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公開番号
2025054265
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-04-07
出願番号
2024164124
出願日
2024-09-20
発明の名称
防振ベアリング
出願人
個人
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
F16F
15/04 20060101AFI20250328BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約
【課題】環境に優しく、減衰効果が良く、機能を維持し、温度上昇を抑制し、好適な振動吸収効果を有する防振ベアリングを提供する。
【解決手段】亜鉛金属又は亜鉛合金から構成された柱状体である少なくともメーン柱10と、前記防振ベアリングの両端にそれぞれ配置される2つの支持板20と、前記2つの支持板の間にそれぞれ交互に設置され、前記少なくとも一つのメーン柱を囲むように前記少なくとも一つのメーン柱が嵌め込まれる複数の第1材料層30と複数の第2材料層40と、を備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
防振ベアリングであって、
材料が亜鉛金属又は亜鉛合金から構成された柱状体であり、該材料を金属加工することにより少なくとも50%のせん断ひずみ容量を有する少なくとも一つのメーン柱と、
間隔をあけて前記防振ベアリングの両端にそれぞれ配置される2つの支持板と、
前記2つの支持板の間にそれぞれ交互に設置され、前記少なくとも一つのメーン柱を囲むように前記少なくとも一つのメーン柱が嵌め込まれる複数の第1材料層と複数の第2材料層とを備えることを特徴とする、防振ベアリング。
続きを表示(約 640 文字)
【請求項2】
前記メーン柱の数が一つであることを特徴とする請求項1に記載の防振ベアリング。
【請求項3】
前記メーン柱の数が複数であることを特徴とする請求項1に記載の防振ベアリング。
【請求項4】
前記メーン柱が前記複数の第1材料層と前記複数の第2材料層とを貫通することを特徴とする請求項1に記載の防振ベアリング。
【請求項5】
前記メーン柱が前記2つの支持板と、前記複数の第1材料層と前記複数の第2材料層とを貫通することを特徴とする請求項1に記載の防振ベアリング。
【請求項6】
前記メーン柱が一部の前記複数の第1材料層と一部の前記複数の第2材料層とを貫通することを特徴とする請求項1に記載の防振ベアリング。
【請求項7】
前記複数の第1材料層のそれぞれの厚さが同一であることを特徴とする請求項1に記載の防振ベアリング。
【請求項8】
前記複数の第2材料層のそれぞれの厚さが同一であることを特徴とする請求項1に記載の防振ベアリング。
【請求項9】
前記複数の第1材料層のうち、少なくとも一つの前記第1材料層の厚さが異なることを特徴とする請求項1に記載の防振ベアリング。
【請求項10】
前記複数の第2材料層のうち、少なくとも一つの前記第2材料層の厚さが異なることを特徴とする請求項1に記載の防振ベアリング。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、防振ベアリングに関し、特に、建物や橋等の大型建造物や、器械、設備に装着され、地震や環境の振動エネルギーを吸収するための防振ベアリングであって、地震後に室温で再結晶化して歪み硬化を回避して、機能を維持し、高い比熱により地震過程による建造物の温度の上昇を防ぐと共に、構造強度の弱化を回避し、高い振動吸収効果を発揮することができる、防振ベアリングに関するものである。
続きを表示(約 4,700 文字)
【背景技術】
【0002】
現在の建物や橋、機器等の大型物体には、地震時のエネルギーや振動を吸収するための、振動吸収及び振動抑制機能を有するベアリングが設置されていることが多い。例えば、米国特許第5,655,756号公報(以下、参考案と称する)には、従来のベアリング構造(Lead Rubber Bearing,LRB,鉛ゴムベアリング)が開示されている。この参考案のベアリングは、メーン柱を有し、該メーン柱の両端にそれぞれ支持板が設置され、それら支持板が床や大型の物体に固定されており、その2つの支持板との間には、互いに交差設置された複数の金属層とゴム層とが設けられている。その構成によると、地震時に、その交差設置されたゴム層と金属層、及び鉛で構成されたメーン柱の変形によって、振動吸収効果を得ることにより、地震による被害を低減することができる。
【0003】
