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公開番号2025037447
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-18
出願番号2023144386
出願日2023-09-06
発明の名称検出装置、検出装置を備えるモジュール
出願人株式会社デンソー,株式会社SOKEN
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類G01L 5/169 20200101AFI20250311BHJP(測定;試験)
要約【課題】軸受周辺のデッドスペースを有効活用できる検出装置を提供する。
【解決手段】検出装置は、ターゲット部材80と、検出ユニット90とを備えている。ターゲット部材80は、フランジ部62に対して軸方向において内側円筒部61の第2端部の側に隣り合うスペースであって、径方向において外側円筒部51よりも外側スペースである配置スペースに設けられる。検出ユニット90は、配置スペースにおいてターゲット部材80と軸方向に対向する位置に設けられる。検出ユニット90は、検出ユニット90に対するターゲット部材80の相対変位に応じた電圧信号を出力する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項１】
機械装置（１０，２００，３００）に適用される検出装置において、
前記機械装置は、
回転体（１１，１４，２１，２２１，３２１）と、
前記回転体をベース部（１５，２１５，３１５）に対して回転可能に支持する軸受部材（４０，２４０，３４０，４４０）と、
を備え、
前記軸受部材は、前記軸受部材の軸方向に延びる円筒部（６１，４６１）、及び前記軸方向における前記円筒部の第１端部から前記軸受部材の径方向に延びるとともに前記回転体が固定されるフランジ部（６２，２６２，３４４，４６２）を有し、前記ベース部に対して前記円筒部及び前記フランジ部を回転可能に支持し、
前記フランジ部は、前記径方向において前記円筒部よりも外側まで延びており、
前記フランジ部に対して前記軸方向において前記円筒部の第２端部の側に隣り合うスペースであって、前記径方向において前記円筒部よりも外側スペースである配置スペースに設けられるターゲット部材（８０，１８０，２８０，３８０）と、
前記配置スペースにおいて前記ターゲット部材と前記軸方向に対向する位置に設けられる変位検出部（９０，２９０，３９０）と、
を備え、
前記ターゲット部材は、前記軸受部材の回転中心を中心にして前記軸受部材の周方向に延びる円環状をなしており、
前記ターゲット部材及び前記変位検出部のうち、一方は、前記フランジ部に対して固定され、他方は、前記ベース部に対して固定され、
前記変位検出部は、前記変位検出部に対する前記ターゲット部材の相対変位に応じた電圧信号を出力する、検出装置。
続きを表示（約 1,900 文字）【請求項２】
前記円筒部は、第１円筒部であり、
前記軸受部材は、
前記第１円筒部及び前記フランジ部（６２，４６２）を有する第１軸受部（６０，４６０）と、
前記第１円筒部に対して前記径方向に対向する位置に設けられた第２円筒部（５１，４５１）を有し、前記ベース部に対して固定される第２軸受部（５０，４５０）と、
前記第１軸受部と前記第２軸受部との間に設けられた転動体（４１，４４１）と、
を有し、前記ベース部に対して前記第１軸受部を回転可能に支持し、
前記フランジ部は、前記径方向において前記第１円筒部及び前記第２円筒部よりも外側まで延びている、請求項１に記載の検出装置。
【請求項３】
前記変位検出部は、前記ベース部に対して固定され、
前記ターゲット部材（８０，１８０，２８０）は、前記軸方向において前記変位検出部（９０，２９０）よりも前記フランジ部の側に設けられ、
前記フランジ部は、円板状をなしており、
前記ターゲット部材は、前記変位検出部と前記軸方向に対向する位置に設けられるとともに、前記第１軸受部の回転中心を中心にして前記周方向に延びる円環状の検出用回転部（８１）を有し、
前記変位検出部は、前記変位検出部に対する前記検出用回転部の相対変位に応じた電圧信号を出力する、請求項２に記載の検出装置。
【請求項４】
前記ターゲット部材（８０）は、前記検出用回転部の外周縁部から前記軸方向において前記フランジ部に向かって延びる内側周壁部（８２）を有し、
