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公開番号2025056556
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-08
出願番号2023166098
出願日2023-09-27
発明の名称情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム
出願人中国電力株式会社
代理人弁理士法人一色国際特許事務所
主分類G21C 17/00 20060101AFI20250401BHJP(核物理;核工学)
要約【課題】燃料プール内の水位が所定水位であるときの、燃料プールに貯蔵された使用済核燃料による放射線量を予測する。
【解決手段】プロセッサ及び記憶装置を有する情報処理装置であって、過去における、第1使用済核燃料が浸水した状態で貯蔵された第1燃料プールに係るデータを含む特徴量と、前記第1燃料プールの内部又は外部の第1所定位置での前記第1使用済核燃料による放射線量を示すデータを含むラベルと、を対応付けた学習データに基づいて学習を行う学習モデルを記憶し、現在における、第2使用済核燃料が浸水した状態で貯蔵された第2燃料プールが所定水位のときの前記第2燃料プールに係るデータを前記学習モデルに入力することにより、前記第2燃料プールの内部又は外部の第2所定位置での前記第2使用済核燃料による放射線量を予測する。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
プロセッサ及び記憶装置を有し、
過去における、第1使用済核燃料が浸水した状態で貯蔵された第1燃料プールに係るデータを含む特徴量と、前記第1燃料プールの内部又は外部の第1所定位置での前記第1使用済核燃料による放射線量を示すデータを含むラベルと、を対応付けた学習データに基づいて学習を行う学習モデルを記憶し、
現在における、第2使用済核燃料が浸水した状態で貯蔵された第2燃料プールが所定水位のときの前記第2燃料プールに係るデータを前記学習モデルに入力することにより、前記第2燃料プールの内部又は外部の第2所定位置での前記第2使用済核燃料による放射線量を予測する
情報処理装置。
続きを表示(約 3,000 文字)【請求項2】
請求項1に記載の情報処理装置であって、
前記第1燃料プールに係るデータは、
前記第1燃料プール内の寸法、
前記第1燃料プール内における前記第1使用済核燃料の配置位置、
前記第1燃料プール内の水位、
前記第1使用済核燃料の線源強度、
前記第1所定位置、
の情報を含み、前記第1燃料プール内の水位ごとに用意される複数のデータであり、
前記第1所定位置での前記第1使用済核燃料による放射線量を示すデータは、前記第1燃料プール内の水位ごとに用意される複数のデータであり、
前記第2燃料プールに係るデータは、
前記第2燃料プール内の寸法、
前記第2燃料プール内における前記第2使用済核燃料の配置位置、
前記第2燃料プール内の所定水位、
前記第2使用済核燃料の線源強度、
前記第2所定位置、
の情報を含むデータである
情報処理装置。
【請求項3】
請求項2に記載の情報処理装置であって、
前記第1所定位置での前記第1使用済核燃料による放射線量を示すデータは、
前記第1燃料プールに係るデータに対してモンテカルロ法に基づく数値解析を行うことによって、前記第1燃料プール内の水位ごとに求められる
情報処理装置。
【請求項4】
プロセッサ及び記憶装置を有し、
過去における、第1使用済核燃料及び第1使用済制御棒が浸水した状態で貯蔵された第1燃料プールに係るデータを含む特徴量と、前記第1燃料プールの内部又は外部の第1所定位置での前記第1使用済核燃料及び前記第1使用済制御棒による放射線量を示すデータを含むラベルと、を対応付けた学習データに基づいて学習を行う学習モデルを記憶し、
現在における、第2使用済核燃料及び第2使用済制御棒が浸水した状態で貯蔵された第2燃料プールが所定水位のときの前記第2燃料プールに係るデータを前記学習モデルに入力することにより、前記第2燃料プールの内部又は外部の第2所定位置での前記第2使用済核燃料及び前記第2使用済制御棒による放射線量を予測する
情報処理装置。
【請求項5】
請求項4に記載の情報処理装置であって、
前記第1燃料プールに係るデータは、
前記第1燃料プール内の寸法、
前記第1燃料プール内の前記第1使用済核燃料及び前記第1使用済制御棒の配置位置、
前記第1燃料プール内の水位、
