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公開番号
2025035298
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-03-13
出願番号
2023142251
出願日
2023-09-01
発明の名称
SARS-CoV-2検出用プローブセット及びその用途
出願人
東洋紡株式会社
,
国立大学法人 筑波大学
代理人
弁理士法人三枝国際特許事務所
主分類
C12Q
1/70 20060101AFI20250306BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約
【課題】SARS-CoV-2検出用プローブセットを提供すること。
【解決手段】以下の(A)の蛍光標識プローブ及び(B)の蛍光標識プローブを含む、検体試料中に含まれ得るSARS-CoV-2を検出するために用いられるプローブセットが開示される:
(A)配列番号3、13、14、16~22、及び29のいずれかで示される塩基配列A1、塩基配列A1に相補的な塩基配列A2、又は塩基配列A1若しくはA2において1~3個の塩基が置換、欠失、挿入若しくは付加した塩基配列A3を含み、蛍光色素で標識された蛍光標識プローブ;及び
(B)配列番号2、4~6、及び8~11のいずれかで示される塩基配列B1、塩基配列B1に相補的な塩基配列B2、又は塩基配列B1若しくはB2において1~3個の塩基が置換、欠失、挿入若しくは付加した塩基配列B3を含み、蛍光色素で標識された蛍光標識プローブ。
【選択図】 なし
特許請求の範囲
【請求項1】
検体試料中に含まれ得るSARS-CoV-2を検出するために用いられる、以下の(A)の蛍光標識プローブ及び(B)の蛍光標識プローブを含むプローブセット:
(A)配列番号3、13、14、16~22、及び29のいずれかで示される塩基配列A1、塩基配列A1に相補的な塩基配列A2、又は塩基配列A1若しくはA2において1~3個の塩基が置換、欠失、挿入若しくは付加した塩基配列A3を含み、蛍光色素で標識された蛍光標識プローブ;及び
(B)配列番号2、4~6、及び8~11のいずれかで示される塩基配列B1、塩基配列B1に相補的な塩基配列B2、又は塩基配列B1若しくはB2において1~3個の塩基が置換、欠失、挿入若しくは付加した塩基配列B3を含み、蛍光色素で標識された蛍光標識プローブ。
続きを表示(約 1,100 文字)
【請求項2】
前記(A)の蛍光標識プローブ及び前記(B)の蛍光標識プローブは、それぞれ、5’末端及び3’末端のいずれか一方のみが標識されている、請求項1に記載のプローブセット。
【請求項3】
前記(A)の蛍光色素が、前記(A)の蛍光標識プローブとその塩基配列に対して相補的な塩基配列と90%以上の同一性を示す塩基配列を含む核酸とが結合した場合に消光する蛍光消光色素であり、前記(B)の蛍光色素が、前記(B)の蛍光標識プローブとその塩基配列に対して相補的な塩基配列と90%以上の同一性を示す塩基配列を含む核酸とが結合した場合に消光する蛍光消光色素である、請求項1に記載のプローブセット。
【請求項4】
前記(A)の蛍光色素及び前記(B)の蛍光色素が、グアニンとの相互作用により消光する蛍光消光色素である、請求項1に記載のプローブセット。
【請求項5】
前記(A)の蛍光色素及び前記(B)の蛍光色素が、フルオレセイン及びその誘導体、ローダミン及びその誘導体、並びにBODIPY及びその誘導体からなる群より選択される少なくとも1つの蛍光消光色素である、請求項1に記載のプローブセット。
【請求項6】
前記(A)の蛍光色素及び前記(B)の蛍光色素が、4,4-ジフルオロ-5,7-ジメチル-4-ボラ-3a,4a-ジアザ-s-インダセン-3-プロピオン酸(BODIPY-FL)、カルボキシローダミン6G,TAMRA,ローダミン6G,テトラブロモスルホンフルオレセイン(TBSF)、及び2-オキソ-6,8-ジフルオロ-7-ジヒドロキシ-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸(Pacific Blue)からなる群より選択される少なくとも1つの蛍光消光色素である、請求項1に記載のプローブセット。
【請求項7】
前記(A)の蛍光標識プローブ及び前記(B)の蛍光標識プローブは共に、標識されている末端塩基がシトシンである、請求項1に記載のプローブセット。
【請求項8】
核酸を精製する工程を経ていない生体由来の検体試料中に含まれ得るSARS-CoV-2を検出するために用いられる、請求項1に記載のプローブセット。
【請求項9】
請求項1~8のいずれかに記載のプローブセットを用いて、検体試料中に含まれ得るSARS-CoV-2を検出する方法。
【請求項10】
RT-PCR-融解曲線解析法で検出を行う工程を含む、請求項9に記載の方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、検体試料中に含まれ得るSARS-CoV-2を検出するためのオリゴヌクレオチドの組合せ等に関する。更に、本発明は、該オリゴヌクレオチドの組合せを用いて、検体試料中に含まれ得るSARS-CoV-2を検出する方法及びその方法に用いるための試薬・キット等に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)
