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公開番号
2025064720
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-04-17
出願番号
2023174674
出願日
2023-10-06
発明の名称
ノイズ低減処理方法およびノイズ低減処理装置
出願人
株式会社島津製作所
代理人
個人
,
個人
主分類
G06T
5/70 20240101AFI20250410BHJP(計算;計数)
要約
【課題】対象の高周波成分が損なわれることを抑制しつつ、ノイズを低減可能なノイズ低減処理方法及び装置を提供する。
【解決手段】ノイズ低減部及び記憶部を含むノイズ低減処理装置において、ノイズ低減部のノイズ強度信号推定部によるノイズ低減処理方法は、対象信号30に基づいてノイズ強度信号31を推定するステップと、類似度指標32を算出するステップと、フィルタ係数33を算出するステップと、低ノイズ信号34を取得するステップとを備え、ノイズ強度信号31を推定するステップにおいて、対象信号30に対して、第1フィルタウィンドウを有する第1フィルタ40を適用して低周波信号30aを取得し、対象信号30と低周波信号30aとに基づいて高周波信号30bを取得し、高周波信号30bに対して、第1フィルタウィンドウとは独立した第2フィルタウィンドウを有する第2フィルタ41を適用してノイズ強度信号31を推定する。
【選択図】図5
特許請求の範囲
【請求項1】
対象信号のノイズ低減処理方法であって、
前記対象信号のノイズの強度分布を表すノイズ強度信号を推定するステップと、
前記対象信号と前記ノイズ強度信号とに基づいて、第1信号点において取得された所定の信号と、前記第1信号点の近傍の第2信号点において取得された信号との類似度指標を算出するステップと、
前記類似度指標に基づいて、ノイズ低減フィルタのフィルタ係数を算出するステップと、
前記フィルタ係数に基づいて、前記対象信号に対して前記ノイズ低減フィルタを適用して低ノイズ信号を取得するステップとを備え、
前記ノイズ強度信号を推定するステップにおいて、
前記対象信号に対して、第1フィルタウィンドウを有する第1フィルタを適用して低周波信号を取得し、
前記対象信号と前記低周波信号とに基づいて高周波信号を取得し、
前記高周波信号に対して、前記第1フィルタウィンドウとは独立した第2フィルタウィンドウを有する第2フィルタを適用して前記ノイズ強度信号を推定する、ノイズ低減処理方法。
続きを表示(約 1,600 文字)
【請求項2】
前記第1フィルタは、平滑化フィルタを含み、
前記第2フィルタは、標準偏差フィルタを含み、
前記ノイズ強度信号を推定するステップにおいて、前記高周波信号に対して、前記平滑化フィルタとは異なる前記標準偏差フィルタを適用して、前記ノイズ強度信号を推定する、請求項1に記載のノイズ低減処理方法。
【請求項3】
前記対象信号は、2次元以上の画像信号であり、
前記画像信号を取得する際の取得原理に起因するノイズ、および、前記画像信号を取得する装置に起因するノイズのうちのいずれかのノイズ分布に基づいて、前記ノイズ分布のノイズモデルを取得するステップをさらに備え、
前記ノイズ強度信号を推定するステップにおいて、前記高周波信号に対して前記第2フィルタを適用した後に、前記ノイズモデルを乗算することにより、前記ノイズ強度信号を推定する、請求項2に記載のノイズ低減処理方法。
【請求項4】
前記低ノイズ信号を前記対象信号として用いて、前記ノイズ強度信号を推定するステップ、前記類似度指標を算出するステップ、前記フィルタ係数を算出するステップ、および、前記低ノイズ信号を取得するステップによる一連の処理を繰り返し行う、請求項3に記載のノイズ低減処理方法。
【請求項5】
前記低ノイズ信号を取得するステップにおいて、前記フィルタ係数とともに、前記ノイズ強度信号を用いて、前記低ノイズ信号を取得する、請求項1に記載のノイズ低減処理方法。
【請求項6】
前記フィルタ係数を算出するステップにおいて、前記類似度指標とともに、前記対象信号を用いて、前記フィルタ係数を算出する、請求項1に記載のノイズ低減処理方法。
