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公開番号2025043110
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-28
出願番号2023150436
出願日2023-09-15
発明の名称極低温用熱スイッチ、極低温用熱スイッチの製造方法及び連続核断熱消磁冷凍ユニット
出願人国立大学法人 東京大学
代理人弁理士法人IPX
主分類H01F 6/04 20060101AFI20250321BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】極低温下で実装される極低温用熱スイッチを提供する。
【解決手段】極低温用熱スイッチ32は、切替部4、第1の熱伝導部5a、第2の熱伝導部5b及び規制部6を備える。切替部は、臨界磁場以上の磁場の印加によって超伝導状態と常伝導状態とを切り替える。常伝導状態における切替部は、超伝導状態における切替部より高い熱伝導度を有する。第1の熱伝導部及び第2の熱電動部は、それぞれ、基部51と切替結合部53とを備え、切替結合部が基部からD2方向に沿って延び結合され、基部より低い剛性を有する。規制部は、各基部を切替部を介さずに結合する。規制部の熱伝導度は超伝導状態における切替部の熱伝導度より低い。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
極低温用熱スイッチであって、
少なくとも1つの切替部と、第1の熱伝導部と、第2の熱伝導部と、規制部とを備え、
前記少なくとも1つの切替部は、臨界磁場以上の磁場の印加によって超伝導状態と常伝導状態とが切り替わるように構成され、ここで、前記常伝導状態における前記少なくとも1つの切替部は、前記超伝導状態における前記少なくとも1つの切替部より高い熱伝導度を有し、
前記第1の熱伝導部は、第1の部材に結合される第1の基部と、少なくとも1つの第1の切替結合部とを備え、
前記少なくとも1つの第1の切替結合部は、
前記第1の基部から第1の方向に沿って延び、
前記少なくとも1つの切替部の第1端に結合され、
前記第1の基部より低い剛性を有し、
前記第2の熱伝導部は、第2の部材に結合される第2の基部と、少なくとも1つの第2の切替結合部とを備え、
前記少なくとも1つの第2の切替結合部は、
前記第2の基部から第2の方向に沿って延び、
前記少なくとも1つの切替部の第2端に結合され、
前記第2の基部より低い剛性を有し、
前記規制部は、前記第1の基部と前記第2の基部とを、前記少なくとも1つの切替部を介さずに結合され、
前記規制部の熱伝導度は、前記超伝導状態における前記少なくとも1つの切替部の熱伝導度より低い、極低温用熱スイッチ。
続きを表示(約 1,500 文字)【請求項2】
請求項1に記載の極低温用熱スイッチにおいて、
前記少なくとも1つの切替部は板状又は帯状に形成され、
前記少なくとも1つの第1の切替結合部は、前記第1の方向に延びる板状又は帯状に形成され、
前記少なくとも1つの第2の切替結合部は、前記第2の方向に延びる板状又は帯状に形成され、
前記第2の方向は、前記第1の方向に沿っており、
前記少なくとも1つの第1の切替結合部及び前記少なくとも1つの第2の切替結合部の厚み方向が前記少なくとも1つの切替部の厚み方向に沿うように、前記第1の切替結合部及び前記第2の切替結合部のそれぞれが前記少なくとも1つの切替部に結合される、極低温用熱スイッチ。
【請求項3】
請求項2に記載の極低温用熱スイッチにおいて、
前記少なくとも1つの切替部としての複数の切替部と、前記少なくとも1つの第1の切替結合部としての複数の第1の切替結合部と、前記少なくとも1つの第2の切替結合部としての複数の第2の切替結合部とを備え、
前記複数の第1の切替結合部及び前記複数の第2の切替結合部のそれぞれは、前記厚み方向に間隔を開けて配置されており、その表面において、異なる前記切替部に結合され、
前記切替部が前記第1の基部及び前記第2の基部との間で並列に結合されるように構成される、極低温用熱スイッチ。
【請求項4】
請求項3に記載の極低温用熱スイッチにおいて、
前記複数の第1の切替結合部のそれぞれは、前記第1の方向から前記第1の基部に結合され、
前記複数の第1の切替結合部のうち、その厚み方向において外縁に位置する第1の切替結合部である外縁結合部のそれぞれは、当該厚み方向における前記第1の基部の外縁より、当該第1の基部の内側に結合される、極低温用熱スイッチ。
【請求項5】
請求項2に記載の極低温用熱スイッチにおいて、
前記規制部の少なくとも一部は、前記第1の切替結合部、前記少なくとも1つの切替部、及び前記第2の切替結合部に沿って延びるように、前記第1の基部及び前記第2の基部のそれぞれに結合されている、極低温用熱スイッチ。
【請求項6】
請求項5に記載の極低温用熱スイッチにおいて、
前記第1の基部及び前記第2の基部のそれぞれは、前記規制部が重ね合わされる平面状の被結合部を備える、極低温用熱スイッチ。
【請求項7】
請求項1に記載の極低温用熱スイッチにおいて、
前記第1の基部は、第1の規制締結部を備え、
前記第2の基部は、第2の規制締結部を備え、