前記内側周壁部は、前記フランジ部の外周縁部に前記径方向の外側から当接し、
前記フランジ部のうち、前記軸方向において前記変位検出部（９０）とは反対側の部分には、前記径方向に延びる平坦面であって、前記回転体が取り付けられる取付面（６２ａ）が形成されており、
前記取付面に当接する平坦面（８７ｂ）を有する円板部（８７）と、
前記内側周壁部に前記径方向の外側から当接するとともに、前記円板部の外周縁部から前記軸方向において前記変位検出部の側へと延びる外側周壁部（８８）と、
を有する固定用部材（８６）を備え、
前記内側周壁部の外周面が前記外側周壁部の内周面に押さえ付けられて前記ターゲット部材が前記フランジ部に対して固定される、請求項３に記載の検出装置。
【請求項５】
前記円板部の外周縁部は、前記径方向において前記内側周壁部の先端部よりも外側まで延びており、
前記内側周壁部の先端部は、前記円板部に当接し、
前記外側周壁部の基端部には、前記径方向の内側に突出する部分であって、前記内側周壁部の先端部を圧入固定するための段差部（８８ａ）が形成されている、請求項４に記載の検出装置。
【請求項６】
前記外側周壁部は、前記変位検出部を前記径方向の外側から覆う位置まで前記軸方向に延びている、請求項４又は５に記載の検出装置。
【請求項７】
前記内側周壁部の材質と前記外側周壁部の材質とは同一である、請求項４又は５に記載の検出装置。
【請求項８】
前記フランジ部のうち、前記軸方向において前記変位検出部と対向する部分に前記ターゲット部材（１８０）が当接し、
前記フランジ部には、ボルト（１８４）が挿通されるとともに前記軸方向に貫通する貫通孔（６２ｂ）が形成されており、
前記ターゲット部材のうち前記軸方向において前記フランジ部の側には、前記ボルトがねじ込まれる雌ネジ孔（１８３）が形成されており、
前記ターゲット部材が前記フランジ部に当接するとともに前記貫通孔に前記ボルトが挿通された状態で、前記雌ネジ孔に前記ボルトがねじ込まれて前記ターゲット部材が前記フランジ部に対して固定される、請求項３に記載の検出装置。
【請求項９】
前記ターゲット部材は、前記検出用回転部の外周縁部から前記軸方向において前記フランジ部に向かって延びる内側周壁部（８２）を有し、
前記フランジ部の外周縁部が前記内側周壁部の内周面に押さえ付けられて前記ターゲット部材が前記フランジ部に対して固定される、請求項３に記載の検出装置。
【請求項１０】
前記ターゲット部材（８０Ａ，８０Ｂ，１８０Ａ，１８０Ｂ）は、前記周方向において複数に分割されている、請求項１～５，８，９のいずれか１項に記載の検出装置。
（【請求項１１】以降は省略されています）
発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本開示は、検出装置、及び検出装置を備えるモジュールに関する。
続きを表示（約 2,800 文字）【背景技術】
【０００２】
従来、回転体をベース部に対して回転可能に支持する軸受を備える機械装置が知られている。機械装置は、円環状の被変位検出部と、被変位検出部の径方向の変位及び軸方向の変位を検出するセンサ装置とを備えている。なお、センサ装置付きの機械装置は、例えば特許文献１に記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
特開２００８－２７５５０８号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
軸受周辺におけるセンサ装置の配置態様によっては、軸受周辺のデッドスペースを有効活用できないことがある。
【０００５】
本開示は、軸受周辺のデッドスペースを有効活用できる検出装置及びモジュールを提供することを主たる目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
本開示は、機械装置に適用される検出装置において、
前記機械装置は、
回転体と、
前記回転体をベース部に対して回転可能に支持する軸受部材と、
を備え、
前記軸受部材は、前記軸受部材の軸方向に延びる円筒部、及び前記軸方向における前記円筒部の第１端部から前記軸受部材の径方向に延びるとともに前記回転体が固定されるフランジ部を有し、前記ベース部に対して前記円筒部及び前記フランジ部を回転可能に支持し、
前記フランジ部は、前記径方向において前記円筒部よりも外側まで延びており、
