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公開番号
2025005947
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-17
出願番号
2023106412
出願日
2023-06-28
発明の名称
劣化診断方法及び劣化診断装置
出願人
日新電機株式会社
,
学校法人同志社
代理人
弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
主分類
G01R
31/392 20190101AFI20250109BHJP(測定;試験)
要約
【課題】蓄電池の充放電時の回路特性から、高精度に蓄電池の劣化状態を判定することができる劣化診断方法を実現する。
【解決手段】劣化診断方法は、稼働中の電池(90)の温度(T)及び所定間隔毎の電流(Ib)と電圧(Vb)とを測定し、電流(Ib)から単一のパルス波形または単一のステップ波形を抽出し、抽出した波形の電流急変期間の電流(Ib)に基づき、電流(Ib)及び電圧(Vb)が過渡応答解析に適していると判断された場合に、当該電流(Ib)及び電圧(Vb)に基づき、過渡応答解析を行い、さらに補正した基準温度(Tst)における直列抵抗成分(Ri_st)を基に、電池(90)の劣化状態を診断する。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
稼働中の蓄電池の、蓄電池温度、及び、所定間隔毎の端子電流と端子間電圧とを測定する測定ステップと、
前記測定ステップにおいて測定した前記端子電流から単一のパルス波形または単一のステップ波形を抽出する抽出ステップと、
前記単一のパルス波形または前記単一のステップ波形において電流が急変する電流急変期間の前記端子電流に基づき、前記端子電流及び前記端子間電圧が、前記蓄電池の前記蓄電池温度における直列抵抗成分を算出するための過渡応答解析に適しているか否かを判定する適否判定ステップと、
前記端子電流及び前記端子間電圧が前記過渡応答解析に適していると判断された場合に、前記端子電流及び前記端子間電圧に基づき、前記直列抵抗成分、及び、並列容量成分と並列抵抗成分とが並列に接続された並列接続回路が、直列に接続された回路を含む等価回路に還元されて実行される前記蓄電池の前記過渡応答解析を行い、前記蓄電池の前記蓄電池温度における前記直列抵抗成分を算出する解析ステップと、
前記蓄電池温度における前記直列抵抗成分を、予め定められた基準温度における前記直列抵抗成分に補正する第1補正ステップと、
前記基準温度における前記直列抵抗成分を基に、前記蓄電池の蓄電容量の、前記蓄電池の初期状態での蓄電容量に対する減少割合である、容量低下率を算出して、前記蓄電池の劣化状態を診断する診断ステップと、を含む、劣化診断方法。
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【請求項2】
前記適否判定ステップにおいて、前記端子電流及び前記端子間電圧が前記過渡応答解析に不適であると判定された場合には、前記蓄電池において電流を変動させるのに必要な時間である電流応答時間に基づき、前記端子電流及び前記端子間電圧を補正する第2補正ステップをさらに含み、
前記解析ステップでは、前記第2補正ステップで補正した前記端子電流及び前記端子間電圧に基づき、前記蓄電池において前記過渡応答解析を行い、前記蓄電池の前記蓄電池温度における前記直列抵抗成分を算出する、請求項1に記載の劣化診断方法。
【請求項3】
前記抽出ステップでは、
前記端子電流が第1定常電流から前記第1定常電流とは異なる第2定常電流まで第1所定変動期間以内に変動することを検出すると、前記端子電流が前記第1定常電流から前記第2定常電流まで変動する期間を含む抽出期間の前記端子電流を前記単一のステップ波形として抽出し、
前記端子電流が第1定常電流から前記第2定常電流まで第1所定変動期間以内に変動し、さらに所定定常時間経過するまでに、前記第2定常電流から前記第1定常電流まで第2所定変動期間以内に変動することを検出すると、前記端子電流が前記第1定常電流から前記第2定常電流を経て前記第1定常電流まで変動する期間を含む抽出期間の前記端子電流を前記単一のパルス波形として抽出する、請求項1に記載の劣化診断方法。
