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公開番号2025034758
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-13
出願番号2023141358
出願日2023-08-31
発明の名称排ガス浄化装置
出願人トヨタ自動車株式会社,株式会社キャタラー
代理人弁理士法人平木国際特許事務所
主分類B01J 23/63 20060101AFI20250306BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】圧力損失を低減でき、かつ排ガス浄化性能を向上できる排ガス浄化装置を提供することにある。
【解決手段】本発明の排ガス浄化装置は、ハニカム基材と流出セル側触媒とを備える排ガス浄化装置であって、上記ハニカム基材は、流入側端面から流出側端面まで延びる複数のセルを画成する多孔質の隔壁を有し、上記複数のセルは、上記隔壁を挟んで隣接する流入セル及び流出セルを含み、上記流入セルは、流入側端が開口し、流出側端が封止され、上記流出セルは、流入側端が封止され、流出側端が開口し、上記流出セル側触媒は、上記隔壁の流出側端から延伸方向に沿って所定距離離れた位置まで延在する流出セル側触媒設置範囲における上記流出セル側の隔壁内部領域に設けられ、上記隔壁の上記流出セル側触媒設置範囲及び上記流出セル側触媒を含む流出セル側触媒配置壁の厚さ方向における空隙率の最小値は、20%以上30%以下の範囲内であることを特徴とする。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
ハニカム基材と流出セル側触媒とを備える排ガス浄化装置であって、
前記ハニカム基材は、流入側端面から流出側端面まで延びる複数のセルを画成する多孔質の隔壁を有し、
前記複数のセルは、前記隔壁を挟んで隣接する流入セル及び流出セルを含み、
前記流入セルは、流入側端が開口し、流出側端が封止され、
前記流出セルは、流入側端が封止され、流出側端が開口し、
前記流出セル側触媒は、前記隔壁の流出側端から延伸方向に沿って所定距離離れた位置まで延在する流出セル側触媒設置範囲における前記流出セル側の隔壁内部領域に設けられ、
前記隔壁の前記流出セル側触媒設置範囲及び前記流出セル側触媒を含む流出セル側触媒配置壁の厚さ方向における空隙率の最小値は、20%以上30%以下の範囲内であることを特徴とする排ガス浄化装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ウォールフロー構造のフィルタに触媒が設けられた排ガス浄化装置に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
自動車等における内燃機関から排出される排ガスには、大気汚染の原因となる炭素を主成分とする粒子状物質(PM:Particulate Matter、以下では「PM」と略すことがある。)や不燃成分であるアッシュ等が含まれている。PMを排ガスから捕集して除去するためのフィルタとして、ウォールフロー構造のフィルタが広く用いられている。
【0003】
ウォールフロー構造のフィルタは、通常、ハニカム基材を備え、ハニカム基材が流入側端面から流出側端面まで延びる複数のセルを画成する多孔質の隔壁を有し、複数のセルが隔壁を挟んで隣接する流入セル及び流出セルを含んでいる。そして、流入セルは、流入側端が開口し、流出側端が封止され、流出セルは、流入側端が封止され、流出側端が開口している。このため、流入セルに流入側端から流入した排ガスは隔壁を通過することで流出セルに流入し、流出セルの流出側端から排出される。そして、排ガスが隔壁を通過する時に、PMが隔壁に存在する空隙に堆積される。ウォールフロー構造のフィルタとしては、例えば、ディーゼルエンジン用のディーゼルパティキュレートフィルタ(DPF)やガソリンエンジン用のガソリンパティキュレートフィルタ(GPF、以下では「GPF」と略すことがある。)等が知られている。
【0004】
一方、排ガスには、PMの他に、一酸化炭素(CO)、炭化水素(HC)、窒素酸化物(NOx)等の有害成分が含まれている。有害成分は、フィルタの隔壁に設けられた触媒金属を含む触媒により、排ガスから除去できる。近年、PM及び有害成分の両方を排ガスから除去するために、フィルタに触媒が設けられた排ガス浄化装置が用いられている。
【0005】
このような排ガス浄化装置としては、排気ガスの浄化性能の確保と、PM捕集率低下の抑制及び圧力損失の抑制とを両立させるために、隔壁の流入側部分や流出側部分において、触媒を隔壁のセル側の内部領域や表面上に適宜配置した装置が知られている。例えば、特許文献1には、隔壁の内部に設けられ、基材の排ガス流入側の端部を含む上流側部分(流入側部分)に配置された上流側触媒層と、隔壁の内部に設けられ、基材の排ガス流出側の端部を含む下流側部分(流出側部分)に配置された下流側触媒層とを備える排ガス浄化装置であって、上流側触媒層及び下流側触媒層がPt、Pd、及びRhのうちの少なくとも1種の貴金属(触媒金属)を含有し、上流側触媒層に含有される貴金属種と下流側触媒層に含有される貴金属種とが異なる装置が記載されている。この装置によれば、触媒を隔壁のセル側の内部領域に配置することで圧力損失の低減を図りつつ、排ガス浄化性能を格段に向上できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2016-78016号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従来、フィルタに触媒が設けられた排ガス浄化装置では、例えば、特許文献1に記載されている排ガス浄化装置のように、触媒を隔壁のセル側の内部領域に配置した好適な構造にすることで、圧力損失及び浄化性能の特性を改善させる試みが行われてきた。一方、近年は、世界の各地域で従来よりも厳しくなる燃費規制に対して、電動化とは別に内燃機関としても様々な取り組みが行われている。その中の一つに排気量の小型化が挙げられ、排気量当たりの出力向上の必要性から排気系の背圧低減への要求が高くなっている。このような状況において、排ガス浄化性能及びPM捕集性能を維持しながら、圧力損失をよりいっそう低減することが求められている。しかしながら、触媒を隔壁のセル側の内部領域に配置した従来の構造では、圧力損失の低減が不十分であった。
【0008】
本発明は、このような点を鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、圧力損失を低減でき、かつ排ガス浄化性能を向上できる排ガス浄化装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決すべく、本発明の排ガス浄化装置は、ハニカム基材と流出セル側触媒とを備える排ガス浄化装置であって、上記ハニカム基材は、流入側端面から流出側端面まで延びる複数のセルを画成する多孔質の隔壁を有し、上記複数のセルは、上記隔壁を挟んで隣接する流入セル及び流出セルを含み、上記流入セルは、流入側端が開口し、流出側端が封止され、上記流出セルは、流入側端が封止され、流出側端が開口し、上記流出セル側触媒は、上記隔壁の流出側端から延伸方向に沿って所定距離離れた位置まで延在する流出セル側触媒設置範囲における上記流出セル側の隔壁内部領域に設けられ、上記隔壁の上記流出セル側触媒設置範囲及び上記流出セル側触媒を含む流出セル側触媒配置壁の厚さ方向における空隙率の最小値は、20%以上30%以下の範囲内であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明の排ガス浄化装置によれば、圧力損失を低減でき、かつ排ガス浄化性能を向上できる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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