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公開番号2025055480
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-08
出願番号2023164824
出願日2023-09-27
発明の名称シーリング材の位置検出方法および位置検出システム
出願人大和ハウス工業株式会社
代理人弁理士法人平木国際特許事務所
主分類G01N 22/00 20060101AFI20250401BHJP(測定;試験)
要約【課題】外壁基材に複数のタイルが配列された化粧材が設けられていた場合であっても、その外壁の内部に配置されたシーリング材の位置を検出することができる。
【解決手段】化粧材30の表面から、外壁20の内部に向けて、複数の周波数ごとに電磁波Bをそれぞれ照射し、外壁20の内部で反射した反射波Cを受信することを、化粧材30の表面の区画された区画領域Aごとに行う。区画領域Aごとに受信した、各周波数における反射波の振幅比と、反射波の位相差とを算出する。区画領域ごとに、各周波数における振幅比および位相差の少なくとも一方を用いて、各区画領域Aに対して、少なくとも3つ以上の種類のクラスタを設定し、設定したクラスタのいずれかに分類するクラスタ分析を行う。分類した結果から、各区画領域Aが、シーリング材22に該当する区画領域Aであるかを特定する。
【選択図】図7
特許請求の範囲【請求項1】
建物の外壁を構成するサイディングボードの間にシーリング材が配置された外壁基材と、前記外壁基材に複数のタイルが配列された化粧材とを有した外壁に対して、前記シーリング材の位置を検出する位置検出方法であって、
前記化粧材を透過し、前記サイディングボードおよび前記シーリング材に電磁波を照射し、前記サイディングボードおよび前記シーリング材で反射した反射波が検出可能となる前記電磁波の周波数を複数設定する周波数設定工程と、
前記化粧材の表面から、前記外壁の内部に向けて、前記複数の周波数ごとに前記電磁波をそれぞれ照射し、前記外壁の内部で反射した前記反射波を受信することを、前記化粧材の表面の区画された区画領域ごとに行う照射受信工程と、
前記区画領域ごとに受信した、前記各周波数における前記電磁波の振幅に対する前記反射波の振幅比と、前記各周波数における前記電磁波に対する前記反射波の位相差とを算出する振幅比位相差算出工程と、
前記区画領域ごとに、前記各周波数における前記振幅比および前記位相差の少なくとも一方を用いて、前記各区画領域に対して、少なくとも3つ以上の種類のクラスタを設定し、設定したクラスタのいずれかに分類するクラスタ分析を行うクラスタ分析工程と、
分類した結果から、前記各区画領域が、シーリング材に該当する区画領域であるかを特定するシーリング材特定工程と、を少なくとも含む
ことを特徴とするシーリング材の位置検出方法。
続きを表示(約 1,700 文字)【請求項2】
前記クラスタ分析工程において、4つの種類のクラスタに設定することを特徴とする請求項1に記載のシーリング材の位置検出方法。
【請求項3】
前記周波数設定工程において、前記複数の周波数を第1周波数群としたとき、前記第1周波数群とは異なる複数の周波数からなる第2周波数群を設定し、
前記照射受信工程において、前記区画領域ごとに、前記第2周波数群の電磁波を照射し、前記外壁の内部で反射した前記反射波を受信し、
前記振幅比位相差算出工程において、前記第2周波数群における前記電磁波の振幅に対する前記反射波の振幅比と、前記第2周波数群における前記電磁波に対する前記反射波の位相差とを算出し、
前記クラスタ分析工程において、前記第1周波数群における前記振幅比および前記位相差の少なくとも一方を用いて、クラスタ分析を行った第1分類結果を取得するとともに、前記第2周波数群における前記振幅比および前記位相差の少なくとも一方を用いて、クラスタ分析を行った第2分類結果を取得し、
前記シーリング材特定工程において、前記第1分類結果および第2分類結果から、前記各区画領域が、シーリング材に該当する区画領域であるかを特定することを特徴とする請求項1に記載のシーリング材の位置検出方法。
【請求項4】
前記クラスタ分析工程において、前記振幅比と前記位相差とを、実部と虚部とに複素変換し、前記実部と前記虚部との少なくとも一方を用いて、前記クラスタ分析を行うことを特徴とする請求項1に記載のシーリング材の位置検出方法。
【請求項5】
前記周波数設定工程において、前記シーリング材に電磁波を照射し、前記シーリング材で反射した反射波から、前記シーリング材の硬さの変化に応じて変化する前記反射波の成分が検出可能な前記電磁波の劣化検出用周波数を設定し、
前記照射受信工程において、前記劣化検出用周波数の電磁波をさらに照射し、劣化検出用反射波をさらに受信し、
前記位置検出方法は、
前記シーリング材特定工程後、前記シーリング材が特定された位置に沿って受信した前記劣化検出用反射波の成分から、前記シーリング材の劣化を判定する劣化判定工程をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のシーリング材の位置検出方法。
【請求項6】
建物の外壁を構成するサイディングボードの間にシーリング材が配置された外壁基材と、前記外壁基材に複数のタイルが配列された化粧材とを有した外壁に対して、前記シーリング材の位置を検出する位置検出システムであって、