【請求項4】
前記適否判定ステップでは、
前記電流急変期間に測定された前記端子電流のそれぞれについて、前記第2定常電流に対する前記電流急変期間に測定された前記端子電流の比を1から減算した値の絶対値が閾値以内であれば、当該端子電流を前記過渡応答解析に適していると判定し、前記絶対値が前記閾値より大きければ当該端子電流を前記過渡応答解析に不適であると判定する、請求項3に記載の劣化診断方法。
【請求項5】
稼働中の蓄電池の蓄電池温度、及び、所定間隔毎の端子電流と端子間電圧とを測定する測定部と、
前記測定部が測定した前記端子電流から単一のパルス波形または単一のステップ波形を抽出する抽出部と、
前記単一のパルス波形または前記単一のステップ波形において電流が急変する電流急変期間の前記端子電流に基づき、前記端子電流及び前記端子間電圧が、前記蓄電池の前記蓄電池温度における直列抵抗成分を算出するための過渡応答解析に適しているか否かを判定する適否判定部と、
前記端子電流及び前記端子間電圧が前記過渡応答解析に適していると判断された場合に、前記端子電流及び前記端子間電圧に基づき、前記直列抵抗成分、及び、並列容量成分と並列抵抗成分とが並列に接続された並列接続回路が、直列に接続された回路を含む等価回路に還元されて実行される前記蓄電池の前記過渡応答解析を行い、前記蓄電池の前記蓄電池温度における前記直列抵抗成分を算出する解析部と、
前記蓄電池温度における前記直列抵抗成分を、予め定められた基準温度における前記直列抵抗成分に補正する第1補正部と、
前記基準温度における前記直列抵抗成分を基に、前記蓄電池の蓄電容量の、前記蓄電池の初期状態での蓄電容量に対する減少割合である、容量低下率を算出して、前記蓄電池の劣化状態を診断する診断部と、を備えている、劣化診断装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、蓄電池の劣化を診断する技術に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)
【背景技術】
【0002】
蓄電池の劣化状態を診断する技術が知られている。そのような従来技術として、特許文献1には、蓄電池の充放電時の回路特性から蓄電池の劣化状態を判定する技術が開示されている。特許文献1の技術は、稼働中の蓄電池から測定した端子電流及び端子間電圧を基に蓄電池の過渡応答解析を行うことで劣化診断を行う。特許文献1の技術によれば、蓄電池の劣化状態の診断のために、蓄電池の運用を停止する必要が無く、蓄電池を稼働しながら劣化状態を判定することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2022-175876号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
蓄電池の充放電において変動する電流及び電圧の波形が、パルス波形またはステップ波形となる場合、過渡応答解析の精度は電流変動が大きい箇所に大きく依存し、例えば、電流変動開始直後から電流変動終了前までに測定された電流値に基づき劣化診断を行うと、劣化診断の精度が下がる場合があるという問題がある。
【0005】
本発明の一態様は、蓄電池の充放電時の回路特性から、高精度に蓄電池の劣化状態を判定することができる劣化診断方法を実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る劣化診断方法は、稼働中の蓄電池の、蓄電池温度、及び、所定間隔毎の端子電流と端子間電圧とを測定する測定ステップと、前記測定ステップにおいて測定した前記端子電流から単一のパルス波形または単一のステップ波形を抽出する抽出ステップと、前記単一のパルス波形または前記単一のステップ波形において電流が急変する電流急変期間の前記端子電流に基づき、前記端子電流及び前記端子間電圧が、前記蓄電池の前記蓄電池温度における直列抵抗成分を算出するための過渡応答解析に適しているか否かを判定する適否判定ステップと、前記端子電流及び前記端子間電圧が前記過渡応答解析に適していると判断された場合に、前記端子電流及び前記端子間電圧に基づき、前記直列抵抗成分、及び、並列容量成分と並列抵抗成分とが並列に接続された並列接続回路が、直列に接続された回路を含む等価回路に還元されて実行される前記蓄電池の前記過渡応答解析を行い、前記蓄電池の前記蓄電池温度における前記直列抵抗成分を算出する解析ステップと、前記蓄電池温度における前記直列抵抗成分を、予め定められた基準温度における前記直列抵抗成分に補正する第1補正ステップと、前記基準温度における前記直列抵抗成分を基に、前記蓄電池の蓄電容量の、前記蓄電池の初期状態での蓄電容量に対する減少割合である、容量低下率を算出して、前記蓄電池の劣化状態を診断する診断ステップと、を含む。
