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公開番号
2025040931
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-03-25
出願番号
2024062289
出願日
2024-04-08
発明の名称
電解質組成物及び電池
出願人
住友化学株式会社
,
国立大学法人京都大学
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
H01M
10/0565 20100101AFI20250317BHJP(基本的電気素子)
要約
【課題】
低い電圧で十分な大きさの電流を流すことが可能な電解質組成物を提供すること。
【解決手段】
アニオン性官能基と当該アニオン性官能基の対カチオンとしてのアルカリ金属イオンとを有し、リチウムイオンと上記アニオン性官能基とが解離するときのエネルギーが150kcal/mol以上であるポリマー(A)と、イオン性化合物と、非イオン性の有機溶媒と、を含む、電解質組成物。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
アニオン性官能基と当該アニオン性官能基の対カチオンとしてのアルカリ金属イオンとを有し、リチウムイオンと前記アニオン性官能基とが解離するときのエネルギーが150kcal/mol以上であるポリマー(A)と、
イオン性化合物と、
非イオン性の有機溶媒と、を含む、電解質組成物。
続きを表示(約 450 文字)
【請求項2】
25℃における前記アルカリ金属イオンの輸率が0.5以上である、請求項1に記載の電解質組成物。
【請求項3】
前記アルカリ金属イオンがリチウムイオン又はナトリウムイオンを含む、請求項1又は2に記載の電解質組成物。
【請求項4】
前記非イオン性の有機溶媒が、カーボネート系溶媒、エーテル系溶媒、フッ素系溶媒、ニトリル系溶媒、ラクトン系溶媒、リン酸エステル系溶媒、及びスルホン系溶媒からなる群より選ばれる1種以上の溶媒を含む、請求項1又は2に記載の電解質組成物。
【請求項5】
前記アニオン性官能基が、アルカリ金属化スルホン酸基、及びアルカリ金属化カルボン酸基からなる群より選ばれる1種以上の基を含む、請求項1又は2に記載の電解質組成物。
【請求項6】
前記ポリマー(A)が空気中で加水分解しないものである、請求項1又は2に記載の電解質組成物。
【請求項7】
請求項1又は2に記載の電解質組成物を含む、電池。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、電解質組成物及び電池に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)
【背景技術】
【0002】
リチウムイオン電池等の正極及び負極間の金属イオンの移動に伴い充放電を行う電池は、高容量であることから盛んに研究が進められている。リチウムイオン電池等の電解質としては、有機溶媒又はイオン液体を含むリチウム塩の溶液などが知られているが、安全性とプロセス性の観点から固体電解質、高分子電解質等の研究が進められている(特許文献1又は2)。また、リチウムイオン電池以外にも、リチウムよりも存在量の大きいナトリウム、カリウム等の他のアルカリイオンを使用した電池に関する研究も進められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
国際公開第2007/125845号
特開2021-88695号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
高分子電解質は、固体電解質と比べ、一般に電極と密着しやすいため、電極との間の接触抵抗が小さくなる傾向にある。しかしながら、本発明者らが鋭意検討したところ、アルカリ金属イオンの対アニオンとなる官能基を有する高分子を含む高分子電解質においては、上記官能基によってはそれ自体の抵抗が高く、改善の余地があることが判明した。また、この改善によって、電極と電解質との間での抵抗を低下できれば有用である。
【0005】
本開示は上述の事情に鑑みなされたものであり、低い電圧で十分な大きさの電流を流すことが可能な電解質組成物及び当該電解質組成物を含む電池を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示は以下の実施形態を含む。
[1]
