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公開番号
2025041925
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-03-26
出願番号
2024230197,2022517277
出願日
2024-12-26,2020-09-10
発明の名称
ポンデロモーティブ位相板を制御するための偏光状態の使用
出願人
ザ リージェンツ オブ ザ ユニバーシティ オブ カリフォルニア
,
The Regents of the University of California
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
H01J
37/26 20060101AFI20250318BHJP(基本的電気素子)
要約
【課題】ポンデロモーティブ位相板を制御するための偏光状態の使用を提供する。
【解決手段】レーザ位相板又は定常波光位相板とも呼ばれるポンデロモーティブ位相板は、光キャビティを定める第1のミラーと第2のミラーを有する。電子ビームは、光キャビティの焦点を通過する。レーザ光の可変偏光角を有するレーザは、光キャビティに結合される。光キャビティの焦点に波腹を有する偏光レーザ光の定常波は、電子ビームの可変変調を引き起こす。電子ビームの可変変調は、レーザ光の可変偏光角によって制御可能である。透過電子顕微鏡では、像平面は、定常波光位相板によって変調された電子ビームを受け入れる。像平面に形成される像は、偏光レーザ光の可変偏光角に基づいている。
【選択図】図13
特許請求の範囲
【請求項1】
後焦点面を有する透過電子顕微鏡(TEM)と、
光キャビティを形成する複数のミラーであって、該光キャビティの焦点が、前記TEMの前記後焦点面に位置決めされ、該光キャビティが、該TEMによって提供される電子ビームが該光キャビティの該焦点を通過することを可能にするように位置決めされ、該光キャビティが、レーザビームを受け入れるように作動可能である、前記複数のミラーと、
前記光キャビティに結合され、且つ該光キャビティに入射する指定の波長及び可変偏光角のレーザビームを提供するように作動可能なレーザ光の該可変偏光角を有するレーザであって、該レーザビームが、前記複数のミラーから反射されて前記TEMの前記後焦点面にフォーカスされた定常波光位相板を提供し、それにより前記電子ビームの変調を引き起こす、前記レーザと、
前記可変偏光角に応じた像を形成すべく、前記定常波光位相板によって変調された前記電子ビームを受け入れるように位置決めされた前記TEMの像平面と、
を含むことを特徴とするシステム。
続きを表示(約 1,200 文字)
【請求項2】
半波長板と、
前記レーザ光の前記可変偏光角を提供するように、前記半波長板を保持し且つ回転させるように配置された回転器と、
を更に含むことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記レーザを前記光キャビティに結合し、且つ、前記レーザ光の前記可変偏光角を提供するように曲げ可能又は回転可能な光ファイバ部材、
を更に含むことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記像平面に位置決めされ、且つ、ロンチグラムを解析して前記レーザ光の前記可変偏光角の自動制御のためのフィードバックを提供するように作動可能な電子カメラ又は1以上のセンサ、
を更に含むことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記レーザ光の前記偏光角は、前記像平面に形成されたロンチグラム内に定常波を有する少なくとも第1の位相板プロファイルと、該ロンチグラムに定常波のない第2の位相板プロファイルとの間で可変であることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記レーザ光の前記偏光角は、2以上の事前設定値を有することを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記レーザ光の前記偏光角は、手動調節又は自動調節のうちの1以上を有することを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
後焦点面を有する透過電子顕微鏡(TEM)内に電子ビームを発生させる段階と、
前記後焦点面に位置決めされて第1のミラーと第2のミラーによって定められた光キャビティの中心を通る軸線に沿って前記電子ビームを受け入れる段階と、
レーザ光の可変偏光角を有するレーザビームを前記光キャビティに受け入れる段階であって、該レーザビームが、前記第1のミラー及び前記第2のミラーから反射されて前記TEMの前記後焦点面にフォーカスされた定常波光位相板を発生させ、それにより前記電子ビームの変調を引き起こす、前記受け入れる段階と、
像を形成するように前記定常波光位相板によって変調された前記電子ビームを受け入れるように位置決めされた前記TEMの像平面に、該電子ビームを結像する段階と、
前記レーザ光の前記偏光角を変化させる段階と、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項9】
前記レーザ光の前記可変偏光角を提供するように半波長板を回転させる段階、
を更に含むことを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記レーザ光の前記可変偏光角を提供するように、レーザを前記光キャビティに結合する光ファイバ部材を回転させる又は曲げる段階、
を更に含むことを特徴とする請求項8に記載の方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
〔関連出願への相互参照〕
