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公開番号2025036314
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-14
出願番号2024146659
出願日2024-08-28
発明の名称脱離基を含む有機化合物を検出するためのセンサ及びそれを用いた検出方法
出願人東洋紡株式会社,国立大学法人 東京大学
代理人弁理士法人三枝国際特許事務所
主分類G01N 27/414 20060101AFI20250307BHJP(測定;試験)
要約【課題】
本発明は、有機ハロゲン化物等の脱離基を含む有機化合物を簡便且つ高感度に検出することができるセンサ、及びそれを用いた脱離基を含む有機化合物の検出方法を提供することを目的とする。
【解決手段】
本発明は、脱離基を含む有機化合物を検出するために用いられるセンサであって、該センサは、検出部位及びトランジスタを備えており、該検出部位が該トランジスタと接続されており、該検出部位の表面に、チオール基を有する含窒素複素環化合物が、該チオール基の硫黄原子を介して固定されてなる、センサ、並びにこれを用いた脱離基を含む有機化合物の検出方法に関する。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
脱離基を含む有機化合物を検出するために用いられるセンサであって、該センサは、検出部位及びトランジスタを備えており、該検出部位が該トランジスタと接続されており、該検出部位の表面に、チオール基を有する含窒素複素環化合物が、該チオール基の硫黄原子を介して固定されてなる、センサ。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記チオール基を有する含窒素複素環化合物が、下記式(1)で表される化合物である、請求項1に記載のセンサ。
TIFF
2025036314000004.tif
25
170
(式中、環Aは、単環の含窒素複素環であり、R

は、単結合又はアルキレン基であり、R

は、水酸基を有していてもよいアルキル基であり、nは0、1、2又は3の整数であり、nが2又は3の場合、R

は同一又は異なっていてもよい。)
【請求項3】
前記式(1)において、環Aが、窒素原子を2、3又は4個含む単環の含窒素複素環である、請求項2に記載のセンサ。
【請求項4】
前記式(1)において、環Aが、窒素原子を3又は4個含む単環の含窒素芳香族複素環である、請求項3に記載のセンサ。
【請求項5】
前記式(1)において、環Aが、テトラゾール環である、請求項4に記載のセンサ。
【請求項6】
前記式(1)において、R

が単結合であり、R

が水酸基を有する炭素数1~6のアルキル基であり、nが1である、請求項2~5のいずれか一項に記載のセンサ。
【請求項7】
前記脱離基を含む有機化合物が、sp

混成炭素原子上に脱離基が結合した部位を分子内に有する有機化合物である、請求項1~5のいずれか一項に記載のセンサ。
【請求項8】
前記脱離基が、ハロゲン原子、又は式:-OSO

-R

(式中、R

は、アルキル基、ハロアルキル基、又はアリール基を示す。)で表される基である、請求項7に記載のセンサ。
【請求項9】
前記トランジスタが、有機薄膜トランジスタである、請求項1~5のいずれか一項に記載のセンサ。
【請求項10】
前記検出部位において前記チオール基を有する含窒素複素環化合物と脱離基を含む有機化合物とが反応することにより生じる前記トランジスタの閾値電圧の変化を計測することにより脱離基を含む有機化合物を検出する、請求項1~5のいずれか一項に記載のセンサ。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、脱離基を含む有機化合物を検出するためのセンサ及びそれを用いた脱離基を含む有機化合物の検出方法に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
ハロゲン化アルキル等の有機ハロゲン化物は、有機合成化学等の分野で広く用いられる試薬である。しかし、その反応性の高さから人体への毒性、発がん性等の悪影響を及ぼす場合があるため、この有機ハロゲン化物を検出することには意義がある。
【0003】
従来、水系溶媒中に含まれる有機ハロゲン化物の検出方法としては、ガスクロマトグラフィー等の比較的大型の機器分析装置を用いる手法が主流であるが、試料中の有機ハロゲン化物をより簡便、高感度、かつオンサイトで使用できる検出装置及び方法が望まれている。
【0004】
例えば、非特許文献1には、ピリジン環とベンゼン環を有する化合物と、ハロゲン化アルキルとの反応により得られるピリジニウム塩の蛍光を測定することで、該ハロゲン化アルキルを検出する方法が記載されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
J. S, Fossey et al, Chem. Commun., 2011, 47, 253
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、非特許文献1に記載のハロゲン化アルキルの検出方法では、蛍光センサを利用しているため検出感度が著しく低く、標的種のわずかな構造の違いを峻別することも困難であった。
【0007】
そこで、本発明は、有機ハロゲン化物等の脱離基を含む有機化合物を簡便且つ高感度に検出することができるセンサ、及びそれを用いた脱離基を含む有機化合物の検出方法を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者は、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、検出部位及びトランジスタを備えるセンサであって、該検出部位の表面に、チオール基を有する含窒素複素環化合物が、該チオール基の硫黄原子を介して固定されてなるセンサが、脱離基を含む有機化合物を簡便かつ高感度に検出できることを見出した。本発明者は、かかる知見に基づいてさらに研究を重ね、本発明を完成させたものである。
【0009】
即ち、本発明は、下記の発明を提供する。
項1.
脱離基を含む有機化合物を検出するために用いられるセンサであって、該センサは、検出部位及びトランジスタを備えており、該検出部位が該トランジスタと接続されており、該検出部位の表面に、チオール基を有する含窒素複素環化合物が、該チオール基の硫黄原子を介して固定されてなる、センサ。
項2.
前記チオール基を有する含窒素複素環化合物が、下記式(1)で表される化合物である、項1に記載のセンサ。
TIFF
2025036314000001.tif
24
170
(式中、環Aは、単環の含窒素複素環であり、R

