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公開番号2025037086
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-17
出願番号2023143828
出願日2023-09-05
発明の名称磁気センサ、磁気センサ装置および磁気センサシステム
出願人TDK株式会社
代理人インフォート弁理士法人,弁理士法人イトーシン国際特許事務所
主分類G01D 5/12 20060101AFI20250310BHJP(測定;試験)
要約【課題】ノイズ磁界の影響を低減することが可能な磁気センサと、それぞれこの磁気センサを含む磁気センサ装置および磁気センサシステムを実現する。
【解決手段】磁気センサ1は、それぞれ基準軸Cから離れた第1ないし第3の位置P1~P3における対象磁界を磁気検出素子に検出させるための構造を有する第1ないし第3の構造物20a~20cと、それぞれ第1ないし第3の磁気検出素子を含む第1ないし第3の検出回路10a~10cとを備えている。第2の位置P2は、第1の位置P1から、基準軸Cを中心として軸周り方向に電気角の(120+360×m)°に相当する角度だけ回転した位置であり、第3の位置P3は、第1の位置P1から、基準軸Cを中心として軸周り方向に電気角の(240+360×n)°に相当する角度だけ回転した位置である。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
基準軸に平行な方向の成分を含む対象磁界を検出するように構成された磁気センサであって、
前記基準軸から離れた第1の位置における前記対象磁界である第1の部分磁界を第1の磁気検出素子に検出させるための構造を有する第1の構造物と、
前記基準軸から離れた第2の位置における前記対象磁界である第2の部分磁界を第2の磁気検出素子に検出させるための構造を有する第2の構造物と、
前記基準軸から離れた第3の位置における前記対象磁界である第3の部分磁界を第3の磁気検出素子に検出させるための構造を有する第3の構造物と、
前記第1の磁気検出素子を含み、前記第1の部分磁界の周期的な変化に対応して周期的に変化する第1の検出信号を生成するように構成された第1の検出回路と、
前記第2の磁気検出素子を含み、前記第2の部分磁界の周期的な変化に対応して周期的に変化する第2の検出信号を生成するように構成された第2の検出回路と、
前記第3の磁気検出素子を含み、前記第3の部分磁界の周期的な変化に対応して周期的に変化する第3の検出信号を生成するように構成された第3の検出回路とを備え、
前記第1の検出信号、前記第2の検出信号および前記第3の検出信号は、それぞれ、互いに等しい周期で変化する周期成分を含み、
前記周期成分の周期を電気角の360°とし、m,nをそれぞれ0以上の整数としたときに、前記第2の位置は、前記第1の位置から、前記基準軸を中心として軸周り方向に電気角の(120+360×m)°に相当する角度だけ回転した位置であり、前記第3の位置は、前記第1の位置から、前記基準軸を中心として前記軸周り方向に電気角の(240+360×n)°に相当する角度だけ回転した位置であることを特徴とする磁気センサ。
続きを表示(約 1,600 文字)【請求項2】
前記第1の構造物は、軟磁性体よりなり、前記第1の部分磁界に基づいて前記基準軸と交差する第1の方向に平行な方向の第1の磁界成分を発生させるように構成された第1のヨークを含み、
前記第2の構造物は、軟磁性体よりなり、前記第2の部分磁界に基づいて前記基準軸と交差する第2の方向に平行な方向の第2の磁界成分を発生させるように構成された第2のヨークを含み、
前記第3の構造物は、軟磁性体よりなり、前記第3の部分磁界に基づいて前記基準軸と交差する第3の方向に平行な方向の第3の磁界成分を発生させるように構成された第3のヨークを含み、
前記第1の磁気検出素子は、前記第1の磁界成分が印加される位置に配置され、
前記第2の磁気検出素子は、前記第2の磁界成分が印加される位置に配置され、
前記第3の磁気検出素子は、前記第3の磁界成分が印加される位置に配置されていることを特徴とする請求項1記載の磁気センサ。
【請求項3】
前記第1の構造物は、前記基準軸に垂直な基準平面に対して傾斜した第1の傾斜面を有する第1の支持部材を含み、
前記第2の構造物は、前記基準平面に対して傾斜した第2の傾斜面を有する第2の支持部材を含み、
前記第3の構造物は、前記基準平面に対して傾斜した第3の傾斜面を有する第3の支持部材を含み、
前記第1の磁気検出素子は、前記第1の傾斜面の上に配置され、
前記第2の磁気検出素子は、前記第2の傾斜面の上に配置され、
前記第3の磁気検出素子は、前記第3の傾斜面の上に配置されていることを特徴とする請求項1記載の磁気センサ。
【請求項4】
前記第1の磁気検出素子、前記第2の磁気検出素子および前記第3の磁気検出素子は、前記対象磁界の前記基準軸に平行な方向の前記成分の強度の変化に応じて特性が変化することを特徴とする請求項1記載の磁気センサ。
【請求項5】
前記第1の磁気検出素子は、前記基準軸と交差する第1の方向に感度を有し、
前記第2の磁気検出素子は、前記基準軸と交差する第2の方向に感度を有し、
前記第3の磁気検出素子は、前記基準軸と交差する第3の方向に感度を有することを特徴とする請求項4記載の磁気センサ。
【請求項6】
前記第1の磁気検出素子、前記第2の磁気検出素子および前記第3の磁気検出素子の各々は、2つの磁気抵抗効果素子を含むことを特徴とする請求項1記載の磁気センサ。
【請求項7】
前記2つの磁気抵抗効果素子の各々は、方向が固定された磁化を有する磁化固定層と、前記対象磁界に応じて方向が変化可能な磁化を有する自由層とを含み、
前記2つの磁気抵抗効果素子の一方における前記磁化固定層の前記磁化と、前記2つの磁気抵抗効果素子の他方における前記磁化固定層の前記磁化は、同じ方向の成分を含むことを特徴とする請求項6記載の磁気センサ。
