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公開番号2025038367
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-19
出願番号2023144936
出願日2023-09-07
発明の名称二酸化炭素回収システム
出願人株式会社豊田中央研究所,トヨタ自動車株式会社
代理人個人,個人
主分類B01D 53/62 20060101AFI20250312BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】簡便な構造によって、アミンが担持された固体吸着材と硫黄酸化物との接触を抑制することができる技術を提供する。
【解決手段】二酸化炭素および水を含む排気ガスから二酸化炭素を回収する二酸化炭素回収システムであって、二酸化炭素を吸着可能なアミンを担持した第1固体吸着材と、第1固体吸着材が内部に充填され、当該内部に排気ガスが流入する吸着器と、を備え、吸着器の内部のうち第1固体吸着材の上流側には、硫黄酸化物を吸着可能な第2固体吸着材が充填されており、吸着器の内部に流入した排気ガスは、第2固体吸着材を通過してから第1固体吸着材を通過する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
二酸化炭素および水を含む排気ガスから二酸化炭素を回収する二酸化炭素回収システムであって、
二酸化炭素を吸着可能なアミンを担持した第1固体吸着材と、
前記第1固体吸着材が内部に充填され、当該内部に前記排気ガスが流入する吸着器と、を備え、
前記吸着器の内部のうち前記第1固体吸着材の上流側には、硫黄酸化物を吸着可能な第2固体吸着材が充填されており、
前記吸着器の内部に流入した前記排気ガスは、前記第2固体吸着材を通過してから前記第1固体吸着材を通過する、二酸化炭素回収システム。
続きを表示(約 870 文字)【請求項2】
請求項1に記載の二酸化炭素回収システムであって、
前記第2固体吸着材は、Na含有Y型ゼオライトである、二酸化炭素回収システム。
【請求項3】
請求項1に記載の二酸化炭素回収システムであって、
前記吸着器の内部に充填された前記第2固体吸着材の体積を、前記吸着器の内部に充填された前記第1固体吸着材の体積と前記第2固体吸着材の体積とを合計した合計体積で除した値は、0.1以上、かつ、0.3以下である、二酸化炭素回収システム。
【請求項4】
請求項1に記載の二酸化炭素回収システムであって、さらに、
複数の前記吸着器と、
各々の前記吸着器の内部に前記排気ガスを供給する排気ガス供給流路と、
各々の前記吸着器の内部にパージガスを供給するパージガス供給流路と、
前記二酸化炭素回収システムの制御を行う制御部と、を備え、
前記制御部は、前記排気ガス供給流路において前記排気ガスが流れる経路を切り替えて各々の前記吸着器の内部に前記排気ガスを供給する工程と、前記パージガス供給流路において前記パージガスが流れる経路を切り替えて各々の前記吸着器の内部に前記パージガスを供給する工程と、を実行する、二酸化炭素回収システム。
【請求項5】
請求項1に記載の二酸化炭素回収システムであって、さらに、
前記第1固体吸着材および前記第2固体吸着材と熱交換を行う熱媒体が流通する熱媒体流路を備え、
前記熱媒体流路のうち前記吸着器の内部に配置された部分における前記熱媒体の流通方向は、前記吸着器の内部における前記排気ガスの流れ方向とは逆方向である、二酸化炭素回収システム。
【請求項6】
請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載の二酸化炭素回収システムであって、さらに、
前記吸着器に接続されており、二酸化炭素および水素を用いて炭化水素を合成する触媒を収容した反応器を備える、二酸化炭素回収システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、二酸化炭素回収システムに関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
従来、排気ガスから二酸化炭素を吸着して回収する固体吸着材として、ゼオライト13X(Na含有X型ゼオライト)が用いられている。しかし、ゼオライト13Xは水を吸着する特性があることから、水を多く含む排気ガスからの二酸化炭素の回収に用いる場合、予め排気ガスを脱水する工程が必要となる。
【0003】
これに対して、排気ガスに水が多く含まれていても二酸化炭素の吸着能を好適に発揮できるアミンを用いた吸着材がある。アミンにおいては、排気ガスに含まれている硫黄酸化物(SOx)等の酸性ガスによって、二酸化炭素の吸着が阻害されることが知られている(例えば、非特許文献1参照)。このため、排気ガスからの二酸化炭素の回収にアミンを用いる場合、予め排気ガスを脱硫する工程が必要となる。特許文献1,2には、排気ガスの脱硫を行うとともに、アミン化合物の水溶液を吸着材として用いる二酸化炭素の回収方法が開示されている。
【0004】
一方、特許文献3には、排気ガスから硫黄酸化物等を除去する有害成分除去部と、硫黄酸化物等が除去された排気ガスから二酸化炭素を分離して回収するCO
2
分離回収部と、を備えたCO
2
分離回収装置が開示されているとともに、CO
2
分離回収部の内部に設けられるCO
2
吸収材として、アミン化合物を多孔質材に担持させた固体吸着材が例示されている。このような固体吸着材は、扱いやすさの観点から検討が進められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特表2010-516596号公報
特開2020-195998号公報
特開2021-195270号公報
【非特許文献】
【0006】
Alexander P. Hallenbeck and John R. Kitchin. Effects of O2 and SO2 on the Capture Capacity of a Primary-Amine Based Polymeric CO2 Sorbent Industrial & Engineering Chemistry Research 2013 v.52 no.31 pp. 10788-10794
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
固体吸着材を用いた排気ガスからの二酸化炭素の吸着においても、硫黄酸化物と固体吸着材との接触を抑制するために、予め排気ガスが脱硫されていることが好ましい。しかしながら、特許文献3では、有害成分除去部およびCO
2
分離回収部を別個に備えていることから、CO
2
分離回収装置の大型化および複雑化が懸念される。このため、簡便な構造によって、アミンが担持された固体吸着材と硫黄酸化物との接触を抑制することができる技術が要望されていた。
【0008】
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、簡便な構造によって、アミンが担持された固体吸着材と硫黄酸化物との接触を抑制することができる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することが可能である。
【0010】
(1)本発明の一形態によれば、二酸化炭素回収システムが提供される。この二酸化炭素回収システムは、二酸化炭素を吸着可能なアミンを担持した第1固体吸着材と、前記第1固体吸着材が内部に充填され、当該内部に前記排気ガスが流入する吸着器と、を備え、前記吸着器の内部のうち前記第1固体吸着材の上流側には、硫黄酸化物を吸着可能な第2固体吸着材が充填されており、前記吸着器の内部に流入した前記排気ガスは、前記第2固体吸着材を通過してから前記第1固体吸着材を通過する。
(【0011】以降は省略されています)

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