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公開番号2025040694
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-25
出願番号2023147647
出願日2023-09-12
発明の名称硬化性マレイミド樹脂組成物、接着剤、プライマー、チップコート剤及び半導体装置
出願人信越化学工業株式会社
代理人弁理士法人牛木国際特許事務所
主分類C08F 299/02 20060101AFI20250317BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】非プロトン性極性溶媒のうち、NMP等の高沸点であることや毒性を有するといった難点のある溶媒の使用を避けることができ、低温で硬化することができ、半導体素子材料に対する接着性に優れた硬化物を与える硬化性マレイミド樹脂組成物の提供。
【解決手段】
(A)数平均分子量が5,000~50,000であるマレイミド化合物、(B)反応開始剤、及び(C)1分子中に1つ以上のエポキシ基を有するシランカップリング剤を含む硬化性マレイミド樹脂組成物。さらに(D)ジアミノトリアジン環を有するイミダゾールを含む硬化性マレイミド樹脂組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
(A)下記式(1)で示され、数平均分子量が5,000~50,000であるマレイミド化合物、
(B)反応開始剤、及び
(C)シランカップリング剤
を含み、(C)成分のシランカップリング剤は1分子中に1つ以上のエポキシ基を有するものである硬化性マレイミド樹脂組成物。
TIFF
2025040694000018.tif
34
132
(式(2)中、Q
1
は独立して下記式
TIFF
2025040694000019.tif
28
132
で示される2価の基であり、上記式中、X
1
は独立して下記式
TIFF
2025040694000020.tif
37
154
から選ばれる2価の基である。また、aは0~50の数であり、bは1~50の数であり、A
1
及びA
2
はそれぞれ独立して、下記式(2)又は下記式(3)
TIFF
2025040694000021.tif
66
131
(式(3)及び式(4)中、X
2
は下記式
TIFF
2025040694000022.tif
37
154
から選ばれる2価の基であり、式(2)中、R
1
は独立して、水素原子、塩素原子又は非置換もしくは置換の炭素数1~6の脂肪族炭化水素基である。)で表される。)
続きを表示(約 440 文字)【請求項2】
さらに(D)ジアミノトリアジン環を有するイミダゾールを含む請求項1に記載の硬化性マレイミド樹脂組成物。
【請求項3】
さらに(E)有機溶剤(ただし、N-メチルピロリドン(NMP)を除く)を含む請求項1に記載の硬化性マレイミド樹脂組成物。
【請求項4】
(B)反応開始剤が、1時間半減期温度が150℃以下の有機過酸化物である請求項1に記載の硬化性マレイミド樹脂組成物。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか1項に記載の硬化性マレイミド樹脂組成物からなる接着剤。
【請求項6】
請求項1~4のいずれか1項に記載の硬化性マレイミド樹脂組成物からなるプライマー。
【請求項7】
請求項1~4のいずれか1項に記載の硬化性マレイミド樹脂組成物からなるチップコート剤。
【請求項8】
請求項1~4のいずれか1項に記載の硬化性マレイミド樹脂組成物の硬化物を有する半導体装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、硬化性マレイミド樹脂組成物、接着剤、プライマー、チップコート剤及び半導体装置に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
パワー半導体モジュールに内蔵された素子には、Si(シリコン)半導体やSiC(シリコンカーバイド)半導体が用いられている。
【0003】
一方、高性能なロジックやメモリには、SiN(シリコンナイトライド)半導体も多く用いられている。
【0004】
従来、半導体素子を保護するための封止剤として、硬化性エポキシ樹脂組成物や硬化性シアネート樹脂組成物が広く使用されている(特許文献1,2)。しかし、高温で半導体装置を稼働させる場合、半導体素子、基材および封止材の線膨張係数がそれぞれ異なることから、高温・低温環境下に繰り返しさらされると半導体デバイス周辺に温度変化によるストレスがかかり、封止材の剥離が発生し易くなるという問題があった。
さらに、封止材で使用される硬化樹脂成分は防湿性が低く、樹脂硬化物の硬さが高い。そのため、封止材が、半導体素子の封止工程で半導体素子と接着しなかったり、後工程で剥離したりするため、パッケージの信頼性低下が問題となっている。
【0005】
これらの問題を解決するために半導体素子や金属リードフレームにプライマー層を形成することが提案されている(特許文献3,4)。プライマー層としては主に、ポリイミド樹脂が使用されている。ポリイミド樹脂は、耐熱性、難燃性、機械特性、電気絶縁性などに優れるため、半導体の層間絶縁膜又は表面保護膜用のワニスとして広く使用されている。ポリイミド樹脂をワニス状態で半導体素子等に直接、あるいは絶縁膜を介して塗布した後、硬化させてポリイミド樹脂からなる保護膜を形成し、更にエポキシ樹脂等の封止材料で封止することが提案されている(特許文献5及び6)。
【0006】
このポリイミド樹脂のワニスは、一般的にN-メチル-2-ピロリドン(NMP)を溶剤としている。NMPは非プロトン性極性溶媒として、昔から多用されてきたが、高沸点で除去しにくい上、暴露しやすく毒性を有することから、特にヨーロッパを中心に規制が厳しくなってきている。また、ポリイミド樹脂は250℃以上と非常に高温での硬化が必要であり、ポリイミド樹脂自体も吸湿の影響を受けやすく、ポップコーンクラックが生じたり、品質が安定しなかったりするなどの課題があるため、その代替材料が望まれている。
【0007】
これらの問題点を解決するために熱硬化性のマレイミド化合物を含む組成物をプライマーとして使用することが提案されている(特許文献7)。さらに近年ではリードフレームが無メッキの銅や銅ワイヤーを使用する傾向にあり、銅への接着力を担保するために窒素雰囲気や半減期温度の低い有機過酸化物の使用が提案されている。しかし、プライマーの信頼性向上に関しては、金属だけなく半導体素子への接着力も重要であり、封止材や金属、さらに半導体素子に対して高い接着力が求められる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2015-48434号公報
特開2015-93971号公報
特開2019-176085号公報
特開2022-148684号公報
特開2007-8977号公報
特開2010-70645号公報
特開2021-25031号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
従って、本発明の目的は、非プロトン性極性溶媒のうち、NMP等の高沸点であることや毒性を有するといった難点のある溶媒の使用を避けることができ、低温で硬化することができ、特にSiやSiN、SiCのような半導体素子材料に対する接着性に優れた硬化物を与える硬化性マレイミド樹脂組成物を提供することである。さらに、このマレイミド樹脂組成物を用いた接着剤、基板材料、プライマー、コーティング材及び該組成物の硬化物を有する半導体装置を提供することも本発明の目的である。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意研究を重ねた結果、下記硬化性マレイミド樹脂組成物が、上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成した。
(【0011】以降は省略されています)

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