しかしながら、参考案のベアリング構造では、そのメーン柱が鉛で構成されており、その鉛で構成されたメーン柱によれば、湾曲変形による効果で、地震のエネルギーを吸収することはできるが、鉛は、融点約327℃の有毒性重金属であることから、環境に重大な悪影響を与えてしまうと共に、地震時に、その鉛製のメーン柱は繰り返される湾曲変形により容易に高熱を発する上、鉛の比熱は低いため、従来のベアリングは地震のエネルギーを吸収する際に発する熱により、メーン柱の温度が容易に300℃以上に上昇する。これにより、メーン柱とゴム層の機能に影響を与え、それらの溶解を招くことから、従来のベアリングの機能に影響を与えてしまうので、エネルギー吸収効率の低減、更にはベアリングの破損に至り、その結果、ベアリングの構造にダメージを与えてしまうので、支持強度が低下してしまう。例え、ベアリングの使用において、その温度が鉛の融点に至っていなくても、その高温によってベアリングにおける材料(鉛やゴムを含む)が軟化し、ベアリングの構造的な強度が大幅に低減することから、従来のベアリングに大きな変位が発生し、ベアリングの支持能力及び振動吸収効果が低下する。
【0004】
更に、現在の学界の研究においては、スズをメーン柱の構成材料として使用しているが、これに関して少なくとも以下の欠点や問題を有する。
一:スズの毒性は鉛の毒性(神経毒)より低いが、依然として毒性を有するので、環境に影響を与えてしまう。
二:スズの融点は約232℃であり、鉛の融点より遥かに低いことから、地震時に、メーン柱に損傷を与え、また、溶けやすいことから、従来のベアリング全体の機能に悪影響を及ぼし、吸収効率を低下させ、さらには、従来のベアリング構造に損傷を与えることから、支持強度に悪影響を及ぼす。
三:スズの温度が13.2℃以下になると、β-formからα-formの灰色スズに変化し、粉末となるため、不可逆的な破壊によって、その機能を失う。
四:地球上のスズの含有量は少なく、約20~40年内で使い果たされてしまうと推定されており、そのためスズは非常に高価で入手が困難である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
米国特許第5655756号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
前記従来のベアリングの問題や欠点を考慮して、鉛製のベアリングは徐々に使用禁止または敬遠されていった。また、世界では、エネルギー吸収、環境保護などの問題を解決するために、他の振動吸収材料やエネルギー吸収メカニズムについて検討され、その解決策の1つは鉛製のメーン柱を取り除くことであるが、振動吸収効果が不十分になり、ベアリングの変位が大きくなりすぎることから、油圧ダンパーなどの他のダンパーと併用する必要がある。故に、コストが高くなるだけでなく、ベアリングとダンパーを収容するためのスペースを確保する必要があるので、使用上の問題が存在している。さらに、スズ製のベアリングにも、上記のような欠点や使用上の問題を有するので、従来のベアリングには改良する余地があった。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、従来のベアリングの構造や、使用上の欠点及び効果不十分を鑑み、度重なる研究と実験を経て、従来の欠点を改善する防振ベアリングを提供することを目的とする。
【0008】
本発明の主な目的は、亜鉛(Zinc)金属又は亜鉛合金を金属加工することにより構成された少なくとも50%のせん断ひずみ(Shear Strain)容量を有する靭性材料からなるメーン柱を有する防振ベアリングを提供することにあり、当該メーン柱の変形と、第1材料層と第2材料層との変形によって振動効果を発揮することができると共に、非鉛製のメーン柱は、度重なる彎曲変形による高熱と高温によってメーン柱の機能が損なわれたり、メーン柱が溶けて環境に重大な悪影響を与えたりすることを防ぐことができ、これにより、環境に優しく、減衰効果が良く、機能を維持し、温度上昇を抑制し、好適な振動吸収効果を有する防振ベアリングを提供する。
【0009】
以上の目的を果たすため、本発明の防振ベアリングは、
材料が亜鉛金属又は亜鉛合金から構成された柱状体であり、該材料を金属加工することにより少なくとも50%のせん断ひずみ容量を有する、少なくとも一つのメーン柱と、
間隔をあけて前記防振ベアリングの両端にそれぞれ配置される2つの支持板と、
前記2つの支持板の間にそれぞれ交互に設置され、前記少なくとも一つのメーン柱を囲むように前記少なくとも一つのメーン柱が嵌め込まれる複数の第1材料層と複数の第2材料層と、を備える。
【発明の効果】
【0010】
以上の技術手段によれば、本発明の防振ベアリングは、少なくとも以下に示す効果奏する。
