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公開番号
2025061932
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-04-11
出願番号
2025012938,2020127728
出願日
2025-01-29,2020-07-28
発明の名称
単結晶製造装置及び単結晶の製造方法
出願人
株式会社ノベルクリスタルテクノロジー
代理人
弁理士法人平田国際特許事務所
主分類
C30B
11/10 20060101AFI20250404BHJP(結晶成長)
要約
【課題】坩堝を使用せずに大型の単結晶を製造することのできる単結晶製造装置、及びその装置を用いた単結晶の製造方法を提供する。
【解決手段】種結晶20から上方に単結晶21を成長させる単結晶製造装置であって、装置外の空間から断熱された断熱空間10と、単結晶21を育成するための結晶育成領域103を含む第1の空間101とその上の第2の空間102とに断熱空間10を区画し、結晶育成領域103の上方に孔121を有する断熱板12と、断熱空間10内を加熱する、第2の空間102の孔121よりも外側に設置された加熱体13と、種結晶20を上下方向に移動可能に下側から支持するための支持軸19と、を備え、加熱体13は、単結晶21を成長させるときに種結晶21の上面に供給される原料融液に接触しない位置に配置された、単結晶製造装置1を提供する。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
種結晶から上方に単結晶を成長させる単結晶製造装置であって、
前記単結晶製造装置の外の空間から断熱された断熱空間と、
前記単結晶を育成するための結晶育成領域を含む第1の空間と前記第1の空間の上の第2の空間とに前記断熱空間を区画し、前記結晶育成領域の上方に孔を有する断熱板と、
前記断熱空間内を加熱する、前記第2の空間の前記孔よりも外側に設置された加熱体と、
前記種結晶を上下方向に移動可能に下側から支持するための支持軸と、
を備え、
前記加熱体は、前記単結晶を成長させるときに前記種結晶の上面に供給される原料融液に接触しない位置に配置された、
単結晶製造装置。
続きを表示(約 1,500 文字)
【請求項2】
前記断熱板の前記孔の内側に設置され、その外縁の平面形状によって前記単結晶の断面形状を制御可能な環状の底面を有する環状部材をさらに備えた、
請求項1に記載の単結晶製造装置。
【請求項3】
前記環状の底面は、内縁側の一部が前記種結晶の上面に接触可能な幅を有する、
請求項2に記載の単結晶製造装置。
【請求項4】
前記断熱空間は、前記第1の空間及び前記第2の空間の側壁となる第1の断熱材と、前記第2の空間の上壁となる第2の断熱材と、前記第1の断熱材及び前記第2の断熱材を前記第1の空間の底部から支持する基体とによって囲まれ、
前記第2の断熱材は、前記第2の空間に前記単結晶の原料を供給するための前記第2の断熱材を上下に貫通する貫通孔を有し、
前記基体は、その中を前記支持軸が上下に移動可能な軸孔を有する、
請求項1~3のいずれか1項に記載の単結晶製造装置。
【請求項5】
前記第2の断熱材の上に上壁として第3の断熱材が設置され、
前記第3断熱材には、前記第2の断熱材の貫通孔と接続するように前記第3の断熱材を上下に貫通する貫通孔が設けられ、
前記第2の断熱材の貫通孔と前記第3の断熱材の貫通孔の直径は前記結晶育成領域の直径よりも小さい、
請求項4に記載の単結晶製造装置。
【請求項6】
前記第1の空間に、前記結晶成長領域を囲む環状の第4の断熱材が設置された、
請求項4に記載の単結晶製造装置。
【請求項7】
孔を有する断熱板によって第1の空間と前記第1の空間の上の第2の空間とに区画された断熱空間の、前記第1の空間の前記孔の下方に種結晶を設置する工程と、
前記第2の空間の前記孔よりも外側に設置された加熱体の輻射熱により前記種結晶の上面を溶融させる工程と、
前記第2の空間と前記断熱板の前記孔を通して、溶融した前記種結晶の上面に、単結晶の原料融液を供給する工程と、
前記原料融液の供給を続けながら、前記種結晶を下方へ移動させ、前記種結晶から上方に前記単結晶を成長させる工程と、
を含み、
前記加熱体は、前記単結晶の原料融液を供給する工程及び前記単結晶を成長させる工程において、前記原料融液に接触しない、
単結晶の製造方法。
【請求項8】
前記断熱板の前記孔の内側に、環状の底面の内縁側の一部が前記種結晶の上面に接触するように環状部材が設置されており、
前記単結晶を成長させる工程において、前記種結晶の上面又は上記単結晶の上面と前記環状部材の前記環状の底面との界面に前記原料融液が供給される、
請求項7に記載の単結晶の製造方法。
【請求項9】