前記フランジ部に対して前記軸方向において前記円筒部の第２端部の側に隣り合うスペースであって、前記径方向において前記円筒部よりも外側スペースである配置スペースに設けられるターゲット部材と、
前記配置スペースにおいて前記ターゲット部材と前記軸方向に対向する位置に設けられる変位検出部と、
を備え、
前記ターゲット部材は、前記軸受部材の回転中心を中心にして前記軸受部材の周方向に延びる円環状をなしており、
前記ターゲット部材及び前記変位検出部のうち、一方は、前記フランジ部に対して固定され、他方は、前記ベース部に対して固定され、
前記変位検出部は、前記変位検出部に対する前記ターゲット部材の相対変位に応じた電圧信号を出力する。
【０００７】
フランジ部に対して軸方向において円筒部の第２端部の側に隣り合うスペースであって、径方向において円筒部よりも外側スペースが配置スペースとされている。本開示では、配置スペースを、ターゲット部材と、ターゲット部材の相対変位に応じた電圧信号を出力する変位検出部とを設けるスペースとして有効活用することができる。
【図面の簡単な説明】
【０００８】
第１実施形態に係る車輪ユニットの斜視図。
車輪ユニットの縦断面図。
車輪ユニットのハブベアリング近傍の部分拡大図。
ターゲット部材の平面図。
センサ付きベアリングモジュールの斜視図。
センサ付きベアリングモジュールの斜視図。
センサ付きベアリングモジュールの分解斜視図。
センサ付きベアリングモジュールの分解斜視図。
リング部材の取付態様を示す斜視図。
検出ユニットの平面図。
検出ユニット及び処理部の電気的構成を示す図。
タイヤに横力が作用した場合に外輪に対して内輪が傾斜した状態を示す図。
タイヤに垂直荷重が作用した場合における内輪の上下方向変位を示す図。
多層基板の平面視における励磁コイル及び第１，第２受信コイルの投影図。
多層基板の１層目に形成された配線パターン及びビアを示す図。
多層基板の２層目に形成された配線パターン及びビアを示す図。
多層基板の３層目に形成された配線パターン及びビアを示す図。
多層基板の４層目に形成された配線パターン及びビアを示す図。
第１，第２受信コイル及び遮蔽部の相対位置関係を示す図。
変位及び回転角の検出原理を説明するための図。
変位及び回転角の検出原理を説明するための図。
簡略化した第２受信コイルの平面図。
受信コイルの出力電圧信号及びこの信号の包絡線の推移を示す図。
第１，第２包絡線の推移を示す図。
変位信号及び軸方向変位の関係を示す特性図。
横力が作用した場合における包絡線の基準状態からの変化を示す図。
垂直荷重が作用した場合における第１，第２受信コイル及び凸部の相対位置関係を示す図。
垂直荷重が作用した場合における包絡線の基準状態からの変化を示す図。
変位信号及び上下方向変位の関係を示す特性図。
第１，第２変位信号と、各変位ΔＹ，ΔＺ、横力及び垂直荷重とが紐づけられた特性情報を示す図。
荷重及び回転速度算出処理の手順を示すフローチャート。
第２実施形態に係る車輪ユニットのハブベアリング近傍の部分拡大図。
第３実施形態に係るセンサ付きベアリングモジュールの分解斜視図。
センサ付きベアリングモジュールの斜視図。
第４実施形態に係る車輪ユニットの縦断面図。
第５実施形態に係る車輪ユニットの縦断面図。
その他の実施形態に係る車輪ユニットの縦断面図。
その他の実施形態に係るターゲット部材の平面図。
その他の実施形態に係る車輪ユニットのハブベアリング近傍の部分拡大図。
【発明を実施するための形態】
【０００９】
図面を参照しながら、複数の実施形態を説明する。複数の実施形態において、機能的に及び／又は構造的に対応する部分及び／又は関連付けられる部分には同一の参照符号、又は百以上の位が異なる参照符号が付される場合がある。対応する部分及び／又は関連付けられる部分については、他の実施形態の説明を参照することができる。
【００１０】
＜第１実施形態＞
以下、本開示に係る検出装置を具体化した第１実施形態について、図面を参照しつつ説明する。本実施形態の検出装置は、回転体としての車輪（駆動輪又は従動輪）に作用する力を算出可能に構成されている。車輪を備える車両は、例えば、２つの前輪及び２つの後輪を有する乗用（例えば、自家用又は商用）の４輪車両である。ただし、車両としては、これに限らず、２輪車両等、４輪以外の車両であってもよい。また、車両の用途としては、乗用に限らない。
（【００１１】以降は省略されています）

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