は、単結合又はアルキレン基であり、R

は、水酸基を有していてもよいアルキル基であり、nは0、1、2又は3の整数であり、nが2又は3の場合、R

は同一又は異なっていてもよい。)
項3.
前記式(1)において、環Aが、窒素原子を2、3又は4個含む単環の含窒素複素環である、項2に記載のセンサ。
項4.
前記式(1)において、環Aが、窒素原子を3又は4個含む単環の含窒素芳香族複素環である、項2又は3に記載のセンサ。
項5.
前記式(1)において、環Aが、テトラゾール環である、項2~4のいずれか一項に記載のセンサ。
項6.
前記式(1)において、R

が単結合であり、R

が水酸基を有する炭素数1~6のアルキル基であり、nが1である、項2~5のいずれか一項に記載のセンサ。
項7.
前記脱離基を含む有機化合物が、sp

混成炭素原子上に脱離基が結合した部位を分子内に有する有機化合物である、項1~6のいずれか一項に記載のセンサ。
項8.
前記脱離基が、ハロゲン原子、又は式:-OSO

-R

(式中、R

は、アルキル基、ハロアルキル基、又はアリール基を示す。)で表される基である、項1~7のいずれか一項に記載のセンサ。
項9.
前記トランジスタが、有機薄膜トランジスタである、項1~8のいずれか一項に記載のセンサ。
項10.
前記検出部位において前記チオール基を有する含窒素複素環化合物と脱離基を含む有機化合物とが反応することにより生じる前記トランジスタの閾値電圧の変化を計測することにより脱離基を含む有機化合物を検出する、項1~9のいずれか一項に記載のセンサ。
項11.
脱離基を含む有機化合物を検出する方法であって、項1~10のいずれか一項に記載のセンサの検出部位を、脱離基を含む有機化合物を含む試料に接触させる工程を有する、検出方法。
項12.
さらに、前記検出部位において前記チオール基を有する含窒素複素環化合物と脱離基を含む有機化合物とが反応することにより生じるトランジスタの閾値電圧の変化を計測することにより脱離基を含む有機化合物を検出する工程を含む、項11に記載の検出方法。
項13.
項12に記載の脱離基を含む有機化合物の検出方法を用いて得られたセンサの伝達特性変化のデータに基づき、主成分分析によるパターン学習を行ったモデルを作成し、パターン認識により脱離基を含む有機化合物の識別を行う工程を備える、脱離基を含む有機化合物の識別方法。
項14.
項12に記載の脱離基を含む有機化合物の検出方法を用いて得られたセンサの伝達特性変化のデータに基づき、主成分分析によるパターン学習を行ったモデルを作成し、パターン認識により測定対象の脱離基を含む有機化合物の識別を行う工程、及び
前記測定対象の脱離基を含む有機化合物の濃度測定を行う工程を備える、脱離基を含む有機化合物の濃度測定方法 。
【発明の効果】
【0010】
本発明のセンサによれば、試料中の脱離基を含む有機化合物(特に、有機ハロゲン化合物)を簡便且つ高感度に検出することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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