【0007】
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る劣化診断装置は、稼働中の蓄電池の蓄電池温度、及び、所定間隔毎の端子電流と端子間電圧とを測定する測定部と、前記測定部が測定した前記端子電流から単一のパルス波形または単一のステップ波形を抽出する抽出部と、前記単一のパルス波形または前記単一のステップ波形において電流が急変する電流急変期間の前記端子電流に基づき、前記端子電流及び前記端子間電圧が、前記蓄電池の前記蓄電池温度における直列抵抗成分を算出するための過渡応答解析に適しているか否かを判定する適否判定部と、前記端子電流及び前記端子間電圧が前記過渡応答解析に適していると判断された場合に、前記端子電流及び前記端子間電圧に基づき、前記直列抵抗成分、及び、並列容量成分と並列抵抗成分とが並列に接続された並列接続回路が、直列に接続された回路を含む等価回路に還元されて実行される前記蓄電池の前記過渡応答解析を行い、前記蓄電池の前記蓄電池温度における前記直列抵抗成分を算出する解析部と、前記蓄電池温度における前記直列抵抗成分を、予め定められた基準温度における前記直列抵抗成分に補正する第1補正部と、前記基準温度における前記直列抵抗成分を基に、前記蓄電池の蓄電容量の、前記蓄電池の初期状態での蓄電容量に対する減少割合である、容量低下率を算出して、前記蓄電池の劣化状態を診断する診断部と、を備えている。
【0008】
本発明の各態様に係る劣化診断装置は、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを前記蓄電装置及び前記発電装置が備える各部(ソフトウェア要素)として動作させることにより前記蓄電装置及び前記発電装置をコンピュータにて実現させる各装置の制御プログラム、及びそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
【発明の効果】
【0009】
本発明の一態様によれば、蓄電池の充放電時の回路特性から、高精度に蓄電池の劣化状態を判定することができる劣化診断方法を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明の実施形態に係る劣化診断装置の概略構成を示す機能ブロック図である。
端子電流の波形の抽出を説明するグラフである。
端子電流および端子間電圧の補正基準について説明するグラフである。
補正手順の一例について説明するグラフである。
実験例における、端子電流及び端子間電圧の測定値を示すグラフである。
上記実験例の補正後の端子間電圧を示すグラフである。
上記実験例における補正結果を示す表である。
上記劣化診断装置の解析部が行う過渡応答解析に適用する、電池の等価回路である。
様々な温度Tにおいて、過渡応答解析により算出された直列抵抗成分Riの結果をまとめて示すグラフである。記号が互いに異なるプロットは、それぞれ電池の劣化の状態が互いに異なる場合の結果を表す。
温度補正係数Aの、容量低下率D依存性を示すグラフである。
温度補正係数Bの、容量低下率D依存性を示すグラフである。
温度補正係数Cの、容量低下率D依存性を示すグラフである。
容量低下率Dと、電池の温度Tを固定した条件下での直列抵抗成分Riとの関係を示すプロット(四角)と、容量低下率Dと、補正が施された直列抵抗成分Ri_stとの関係を示すプロット(丸)とを示すグラフである。
上記劣化診断装置が実行する劣化診断方法の処理手順を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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