前記規制部は、前記第1の規制締結部及び前記第2の規制締結部のそれぞれに締結部材を用いて締結されることにより、前記第1の基部及び前記第2の基部に結合される、極低温用熱スイッチ。
【請求項8】
請求項1に記載の極低温用熱スイッチにおいて、
前記規制部は、非金属材を主成分として形成される、極低温用熱スイッチ。
【請求項9】
請求項1に記載の極低温用熱スイッチにおいて、
前記第1の基部における前記第1の部材との接触領域、及び前記第2の基部における前記第2の部材と接触する接触領域は、それぞれ金(Au)製の膜によって覆われ、当該膜の膜圧は、4μm以上である、極低温用熱スイッチ。
【請求項10】
請求項1に記載の極低温用熱スイッチにおいて、
前記少なくとも1つの切替部は、亜鉛(Zn)製である、極低温用熱スイッチ。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、極低温用熱スイッチ、極低温用熱スイッチの製造方法及び連続核断熱消磁冷凍ユニットに関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、長時間連続して冷却状態を維持することができる冷凍装置に関する技術が開示されている。
【0003】
特許文献1に記載の冷凍装置は、第1の冷却ステージを冷却する前段冷凍機と、第1の冷却ステージと第2の冷却ステージとの間に並列に設けられ、第2の冷却ステージを冷却する二台の吸着式冷凍機と、を備え、吸着式冷凍機は、冷媒を吸着及び脱着することが可能な吸着材とヒーターを有する吸着器と、チューブを通じて吸着器に接続され、冷媒の凝縮及び蒸発が行われる凝縮蒸発容器と、第1の冷却ステージ及び吸着器の間を常伝導状態と超伝導状態とのどちらかに切り替える上部ヒートスイッチと、凝縮蒸発容器及び第2の冷却ステージの間を常伝導状態と超伝導状態とのどちらかに切り替える下部ヒートスイッチと、を有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2014-134334号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、極低温下で実装される極低温用熱スイッチの技術には、さらなる改善の余地がある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様によれば、極低温用熱スイッチが提供される。この極低温用熱スイッチは、少なくとも1つの切替部と、第1の熱伝導部と、第2の熱伝導部と、規制部とを備える。少なくとも1つの切替部は、臨界磁場以上の磁場の印加によって超伝導状態と常伝導状態とが切り替わるように構成される。常伝導状態における少なくとも1つの切替部は、超伝導状態における少なくとも1つの切替部より高い熱伝導度を有する。第1の熱伝導部は、第1の部材に結合される第1の基部と、少なくとも1つの第1の切替結合部とを備える。少なくとも1つの第1の切替結合部は、第1の基部から第1の方向に沿って延び、少なくとも1つの切替部の第1端に結合される。第1の基部より低い剛性を有する。第2の熱伝導部は、第2の部材に結合される第2の基部と、少なくとも1つの第2の切替結合部とを備える。少なくとも1つの第2の切替結合部は、第2の基部から第2の方向に沿って延び、少なくとも1つの切替部の第2端に結合される。第2の基部より低い剛性を有する。規制部は、第1の基部と第2の基部とを、少なくとも1つの切替部を介さずに結合される。規制部の熱伝導度は、超伝導状態における少なくとも1つの切替部の熱伝導度より低い。
【0007】
このような構成によれば、より優れた極低温下で実装される極低温用熱スイッチの技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
連続核断熱消磁冷凍ユニット1の構成例を説明するための図である。
極低温用熱スイッチユニット3の構成例を示す図である。
規制部6が装着されている極低温用熱スイッチユニット3の構成例を示す図である。
規制部6が装着されている極低温用熱スイッチ32の斜視図である。
図4において厚み方向D1から平面視した場合の極低温用熱スイッチ32を示す図である。
図4において幅方向D3から平面視した場合の極低温用熱スイッチ32を示す図である。
規制部6が装着されていない極低温用熱スイッチ32の斜視図である。
図7において幅方向D3から平面視した場合の極低温用熱スイッチ32を示す図である。
図8における切替部4と熱伝導部5との結合部分の拡大図である。
第1の切替結合部と第2の切替結合部の接触抵抗の和2Rc及び切替部4の体積Vの、第2長さL2依存性を示す図である。
極低温用熱スイッチ32の製造工程を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を用いて本発明の実施形態について説明する。以下に示す実施形態中で示した各種特徴事項は、互いに組み合わせ可能である。
【0010】
1.連続核断熱消磁冷凍ユニット1の構成例について
本節では、連続核断熱消磁冷凍ユニット1の構成例について説明する。図1は、連続核断熱消磁冷凍ユニット1の構成例を説明するための図である。
(【0011】以降は省略されています)

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