【請求項7】
前記対象信号を取得した対象と同一の対象に対して、前記対象信号を取得した装置とは異なる装置、前記対象信号を取得する際の条件とは異なる取得条件、または、前記対象信号とは異なる処理条件によって取得された補助信号を取得するステップをさらに備え、
前記ノイズ強度信号を推定するステップにおいて前記ノイズ強度信号を推定する際、前記類似度指標を算出するステップにおいて前記類似度指標を算出する際、前記フィルタ係数を算出するステップにおいて前記フィルタ係数を算出する際、および、前記低ノイズ信号を取得するステップにおいて前記低ノイズ信号を取得する際の少なくともいずれかにおいて、前記補助信号を用いて処理を行う、請求項1に記載のノイズ低減処理方法。
【請求項8】
前記補助信号は、前記低ノイズ信号を含み、
前記ノイズ強度信号を推定するステップにおいて前記ノイズ強度信号を推定する際、前記類似度指標を算出するステップにおいて前記類似度指標を算出する際、前記フィルタ係数を算出するステップにおいて前記フィルタ係数を算出する際、および、前記低ノイズ信号を取得するステップにおいて前記低ノイズ信号を取得する際の少なくともいずれかにおいて、前記補助信号として、前記低ノイズ信号を用いて処理を行う、請求項7に記載のノイズ低減処理方法。
【請求項9】
前記ノイズ強度信号を推定するステップにおいて前記ノイズ強度信号を推定する際、前記類似度指標を算出するステップにおいて前記類似度指標を算出する際、前記フィルタ係数を算出するステップにおいて前記フィルタ係数を算出する際、および、前記低ノイズ信号を取得するステップにおいて前記低ノイズ信号を取得する際の少なくともいずれかにおいて、参照データセットに基づく処理を行う、請求項1に記載のノイズ低減処理方法。
【請求項10】
ノイズ低減効果を調整するために、前記対象信号と前記低ノイズ信号との各々を重み付けした状態で合成して低ノイズ合成信号を取得するステップをさらに備える、請求項1に記載のノイズ低減処理方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ノイズ低減処理方法およびノイズ低減処理装置に関し、特に、対象信号の高周波成分を保存しつつ、ノイズを低減するノイズ低減処理方法およびノイズ低減処理装置に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、対象信号の高周波成分を保存しつつ、ノイズを低減するノイズ低減処理方法が知られている(たとえば、非特許文献1参照)。
【0003】
上記非特許文献1には、画像に含まれるノイズの位置依存性に起因して、ノイズ低減効果が低下することを抑制する、エッジ保存平滑化フィルタによるノイズ低減処理が開示されている。具体的には、上記非特許文献1には、所定の画素に対して、所定の画素の近傍領域に対して設定したサポートウィンドウ内の画素と、テンプレートウィンドウ内の画素とのテンプレートマッチングを行うことにより、サポートウィンドウ内の画素とテンプレートウィンドウ内の画素との類似度を取得し、類似度に応じた重み付けフィルタ処理を行うエッジ保存平滑化フィルタであるNon‐local meansフィルタ処理を行う技術が開示されている。また、上記非特許文献1に開示されている構成では、画像に含まれるノイズを推定し、フィルタ処理に用いるフィルタ係数を取得している。また、上記非特許文献1では、画素毎に近傍領域内の標準偏差を算出して、各画素のノイズの推定値とし、フィルタ係数の算出時に用いることにより、ノイズの位置依存性に基づいてノイズ低減効果が低下することを抑制するノイズ低減処理が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
Dutta, Joyita, Richard M. Leahy, and Quanzheng Li.、“Non-local means denoising of dynamic PET images.”、PLOS ONE、8.12 (2013)、e81390.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本願発明者が鋭意検討を行った結果、上記非特許文献1に開示されているように、画素毎に近傍領域内の標準偏差を算出して、各画素のノイズを推定した場合、対象の高周波成分が損なわれるということを見出した。