前記単結晶を成長させる工程において、前記種結晶から上方に前記単結晶を成長させながら、前記種結晶の上面又は上記単結晶の上面と前記環状部材の前記環状の底面との界面において、前記環状の底面の外縁に向かって前記原料融液を広げることにより、前記単結晶を肩広げする、
請求項8に記載の単結晶の製造方法。
【請求項10】
前記単結晶を成長させる工程において、前記環状の底面の外縁の内側の領域において前記単結晶を成長させ、前記環状の底面の外縁の平面形状によって前記単結晶の断面形状を制御する、
請求項8に記載の単結晶の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、単結晶製造装置及び単結晶の製造方法に関する。
続きを表示(約 3,800 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、坩堝を使用せずに単結晶を製造する装置が知られている(特許文献1参照)。特許文献1に記載の単結晶製造装置においては、原料融液を種結晶の上面に形成される融液中に供給して混合融液とし、その混合融液から固体を単結晶として析出させ、単結晶を製造する。種結晶の上面の融液は、種結晶の上面に赤外線照射装置から赤外線を照射することにより形成される。
【0003】
坩堝を使用しない単結晶製造装置によれば、坩堝に含まれる成分の混入による、単結晶の純度の低下のおそれがない。また、坩堝を使用する場合、製造する単結晶の種類によっては、坩堝の材料が非常に高価である場合も少なくないため、坩堝を使用しない装置を用いることにより、設備費用を大きく低減することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第6607651号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の単結晶製造装置においては、赤外線の進入経路を確保するためと考えられるが、成長する単結晶の上面の周囲の空間が広く開放されている。このため、材料の融点が高い場合は、結晶成長に悪影響を及ぼすほど結晶成長面からの放熱量が多くなり(放射エネルギーは物体温度の4乗と周囲温度の4乗の差に比例する)、大型の単結晶の製造が困難になる。具体的には、シリコンの融点より高い、例えば融点が1500℃以上の材料の製造は困難であると考えられる。
【0006】
本発明の目的は、坩堝を使用せずに大型の単結晶を製造することのできる単結晶製造装置、及びその装置を用いた単結晶の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様は、上記目的を達成するために、下記の単結晶製造装置及び単結晶の製造方法を提供する。
【0008】
[1]種結晶から上方に単結晶を成長させる単結晶製造装置であって、前記単結晶製造装置の外の空間から断熱された断熱空間と、前記単結晶を育成するための結晶育成領域を含む第1の空間と前記第1の空間の上の第2の空間とに前記断熱空間を区画し、前記結晶育成領域の上方に孔を有する断熱板と、前記断熱空間内を加熱する、前記第2の空間の前記孔よりも外側に設置された加熱体と、前記種結晶を上下方向に移動可能に下側から支持するための支持軸と、を備え、前記加熱体は、前記単結晶を成長させるときに前記種結晶の上面に供給される原料融液に接触しない位置に配置された、単結晶製造装置。
[2]前記断熱板の前記孔の内側に設置され、その外縁の平面形状によって前記単結晶の断面形状を制御可能な環状の底面を有する環状部材をさらに備えた、上記[1]に記載の単結晶製造装置。
[3]前記環状の底面は、内縁側の一部が前記種結晶の上面に接触可能な幅を有する、上記[2]に記載の単結晶製造装置。
[4]前記断熱空間は、前記第1の空間及び前記第2の空間の側壁となる第1の断熱材と、前記第2の空間の上壁となる第2の断熱材と、前記第1の断熱材及び前記第2の断熱材を前記第1の空間の底部から支持する基体とによって囲まれ、前記第2の断熱材は、前記第2の空間に前記単結晶の原料を供給するための前記第2の断熱材を上下に貫通する貫通孔を有し、前記基体は、その中を前記支持軸が上下に移動可能な軸孔を有する、上記[1]~[3]のいずれか1項に記載の単結晶製造装置。
[5]前記第2の断熱材の上に上壁として第3の断熱材が設置され、前記第3断熱材には、前記第2の断熱材の貫通孔と接続するように前記第3の断熱材を上下に貫通する貫通孔が設けられ、前記第2の断熱材の貫通孔と前記第3の断熱材の貫通孔の直径は前記結晶育成領域の直径よりも小さい、上記[4]に記載の単結晶製造装置。
[6]前記第1の空間に、前記結晶成長領域を囲む環状の第4の断熱材が設置された、上記[4]に記載の単結晶製造装置。