アニオン性官能基と当該アニオン性官能基の対カチオンとしてのアルカリ金属イオンとを有し、リチウムイオンと前記アニオン性官能基とが解離するときのエネルギーが150kcal/mol以上であるポリマー(A)と、
イオン性化合物と、
非イオン性の有機溶媒と、を含む、電解質組成物
[2]
25℃における前記アルカリ金属イオンの輸率が0.5以上である、[1]の電解質組成物。
[3]
前記アルカリ金属イオンがリチウムイオン又はナトリウムイオンを含む、[1]又は[2]の電解質組成物。
[4]
前記非イオン性の有機溶媒が、カーボネート系溶媒、エーテル系溶媒、フッ素系溶媒、ニトリル系溶媒、ラクトン系溶媒、リン酸エステル系溶媒及びスルホン系溶媒からなる群より選ばれる1種以上の溶媒を含む、[1]~[3]のいずれか一つの電解質組成物。
[5]
前記アニオン性官能基が、アルカリ金属化スルホン酸基、及びアルカリ金属化カルボン酸基からなる群より選ばれる1種以上の基を含む、[1]~[4]のいずれか一つの電解質組成物。
[6]
前記ポリマー(A)が空気中で加水分解しないものである、[1]~[5]のいずれか一つの電解質組成物。
[7]
[1]~[6]のいずれか一つの電解質組成物を含む、電池。
【発明の効果】
【0007】
本開示の内容によれば、低い電圧で十分な大きさの電流を流すことが可能な電解質組成物及び当該電解質組成物を含む電池を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1は、実施例4の電解質組成物を用いた最大直流電流密度の測定の結果を示す図である。
図2は、比較例1の電解質組成物を用いた最大直流電流密度の測定の結果を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本開示の一実施形態に係る電解質組成物は、アニオン性官能基と当該アニオン性官能基の対カチオンとしてのアルカリ金属イオンとを有するポリマー(A)と、イオン性化合物と、非イオン性の有機溶媒と、を含む。上記ポリマー(A)は、リチウムイオンとアニオン性官能基とが解離するときのエネルギーが150kcal/mol以上である。なお、以下、「リチウムイオンとアニオン性官能基とが解離するときのエネルギー」を単に「解離エネルギー」とも呼ぶ。なお、解離エネルギーは、ポリマーが有するアルカリ金属イオンとアニオン性官能基とが解離するときのエネルギーである。また、アニオン性官能基と当該アニオン性官能基の対カチオンとしてのアルカリ金属イオンとを有するポリマーをポリマー(A)とも呼ぶ。本実施形態の電解質組成物は上述のとおり抵抗が低いものであることで、電極と電解質との界面におけるLiカチオンの移動も容易となり、十分に実用可能な電圧で駆動させることができる。また、本実施形態の電解質組成物では、リチウムイオンの選択輸送について改善される傾向もある。
【0010】
上記電解質組成物は、解離エネルギーが大きく、アルカリ金属イオンを強く束縛するようなアニオン性官能基を有するポリマー(A)を用いながら、イオン性化合物及び非イオン性の有機溶媒を含むことによって、低い電圧であっても十分な大きさの電流を流すことができる。このような効果が得られる理由は定かではないが、本発明者らは以下のように推定している。すなわち、非イオン性の有機溶媒中で、ポリマー(A)の有するアニオン性官能基はアルカリ金属イオンを強く束縛し得るものの、イオン性化合物を配合することによって、イオン性化合物のカチオン部分がアニオン性官能基と相互作用するとともに、イオン性化合物のアニオン部分がアルカリ金属イオンと相互作用する。これによって、アルカリ金属イオンが電解質組成物中で感じる拘束力が弱まり、電解質内のアルカリ金属イオンの伝導性を向上させることができる。このような作用によって、上記電解質組成物の抵抗を低下させることができる。なお、解離エネルギーの小さなアニオン性官能基としては、例えば、スルホニルイミド基等が考えられるが、このような官能基を有するポリマーの合成には多段階工程を要することが多く高価になる傾向にある。よって、解離エネルギーの大きなアニオン性官能基を有するポリマーであっても、これを使用し十分な性能の電池を得ることのできる本開示の技術は有用である。本実施形態の電解質組成物では、電極と電解質界面との間での抵抗が改善される。
(【0011】以降は省略されています)
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