一:振動吸収効果:本発明の防振ベアリングを使用する時、2つの支持板はそれぞれ地面と物体とに装着され、地震時に、メーン柱、第1材料層、および第2材料層の変形により、建物や、橋梁、機器などの大型物体に地震や環境の振動やエネルギーが直接伝わるのを防ぐための振動吸収効果が得られると共に、本発明の防振ベアリングは、油圧ダンパーなどの他のダンパーを併用しなくても十分な減衰効果が得られる。故に、必要なコストを大幅に削減できることから、経済的であり、他のダンパーを収容するための追加のスペースを必要としないので、実用性が高い。
二:環境保護に有益:本発明の防振ベアリングのメーン柱は、亜鉛金属または亜鉛合金で作られており、亜鉛は環境に優しく、生分解性の材料であり、人体の正常な機能を維持するために不可欠な成分でもある。故に、本発明の防振ベアリングが耐用年数に達して解体する必要がある場合でも、環境汚染を引き起こすことはなく、環境保護法にも合致している。
三:減衰効果の向上:本発明の防振ベアリングのメーン柱は、前記亜鉛金属または亜鉛合金で作られており、その亜鉛は、降伏応力が高い上、支持力が高く、減衰効果も大きいので、亜鉛金属または亜鉛合金で作られたメーン柱は、材料を節約できるだけでなく、防振ベアリングの変位を減らし、減衰効果を大幅に向上させて耐震効果を高めることができると共に、経済的であるので、工学的な応用と経済効果を大幅に向上させることができる。
四:全体的な機能の維持:本発明の防振ベアリングのメーン柱は、亜鉛金属または亜鉛合金から作られていると共に、その亜鉛の融点は420℃で、鉛の融点(327℃)より高いため、地震時に、本発明の防振ベアリングが振動エネルギーを吸収しても、上昇した温度は亜鉛の融点に達しない。よって、本発明のメーン柱は、地震時にその機能が減退することがなく、メーン柱および防振ベアリングの全体的な機能を維持することができる。
五:温度上昇の抑制:本発明の防振ベアリングのメーン柱は、亜鉛金属または亜鉛合金から作られており、亜鉛金属または亜鉛合金は比熱(Specific Heat)および熱伝導率(Coefficient of Thermal Conductivity)が高いため、地震時に、地震の振動エネルギーを吸収した後、温度が上昇しにくく、振動エネルギーを吸収するメーン柱の機能に影響を与えない。
六:低温での再結晶化:亜鉛は、マイナス12℃で再結晶化し、エネルギー吸収の特性が変更する。本発明の防振ベアリングのメーン柱は、質量パーセントの亜鉛金属または亜鉛合金を使用することによって、より低い再結晶温度が得られる上、靭性が向上する。特に、亜鉛含有量が60質量%~90質量%、アルミニウム含有量が40質量%~10質量%の亜鉛合金は、靭性がかなり良く、また、メーン柱は低温で再結晶化するため、地震エネルギーを吸収した後、低サイクル疲労による損傷はほとんど発生しなく、さらに、その特性は、機械的性質の悪い脆性(Brittle)材料(伸長ひずみ、Elongation、10%未満)から機械的性質が非常に良い靭性材料に変化するので、地震エネルギー吸収の基本要件を満たすことができる。
七:靭性及び強度の向上:本発明の防振ベアリングのメーン柱は、亜鉛金属または亜鉛合金から作られており、そのメーン柱を構成する材料に対して、アニール工程や、押出工程、ECAP法、巨大ひずみ加工処理、静水圧押出工程、圧延工程、ダイカスト工程、熱機械的工程、放電プラズマ焼結法、焼結工程、アルゴンプラズマ処理、スピニング成形処理、アキシャルフォーミング処理、せん断成形処理、フローフォーミング成形処理、鍛造加工、高圧ねじれ加工処理、又は焼戻過程などを含む金属加工方法を施すことにより、メーン柱は、機械的特性が悪い脆性(Brittle)材料(伸長ひずみ10%未満)から、せん断ひずみ容量が少なくとも50%である機械的特性がよい靭性材料に変化する。さらに、金属加工方式は、圧力、せん断力、ねじり力、曲げモーメント、引張力、または前述の力の組み合わせを使用することができる。金属加工方式により、亜鉛金属または亜鉛合金は、さまざまな(同一、又は異なる)温度で少なくとも一回の同じ/異なる程度のひずみ(Strains)を生じ、同じ/異なる時間間隔の加工過程を経て、その靭性およびエネルギー吸収機能を高めることができる。これによって、より優れた強度が得られることから、変形やエネルギー吸収の機能を向上させることができ、地震時の防振ベアリングの振動エネルギーの吸収機能を改善することができる。
八:安定性の向上:亜鉛の強度は鉛やスズよりも大きいため、メーン柱の強度が同一である場合、亜鉛のメーン柱の製造に必要な直径は、鉛のメーン柱やスズのメーン柱の直径よりも小さくてすむ。故に、本発明の防振ベアリングの受容孔の開口を小さくすることができるので、防振ベアリング全体の構造安定性(Stability)を効果的に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
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