【請求項8】
前記2つの磁気抵抗効果素子の各々は、方向が固定された磁化を有する磁化固定層と、磁気渦構造を有し且つ前記対象磁界に応じて前記磁気渦構造の中心が移動するように構成された自由層とを含むことを特徴とする請求項6記載の磁気センサ。
【請求項9】
更に、前記基準軸に直交する方向の外部磁界から前記第1の磁気検出素子、前記第2の磁気検出素子および前記第3の磁気検出素子をシールドするためのシールドを備えたことを特徴とする請求項1記載の磁気センサ。
【請求項10】
請求項1ないし9のいずれかに記載の磁気センサと、
前記第1の検出信号、前記第2の検出信号および前記第3の検出信号に基づいて、対象角度と対応関係を有する角度検出値を生成するように構成されたプロセッサとを備えたことを特徴とする磁気センサ装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、磁界の特定の成分を磁気検出素子に検出させるための構造を有する構造物を含む磁気センサと、それぞれこの磁気センサを含む磁気センサ装置および磁気センサシステムに関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
近年、自動車におけるステアリングホイールまたはパワーステアリングモータの回転位置の検出等の種々の用途で、検出対象の角度と対応関係を有する角度検出値を生成する角度センサが広く利用されている。角度センサとしては、例えば磁気検出素子を用いた角度センサがある。磁気検出素子が用いられる角度センサシステムでは、一般的に、対象物の回転や直線的な運動に連動して方向が回転する検出対象磁界を発生する磁界発生器が設けられる。磁界発生器は、例えば磁石である。検出対象の角度は、基準位置における検出対象磁界の方向が基準方向に対してなす角度と対応関係を有する。
【0003】
特許文献1には、3つの磁気抵抗効果素子と、3つの磁気抵抗効果素子に対して相対的に移動可能に構成された磁気源とを含む磁気角度センサが開示されている。3つの磁気抵抗効果素子は、星形状または正三角形状に配置されている。磁気源の回転角度を表す角度信号は、3つの磁気抵抗効果素子の出力信号から演算される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
米国特許出願公開第2023/0152125A1号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
磁気検出素子には、検出対象磁界の他に、検出対象磁界以外のノイズ磁界が印加される場合がある。ノイズ磁界としては、例えば地磁気やモーターからの漏れ磁界がある。このように磁気検出素子の各々にノイズ磁界が印加される場合には、磁気検出素子は、検出対象磁界とノイズ磁界との合成磁界を検出することになる。検出対象磁界の方向とノイズ磁界の方向が異なるときには、角度検出値に誤差が生じる。
【0006】
ノイズ磁界が印加されると、磁気検出素子の出力信号が変動する。出力信号の変動幅は、ノイズ磁界の方向が磁気検出素子の感度軸に対してなす角度に応じて変化する。そのため、特許文献1に開示された磁気角度センサのように、それぞれ互いに異なる方向の感度軸を有する複数の磁気検出素子を含む磁気センサでは、ノイズ磁界に起因する複数の磁気検出素子のそれぞれの出力信号の変動幅は、互いに異なることになる。角度検出値の誤差を低減するためには、角度検出値の演算の前に、ノイズ磁界の影響を十分に低減することが必要である。
【0007】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、ノイズ磁界の影響を低減することが可能な磁気センサと、それぞれこの磁気センサを含む磁気センサ装置および磁気センサシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の磁気センサは、基準軸に平行な方向の成分を含む対象磁界を検出するように構成されている。本発明の磁気センサは、基準軸から離れた第1の位置における対象磁界である第1の部分磁界を第1の磁気検出素子に検出させるための構造を有する第1の構造物と、基準軸から離れた第2の位置における対象磁界である第2の部分磁界を第2の磁気検出素子に検出させるための構造を有する第2の構造物と、基準軸から離れた第3の位置における対象磁界である第3の部分磁界を第3の磁気検出素子に検出させるための構造を有する第3の構造物と、第1の磁気検出素子を含み、第1の部分磁界の周期的な変化に対応して周期的に変化する第1の検出信号を生成するように構成された第1の検出回路と、第2の磁気検出素子を含み、第2の部分磁界の周期的な変化に対応して周期的に変化する第2の検出信号を生成するように構成された第2の検出回路と、第3の磁気検出素子を含み、第3の部分磁界の周期的な変化に対応して周期的に変化する第3の検出信号を生成するように構成された第3の検出回路とを備えている。
【0009】
第1の検出信号、第2の検出信号および第3の検出信号は、それぞれ、互いに等しい周期で変化する周期成分を含んでいる。周期成分の周期を電気角の360°とし、m,nをそれぞれ0以上の整数としたときに、第2の位置は、第1の位置から、基準軸を中心として軸周り方向に電気角の(120+360×m)°に相当する角度だけ回転した位置であり、第3の位置は、第1の位置から、基準軸を中心として軸周り方向に電気角の(240+360×n)°に相当する角度だけ回転した位置である。
【0010】
本発明の磁気センサ装置は、本発明の磁気センサと、第1の検出信号、第2の検出信号および第3の検出信号に基づいて、対象角度と対応関係を有する角度検出値を生成するように構成されたプロセッサとを備えている。
(【0011】以降は省略されています)

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