TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025055002
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-08
出願番号2023164275
出願日2023-09-27
発明の名称形状記憶ハイドロゲル
出願人学校法人同志社
代理人弁理士法人前田特許事務所
主分類C08F 220/60 20060101AFI20250401BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】重合後反応により力学特性を自在にチューニングできる新しい形状記憶ハイドロゲルを提供する。
【解決手段】高分子マトリックスと水とを含む形状記憶ハイドロゲルであって、高分子マトリックスが、式(1)で示されるモノマーと、反応性官能基を有するエチレン性不飽和モノマーと、の共重合体であることを特徴とする。R1は水素又は炭素原子数1~6の直鎖もしくは分岐のアルキル基である。
<com:Image com:imageContentCategory="Drawing"> <com:ImageFormatCategory>TIFF</com:ImageFormatCategory> <com:FileName>2025055002000017.tif</com:FileName> <com:HeightMeasure com:measureUnitCode="Mm">27</com:HeightMeasure> <com:WidthMeasure com:measureUnitCode="Mm">131</com:WidthMeasure> </com:Image> 【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
高分子マトリックスと水とを含む形状記憶ハイドロゲルであって、
前記高分子マトリックスが、式(1)で示されるモノマーと、
TIFF
2025055002000014.tif
27
136
反応性官能基を有するエチレン性不飽和モノマーと、の共重合体であることを特徴とする形状記憶ハイドロゲル(R

は水素又は炭素原子数1~6の直鎖もしくは分岐のアルキル基である。)。
続きを表示(約 1,900 文字)【請求項2】
前記高分子マトリックスが、式(2)で示される共重合体であることを特徴とする請求項1に記載の形状記憶ハイドロゲル(R

は水素又は炭素原子数1~6の直鎖もしくは分岐のアルキル基であり、Xは、置換もしくは無置換のヒドロキシ基、置換もしくは無置換のアミノ基、置換もしくは無置換のカルボキシ基、置換もしくは無置換のチオール基、置換もしくは無置換のアルデヒド基、シアノ基、エポキシ基が、直接又はリンカーを介して結合されている構造であり、aは1~20であり、nは化合物の分子量によって規定される繰返し単位である。)。
TIFF
2025055002000015.tif
46
136
【請求項3】
前記リンカーは、アミド結合、エーテル結合、エステル結合、ウレタン結合、又は、チオエーテル結合を含むことを特徴とする請求項2に記載の形状記憶ハイドロゲル。
【請求項4】
前記高分子マトリックスが、式(2)で示される共重合体であることを特徴とする請求項1に記載の形状記憶ハイドロゲル(R

