XがO、S、Se及びTeから成る群より選ばれる1種以上の元素を含む、請求項1に記載の単結晶。
【請求項10】
前記XがSを含む、請求項9に記載の単結晶。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、アルカリ土類金属元素、希土類元素または遷移金属元素、dブロック金属元素及びカルコゲン元素を含む結晶相を備えた単結晶、放射線検出素子、放射線検出デバイス及び放射線像撮像装置に関する。
続きを表示(約 3,400 文字)
【背景技術】
【0002】
放射線検出はセキュリティ、医療、資源探索等様々な分野で活用されており、例えば、放射線を電気信号に変換する放射線変換素子(以下、単に「変換素子」と記載する場合がある。)をアレイ状に並べ、対象物に放射線を照射することで、対象物の像を描画する方法がある。これは、対象物の位置ごとに放射線の吸収率が異なる場合に、前記各変換素子に入射する放射線量が異なることを利用し、変換素子ごとの検出線量に基づいて対象物の像を描画するものである。
放射線を電気信号に変換する主な手法として、シンチレータと光電変換部を含む放射線検出素子(以下、単に「検出素子」と記載する場合がある。)を用いる方法がある。より具体的には、放射線をシンチレータにより可視光などの電磁波に変換した後、該電磁波を光電変換部により電気信号に変換する手法(間接変換法)と、半導体等の変換素子により放射線を直接電気信号に変換する手法(直接変換法)が存在する。
【0003】
間接変換法はシンチレータが放出する電磁波が全方位に放出され、さらにシンチレータ中で散乱するため、ある検出素子内のシンチレータから放出された電磁波が近傍の検出素子で検出される所謂「クロストーク」が起きやすく、位置分解能が低下する傾向にある。
これに対し、直接変換法は、例えば、放射線を電荷に変換する放射線吸収層の両面に電極を配置し、一方の電極に対して電圧を印加し、放射線吸収層内に電界を発生させた状態で放射線を照射することで、放射線吸収層で生じた電荷が電界方向に従って移動し、電極に到達する。ここで、この電極への電荷の蓄積、もしくはそれによる電極間の電圧の変化を電気信号として取り出すという原理で放射線を検出する。
この様に放射線吸収層で生じた電荷を特定の方向に誘導することで、前記クロストークの発生を抑えることができるため、直接変換法は間接変換法より位置分解能に優れているが、サイズの大きい結晶性素子を必要とする。
【0004】
間接変換法による放射線検出装置として、例えばCsI、CsI及び混晶系などのハライド系材料を用いたものが挙げられる(特許文献1及び2)。しかしながら、特許文献1及び2は、いずれも蒸着による薄膜や針状結晶などの形状をしており、用途も前述のクロストークの問題を抱える間接変換法に留まり、位置分解能に優れる直接変換法への応用、及びこれに必要となる大きなサイズの結晶性素子は報告されていない。
直接変換法による放射線検出装置の例として、例えばCdTe、CdZnTe等の無機化合物単結晶を放射線吸収層に用い、高い感度で放射線を検出するものが報告されている(特許文献3及び4)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2003-147343号公報
特開2015-045636号公報
特開2016-202901号公報
特開2017-096798号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述のように、特許文献3及び4に開示される、CdTe、CdZnTe等の無機化合物単結晶は、放射線吸収層に用いることで、高い感度で放射線を検出することができる。
しかしながら、これらの材料はいずれも変換素子製造のコストが非常に高いほか、有害なCdを含むという課題を抱えている。また、高い感度で放射線を検出することができるものの、暗電流もある程度高く、性能的に必ずしも満足のいくものではなかった。
そこで、本発明は、X線を含む短波長電離放射線で優れた感度および電流応答特性を示し、かつ暗電流も低い単結晶、及び該単結晶を用いた直接変換法による放射線検出素子を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、鋭意検討した結果、特定の構造式で表される結晶相を備える単結晶が、従来の材料に比べてX線を含む短波長電離放射線で優れた感度および電流応答特性を発現し、直接変換法による放射線検出素子とし得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
即ち、本発明は以下を要旨とする。
[1]下記式(1)で表される結晶相を備える単結晶。
ARDX
3
(1)
(式(1)中、Aは1種以上のアルカリ土類金属元素を示し、Rは1種以上の希土類元素または遷移金属元素を示し、Dは1種以上のdブロック金属元素を示し、Xは1種以上のカルコゲン元素を示す。)
[2]長径が20~3000μmである、上記[1]に記載の単結晶。
[3]前記AがMg、Ca、Sr及びBaから成る群より選ばれる1種以上の元素を含む、上記[1]又は[2]に記載の単結晶。
[4]前記AがBaを含む、上記[1]~[3]のいずれかに記載の単結晶。
[5]前記RがY、Sc、La、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb及びLuから成る群より選ばれる1種以上の元素を含む、上記[1]~[4]のいずれかに記載の単結晶。
[6]前記RがLaを含む、上記[1]~[5]のいずれかに記載の単結晶。
[7]前記DがCu及びAgから成る群より選ばれる1種以上の元素を含む、上記[1]~[6]のいずれかに記載の単結晶。
[8]前記DがCuを含む、上記[1]~[7]のいずれかに記載の単結晶。
[9]前記XがO、S、Se及びTeから成る群より選ばれる1種以上の元素を含む、上記[1]~[8]のいずれかに記載の単結晶。
[10]前記XがSを含む、上記[1]~[9]のいずれかに記載の単結晶。
[11]短径が1μm以上である、上記[1]~[10]のいずれかに記載の単結晶。
[12]アスペクト比が1.2以上である、上記[1]~[11]のいずれかに記載の単結晶。
[13]上記[1]~[12]のいずれかに記載の単結晶の少なくとも一つの面に導電層が積層されている放射線検出素子。
[14]前記導電層は電極を構成し、さらにコンデンサ、及び電気信号出力部を備え、前記コンデンサは前記放射線検出素子における電極のいずれかに接続され、前記電気信号出力部は前記コンデンサに蓄積した電荷を電気信号として出力する、上記[13]に記載の放射線検出素子。
[15]上記[13]又は[14]に記載の放射線検出素子を1以上備える、放射線検出デバイス。
[16]上記[15]に記載の放射線検出デバイスと、前記電気信号出力部からの信号を画像に変換する画像変換部とを備える、放射線像撮像装置。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、X線を含む短波長電離放射線で優れた感度および電流応答特性を示し、かつ暗電流も低い単結晶、及び該単結晶を用いた直接変換法による放射線検出素子を提供することができる。
特に、本発明の単結晶をフォトンカウンティングCT(Photon Counting Computed Tomography)に用いることで、X線感度および電流応答特性に優れた直接変換法による放射線検出素子を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
実施例1で製造した粉末のX線回折パターンである。
実施例1で製造した単結晶の光学顕微鏡写真である。
実施例1で製造した単結晶の偏光顕微鏡写真である。
実施例1で形成した素子の光学顕微鏡写真である。
実施例1、比較例1及び比較例2で形成した素子の暗電流を示すグラフである。
実施例1で形成した素子の100V印加時におけるX線照射下での電流応答挙動を示すグラフである。
実施例1と比較例1で形成した素子の連続X線感度を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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