この出願は、これにより本明細書にその内容全体が引用によって組み込まれる2019年9月16日出願の米国特許出願第62/901,160号の「35 U.S.C.§119(e)」の下での利益を主張するものである。この出願はまた、引用によって本明細書にその全てが全体的に組み込まれている2017年3月30日出願の米国仮特許出願第62/479,044号からの優先権の利益を主張する2018年3月28日に出願されて2019年8月27日に米国特許第10,395,888号として付与された「透過電子顕微鏡のための光キャビティベースのポンデロモーティブ位相板(OPTICAL-CAVITY BASED PONDEROMOTIVE PHASE PLATE FOR TRANSMISSION ELECTRON MICROSCOPY)」という名称の米国特許出願第15/939,028号明細書に関連している。
続きを表示(約 2,200 文字)
【0002】
〔政府支援の陳述〕
本発明は、米国エネルギ省によって与えられた契約番号DE-AC02-05CH11231の下での及び米国国立衛生研究所の国立一般医科学研究所によって与えられた授与番号R01GM126011の下での政府支援によって行われた。政府は、本発明にある一定の権利を有する。
【0003】
本発明の開示は、一般的に透過電子顕微鏡検査(TEM)に関し、より具体的にはTEMのための光キャビティ位相板に関する。
【背景技術】
【0004】
最新の透過電子顕微鏡は、光学顕微鏡よりも約1000倍高い解像度を達成する強力な撮像ツールになっているが、薄い生体試料に対するそれらの撮像性能は比較的低いままに留まっている。そのような試料は、弱散乱「位相物体」であり、すなわち、それらは、実質的に入射電子の吸収を示さない。その結果、透過電子ビームの強度は、入射ビームのものに等しいままに留まり、そのような物体の完全像は、コントラストを示さない。歴史的に、電子顕微鏡は、従って、重金属「染色」がコントラストを提供するサンプルの特殊調製を必要としてきた。これらの手順は、困難で時間を消費し、更に、それらは、構造を変更し、すなわち、有意な情報を取得することができる解像度を制限することが知られている。
【0005】
無染色位相物体に対してさえも、物体(試料)構造は、透過電子を表す物質波の位相上に転写される。光学顕微鏡に関してゼルニケが見出したように、不可視位相変調は、可視振幅コントラストに変換することができる。試料を通る光は、非回折成分と回折成分に分解される。非回折光は、対物レンズによってこの平面の中心で高輝度スポットにフォーカスされる。回折光は、この中心の周りに配置される。物体の微細構造による回折は、より大きい回折角をもたらす。従って、像の微細詳細(すなわち、小さい寸法を有する)に対応する回折次数は、中心から遠く離れた場所に位置し、それに対して大規模構造は、中心の近くに回折光を引き起こす。数学的には、この後焦点面内の強度分布は、試料の透過率の空間フーリエ変換によって与えられ、これは、フーリエ変換平面と呼ばれる。
【0006】
試料が純粋な位相物体である場合に、これらの成分の間に空間位相関係が存在する。これらの位相関係をオフセットすることにより、位相変調は、振幅変調に変換される。最大変換及び従って最大位相コントラストは、90度又はπ/2の位相シフトを用いて取得される。光学系では、これは、中央で小さい区域を通過する光が余分な位相シフトを受けるように被覆された本質的にガラスの板である位相板によって行われる。
【0007】
残念ながら、電子ビームに対する簡単な位相板は存在せず、無染色生体試料を観察することを困難にしている。部分的なソリューションは、低温電子顕微鏡検査法によって与えられる。これらは、染色と構造的アーチファクトの関連の発生とを回避し、意図的な球面収差と組み合わせて意図的にデフォーカス条件で試料を観察することによってある一定量の位相コントラストを発生させる。デフォーカスに起因する位相歪みと球面収差に起因するそれとの間の妥協点を最適化することにより、振幅コントラストへの位相の望ましい変換を達成することができる。しかし、位相シフトは、空間周波数のスペクトルにわたって連続的に変化する。その結果、この「簡単」な方法は、像内の小さい特徴部に対して良好に機能するが、より大きい特徴部に対するコントラストが失われる。生体高分子を見るために大きい特徴部に対しても実質的なコントラストを有することが必要であるので、多くの場合に遙かに大量のデフォーカスを使用することが必要である。残念ながら、これは、解像度の低減をもたらす。同じく、コントラスト伝達関数は、より高い空間周波数の領域で複数回振動する。デフォーカスは、すなわち、生体高分子の像内で位相コントラストを生成するには不完全な方法である。
【0008】
1つの従来技術は、透過電子顕微鏡検査で位相板として薄い炭素膜を利用する。この薄膜の厚みは、散乱電子にπ/2位相シフトを受けさせ、一方で軸線方向電子は、1μm直径中心孔を通過する。この技術の主な欠点は、これらの位相板が数日又は数週間の時間スケールで「劣化する」ことである。同じくそれらを再現可能に作製するのは非常に困難である。これに加えて、有用な信号の僅かな部分は、散乱電子が薄い炭素膜を通過する時に失われる。
【0009】
より最近では、微細製作技術は、電子顕微鏡位相板の構成を可能にしている。フォーカス非回折ビームは、デバイス内の特定の電極形状に依存して数十から数百ミリボルトだけバイアスされた電極内の小孔に通され、それによって望ましい位相シフトがもたらされる。電極の静電遮蔽は、散乱電子との相互作用を防止し、そのためにそれらは、追加の位相を受けない。
【0010】
位相板の別の実施形態は、非回折電子ビームの直近で電子回折パターンにわたって置かれた長くて非常に薄い棒磁石を使用する。位相シフトは、長い棒磁石のいずれかの側の磁気ベクトルポテンシャルの差に起因するアハラノフ・ボーム効果によって発生される。
【先行技術文献】
【特許文献】
(【0011】以降は省略されています)
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