【背景技術】
【0002】
SARS-CoV-2は、2019年12月に中国湖北省武漢市に初めて確認された新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の原因ウイルスである。そして、SARS-CoV-2によって引き起こされるCOVID-19は、2019年12月以降、パンデミック(世界的大流行)をもたらしてきた。また、世界的大流行が継続していく中で、重症化リスクの高いデルタ株や感染力の強いオミクロン株、ステルスオミクロン株といった変異株が報告されている。
【0003】
SARS-CoV-2の検査方法としては、これまでに遺伝子検査、抗原検査、抗体検査が開発されている。これらの内、抗原検査は、簡便に検査できるメリットがある一方、感度の点では難があるのが現状である。また抗体検査は、過去に罹患したかの確認ができるものの、現時点で感染しているかの検査には不向きである。これらに対し、遺伝子検査は、SARS-CoV-2を特異的に優れた感度で検出できる特徴がある。
【0004】
SARS-CoV-2などのRNAウイルスを対象とする遺伝子検査法では、まず逆転写酵素(reverse transcriptase)によりSARS-CoV-2のゲノムRNAをcDNAに逆転写(RT:reverse transcription)した後、PCR法等により核酸増幅して検出を行う方法がとられている。RT-PCR法による検出では現在、ダブル標識核酸プローブ(Taqmanプローブ、加水分解プローブ等とも呼ばれる)を用いたリアルタイムPCRを行うことにより定量検出する方法等が主に実施されている(非特許文献1)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
病原体検出マニュアル 2019-nCoV Ver.2.9.1(令和2年3月19日)国立感染症研究所
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
非特許文献1の方法では、コントロールRNAを基準にウイルス量を定量することが可能であるが、PCRのサイクル毎に測光する必要があるため、最も短い場合でも検出に約1時間を要する。
【0007】
核酸増幅産物を検出する方法として、融解曲線解析法が知られている。融解曲線解析法は、核酸増幅と検出を別工程で実施することができ、最短30分間程度で比較的簡便に測定が可能である。さらに蛍光標識核酸プローブを用いた融解曲線解析は、自動分析装置を利用した遺伝子検査にも適合させ易いという利点がある。しかしながら、融解曲線解析法では通常、予め決められた検出温度領域における蛍光強度を測定するため、プローブが結合する標的核酸領域に多数の変異が入ると、プローブの融解温度が著しく低下し、正しく検出されない場合が起こり得る。
【0008】
SARS-CoV-2などのRNAウイルスは、頻繁に変異が入りやすい。現在も、SARS-CoV-2は新たな変異株が発生し続けている。このように頻繁に変異が入り易い病原性微生物についてRT-PCR法にて増幅検出を行う場合、上記のようにプローブ等が結合(アニール)する配列内に多数の変異が生じ、検出が困難となり得る。そこで、頻繁に変異が入り易いRNAウイルスの検出においては、複数の領域を増幅して同時検出することで、たとえ一方の領域で増幅又は検出ができない場合でも、他方の領域が増幅及び検出できるようにし、いずれかに変異が入っても検出できるようにして、陽性判定を行う方法などが考えられる。一方で、複数のプライマー及びプローブセットを同一の反応系に入れることは、オリゴヌクレオチド間でダイマーを形成するなどの相互作用する可能性が高くなり、最適なプライマー及びプローブ配列を見出すためには多くの試行錯誤が必要である。そのため、例えば標的配列に多少の変異が入ったとしても影響を受けにくい、高感度な検出が可能なプローブセット(複数のプローブの組合せ)などの設計は容易ではない。
【0009】
加えて、SARS-CoV-2の検査においては、通常は、鼻咽頭拭い液、喀痰、唾液といった生体由来の検体からRNA抽出精製キットを用いてRNAを抽出精製し、そのRNA抽出精製液を次工程のRT-PCR法などに供するのが一般的である。しかしながら、RNA抽出精製には多大な労力とコストがかかるため、簡便な前処理のみで調製した生体由来試料を検査に用いて、高感度にSARS-CoV-2を検出できる手法が求められている。
【0010】
本発明の目的は、SARS-CoV-2を検出可能な有用なプローブセット等を提供し、更には、前記プローブセットを用いるSARS-CoV-2の有用な検出方法等を提供することである。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)
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