前記第1使用済核燃料及び前記第1使用済制御棒の線源強度、
前記第1所定位置、
の情報を含み、前記第1燃料プール内の水位ごとに用意される複数のデータであり、
前記第1所定位置での前記第1使用済核燃料及び前記第1使用済制御棒による放射線量を示すデータは、前記第1燃料プール内の水位ごとに用意される複数のデータであり、
前記第2燃料プールに係るデータは、
前記第2燃料プール内の寸法、
前記第2燃料プール内の前記第2使用済核燃料及び前記第2使用済制御棒の配置位置、
前記第2燃料プール内の所定水位、
前記第2使用済核燃料及び前記第2使用済制御棒の線源強度、
前記第2所定位置、
の情報を含むデータである
情報処理装置。
【請求項6】
請求項5に記載の情報処理装置であって、
前記第1所定位置での前記第1使用済核燃料及び前記第1使用済制御棒による放射線量を示すデータは、
前記第1燃料プールに係るデータに対してモンテカルロ法に基づく数値解析を行うことによって、前記第1燃料プール内の水位ごとに求められる
情報処理装置。
【請求項7】
プロセッサ及び記憶装置を有する情報処理装置の情報処理方法であって、
過去における、第1使用済核燃料が浸水した状態で貯蔵された第1燃料プールに係るデータを含む特徴量と、前記第1燃料プールの内部又は外部の第1所定位置での前記第1使用済核燃料による放射線量を示すデータを含むラベルと、を対応付けた学習データに基づいて学習を行う学習モデルを記憶し、
現在における、第2使用済核燃料が浸水した状態で貯蔵された第2燃料プールが所定水位のときの前記第2燃料プールに係るデータを前記学習モデルに入力することにより、前記第2燃料プールの内部又は外部の第2所定位置での前記第2使用済核燃料による放射線量を予測する
情報処理方法。
【請求項8】
プロセッサ及び記憶装置を有する情報処理装置の情報処理方法であって、
過去における、第1使用済核燃料及び第1使用済制御棒が浸水した状態で貯蔵された第1燃料プールに係るデータを含む特徴量と、前記第1燃料プールの内部又は外部の第1所定位置での前記第1使用済核燃料及び前記第1使用済制御棒による放射線量を示すデータを含むラベルと、を対応付けた学習データに基づいて学習を行う学習モデルを記憶し、
現在における、第2使用済核燃料及び第2使用済制御棒が浸水した状態で貯蔵された第2燃料プールが所定水位のときの前記第2燃料プールに係るデータを前記学習モデルに入力することにより、前記第2燃料プールの内部又は外部の第2所定位置での前記第2使用済核燃料及び前記第2使用済制御棒による放射線量を予測する
情報処理方法。
【請求項9】
プロセッサ及び記憶装置を有するコンピュータに、
過去における、第1使用済核燃料が浸水した状態で貯蔵された第1燃料プールに係るデータを含む特徴量と、前記第1燃料プールの内部又は外部の第1所定位置での前記第1使用済核燃料による放射線量を示すデータを含むラベルと、を対応付けた学習データに基づいて学習を行う学習モデルを記憶する第1処理と、
現在における、第2使用済核燃料が浸水した状態で貯蔵された第2燃料プールが所定水位のときの前記第2燃料プールに係るデータを前記学習モデルに入力することにより、前記第2燃料プールの内部又は外部の第2所定位置での前記第2使用済核燃料による放射線量を予測する第2処理と、
を実行させるプログラム。
【請求項10】
プロセッサ及び記憶装置を有するコンピュータに、
過去における、第1使用済核燃料及び第1使用済制御棒が浸水した状態で貯蔵された第1燃料プールに係るデータを含む特徴量と、前記第1燃料プールの内部又は外部の第1所定位置での前記第1使用済核燃料及び前記第1使用済制御棒による放射線量を示すデータを含むラベルと、を対応付けた学習データに基づいて学習を行う学習モデルを記憶する第1処理と、
現在における、第2使用済核燃料及び第2使用済制御棒が浸水した状態で貯蔵された第2燃料プールが所定水位のときの前記第2燃料プールに係るデータを前記学習モデルに入力することにより、前記第2燃料プールの内部又は外部の第2所定位置での前記第2使用済核燃料及び前記第2使用済制御棒による放射線量を予測する第2処理と、
を実行させるプログラム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、燃料プール内の使用済核燃料から放出される放射線量を予測する情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムに関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