【0006】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、対象の高周波成分が損なわれることを抑制しつつ、ノイズを低減可能なノイズ低減処理方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
低周波成分を抽出する際に用いるフィルタウィンドウの大きさと、元信号とノイズ成分が混在した高周波成分(元信号と、抽出した低周波成分を差分)からノイズ成分を推定する際に用いるフィルタウィンドウの大きさとを互いに独立して異ならせることにより、フィルタ処理対象の高周波成分が損なわれることを抑制可能であることを見出した。また、ノイズの推定精度を高めるためには、高周波成分からノイズ成分を推定する際に用いるフィルタウィンドウの大きさを大きく設定することが考えられる。
【0008】
この発明の第1の局面におけるノイズ低減処理方法は、対象信号のノイズ低減処理方法であって、対象信号に基づいて、対象信号のノイズの強度分布を表すノイズ強度信号を推定するステップと、対象信号とノイズ強度信号とに基づいて、第1信号点において取得された所定の信号と、第1信号点の近傍の第2信号点において取得された信号との類似度指標を算出するステップと、類似度指標に基づいて、ノイズ低減フィルタのフィルタ係数を算出するステップと、フィルタ係数に基づいて、対象信号に対してノイズ低減フィルタを適用して低ノイズ信号を取得するステップとを備え、ノイズ強度信号を推定するステップにおいて、対象信号に対して、第1フィルタウィンドウを有する第1フィルタを適用して低周波信号を取得し、対象信号と低周波信号とに基づいて高周波信号を取得し、高周波信号に対して、第1フィルタウィンドウとは独立した第2フィルタウィンドウを有する第2フィルタを適用してノイズ強度信号を推定する。なお、第1フィルタウィンドウとは独立した第2フィルタウィンドウとは、第1フィルタウィンドウの大きさに関係なく、第2フィルタウィンドウの大きさを設定できることを意味する。
【0009】
この発明の第2の局面におけるノイズ低減処理装置は、対象信号のノイズ低減処理装置であって、対象信号を取得する対象信号取得部と、対象信号のノイズを低減するノイズ低減部とを備え、ノイズ低減部は、対象信号に対して、第1フィルタウィンドウを有する第1フィルタを適用して低周波信号を取得し、対象信号と低周波信号とに基づいて高周波信号を取得し、高周波信号に対して、第1フィルタウィンドウとは独立した第2フィルタウィンドウを有する第2フィルタを適用してノイズ強度信号を推定し、対象信号とノイズ強度信号とに基づいて、第1信号点において取得された所定の信号と、第1信号点の近傍の第2信号点において取得された信号との類似度指標を算出し、類似度指標に基づいて、ノイズ低減フィルタのフィルタ係数を算出し、フィルタ係数に基づいて、対象信号に対してノイズ低減フィルタを適用して低ノイズ信号を取得する。
【0010】
また、この発明の第3の局面におけるノイズ低減処理方法は、対象信号のノイズ低減処理方法であって、対象信号に基づいて、対象信号のノイズの強度分布を表すノイズ強度信号を推定するステップと、対象信号とノイズ強度信号とに基づいて、第1信号点において取得された所定の信号と、第1信号点の近傍の第2信号点において取得された信号との類似度指標を算出するステップと、類似度指標に基づいて、ノイズ低減フィルタのフィルタ係数を算出するステップと、フィルタ係数に基づいて、対象信号に対してノイズ低減フィルタを適用して低ノイズ信号を取得するステップと、ノイズ低減効果を調整するために、対象信号と低ノイズ信号とを合成して低ノイズ合成信号を取得するステップと、を備える。
(【0011】以降は省略されています)
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