[7]孔を有する断熱板によって第1の空間と前記第1の空間の上の第2の空間とに区画された断熱空間の、前記第1の空間の前記孔の下方に種結晶を設置する工程と、前記第2の空間の前記孔よりも外側に設置された加熱体の輻射熱により前記種結晶の上面を溶融させる工程と、前記第2の空間と前記断熱板の前記孔を通して、溶融した前記種結晶の上面に、単結晶の原料融液を供給する工程と、前記原料融液の供給を続けながら、前記種結晶を下方へ移動させ、前記種結晶から上方に前記単結晶を成長させる工程と、を含み、前記加熱体は、前記単結晶の原料融液を供給する工程及び前記単結晶を成長させる工程において、前記原料融液に接触しない、単結晶の製造方法。
[8]前記断熱板の前記孔の内側に、環状の底面の内縁側の一部が前記種結晶の上面に接触するように環状部材が設置されており、前記単結晶を成長させる工程において、前記種結晶の上面又は上記単結晶の上面と前記環状部材の前記環状の底面との界面に前記原料融液が供給される、上記[7]に記載の単結晶の製造方法。
[9]前記単結晶を成長させる工程において、前記種結晶から上方に前記単結晶を成長させながら、前記種結晶の上面又は上記単結晶の上面と前記環状部材の前記環状の底面との界面において、前記環状の底面の外縁に向かって前記原料融液を広げることにより、前記単結晶を肩広げする、上記[8]に記載の単結晶の製造方法。
[10]前記単結晶を成長させる工程において、前記環状の底面の外縁の内側の領域において前記単結晶を成長させ、前記環状の底面の外縁の平面形状によって前記単結晶の断面形状を制御する、上記[8]に記載の単結晶の製造方法。
[11]種結晶上に成長した単結晶の上面に、単結晶の原料融液を供給する工程と、前記原料融液の供給を続けながら、前記種結晶を下方へ移動させ、前記種結晶から上方に前記単結晶を成長させる工程と、を含み、前記原料融液を供給する工程において、前記単結晶の上面の外周部の原料融液が前記単結晶上に設置された環状部材の環状の底面と接触し、前記単結晶を成長させる工程において、前記環状の底面の外縁の内側の領域において前記単結晶を成長させ、前記環状の底面の外縁の平面形状によって前記単結晶の断面形状を制御する、単結晶の製造方法。
[12]全ての前記工程を、外の空間から断熱された断熱空間内で行う、上記[7]~[11]のいずれか1項に記載の単結晶の製造方法。
[13]前記単結晶が酸化物である、上記[7]~[12]のいずれか1項に記載の単結晶の製造方法。
[14]前記原料融液を供給する工程において、溶融した前記種結晶の上面に前記原料融液の液滴を供給し、前記単結晶を成長させる工程において、前記単結晶の上面に前記原料融液の液滴を供給する、上記[7]~[13]のいずれか1項に記載の単結晶の製造方法。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、坩堝を使用せずに大型の単結晶を製造することのできる単結晶製造装置、及びその装置を用いた単結晶の製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1は、本発明の実施の形態に係る単結晶製造装置の垂直断面図である。
図2は、単結晶製造装置の断熱空間周辺を拡大した垂直断面図である。
図3(a)~(c)は、単結晶の成長過程を示す垂直断面図である。
図4(a)は、ネッキングを行わずに肩広げのみを行う場合の成長過程の単結晶の形状を示す垂直断面図であり、図4(b)は、ネッキングと肩広げのいずれも行わない場合の成長過程の単結晶の形状を示す垂直断面図である。
図5(a)、(b)は、第1の空間における結晶育成領域の周りの領域に、結晶育成領域を囲む環状の断熱材が設置された構造を示す垂直断面図である。図5(c)は、第1の空間における結晶育成領域の周りの領域に加熱体が設置された構造を示す垂直断面図である。
図6(a)、(b)は、厚みの分布を有する断熱板が設置された構造を示す垂直断面図である。図6(c)は、環状の加熱体の径を小さくした構造を示す垂直断面図である。
図7(a)は、単結晶の形状を制御するための形状制御用部材が設置された構造を示す垂直断面図である。図7(b)は、環状の底面の幅を大きくした形状制御用部材が設置された構造を示す垂直断面図である。
図8(a)は、原料棒を用いて原料融液を供給する様子を模式的に示す垂直断面図である。図8(b)は、中空原料棒を用いて原料融液を供給する様子を模式的に示す垂直断面図である。図8(c)は、漏斗を用いて原料融液を供給する様子を模式的に示す垂直断面図である。
図9は、粉末、顆粒、又は液状の金属を酸素ガスと反応させて、酸化物である原料を得る様子を模式的に示す垂直断面図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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