は水素又は炭素原子数1~6の直鎖もしくは分岐のアルキル基であり、Xは、-CONH-Q、-COO-Q、アルキレン基、アリーレン基、を表し、QはCHR

COR

であり、R

は、CH

OH、CH(OH)CH

、(CH



NH

、CH

COOR

、(CH



COOR

、CH

SH、CH

CONH

及び(CH



CONH

からなる群より選択され、R

は、H、1~9個の炭素原子を有するアルキル、アラルキル又はアリール基からなる群より選択され、R

は、NH

又はOR

であり、R

は、H、1~9個の炭素原子を有するアルキル、アラルキル又はアリール基であり、aは1~20であり、nは化合物の分子量によって規定される繰返し単位である。)。
TIFF
2025055002000016.tif
47
136
【請求項5】
前記エチレン性不飽和モノマーは、アクリロイル、メタクリロイル、ビニル、及びこれらの組み合わせからなる群から選択されるエチレン性不飽和基を含むモノマーであることを特徴とする請求項1に記載の形状記憶ハイドロゲル。
【請求項6】
前記エチレン性不飽和モノマーは、N-(メタ)アクリロイルセリンメチルエステル、N-(メタ)アクリロイルグリシン、N-(メタ)アクリロイルバリン、N-(メタ)アクリロイルリシンメチルエステル、N-(メタ)アクリロイルシステインメチルエステル、N-(メタ)アクリロイルグルタミン酸メチルエステル、N-(メタ)アクリロイルアスパラギン酸メチルエステル、(メタ)アクリロイルグリシンアミド、(メタ)アクリロイルアスパラギンアミド、又は、(メタ)アクリロイルグルタミンアミドの何れかであることを特徴とする請求項1に記載の形状記憶ハイドロゲル。
【請求項7】
前記エチレン性不飽和モノマーは、アクリル酸、メタクリル酸、2-カルボキシエチルアクリレート、2-ヒドロキシエチルメタクリレート、2-ヒドロキシエチルアクリレート、N-(2-ヒドロキシエチル)アクリルアミド、N-(2-アミノエチル)メタクリルアミド塩酸塩、マレイン酸、モノメチルマレイン酸、2-カルボキシエチルメタクリレート、N,N’ジメチルアクリルアミド、N,N’ジエチルアクリルアミド、ブチルカルバモイルエチルアクリレート、イタコン酸、クロトン酸、フマル酸、スチレンスルホン酸、ビニル安息香酸、ビニルホスホン酸、スルホプロピル(メタ)アクリレート、又は、スルファトエチル(メタ)アクリレートの何れかであることを特徴とする請求項1に記載の形状記憶ハイドロゲル。
【請求項8】
前記高分子マトリックスを形成する共重合体が分子間で架橋された構造である請求項1に記載の形状記憶ハイドロゲル。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、形状記憶機能を有するハイドロゲルに関する。
続きを表示(約 1,300 文字)【背景技術】
【0002】
高分子の三次元ネットワーク構造からなるハイドロゲルは、基本的に水との親和性の高いポリマーが水系溶媒中で膨潤したものである。ハイドロゲルは、高い含水性に基づく生体適合性や柔軟性、透明性、物質内包性を有しており医学から工学まで幅広い分野で応用されている。
【0003】
一方、ハイドロゲルは大部分が水で構成されているため、形状を変形・固定したり、記憶させることが難しい。発明者らは、化学架橋型の温度応答性アミノ酸由来ビニルポリマーの可逆的水素結合を利用することで、初期形状を記憶し、温度刺激により形状固定/回復可能なハイドロゲルの開発に成功した(特許文献1)。
【0004】
しかしながら、このゲルシステムでは初期形状や本質的な機械的特性は重合時に決まるため、重合後にゲル特性を変化させることは難しい。ゲルの力学特性(粘弾性)の制御は、医用分野やコスメティック分野での応用に際して特に重要である。
【0005】
重合後に外部刺激により弾性率を能動的に制御できる機能性ハイドロゲルを用いることで、動的な弾性率変化の挙動が研究され始めている(非特許文献1)。例えば光に応答して開裂するニトロベンジルエーテル基を架橋点に持つ、ポリエチレンオキシドをメインネットワークとするハイドロゲルが提案されており、光照射に応答して架橋点が開裂することで弾性率が減少する動的ハイドロゲルが報告されている(非特許文献2)。
【0006】
しかしながらこのような技術では、ハイドロゲルの機械的特性を自在に調整できる制御として十分ではない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特許第7025749号
【非特許文献】
【0008】
J. A. Burdick and W. L. Murphy, Nat. Commun., 3,1269(2012)
A. M. Kloxin, A. M. Kasko, C. N. Salinas, and K. S.Anseth, Science, 324, 59(2009)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであって、従来の形状記憶性ハイドロゲルのこうした課題を克服し、重合後反応により力学特性を自在にチューニングできる新しい形状記憶ハイドロゲルを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明にかかる形状記憶ハイドロゲルは、高分子マトリックスと水とを含む形状記憶ハイドロゲルであって、前記高分子マトリックスが、式(1)で示されるモノマーと、反応性官能基を有するエチレン性不飽和モノマーと、の共重合体であることを特徴とする。ここでR

は水素又は炭素原子数1~6の直鎖もしくは分岐のアルキル基である。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する
Flag Counter

関連特許

学校法人同志社
測位システム
1か月前
学校法人同志社
形状記憶ハイドロゲル
7日前
学校法人同志社
医療材料及びその製造方法
18日前
コマツ株式会社
情報出力システムおよび情報出力システムの制御プログラム
18日前
東レ株式会社
多孔質構造体
7日前
東ソー株式会社
射出成形体
2か月前
東ソー株式会社
押出成形体
2か月前
ベック株式会社
硬化性組成物
25日前
株式会社カネカ
樹脂フィルム
2か月前
AGC株式会社
組成物
1か月前
ベック株式会社
硬化性組成物
25日前
東亞合成株式会社
硬化型組成物
2か月前
東レ株式会社
ポリエステルフィルム
1か月前
花王株式会社
樹脂組成物
2か月前
東ソー株式会社
ハロゲン含有ポリマー
今日
東レ株式会社
ポリオレフィン微多孔膜
5日前
ユニチカ株式会社
ポリアミック酸溶液
13日前
三洋化成工業株式会社
徐放材用組成物
18日前
ヤマハ株式会社
重縮合体
2か月前
アイカ工業株式会社
光硬化型樹脂組成物
2か月前
AGC株式会社
液状組成物
1か月前
アイカ工業株式会社
ホットメルト組成物
1か月前
東ソー株式会社
ゴム組成物及び加硫ゴム
7日前
アイカ工業株式会社
ホットメルト組成物
2か月前
東レ株式会社
構造部材およびその製造方法
1か月前
株式会社トクヤマ
イオン交換膜の製造方法
2か月前
東レ株式会社
光学用ポリエステルフィルム
1か月前
東レ株式会社
ポリエステル樹脂の製造方法
1か月前
トヨタ自動車株式会社
樹脂溶解装置
1か月前
東ソー株式会社
ポリオレフィン系樹脂組成物
1か月前
三井化学ファイン株式会社
樹脂シート
28日前
グンゼ株式会社
樹脂の回収方法
1か月前
住友精化株式会社
吸水性樹脂粒子の製造方法
5日前
東レ株式会社
二軸配向ポリエステルフィルム
2か月前
ユニチカ株式会社
ポリ尿素およびその製造方法
6日前
株式会社シマノ
屋外使用可能部品
1か月前
続きを見る