原子力発電所では、核燃料(例えばウラン、プルトニウム等)が核分裂したときに発生する熱エネルギーで蒸気を発生させ、この蒸気の力で蒸気タービンを回転させ、蒸気タービンの回転力で後段の発電機を回転させることで電力を発生している。
【0003】
原子炉内で一定期間使用された核燃料は、例えば再処理が行われる使用済核燃料として取り扱われる。使用済核燃料は、原子炉から取り出されると、燃料プール内に貯水された水の中に浸水した状態で、使用済核燃料がα線、β線、γ線等の放射線を放出して崩壊するときに発生する崩壊熱が一定量除去されるまで貯蔵される。(例えば特許文献1)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2023-80605号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
燃料プール内に貯水された水は、使用済核燃料が放出する放射線の遮蔽と、使用済核燃料の冷却の役割を果たしている。例えば、何らかの事故が原因となって、燃料プール内の水位が低下した場合、使用済核燃料による放射線を遮蔽する能力が低下することから、燃料プールの内部及び燃料プールの周辺における放射線量が上昇する。このため、作業員は燃料プールに近づくことができなくなり、燃料プール内に給水を行うための適切な作業を進めることができなくなる虞がある。
【0006】
そこで、このような問題に対処するために、燃料プール内の水位の低下と、燃料プールの内部又は周辺の放射線量の上昇と、の関係を評価することが必要となる。例えば、燃料プールの構造(形状、寸法)、使用済核燃料の線源強度、燃料プール内における使用済核燃料の配置位置等を評価条件として、モンテカルロ法による数値解析を行う手法が知られている。しかし、この手法は、数値解析のために長時間を要することから、事故が発生する都度行う手法としては実用的ではなくなる虞がある。
【0007】
本発明は上記課題を鑑みてなされたものであり、学習モデルを用いて、燃料プール内の水位が所定水位であるときの、燃料プール内の使用済核燃料が放出する放射線量を予測する情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムを提供することを1つの目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するための本発明のうちの1つは、プロセッサ及び記憶装置を有する情報処理装置であって、過去における、第1使用済核燃料が浸水した状態で貯蔵された第1燃料プールに係るデータを含む特徴量と、前記第1燃料プールの内部又は外部の第1所定位置での前記第1使用済核燃料による放射線量を示すデータを含むラベルと、を対応付けた学習データに基づいて学習を行う学習モデルを記憶し、現在における、第2使用済核燃料が浸水した状態で貯蔵された第2燃料プールが所定水位のときの前記第2燃料プールに係るデータを前記学習モデルに入力することにより、前記第2燃料プールの内部又は外部の第2所定位置での前記第2使用済核燃料による放射線量を予測する。
【0009】
本発明の情報処理装置によれば、第2燃料プールの水位が本来維持されるべき通常水位から所定水位まで低下した場合、第2燃料プールの水位が所定水位であるときの第2燃料プールに係るデータを学習モデルに入力すると、第2燃料プールの内部又は外部の予測したい位置における第2使用済核燃料による放射線量を精度よく予測することが可能となる。
【0010】
また、上記目的を達成するための本発明のうちの他の1つは、情報処理装置において、前記第1燃料プールに係るデータは、前記第1燃料プール内の寸法、前記第1燃料プール内における前記第1使用済核燃料の配置位置、前記第1燃料プール内の水位、前記第1使用済核燃料の線源強度、前記第1所定位置、の情報を含み、前記第1燃料プール内の水位ごとに用意される複数のデータであり、前記第1所定位置での前記第1使用済核燃料による放射線量を示すデータは、前記第1燃料プール内の水位ごとに用意される複数のデータであり、前記第2燃料プールに係るデータは、前記第2燃料プール内の寸法、前記第2燃料プール内における前記第2使用済核燃料の配置位置、前記第2燃料プール内の所定水位、前記第2使用済核燃料の線源強度、前記第2所定位置、の情報を含むデータである。
(【0011】以降は省略されています)

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