前記位置検出システムは、
前記化粧材を透過し、前記サイディングボードおよび前記シーリング材に電磁波を照射し、前記サイディングボードおよび前記シーリング材で反射した反射波が検出可能となる前記電磁波の周波数を複数設定し、前記化粧材の表面から、前記外壁の内部に向けて、複数の前記周波数ごとに前記電磁波をそれぞれ照射し、前記外壁の内部で反射した前記反射波を受信することを、前記化粧材の表面の区画された区画領域ごとに行う照射受信装置と、
前記シーリング材の位置を検出するための演算を行う演算装置と、を備え、
前記演算装置は、
前記区画領域ごとに受信した、前記各周波数における前記電磁波の振幅に対する前記反射波の振幅比と、前記各周波数における前記電磁波に対する前記反射波の位相差とを算出する振幅比位相差算出部と、
前記区画領域ごとに、前記各周波数における前記振幅比および前記位相差の少なくとも一方を用いて、前記各区画領域に対して、少なくとも3つ以上の種類のクラスタを設定し、設定したクラスタのいずれかに分類するクラスタ分析を行うクラスタ分析部と、
分類した結果から、前記各区画領域が、シーリング材に該当する区画領域であるかを特定するシーリング材特定部と、を少なくとも備える
ことを特徴とするシーリング材の位置検出システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、建物の外壁を構成するサイディングボードの間にシーリング材が配置された外壁基材と、外壁基材に複数のタイルが配列された化粧材とを有した外壁に対して、シーリング材の位置を検出する位置検出方法および位置検出システムに関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
従来から、建物の外壁を構成するサイディングボードの間には、外壁内部に雨水等が浸入することを防止するためにシーリング材が配置されている。シーリング材は、熱や紫外線で硬化し、外壁の変形や収縮膨張に対して追従性が低下して、ひび割れや、切れに至る劣化プロセスをたどる。劣化が進行すると、壁内への雨水の浸入により雨漏れおよび劣化範囲の拡大につながるため、劣化を早期に発見し、メンテナンス(打替え)するのが一般的である。
【0003】
通常、シーリング材の劣化診断は、ひび割れや、切れを目視で確認する方法があるが、この段階では、シーリング材は既に寿命に到達しており、雨水の浸入等で被害が拡大している可能性があり、早期発見にはなり得ない。
【0004】
一方、劣化のプロセスを考慮すると、シーリング材の硬さから劣化の程度を調べることが考えられ、デュロメータ(ゴム硬度計)を用い、シーリング材への押針深さで劣化の程度を知る方法が提案されている。
【0005】
たとえば、特許文献1には、シーリング材の劣化を検出する方法として、シーリング材に測定針を差し込んで、測定針に作用する荷重から、シーリング材の劣化を判定する方法が開示されている。この他にも、たとえば、特許文献2には、電磁波を用いて、外壁材の内部の劣化診断を行う技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2020-129004号公報
特開2020-183919号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、外壁基材に複数のタイルが配列された化粧材が敷設されている場合には、外壁からシーリング材が露出していない。したがって、特許文献1に示す技術を採用して、シーリング材の劣化を判定するには、少なくともシーリング材の位置を特定し、その位置に相当する化粧材を外壁基材から剥がさなければならない。また、施工図面等からシーリング材の位置が特定できない場合もあり、シーリング材の劣化を判定する際に、全ての化粧材を剥がさなければならないことが想定される。
【0008】
このような点から、たとえば、特許文献2に示す技術を利用したとしても、電磁波の反射波から、外壁材の水分を検出することにより、外壁の内部の木材の腐食等の劣化は検出できるが、シーリング材の位置まで検出することは難しい。
【0009】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、外壁基材に複数のタイルが配列された化粧材が設けられていた場合であっても、その外壁の内部に配置されたシーリング材の位置を検出することができるシーリング材の位置検出方法および位置検出システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
ところで、サイディングボードの間にシーリング材が配置された外壁基材と、外壁基材に複数のタイルが配列された化粧材と、を有した外壁では、化粧材の表面から、サイディングボードおよびシーリング材までの材料構成は、一般的に限定された構成である。そこで、発明者は、鋭意検討を重ねた結果、化粧材の表面から電磁波を照射することにより、化粧材を透過し、サイディングボードおよびシーリング材から反射した反射波の成分から、サイディングボードおよびシーリング材の位置を特定することができるとの新たな知見を得た。
(【0011】以降は省略されています)

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