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公開番号
2025042813
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-03-28
出願番号
2023149960
出願日
2023-09-15
発明の名称
発酵食品製造容器および発酵食品の製造方法
出願人
三井化学株式会社
代理人
弁理士法人エスエス国際特許事務所
主分類
B65D
65/00 20060101AFI20250321BHJP(運搬;包装;貯蔵;薄板状または線条材料の取扱い)
要約
【課題】美味しい発酵食品が得られる発酵食品製造容器および発酵食品の製造方法を提供する。
【解決手段】発酵食品の原材料を入れて発酵食品を製造するための容器であって、前記容器本体の少なくとも一部が4-メチル-1-ペンテン系重合体を含む樹脂で形成された、発酵食品製造容器。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
発酵食品の原材料を入れて発酵食品を製造するための容器であって、前記容器本体の少なくとも一部が4-メチル-1-ペンテン系重合体を含む樹脂で形成された、発酵食品製造容器。
続きを表示(約 790 文字)
【請求項2】
前記4-メチル-1-ペンテン系重合体が、4-メチル-1-ペンテンの単独重合体および4-メチル-1-ペンテンと共重合可能な他のモノマーとの共重合体から選ばれる少なくとも1種である、請求項1に記載の容器。
【請求項3】
前記4-メチル-1-ペンテン系重合体が下記要件(1)~(3)をすべて満たす、請求項1に記載の容器;
要件(1):ASTM D1238に準拠して、260℃、5.0kg荷重で測定したメルトフローレート(MFR)が1~500g/10分である;
要件(2):JIS K7112(密度勾配管法)に準拠して測定した密度が820~860kg/m
3
である:
要件(3):示差走査熱量計(DSC)で測定された融点(Tm)が200℃~260℃である。
【請求項4】
さらに、4-メチル-1-ペンテン系重合体を含む樹脂で形成された蓋を備える、請求項1に記載の容器。
【請求項5】
前記発酵食品が発酵漬物である、請求項1に記載の容器。
【請求項6】
前記発酵漬物が糠漬けである、請求項5に記載の容器。
【請求項7】
下記ステップ(1)~(4)を含む、発酵食品の製造方法;
ステップ(1) 糠床を請求項1に記載の発酵食品製造容器に入れる;
ステップ(2) 前記糠床に原料食品を漬け込む;
ステップ(3) 前記漬け込んだ原料食品を0℃以上で12時間以上保存し発酵させる;
ステップ(4) 前記発酵させた原料食品を取り出す。
【請求項8】
ステップ(4)後の糠床を、再び、ステップ(2)の糠床として用い、続いてステップ(3)およびステップ(4)を行う、請求項7に記載の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、発酵食品製造容器および発酵食品の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)
【背景技術】
【0002】
種々の発酵食品は、原材料を製造容器に入れ、微生物により発酵させて製造する。発酵食品は、世界各地において古来から多種多様なものが製造され、日々の食生活に取り入れられており、美味しい発酵食品へのニーズは非常に大きい。発酵食品は、発酵過程において原料食品とは味や香りが変化することが特徴であり、発酵食品の美味しさは、原料食品の好ましくない味や香りを感じず、その発酵食品に独特の旨味や香りが感じられることにある。
発酵食品製造容器としては、従来から、杉やヒノキ等の木材により形成された樽、ステンレス等の金属により形成されたタンク、陶磁器により形成された壺や甕等が用いられている。特に糠漬けの製造容器は、以前は木樽および陶器が主流であったが、糠漬けは家庭で製造することが多いことから、容器が腐敗しないこと、カビ発生がないこと、取扱いが容易であること、低価格であること等の理由から、ポリプロピレン(PP)製容器が普及しつつある。
【0003】
4-メチル-1-ペンテン系重合体は、透明性、耐熱性、離型性などの特性に優れ、離型フィルム、電気部品 、食品包装材、食器、化粧品容器、実験器具等の用途に用いられている。食品包装材としては、4-メチル-1-ペンテン系重合体からなる樹脂で形成された発酵食品の保存用包装材が知られている(特許文献1)。4-メチルー1-ペンテン系重合体はガス透過性に優れるため、発酵食品を保存しても包装材が破裂しにくく、さらに軽量で加工性にも優れるため持ち運びにも有用であることが報告されている。しかし、この包装材は、発酵する際に発生するガスの多い発酵食品の味を変化させずに長期に保存することができることが示されているのみであり、発酵食品の製造には用いられていない。すなわち、4-メチルー1-ペンテン系重合体が発酵食品の美味しさにどのように影響するかは知られていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2001-019030号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
以上のような背景技術を踏まえ、本発明は、美味しい発酵食品が得られる発酵食品製造容器および発酵食品の製造方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは前記課題を解決すべく鋭意検討した。その結果、以下の構成を有することにより前記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は、例えば以下の〔1〕~〔8〕に関する。
〔1〕 発酵食品の原材料を入れて発酵食品を製造するための容器であって、前記容器本体の少なくとも一部が4-メチル-1-ペンテン系重合体を含む樹脂で形成された、発酵食品製造容器。
〔2〕 前記4-メチル-1-ペンテン系重合体が、4-メチル-1-ペンテンの単独重合体および4-メチル-1-ペンテンと共重合可能な他のモノマーとの共重合体から選ばれる少なくとも1種である、〔1〕に記載の容器。
〔3〕 前記4-メチル-1-ペンテン系重合体が下記要件(1)~(3)をすべて満たす、〔1〕または〔2〕に記載の容器;
要件(1):ASTM D1238に準拠して、260℃、5.0kg荷重で測定したメルトフローレート(MFR)が1~500g/10分である;
要件(2):JIS K7112(密度勾配管法)に準拠して測定した密度が820~860kg/m
3
である:
要件(3):示差走査熱量計(DSC)で測定された融点(Tm)が200℃~260℃である。
〔4〕 さらに、4-メチル-1-ペンテン系重合体を含む樹脂で形成された蓋を備える、〔1〕~〔3〕のいずれかに記載の容器。
【0007】
〔5〕 前記発酵食品が発酵漬物である、〔1〕~〔4〕のいずれかに記載の容器。
〔6〕 前記発酵漬物が糠漬けである、〔5〕に記載の容器。
〔7〕 下記ステップ(1)~(4)を含む、発酵食品の製造方法;
ステップ(1) 糠床を〔1〕~〔6〕のいずれかに記載の発酵食品製造容器に入れる;
ステップ(2) 前記糠床に原料食品を漬け込む;
ステップ(3) 前記漬け込んだ原料食品を0℃以上で12時間以上保存し発酵させる;
ステップ(4) 前記発酵させた原料食品を取り出す。
〔8〕 ステップ(4)後の糠床を、再び、ステップ(2)の糠床として用い、続いてステップ(3)およびステップ(4)を行う、〔7〕に記載の製造方法。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、美味しい発酵食品が得られる発酵食品製造容器および発酵食品の製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1は、実施例1、2、および比較例1、2の容器を用いて製造した糠漬けの官能評価結果のグラフである。縦軸は美味しさ順位であり、各カラムは漬け込み回数を示す。
図2は、実施例1、2、および比較例1、2の容器を用いて製造した糠漬けのエタノール含量の測定結果のグラフである。縦軸はエタノール含量(匂いセンサーで測定したエタノールのピーク強度)であり、各カラムは漬け込み回数を示す。
【発明を実施するための形態】
【0010】
次に本発明について具体的に説明する。
数値範囲に関する「A~B」との記載は、特に断りがなければ、A以上B以下であることを意味する。また、%とは質量%を意味する。
(【0011】以降は省略されています)
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